21 / 97
1
一時の幸せ
しおりを挟む
その音の方へ振り向くと、そこには……。
「れ、レイル様! どうして……」
「あっ……」
開いた扉の前に居たのは、腰にタオルを巻いたグランデだった。
「何故、ここにいらっしゃるんですか?」
「それは、その……」
冷たいその瞳に射抜かれた俺は、温かいお湯に浸かっているはずなのに、体が震えた。
どう言い訳をしようかと考えを巡らせた。焦れば焦るほど、言い訳はすり抜けて落ちて行ってしまう。どうしてこんな事になってしまったんだ。それよりも、なんでこんなにも怒られないとならないんだ。
どうして、俺は責められなければならないんだ。無慈悲なグランデの言葉にふつふつと怒りが湧いてくる。ここはレイルの家であって、風呂だってレイルの物の筈だ。自分の風呂に入ったって構わないだろう!
「ただ、風呂に入っていただけだ! 何が悪い!」
風呂の水面を、片手で叩きつけた。水飛沫が上がり、水面に何重もの波紋が広がる。初めて、グランデに怒りをぶつけた気がする。俺の態度に、グランデも驚いたのか一瞬だが目を丸くしていた。だがすぐに、いつもの冷たい瞳に変わっていた。
「落ち着いて下さい。お風呂に入って頂くのは構いません。ただ、ここは使用人用の浴室です。レイル様の浴室は、お部屋の隣に……」
そこまで、聞いて俺は自分で墓穴を掘ってしまった事に気が付いた。レイルは領主で金持ちだ。使用人と一緒の浴室に入るなんてしない。まして、領民をボロクソに言うレイルが仲良しこよしで共に入浴しようなんて、言うわけない。
だが、自室の近くに浴室があるなんて、一般市民の俺がわかる筈ないだろ!
「そ……その」
「それに、珍しいですね。湯船に入られるとは。いつも面倒だと言って三日、四日の間隔でしか入られずに、湯をかぶるしかしませんのに」
え! そうなの!? こんな立派で広い湯船に入らないなんて、日本人として無理だ! レイルよ、損してるぞ!! 温かな湯に浸からないなんて……いやいや、そんな事考えている暇はない。どうする……どう誤魔化せばいい。何を言えばいいのか思い付かず黙っていると、静寂の中、ため息が聞こえてきた。
「もう、いいです。何も言う気がない様なので……」
「グ、グランデ!」
俺の焦りなんてどうでも良いように、グランデは洗い場に行き、体を洗い始めてしまった。深くなっていく溝にどうすれば良いのかわからなくなった。どうすれば、許して貰えるんだ。
「ごめん……本当にただ、風呂に入りたかっただけなんだ……」
「そうですか」
「そ、その朝は……。グランデは待っていてくれていたのに、俺……」
「そう……ですか」
グランデは、俺の方を一切見ようとしない。その光景を見たくなくて、俯いた。もう、ダメなのか。このまま俺はグランデと仲違いして、処刑されてしまうのだろうか。
ちゃぽんと水音が響き、視界に波紋入ってきた。それに気付き隣を見ると、グランデが湯船に浸かっていた。
「グランデ?」
「もう、良いですよ。私も少し言い過ぎました。今はゆっくりしましょう」
そう言ってくれたグランデの表情はとても穏やかに笑っていた。
グランデの笑顔にドキドキが止まらない。柔らかく下がった目尻、少しだけ上がった口角。大きめな肩幅に胸板。所々にある傷跡は戦でできたものだろう。その傷跡もグランデの魅力を損ねるどころか倍増させている。俺もなるんだったら、中性的なレイルよりも、漢らしいグランデやライトになりたかった! それよりも何故、グランデは俺なんかに笑ってくれるんだろう……。グランデになら、俺の事話しても大丈夫だろうか。グランデが味方になってくれたとしたら……俺は死なずに元の世界に戻れるかもしれない。
「グランデ、その……」
「明日は、食事を一緒にしましょう」
「明日?」
「はい。それで、今日はもうやめましょう」
少し、怪訝な顔をしたグランデの右手が俺の頬に触れてきた。優しい触れ方に嬉しくて胸が締め付けられる。それにしても、グランデの手が冷たく感じるのは、何故だろう。
「グランデ?」
「頬が赤い。呼吸も乱れて……のぼせた様ですね」
グランデの顔が近い。俺がのぼせた? それとも……レイルの体の想いに引きずられているのか……。
「え!」
体が浮く感覚に驚き、近くにあったものにしがみ付く。
「相変わらず、軽いですね」
今のこの状況、全てを理解するのに時間がかかった。俺は、グランデに抱き上げられていた。俗に言う、お姫様抱っこ。無意識とはいえ、グランデの首に手を回していた自分に戸惑う。
「お、下ろしてくれ! 自分で歩くから!」
「ダメです。転んで頭を打っては大変です」
「それは、そうかもしれないけど! グランデは湯に浸かったばかりだろ」
「構いません。また、後で入ればいい話です」
「だけど!」
「口を閉じていないと……舌を噛みますよ」
軽々と湯船から、脱衣場まで運ばれてしまった。長椅子に座らせられ、額に冷たい何かを感じる。冷たいその手に、ずっと触れていて欲しいと思った。だが、これは夢だろうか。
「やはり、少し熱っぽいですね。水を持ってきます。辛いようでしたら、横になっていて下さい」
俺の肩にバスタオルを掛けてくれたグランデは、さっさと部屋着に着替えて行ってしまった。
やはり、これは夢だ。主人公がグランデと出会って、少し仲良くなってきた頃にあったイベントの一つ。長湯をし過ぎた主人公をグランデが介抱するイベント。のぼせた主人公を湯船から脱衣場まで運び、水を持ってきてくれる。そこから、主人公の着替えから部屋の移動まで手取り足取りやってくれたっけ。
どこからが、夢でどこから現実だ。あの笑ってくれた所は夢なのだろうか。そうではない事を祈りたい。少しだけだとしても、グランデとの仲を保っていたい。
それにしても、グランデの部屋着姿、初めて見た。ゲームの中では、執事服、普段着のみ立ち絵で、部屋着なんて見た事ない。柔らかそうな白のチュニックに、紺色のズボン。きっちりとした執事服を着ているグランデはカッコいい分類に入るが、部屋着でカッコいいってどうなってんだろう。着崩れせずに、着こなせている男っているんだなぁ。
そんな事を考えていると、頭がぼんやりしてきた。やはり、のぼせたみたいだ。少しだけ……グランデが来たら起きればいい。体を長椅子に横たえると、少し楽になったような気がした。
「れ、レイル様! どうして……」
「あっ……」
開いた扉の前に居たのは、腰にタオルを巻いたグランデだった。
「何故、ここにいらっしゃるんですか?」
「それは、その……」
冷たいその瞳に射抜かれた俺は、温かいお湯に浸かっているはずなのに、体が震えた。
どう言い訳をしようかと考えを巡らせた。焦れば焦るほど、言い訳はすり抜けて落ちて行ってしまう。どうしてこんな事になってしまったんだ。それよりも、なんでこんなにも怒られないとならないんだ。
どうして、俺は責められなければならないんだ。無慈悲なグランデの言葉にふつふつと怒りが湧いてくる。ここはレイルの家であって、風呂だってレイルの物の筈だ。自分の風呂に入ったって構わないだろう!
「ただ、風呂に入っていただけだ! 何が悪い!」
風呂の水面を、片手で叩きつけた。水飛沫が上がり、水面に何重もの波紋が広がる。初めて、グランデに怒りをぶつけた気がする。俺の態度に、グランデも驚いたのか一瞬だが目を丸くしていた。だがすぐに、いつもの冷たい瞳に変わっていた。
「落ち着いて下さい。お風呂に入って頂くのは構いません。ただ、ここは使用人用の浴室です。レイル様の浴室は、お部屋の隣に……」
そこまで、聞いて俺は自分で墓穴を掘ってしまった事に気が付いた。レイルは領主で金持ちだ。使用人と一緒の浴室に入るなんてしない。まして、領民をボロクソに言うレイルが仲良しこよしで共に入浴しようなんて、言うわけない。
だが、自室の近くに浴室があるなんて、一般市民の俺がわかる筈ないだろ!
「そ……その」
「それに、珍しいですね。湯船に入られるとは。いつも面倒だと言って三日、四日の間隔でしか入られずに、湯をかぶるしかしませんのに」
え! そうなの!? こんな立派で広い湯船に入らないなんて、日本人として無理だ! レイルよ、損してるぞ!! 温かな湯に浸からないなんて……いやいや、そんな事考えている暇はない。どうする……どう誤魔化せばいい。何を言えばいいのか思い付かず黙っていると、静寂の中、ため息が聞こえてきた。
「もう、いいです。何も言う気がない様なので……」
「グ、グランデ!」
俺の焦りなんてどうでも良いように、グランデは洗い場に行き、体を洗い始めてしまった。深くなっていく溝にどうすれば良いのかわからなくなった。どうすれば、許して貰えるんだ。
「ごめん……本当にただ、風呂に入りたかっただけなんだ……」
「そうですか」
「そ、その朝は……。グランデは待っていてくれていたのに、俺……」
「そう……ですか」
グランデは、俺の方を一切見ようとしない。その光景を見たくなくて、俯いた。もう、ダメなのか。このまま俺はグランデと仲違いして、処刑されてしまうのだろうか。
ちゃぽんと水音が響き、視界に波紋入ってきた。それに気付き隣を見ると、グランデが湯船に浸かっていた。
「グランデ?」
「もう、良いですよ。私も少し言い過ぎました。今はゆっくりしましょう」
そう言ってくれたグランデの表情はとても穏やかに笑っていた。
グランデの笑顔にドキドキが止まらない。柔らかく下がった目尻、少しだけ上がった口角。大きめな肩幅に胸板。所々にある傷跡は戦でできたものだろう。その傷跡もグランデの魅力を損ねるどころか倍増させている。俺もなるんだったら、中性的なレイルよりも、漢らしいグランデやライトになりたかった! それよりも何故、グランデは俺なんかに笑ってくれるんだろう……。グランデになら、俺の事話しても大丈夫だろうか。グランデが味方になってくれたとしたら……俺は死なずに元の世界に戻れるかもしれない。
「グランデ、その……」
「明日は、食事を一緒にしましょう」
「明日?」
「はい。それで、今日はもうやめましょう」
少し、怪訝な顔をしたグランデの右手が俺の頬に触れてきた。優しい触れ方に嬉しくて胸が締め付けられる。それにしても、グランデの手が冷たく感じるのは、何故だろう。
「グランデ?」
「頬が赤い。呼吸も乱れて……のぼせた様ですね」
グランデの顔が近い。俺がのぼせた? それとも……レイルの体の想いに引きずられているのか……。
「え!」
体が浮く感覚に驚き、近くにあったものにしがみ付く。
「相変わらず、軽いですね」
今のこの状況、全てを理解するのに時間がかかった。俺は、グランデに抱き上げられていた。俗に言う、お姫様抱っこ。無意識とはいえ、グランデの首に手を回していた自分に戸惑う。
「お、下ろしてくれ! 自分で歩くから!」
「ダメです。転んで頭を打っては大変です」
「それは、そうかもしれないけど! グランデは湯に浸かったばかりだろ」
「構いません。また、後で入ればいい話です」
「だけど!」
「口を閉じていないと……舌を噛みますよ」
軽々と湯船から、脱衣場まで運ばれてしまった。長椅子に座らせられ、額に冷たい何かを感じる。冷たいその手に、ずっと触れていて欲しいと思った。だが、これは夢だろうか。
「やはり、少し熱っぽいですね。水を持ってきます。辛いようでしたら、横になっていて下さい」
俺の肩にバスタオルを掛けてくれたグランデは、さっさと部屋着に着替えて行ってしまった。
やはり、これは夢だ。主人公がグランデと出会って、少し仲良くなってきた頃にあったイベントの一つ。長湯をし過ぎた主人公をグランデが介抱するイベント。のぼせた主人公を湯船から脱衣場まで運び、水を持ってきてくれる。そこから、主人公の着替えから部屋の移動まで手取り足取りやってくれたっけ。
どこからが、夢でどこから現実だ。あの笑ってくれた所は夢なのだろうか。そうではない事を祈りたい。少しだけだとしても、グランデとの仲を保っていたい。
それにしても、グランデの部屋着姿、初めて見た。ゲームの中では、執事服、普段着のみ立ち絵で、部屋着なんて見た事ない。柔らかそうな白のチュニックに、紺色のズボン。きっちりとした執事服を着ているグランデはカッコいい分類に入るが、部屋着でカッコいいってどうなってんだろう。着崩れせずに、着こなせている男っているんだなぁ。
そんな事を考えていると、頭がぼんやりしてきた。やはり、のぼせたみたいだ。少しだけ……グランデが来たら起きればいい。体を長椅子に横たえると、少し楽になったような気がした。
50
お気に入りに追加
355
あなたにおすすめの小説
異世界転生先でアホのふりしてたら執着された俺の話
深山恐竜
BL
俺はよくあるBL魔法学園ゲームの世界に異世界転生したらしい。よりにもよって、役どころは作中最悪の悪役令息だ。何重にも張られた没落エンドフラグをへし折る日々……なんてまっぴらごめんなので、前世のスキル(引きこもり)を最大限活用して平和を勝ち取る! ……はずだったのだが、どういうわけか俺の従者が「坊ちゃんの足すべすべ~」なんて言い出して!?

美少年に転生したらヤンデレ婚約者が出来ました
SEKISUI
BL
ブラック企業に勤めていたOLが寝てそのまま永眠したら美少年に転生していた
見た目は勝ち組
中身は社畜
斜めな思考の持ち主
なのでもう働くのは嫌なので怠惰に生きようと思う
そんな主人公はやばい公爵令息に目を付けられて翻弄される
学院のモブ役だったはずの青年溺愛物語
紅林
BL
『桜田門学院高等学校』
日本中の超金持ちの子息子女が通うこの学校は東京都内に位置する野球ドーム五個分の土地が学院としてなる巨大学園だ
しかし生徒数は300人程の少人数の学院だ
そんな学院でモブとして役割を果たすはずだった青年の物語である
不遇職とバカにされましたが、実際はそれほど悪くありません?
カタナヅキ
ファンタジー
現実世界で普通の高校生として過ごしていた「白崎レナ」は謎の空間の亀裂に飲み込まれ、狭間の世界と呼ばれる空間に移動していた。彼はそこで世界の「管理者」と名乗る女性と出会い、彼女と何時でも交信できる能力を授かり、異世界に転生される。
次に彼が意識を取り戻した時には見知らぬ女性と男性が激しく口論しており、会話の内容から自分達から誕生した赤子は呪われた子供であり、王位を継ぐ権利はないと男性が怒鳴り散らしている事を知る。そして子供というのが自分自身である事にレナは気付き、彼は母親と供に追い出された。
時は流れ、成長したレナは自分がこの世界では不遇職として扱われている「支援魔術師」と「錬金術師」の職業を習得している事が判明し、更に彼は一般的には扱われていないスキルばかり習得してしまう。多くの人間から見下され、実の姉弟からも馬鹿にされてしまうが、彼は決して挫けずに自分の能力を信じて生き抜く――
――後にレナは自分の得た職業とスキルの真の力を「世界の管理者」を名乗る女性のアイリスに伝えられ、自分を見下していた人間から逆に見上げられる立場になる事を彼は知らない。
※タイトルを変更しました。(旧題:不遇職に役立たずスキルと馬鹿にされましたが、実際はそれほど悪くはありません)。書籍化に伴い、一部の話を取り下げました。また、近い内に大幅な取り下げが行われます。
※11月22日に第一巻が発売されます!!また、書籍版では主人公の名前が「レナ」→「レイト」に変更しています。
男子高校生だった俺は異世界で幼児になり 訳あり筋肉ムキムキ集団に保護されました。
カヨワイさつき
ファンタジー
高校3年生の神野千明(かみの ちあき)。
今年のメインイベントは受験、
あとはたのしみにしている北海道への修学旅行。
だがそんな彼は飛行機が苦手だった。
電車バスはもちろん、ひどい乗り物酔いをするのだった。今回も飛行機で乗り物酔いをおこしトイレにこもっていたら、いつのまにか気を失った?そして、ちがう場所にいた?!
あれ?身の危険?!でも、夢の中だよな?
急死に一生?と思ったら、筋肉ムキムキのワイルドなイケメンに拾われたチアキ。
さらに、何かがおかしいと思ったら3歳児になっていた?!
変なレアスキルや神具、
八百万(やおよろず)の神の加護。
レアチート盛りだくさん?!
半ばあたりシリアス
後半ざまぁ。
訳あり幼児と訳あり集団たちとの物語。
〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜
北海道、アイヌ語、かっこ良さげな名前
お腹がすいた時に食べたい食べ物など
思いついた名前とかをもじり、
なんとか、名前決めてます。
***
お名前使用してもいいよ💕っていう
心優しい方、教えて下さい🥺
悪役には使わないようにします、たぶん。
ちょっとオネェだったり、
アレ…だったりする程度です😁
すでに、使用オッケーしてくださった心優しい
皆様ありがとうございます😘
読んでくださる方や応援してくださる全てに
めっちゃ感謝を込めて💕
ありがとうございます💞

性悪なお嬢様に命令されて泣く泣く恋敵を殺りにいったらヤられました
まりも13
BL
フワフワとした酩酊状態が薄れ、僕は気がつくとパンパンパン、ズチュッと卑猥な音をたてて激しく誰かと交わっていた。
性悪なお嬢様の命令で恋敵を泣く泣く殺りに行ったら逆にヤラれちゃった、ちょっとアホな子の話です。
(ムーンライトノベルにも掲載しています)
悪役令息の七日間
リラックス@ピロー
BL
唐突に前世を思い出した俺、ユリシーズ=アディンソンは自分がスマホ配信アプリ"王宮の花〜神子は7色のバラに抱かれる〜"に登場する悪役だと気付く。しかし思い出すのが遅過ぎて、断罪イベントまで7日間しか残っていない。
気づいた時にはもう遅い、それでも足掻く悪役令息の話。【お知らせ:2024年1月18日書籍発売!】
病気になって芸能界から消えたアイドル。退院し、復学先の高校には昔の仕事仲間が居たけれど、彼女は俺だと気付かない
月島日向
ライト文芸
俺、日生遼、本名、竹中祐は2年前に病に倒れた。
人気絶頂だった『Cherry’s』のリーダーをやめた。
2年間の闘病生活に一区切りし、久しぶりに高校に通うことになった。けど、誰も俺の事を元アイドルだとは思わない。薬で細くなった手足。そんな細身の体にアンバランスなムーンフェイス(薬の副作用で顔だけが大きくなる事)
。
誰も俺に気付いてはくれない。そう。
2年間、連絡をくれ続け、俺が無視してきた彼女さえも。
もう、全部どうでもよく感じた。
ユーザ登録のメリット
- 毎日¥0対象作品が毎日1話無料!
- お気に入り登録で最新話を見逃さない!
- しおり機能で小説の続きが読みやすい!
1~3分で完了!
無料でユーザ登録する
すでにユーザの方はログイン
閉じる