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支え合う関係
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エントランスに続く扉を通り抜け、玄関の扉に駆け寄る。大地が鍵を開け、海斗が背後を警戒している。扉の鍵穴に一つ、二つ、三つ、四つ、五つと差し込み開錠すると連動しているのか、その隣に小さな隠し小窓が開いた。その中にまた一つ鍵穴があった。大地がポケットから、少し大きめの鍵を取り出す。
「これはね、俺達しか持っていないものなんだ」
それを聞いて、唖然とした。もしかして、絶対勝てないゲームをやらされていたのか。例え、あそこで良太達が待ち伏せしていなくても、俺はこの屋敷から出られない運命だった。ゲームの目的は俺をただ壊すだけのゲーム。壊されるのは変えられない運命だったのか。
鍵を差し込み開錠し、取っ手を掴んで開こうとした大地が驚いている。何があったのだろう。
「やられた!!」
扉に拳を叩きつける大地。
「どうした?」
「開かない!」
「変われ!」
海斗が変わる為に、俺が下りれる様にしゃがんだ。
「おいで、あきくん」
しゃがんだ海斗から下りて、背中を向けている大地の背中に負ぶさる。爽やかな香りに包まれた。
海斗が扉に体当たりをするが、びくともしない。何かに気付いたのか、扉の隙間を見ている。
「くそ! 外から鎖巻いてやがる」
海斗が苛立ち、扉に拳を叩きつけた。出られない、絶望がひたひたとやってくる。
「俺、ここから出れないのか」
ぼそっと、独り言が口からこぼれ落ちた。結局、俺は生き贄になる運命だった。それなら、それで構わない。だが、海斗と大地はどうなってしまうのだろう。良太達に酷い目に遭わされたりしないだろうか。一応は家族だから、殺されたりしないだろうが心配だ。
「約束したんだ。絶対に逃してあげるよ」
大地の声が、俺を元気付けようとしてくれている。
「……もう俺は良いよ。変えられない運命だったんだ。でも、海斗達はどうなるんだ?」
「どうにもならないさ。それよりも……」
海斗の声が段々と聞こえなくなって行く。どうにもならないって……どう言う事だ。俺の所為だ。悪魔に連れて行かれる前に、二人を許して欲しいって良太に言わないと。俺に唆されてやらされたんだって言えば、少しは許して貰えるかもしれない。
「良太の所に俺を連れて行って」
「あきちゃん? 何って……」
「俺に唆されてやったって言って。そうすれば、少しは……」
自分で言って苦しくなる。悪魔に連れて行かれれば、二人に逢えなくなる。嫌だが、そうすれば二人は俺からも自由になれる。良太達からのお仕置きも少しは軽くなる。今までの分を返せるとは思わない。だが、二人にできる唯一の恩返しだ。
「断る」
むっとして、苛立ちを露わにした海斗が身体の前で腕を組んだ。
「俺も」
俺を背をっている大地から、苛立ちを隠そうともしない声が聞こえてくる。
「え!?」
即答の拒否に驚きを隠せなかった。
「あきちゃん、俺の話聞いてなかっただろ」
「どうせ、自分を贄に差し出せば少しはマシになるかなって、考えてたでしょ?」
「なんで……」
どうして、俺の考えてた事が分かったんだ。
「分かるよ。急に黙りこんで、自分の所為にしろなんて言い出すんだから」
今だ大地の苛立ちが声に乗ってくる。それに続く様に、海斗が溜息を吐いた。
「別の出口がある。隠し通路がそこら中にあるんだ。待ち伏せされているかも知れないが、うまく行けば躱して外に出れるかもしないって言ったんだ」
えっ、別の出口があるのか。それに隠し通路があったのか。だから、海斗達が唐突的にいろんな所から出て来ていたのか。
「あきくん、俺達は約束は守るよ。君を絶対に逃すから、君も俺達を信じて」
「そう、だから自分を犠牲にする様な悲しい事を言わないでくれ」
「ごめん……」
俺、また我慢してしまった。よく考えれば自己犠牲なんてされたら、二人が怒るのは目に見えていた。
「あのね。例え、ここを出れなかったとしても俺達は諦めないよ。やっと、好きって言って貰えたんだ。なんとしても、君を守って見せる」
「あぁ、例え兄弟殺しをしなくちゃいけなくなったとしても、殺ってやるさ」
海斗の目が怖い。本当に人を殺しそうな目だ。それでも、二人の言葉が嬉しくて、心がふわふわしてくる。
「はい、反省してます。もう、言いません。なので、どうか人殺しはしないでくれ」
「許してやるか。大地」
「そうだね。もう言わないって言ってくれたしね」
二人はなんでそこまでして、守ってくれるんだろう。俺は、二人の幸せな未来を壊した張本人なのに。二人と幸せになるはずだった人、生まれるはずだった命、ごめんなさい。
「また、ロクでもないこと考えてるな。ここをでたら話して貰うぞ」
「それだけじゃない、色々と話したい事が沢山あるんだ。絶対にここを出てやろう!」
二人にはそうそう隠し事は出来なさそうだ。優しい狼さん、大好きだ。
「おぅ、さっさとこんな所出て、一杯話そう!」
そう言って俺は笑った。
「可愛い!!」
自分が心から笑えたと知ったのは、海斗が上機嫌になったからだった。
海斗に導かれ着いた部屋は、一階の武器が一杯のコレクションルームだった。
「確か、この部屋に入り口があった筈」
海斗に続いて、大地と共に部屋へ入る。展示ケースが視界に入ってきた。あの時、海斗が来てくれなかったら幸平に見つかると所だったんだ。
「俺、この部屋で幸平に見つかる所だったんだ」
「は?」
「え?」
二人が急にどうしたと言う様に疑問が顔に出ている。今こんな事してる場合じゃないのは分かっている。だが、どうしてもありがとうが言いたい。
「海斗が来てくれたから、見つからなかった」
「え……あの時、あきちゃんいたの!?」
「うん。それだけじゃない。二人は、問題のヒント色んな所に置いて行ってくれたんだよな」
「あきちゃん……」
「二人がいなかったら、俺、今頃ここには居なかった」
「あきくん……」
「二人が居てくれて良かった。ありがとう」
やっと言えた。二人に感謝を伝えられて良かった。それを聞いた海斗が複雑な顔をしている。大地も黙ったままだ。
「俺達は、良い人なんかじゃない」
そう言ったのは海斗だった。
「あきくんが誘拐される事だって防げた」
「あきちゃんが快楽に堕ちてしまうのだって防げたんだ」
「君は俺達を美化しすぎてるんだ」
大地の声がいつもよりワントーン低い。暗い雰囲気が俺達を包み始めた。
二人が自分自身を追い詰め始めている。何かに囚われているかの様に淡々と自虐して行く。確かに防げたかも知れない。しかし、俺を誘拐、壊そうとしたのだって二人じゃない。二人が、防げなかった事だってあった。苦しくて辛いことばかりだったけど、そんな中でも良い事はあった。それを伝えないと、このままだと二人が潰れてしまう。
「……海斗、大地。でも、二人は」
「あきくんに触れたかった。そのせいで、防げた筈の害を君に被せてしまった。自分達の罪を償いたくて、でもそれもただの自己満足だった」
「最終的に、あきちゃんを酷い目に合わせた」
「でも、俺は」
俺が発言しようとすると、それに合わせる様に話を被せてくる。こいつら、わざとやってるんじゃないか。苛立ちがつのり頂点に達しようとしたその時。
「俺達の罪は重い」
聞きたくない言葉を海斗が発した。罪ってなんだよ。何もかも自分たちが悪いって決めつけて。俺に自己犠牲するなって言っておきながら、自分達は自虐するのか。慰めたいというその気持ちを、上回って怒りが勝った。
「聞けって!!」
俺が怒鳴った事で、二人の自虐が止まった。
「確かにそうだったかも知れない! でも、過ぎたことは変えられない。それに、二人が俺を好いて助けてくれた事は事実だろ!!」
二人が俯き、沈黙している。何を考えているのかは分からないが、後向きな思考ではない事を祈る。
「嫌な事も酷い目にもあったけど、二人に逢えた事が嬉しかった」
俯いていた海斗が顔を上げた。
「あきちゃん」
「ほら、自分を犠牲にするなって言ってただろ? 二人も約束守ってくれないと、俺、自己犠牲しまくるぞ!」
「そうだね」
大地の体が小刻みに揺れ、笑っているのがわかる。声も少し明るくなった様な気がする。
「あきくんに言われるなんて、俺達もまだまだだね」
「それ、馬鹿にしてないか?」
このやろう、人が心配してやっているのに侮辱するなんて許せん。
「してないよ」
いや、笑いながら言っている時点で馬鹿にしていまよね。大地兄さん。
「そうだな。これ以上自己犠牲されたらたまったもんじゃない」
海斗も笑いながら言ってくる。おっと、海斗兄さんも人を馬鹿にしますか。反論しようと口を開いた時。
「あきくん、ありがとう」
「あきちゃん、大好きだ」
二人の微笑みと優しい声に惑わされて、反論しようとした口は自然と閉じてしまった。
恥ずかしくなった俺は大地の背中に隠れる様に顔を埋めた。そんな俺の姿を見て、嬉しそうに話し始めた二人の口を止めるには相当の時間を要した。
「これはね、俺達しか持っていないものなんだ」
それを聞いて、唖然とした。もしかして、絶対勝てないゲームをやらされていたのか。例え、あそこで良太達が待ち伏せしていなくても、俺はこの屋敷から出られない運命だった。ゲームの目的は俺をただ壊すだけのゲーム。壊されるのは変えられない運命だったのか。
鍵を差し込み開錠し、取っ手を掴んで開こうとした大地が驚いている。何があったのだろう。
「やられた!!」
扉に拳を叩きつける大地。
「どうした?」
「開かない!」
「変われ!」
海斗が変わる為に、俺が下りれる様にしゃがんだ。
「おいで、あきくん」
しゃがんだ海斗から下りて、背中を向けている大地の背中に負ぶさる。爽やかな香りに包まれた。
海斗が扉に体当たりをするが、びくともしない。何かに気付いたのか、扉の隙間を見ている。
「くそ! 外から鎖巻いてやがる」
海斗が苛立ち、扉に拳を叩きつけた。出られない、絶望がひたひたとやってくる。
「俺、ここから出れないのか」
ぼそっと、独り言が口からこぼれ落ちた。結局、俺は生き贄になる運命だった。それなら、それで構わない。だが、海斗と大地はどうなってしまうのだろう。良太達に酷い目に遭わされたりしないだろうか。一応は家族だから、殺されたりしないだろうが心配だ。
「約束したんだ。絶対に逃してあげるよ」
大地の声が、俺を元気付けようとしてくれている。
「……もう俺は良いよ。変えられない運命だったんだ。でも、海斗達はどうなるんだ?」
「どうにもならないさ。それよりも……」
海斗の声が段々と聞こえなくなって行く。どうにもならないって……どう言う事だ。俺の所為だ。悪魔に連れて行かれる前に、二人を許して欲しいって良太に言わないと。俺に唆されてやらされたんだって言えば、少しは許して貰えるかもしれない。
「良太の所に俺を連れて行って」
「あきちゃん? 何って……」
「俺に唆されてやったって言って。そうすれば、少しは……」
自分で言って苦しくなる。悪魔に連れて行かれれば、二人に逢えなくなる。嫌だが、そうすれば二人は俺からも自由になれる。良太達からのお仕置きも少しは軽くなる。今までの分を返せるとは思わない。だが、二人にできる唯一の恩返しだ。
「断る」
むっとして、苛立ちを露わにした海斗が身体の前で腕を組んだ。
「俺も」
俺を背をっている大地から、苛立ちを隠そうともしない声が聞こえてくる。
「え!?」
即答の拒否に驚きを隠せなかった。
「あきちゃん、俺の話聞いてなかっただろ」
「どうせ、自分を贄に差し出せば少しはマシになるかなって、考えてたでしょ?」
「なんで……」
どうして、俺の考えてた事が分かったんだ。
「分かるよ。急に黙りこんで、自分の所為にしろなんて言い出すんだから」
今だ大地の苛立ちが声に乗ってくる。それに続く様に、海斗が溜息を吐いた。
「別の出口がある。隠し通路がそこら中にあるんだ。待ち伏せされているかも知れないが、うまく行けば躱して外に出れるかもしないって言ったんだ」
えっ、別の出口があるのか。それに隠し通路があったのか。だから、海斗達が唐突的にいろんな所から出て来ていたのか。
「あきくん、俺達は約束は守るよ。君を絶対に逃すから、君も俺達を信じて」
「そう、だから自分を犠牲にする様な悲しい事を言わないでくれ」
「ごめん……」
俺、また我慢してしまった。よく考えれば自己犠牲なんてされたら、二人が怒るのは目に見えていた。
「あのね。例え、ここを出れなかったとしても俺達は諦めないよ。やっと、好きって言って貰えたんだ。なんとしても、君を守って見せる」
「あぁ、例え兄弟殺しをしなくちゃいけなくなったとしても、殺ってやるさ」
海斗の目が怖い。本当に人を殺しそうな目だ。それでも、二人の言葉が嬉しくて、心がふわふわしてくる。
「はい、反省してます。もう、言いません。なので、どうか人殺しはしないでくれ」
「許してやるか。大地」
「そうだね。もう言わないって言ってくれたしね」
二人はなんでそこまでして、守ってくれるんだろう。俺は、二人の幸せな未来を壊した張本人なのに。二人と幸せになるはずだった人、生まれるはずだった命、ごめんなさい。
「また、ロクでもないこと考えてるな。ここをでたら話して貰うぞ」
「それだけじゃない、色々と話したい事が沢山あるんだ。絶対にここを出てやろう!」
二人にはそうそう隠し事は出来なさそうだ。優しい狼さん、大好きだ。
「おぅ、さっさとこんな所出て、一杯話そう!」
そう言って俺は笑った。
「可愛い!!」
自分が心から笑えたと知ったのは、海斗が上機嫌になったからだった。
海斗に導かれ着いた部屋は、一階の武器が一杯のコレクションルームだった。
「確か、この部屋に入り口があった筈」
海斗に続いて、大地と共に部屋へ入る。展示ケースが視界に入ってきた。あの時、海斗が来てくれなかったら幸平に見つかると所だったんだ。
「俺、この部屋で幸平に見つかる所だったんだ」
「は?」
「え?」
二人が急にどうしたと言う様に疑問が顔に出ている。今こんな事してる場合じゃないのは分かっている。だが、どうしてもありがとうが言いたい。
「海斗が来てくれたから、見つからなかった」
「え……あの時、あきちゃんいたの!?」
「うん。それだけじゃない。二人は、問題のヒント色んな所に置いて行ってくれたんだよな」
「あきちゃん……」
「二人がいなかったら、俺、今頃ここには居なかった」
「あきくん……」
「二人が居てくれて良かった。ありがとう」
やっと言えた。二人に感謝を伝えられて良かった。それを聞いた海斗が複雑な顔をしている。大地も黙ったままだ。
「俺達は、良い人なんかじゃない」
そう言ったのは海斗だった。
「あきくんが誘拐される事だって防げた」
「あきちゃんが快楽に堕ちてしまうのだって防げたんだ」
「君は俺達を美化しすぎてるんだ」
大地の声がいつもよりワントーン低い。暗い雰囲気が俺達を包み始めた。
二人が自分自身を追い詰め始めている。何かに囚われているかの様に淡々と自虐して行く。確かに防げたかも知れない。しかし、俺を誘拐、壊そうとしたのだって二人じゃない。二人が、防げなかった事だってあった。苦しくて辛いことばかりだったけど、そんな中でも良い事はあった。それを伝えないと、このままだと二人が潰れてしまう。
「……海斗、大地。でも、二人は」
「あきくんに触れたかった。そのせいで、防げた筈の害を君に被せてしまった。自分達の罪を償いたくて、でもそれもただの自己満足だった」
「最終的に、あきちゃんを酷い目に合わせた」
「でも、俺は」
俺が発言しようとすると、それに合わせる様に話を被せてくる。こいつら、わざとやってるんじゃないか。苛立ちがつのり頂点に達しようとしたその時。
「俺達の罪は重い」
聞きたくない言葉を海斗が発した。罪ってなんだよ。何もかも自分たちが悪いって決めつけて。俺に自己犠牲するなって言っておきながら、自分達は自虐するのか。慰めたいというその気持ちを、上回って怒りが勝った。
「聞けって!!」
俺が怒鳴った事で、二人の自虐が止まった。
「確かにそうだったかも知れない! でも、過ぎたことは変えられない。それに、二人が俺を好いて助けてくれた事は事実だろ!!」
二人が俯き、沈黙している。何を考えているのかは分からないが、後向きな思考ではない事を祈る。
「嫌な事も酷い目にもあったけど、二人に逢えた事が嬉しかった」
俯いていた海斗が顔を上げた。
「あきちゃん」
「ほら、自分を犠牲にするなって言ってただろ? 二人も約束守ってくれないと、俺、自己犠牲しまくるぞ!」
「そうだね」
大地の体が小刻みに揺れ、笑っているのがわかる。声も少し明るくなった様な気がする。
「あきくんに言われるなんて、俺達もまだまだだね」
「それ、馬鹿にしてないか?」
このやろう、人が心配してやっているのに侮辱するなんて許せん。
「してないよ」
いや、笑いながら言っている時点で馬鹿にしていまよね。大地兄さん。
「そうだな。これ以上自己犠牲されたらたまったもんじゃない」
海斗も笑いながら言ってくる。おっと、海斗兄さんも人を馬鹿にしますか。反論しようと口を開いた時。
「あきくん、ありがとう」
「あきちゃん、大好きだ」
二人の微笑みと優しい声に惑わされて、反論しようとした口は自然と閉じてしまった。
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