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好きなのに
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良太と幸平にサンドイッチされた俺が覚醒したのは、お腹の中に温かいものが広がって幸平の屹立が抜かれた瞬間だった。
「幸平、もう終わったのか」
「良太お兄ちゃん程は、遅くないからなぁ」
「そうか。じゃあ、僕も最後はタチで終わるかな」
良太が立ち上がり、俺の陰茎が抜ける。おかえり、息子よ。苦行お疲れ様。やっと、終わった。もう休憩したい。
幸平が俺の下から出て、そっと俺をベットに寝かせてくれた。案外優しい奴なのかもしれないと思ってしまった俺がバカだった。俺の隣で両手を押さえつけてきた幸平を見上げる。
「綿菓子ちゃん、これからが大変だと思うけど。頑張れ!」
え? どう言うこと?
そう思ったのも束の間、後孔に何か熱いものが押し付けられる。
何事かと思い、下を見ると良太が腰を押し付けていました。
「白くん、僕両刃なんだ、どっちでもいけるんだよ」
そんな言葉は聞きたくありませんでした。
「それじゃ、頂きます」
にっこりと笑った良太の表情と言葉が、ミスマッチだと思ったのはこれで何回目だっただろう。
良太の屹立が後孔に挿入されていく。俺に見せ付けるように、ゆっくりと。
「ああ! もう、やめっ!」
言葉が最後まで出なかった。ゆっくりと挿入してきた屹立に一気に奥まで突かれ、頭の中が真っ白に染まる。
「僕に意見するなんて、生意気だ」
ぼんやりとした俺に目線を合わせながら、舌舐めずりをした良太の顔は煽情的だった。
「い、やぁ、あ、んん、痛、い」
幸平に何度も突かれた後孔は、良太の抽送に合わせてヒリヒリとした痛みと快感を俺に与えてくる。
「良いよ。苦痛と快楽に染まった白くんの表情、堪らない」
手加減もせずに腰を打ち付けられて、瞳から涙がこぼれ落ちる。
助けて……海斗、大地。
涙に濡れた視界に幸平が映る。その顔は悲しげに俺を覗き込んでいた。
「なぁ、海斗と大地が好きなのは分かっているが、俺にしておかないか」
その言葉を俺が理解できぬ前に、幸平に唇を奪われる。上唇をそっと甘噛みされ舐られる。驚き、薄っすらと開いていた俺の口腔に舌を差し入れられ、舌が触れ合い絡ませられる。粘膜が擦れあって気持ちが良い。下半身からの暴力的な刺激を逸らしたくて、幸平とのキスに縋りつく。
「幸平、白くんが見えないだろ」
良太の文句に、幸平の舌が抜け出ていく。
「別に、良いだろ。俺だってキスしたい」
「まあ良い。それよりも、白くんは海斗と大地が好きなのか?」
「……。」
答えるべきじゃない。嫌な予感がする。
「別に白くんが海斗達を好きになるのは良いが、想いを伝えるのはやめてくれ。彼らの為だ」
「え?」
どう言うことだ。
「彼らには、親が同士が決めた許嫁がいるんだ」
「え……」
良太の言葉を理解できない。茫然として良太の顔をただ見ているしかできなかった。
「海斗達の未来を奪わないでくれ」
そう言った良太の瞳は弟を思う優しい兄の目だった。
許嫁って、そんなこと海斗達は言っていなかった。良太に嘘をつかれたのか。それとも、事実なのか。わからない。俺、海斗と大地が好きなのに、思いを伝える事は許されないのか。整理のつかない状態の頭の中に、下半身からの快感がねじ込まれる。
「すまないが、そんな訳だから白くんには壊れてもらう」
いつ止まっていたのかわからないが、良太の抽送が再開される。
「いあぁぁぁああ!」
もう、心の中はぐちゃぐちゃだ。痛みと哀しみと快感と好きと言う感情でもう、訳が分からない。全てを投げ出すように、意識が落ちていった。
意識が浮上し目を開けた時、俺はベットに寝かされていた。ここはどうやら、幸平の部屋のようだ。
気分は最悪だ。上半身を起こし、現状を把握する。どうやら、身体は綺麗に拭かれたようで、さっぱりしている。
「許嫁……」
そう、こぼした言葉に応じるように、頬を涙が伝う。海斗と大地に女の子のお嫁さんがくる。良いことじゃないか。男の俺と添い遂げたって、何もならない。あげられるのは、好意とこの身体だけ。子供さえも抱かせてあげられないのに、俺は、何を考えていたんだ。
好きだと言われ、求められて舞い上がって。ダメだな俺。貰えるはずだった愛が欲しくて、彼らがくれる愛が嬉しくて。孤独を埋めてくれる彼らが欲しかった。
この世界は俺に厳しい。海斗の言っていた世界が本当にあった良いのに。そうすれば、俺は海斗を……大地を……諦められるのかな。
ほろほろと流れ落ちる涙を、腕で乱暴に拭いベットから立ち上がった。最後の鍵を見つけに行かないと。ここを脱出して……。海斗と大地は、俺の最後の我儘を聞いてくれるかな。
「幸平、もう終わったのか」
「良太お兄ちゃん程は、遅くないからなぁ」
「そうか。じゃあ、僕も最後はタチで終わるかな」
良太が立ち上がり、俺の陰茎が抜ける。おかえり、息子よ。苦行お疲れ様。やっと、終わった。もう休憩したい。
幸平が俺の下から出て、そっと俺をベットに寝かせてくれた。案外優しい奴なのかもしれないと思ってしまった俺がバカだった。俺の隣で両手を押さえつけてきた幸平を見上げる。
「綿菓子ちゃん、これからが大変だと思うけど。頑張れ!」
え? どう言うこと?
そう思ったのも束の間、後孔に何か熱いものが押し付けられる。
何事かと思い、下を見ると良太が腰を押し付けていました。
「白くん、僕両刃なんだ、どっちでもいけるんだよ」
そんな言葉は聞きたくありませんでした。
「それじゃ、頂きます」
にっこりと笑った良太の表情と言葉が、ミスマッチだと思ったのはこれで何回目だっただろう。
良太の屹立が後孔に挿入されていく。俺に見せ付けるように、ゆっくりと。
「ああ! もう、やめっ!」
言葉が最後まで出なかった。ゆっくりと挿入してきた屹立に一気に奥まで突かれ、頭の中が真っ白に染まる。
「僕に意見するなんて、生意気だ」
ぼんやりとした俺に目線を合わせながら、舌舐めずりをした良太の顔は煽情的だった。
「い、やぁ、あ、んん、痛、い」
幸平に何度も突かれた後孔は、良太の抽送に合わせてヒリヒリとした痛みと快感を俺に与えてくる。
「良いよ。苦痛と快楽に染まった白くんの表情、堪らない」
手加減もせずに腰を打ち付けられて、瞳から涙がこぼれ落ちる。
助けて……海斗、大地。
涙に濡れた視界に幸平が映る。その顔は悲しげに俺を覗き込んでいた。
「なぁ、海斗と大地が好きなのは分かっているが、俺にしておかないか」
その言葉を俺が理解できぬ前に、幸平に唇を奪われる。上唇をそっと甘噛みされ舐られる。驚き、薄っすらと開いていた俺の口腔に舌を差し入れられ、舌が触れ合い絡ませられる。粘膜が擦れあって気持ちが良い。下半身からの暴力的な刺激を逸らしたくて、幸平とのキスに縋りつく。
「幸平、白くんが見えないだろ」
良太の文句に、幸平の舌が抜け出ていく。
「別に、良いだろ。俺だってキスしたい」
「まあ良い。それよりも、白くんは海斗と大地が好きなのか?」
「……。」
答えるべきじゃない。嫌な予感がする。
「別に白くんが海斗達を好きになるのは良いが、想いを伝えるのはやめてくれ。彼らの為だ」
「え?」
どう言うことだ。
「彼らには、親が同士が決めた許嫁がいるんだ」
「え……」
良太の言葉を理解できない。茫然として良太の顔をただ見ているしかできなかった。
「海斗達の未来を奪わないでくれ」
そう言った良太の瞳は弟を思う優しい兄の目だった。
許嫁って、そんなこと海斗達は言っていなかった。良太に嘘をつかれたのか。それとも、事実なのか。わからない。俺、海斗と大地が好きなのに、思いを伝える事は許されないのか。整理のつかない状態の頭の中に、下半身からの快感がねじ込まれる。
「すまないが、そんな訳だから白くんには壊れてもらう」
いつ止まっていたのかわからないが、良太の抽送が再開される。
「いあぁぁぁああ!」
もう、心の中はぐちゃぐちゃだ。痛みと哀しみと快感と好きと言う感情でもう、訳が分からない。全てを投げ出すように、意識が落ちていった。
意識が浮上し目を開けた時、俺はベットに寝かされていた。ここはどうやら、幸平の部屋のようだ。
気分は最悪だ。上半身を起こし、現状を把握する。どうやら、身体は綺麗に拭かれたようで、さっぱりしている。
「許嫁……」
そう、こぼした言葉に応じるように、頬を涙が伝う。海斗と大地に女の子のお嫁さんがくる。良いことじゃないか。男の俺と添い遂げたって、何もならない。あげられるのは、好意とこの身体だけ。子供さえも抱かせてあげられないのに、俺は、何を考えていたんだ。
好きだと言われ、求められて舞い上がって。ダメだな俺。貰えるはずだった愛が欲しくて、彼らがくれる愛が嬉しくて。孤独を埋めてくれる彼らが欲しかった。
この世界は俺に厳しい。海斗の言っていた世界が本当にあった良いのに。そうすれば、俺は海斗を……大地を……諦められるのかな。
ほろほろと流れ落ちる涙を、腕で乱暴に拭いベットから立ち上がった。最後の鍵を見つけに行かないと。ここを脱出して……。海斗と大地は、俺の最後の我儘を聞いてくれるかな。
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