絶望の白 〜狼の館から脱出せよ〜

番傘と折りたたみ傘

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それは、飲むものじゃありません

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 イった余韻でぼーっとする俺の前で、味わう様に口をもぐもぐと動かす大地。

「うーん、少し薄いかな」

 その呟きと共にゴクリと喉が鳴る音が聞こえて、一気に理性が戻る。

「は! 飲むな!!」

「え? もう飲んじゃった」

 何を言ってるんだと、不思議な顔をしている大地をぶっ飛ばしてやりたい。

「何でだよ! 海斗といい、お前といい。ふざけてる!」

「何でって、あきくんの飲みたかったし、美味しかったよ。もう一回飲みたい位だし」

 にこにこと笑いながら、俺のイって萎えている陰茎に触れようとしてくる。悪戯を仕掛けようと伸びてくる大地の腕を叩き落とす。

「いた!」

「海斗と同じこと言うな!」

「ちっ、海斗め。あきくんの精液、先に飲んだのか」

 少しむっとして考え事している大地から、こっそり逃げようとうつ伏せになって、調理台に立とうと四つん這いになった。
 いきなり腰を掴まれ、ビクッと体が震えた。

「どこ行くの、あきくん」

 悪い顔した大地がいます。こういう時の海斗と大地はそっくりだ。

「え? い、いや、ちょっとそこまで」

 散歩に行ってくるという様に軽い感じで言ってみたが、効果はない様だ。

「ダメだよ。もし逃げようとするなら、セックス中にお尻向けて逃げちゃいけないよ」

 大地に腰を引かれ調理台から下半身だけが下されて、上半身は大地の体に押さえつけられる。耳元に大地の顔が寄せられる。

「挿れて下さいって言ってるようなものだよ」

 囁かれた言葉を理解する暇はなかった。いつ出したのかわからないがローションを纏った指が後孔に一本挿れられる。いい所をクイクイっと指で突かれてぞくぞくとした快感が全身を貫く。

「ああぁぁああ!」

 二本、三本と増やされて、バラバラに動く指に翻弄される。後孔を犯しながら、俺の耳介を食む大地。水音と大地の吐息に頭がくらくらする。

「もう、良いかな。可愛いよ、あきくん」

 指が抜かれ、後孔が寂しいと収縮する。それを慰めるように、熱く硬いものが後孔を優しくなぞり、キスを落とす。

「頂きます」

 耳元で囁かれた言葉の後すぐ、ぐちゅっと水音共に、大地の屹立が挿入される。後孔が嬉しそうに屹立を食む。

「いうぅ、ああ」

 ゆっくりと挿入される屹立から逃げようと前に這って行こうとするが、両腕に抱き込まれて逃げられない。こつんと奥を突かれて、びりりとした快感が俺を襲う。

「今だけは、奥まで俺のもの」

 背中を暖かく滑りの帯びた物が下から上に這わされる。ぞくぞくとしたものから逃げようと背中を逸らした。それを待っていたかのように、大地の手が胸に回って飾りを優しく弾く。

「いやぁぁ、あ、ん、んあ」

 胸をくるくるとなぞり、優しく押しつぶす。いつ間のに陰茎も扱かれ、複数の場所から送られる快楽に頭がおかしくなる。

「今は一回で許してあげる。さぁ、イって俺を楽しませて」

「あ、あぁぁあああ!!」

 段々と早く陰茎を上下に扱かれて、胸の飾りを摘まれて、快楽に染まった俺の頭は囁かれた言葉に抵抗できずにイってしまった。大地の屹立を締め上げる。

「好きだよ。あきくん」

 ぼんやりとした頭では、いつ、仰向けにされたのか分からなかった。大地の甘く優しいキスに溺れ、屹立の抽送が俺の快楽の高みに押し上げて行く。

「ん、ん、んん、んんん!!」

 段々と早くなる抽送に、大地の限界が近いと教えられる。最後に腰を叩きつけられ、最奥を突かれた俺は、イかされた。暖かい感覚がお腹の中に広がって、大地もイった事を知らされた。
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