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誰が好き?

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 イった余韻に浸っていると、男が俺に目線を合わせて若干口角を上げてから、舌舐めずりをした。その光景は淫靡だった。

「おい、イくの早くね? まぁ、お話はまだこれからだけどな」

 男は俺が吐き出した白濁を指に絡めながら、後孔の際を撫ぜる。その感触で覚醒した俺は、逃げ出そうと足をばたつかせたが、イったばかりの体での抵抗なぞ簡単に押さえつけられてしまった。

「やだ! 離せー!!」

「ダメだな。まだ体に聞くんだから」

 男の指が一本後孔に挿入される。

「ほう、この具合だと三本は飲み込めそうだな」

「い!あぁあああ!!」

 一気に指を三本に増やされ、運悪く良い所を突かれてびりびりとした快楽が俺を襲う。

「さぁて、お話の続きだ。誰のが良いんだっけ?」

 男は挿入した指をバラバラに動かしながら、質問をしてくる。

「あぁ、ん、ん、ふあぁぁ」

 また、イきそうになったのを、ギリギリで指の止められる。イきたい。

「なん、でぇ」

「言っただろ。海斗のが好きなのか」

 囁かれて、海斗の陰茎を思い出す。長さは普通だが、太いそれは俺の後孔をみっちりと埋める。後孔が男の指を締め付けて、恋しいと疼く。

「それとも、大地のか?」

 悪魔の囁きは続く。大地の陰茎を思い出す。太さは海斗に負けるが、海斗より少し長く俺の奥まで届くそれは俺を乱す。後孔が奥まで欲しいと泣く。

「それとも、聖司が好みか?」

 聖司のものは、至って普通の大きさだが、カリが出っ張ている分俺の良い所を引っ掻く様に抉る。だが、あの男は嫌いだ。俺を物の様に扱う。

「なるほどね」

 後孔から指が抜かれた。失ったものを求めて、後孔が疼く。男が俺の耳元で囁く。

「海斗と大地が好きなんだ」

 そう囁かれて、一気に理性が戻る。俺が、海斗と大地を好き?

「違う! 俺はただ誘拐されて!」

「違うの? それじゃ……誰でも良いんだ」

 ニヤリと笑う男の瞳は面白いと言っているのを隠そうともしない。

「男のものなら、なんでも咥え込んじゃう悪い下のお口には、お仕置きだな」

 いつ、取り出したのかわからない。男の屹立に後孔が串刺しにされる。一気に挿入されたせいで、俺の陰茎から白濁が吐き出された。声を上げる暇もなく、荒く呼吸をし快楽を逃す。

「入れただけで、イったの?」

 俺を見下ろし、楽しそうに笑う男。イったばかりで過敏な中を容赦無く抽送してくる。

「あぁぁああ! イっ、あ、あ、たぁ、ばか、りぃぃ、んん」

「それが、良いんだよ。イったばかりの相手犯すの。中が締まって最高!」

 ぐちゅぐちゅと水音が部屋に響き渡る。男の屹立が中を掻き回す様に動く。良い所を突き、奥を嬲る。痙攣を繰り返す中の快感で翻弄されていく。

「結構、咥え込んでるからな。ゆるゆるかと思ったが、名器だなこれ」

男の屹立が段々と早く動いていく。亀頭だけ残し引き抜き、一気に奥まで挿入する。掘削する様に良い所を抉られ、もう無理だ。

「ほら、イキなよ。淫乱」

 囁きと共に、グッグッと奥を責め立てられ、強い快楽がお腹に広がる。耐えられない。

「いやぁぁらぁあああ!」

 俺がイったと同時に、中に暖かいものが広がる。男の白濁が中に出されたんだ。
 茫然とする俺から、陰茎を引き抜いた男は自らものを綺麗にして仕舞っていた。

「旨かったぜ、綿菓子ちゃん。ご馳走様」

 そう言うと男は部屋を出て行った。
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