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狼の狙い
しおりを挟む「あ、んん、ん、ん」
男の亀頭が後孔に少し入って抜けて又、少し入って抜けてを繰り返す。ぐちゅぐちゅっと水音が部屋に響く。入り口を責められ、じわじわとした快楽がお腹に溜まっていく。繰り返される行為に行かないでと、中が縋るように屹立を締め付けてしまう。
散々焦らされた俺は、おかしくなってしまったんだろうか。中まで挿れて欲しい。突いてかき混ぜられて快楽の渦に呑まれてしまいたいと考えてしまう程に、頭の中は快楽でいっぱいになってしまっていた。
「ふふ。ねぇ、気持ちいい? 俺も奥まで挿れたいなぁ。あきくんの中はどうなのかな」
ぐちゅっと亀頭を中に挿れたまま、奥には突っ込まずに男は問う。
「ねぇ、奥まで挿れてもいい?」
だめと言うべきなのに、中まで欲しいと言いたくてたまらない。俺に聞かないで奪ってくれれば楽なのに。でも、言えない。強姦魔に挿れてくれなんて言えば、和姦になってしまう。
「……い、やだぁぁ」
言葉と裏腹に、腰が揺れて快楽を求めてしまう。その行動は側から見たら挿れてと縋る行動にしか見えない。辞めなければ、でもイキたいと、吐き出したいと立ち上がった陰茎は蜜を溢している。
「そうかぁ。仕方ないなぁ。虐めて嫌われたくないし、今は逃してあげる」
耳元で囁かれ、ドンっと一気に奥まで挿入された。強い快楽に声が出なかった。一気に絶頂まで押し上げられ、長引く快感に支配され頭の中は真っ白に染まった。
「あぁ、可愛い。ドライしちゃったんだ。あきくんの中、痙攣してきゅんきゅん締め付けてくる。気持ち良いよ」
やっと、快感が落ち着いてきて、ホワイトアウトしていた意識が戻った。
気怠い、もう動きたくないと文句を言う身体に鞭を打ち、男の膝上から逃げようとした。
「くそ! 終わっただろ、抜けよ」
俺の行動なんてお見通しの如くに、男が腰を突き上げた。びりびりとした快楽に包まれる。
「あぁぁぁ!」
「まだだよ。俺イッてないし」
男の手が俺の陰茎を扱く。
「あぁ、あ、ん、んん、くぅ」
気持ちいい。慣れ親しんだ陰茎からの快楽に抵抗できない。胸の飾りも優しく弾かれイキそうになる。
「イってもいいよ。何度もイッて俺を楽しませて」
不気味な言葉を聞いたが、抵抗も出来ずイかされた。
体勢を対面座位に変えられてから、散々だった。後孔に男の屹立を挿れられたまま、胸の飾りを弄られてイかされ。陰茎を扱かれてイかされ。深いキスで口腔を貪られてイかされ。何度もイかされた。最後辺りは陰茎から透明な滴しか出なくなっていた。
男の狙いは、俺がイク時の中の締め付けを味わう事だった。その証拠に男の屹立は一切動かずに手で俺を愛撫しイかせ続けた。男の屹立をきゅうきゅうと締め付けた時、とても嬉しそうな表情をして肉食獣の様な目で俺を見ていた。
イキ過ぎて、脱力した俺は男に寄りかかるしか出来なかった。もう、動けない。何されても抵抗できない。
「あきくん、動けないね。もう、最後にしようか」
ゆっくりとベットに寝かされ、男が覆い被さってくる。男の唇が近づき俺の唇を食む。薄っすらと開いている俺の口の中に舌が差し込まれる。上顎をなぞり、歯茎をなぞる。最後に舌を絡めあう。深いキスに気を取られていた。
グッと男の腰が動き屹立が俺の奥を突く。ゆっくりと引き抜き、ゆっくりと挿入される動きを繰り返される。緩慢な動きにじわじわと追い込まれていく。身体は動けなくても快楽は俺を着々と絶頂へと追い込んでいく。もう、イキたくないと思っても抵抗できない身体ではどうしょうもなく、俺は高みに追い込まれ、落とされた。俺の最奥で男の熱を感じた。熱はじわじわと広がっていった。
俺の中は名残惜しそうに出ていく男のものを締め付けていた。
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