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迫る恐怖
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念の為、次の階にいける階段を見たがここにも鉄格子がされていた。此処は、鉄格子自体にパネルが括り付けられている。近づくと電源が入り、言葉が浮かび上がってくる。
【鍵を三つ見つけ、下の箱に入れよ。さすれば、光への道開かれる】
下の方を見ると、ど真ん中に赤いボタンがある機械式の四角い箱があった。人はボタンがあると押したくなる生き物だ。取り敢えず、試しに赤いボタンを押してみる。プシューと音がして蓋が開いてた。中には何かを入れる窪みがあり、一つは丸い窪み、もう一つは三角の窪み、さらにもう一つは四角の窪みだ。この三つを見つけて此処に入れると、鉄格子は開くということの様だ。窪みの大きさから言うと全て掌サイズで、平たい物。
当てはまりそうな物は、手鏡や、時計、宝石も考えられる。あとは何だろう、と考えているとパーンポーンとチャイム音が廊下に響き渡った。驚き、周りを見渡す。
「時間になりました。第二の狼が放たれます。羊さんは元気に逃げて下さい」
ピーンポーンパーンポーンと終了音が響き、静寂に包まれた。
誰が元気に逃げろだってふざけるな。さっさと此処を出ないと。取り敢えず、鍵を探そう。ここの階を先に探して、なさそうであれば下の階も探す必要が出てくる。面倒だと思いながらも階段から右方向へと廊下を進んでいった。これからは、すべての部屋の中を見て鍵を探さなければならない。仕方なしに、近くの扉を開けてみる。ここも客室の様だ。何個客室があるんだよ! この屋敷! 地下に客室作る必要性があるのかもよく分からんし! と脳内で愚痴りながら、鍵を探していくが見つからない。
三部屋探したが、全て客室で鍵はなかった。苛立ちが募る。次の部屋行く為、扉を開け廊下を出ようとした時だ。カシャーンっと金属が打ち鳴らされた様な音が廊下に響いた。
急いで、部屋に戻り息を殺した。この階に誰か来た! 何で、俺はこの袋小路の部屋に隠れてしまったのだ。廊下を逃げて下の階に行くべきだった。怖くて、足がすくんでしまった自分を嘆く。仕方がないこの部屋でやり過ごすしかない。扉の隣の壁に張り付いた。扉を開け覗かれても見つかり辛いはずだ。
カチャッと、扉を開ける音が聞こえる。扉を開けて部屋を覗いている様だ。段々と近づく扉を開ける音に恐怖が募る。カチャッと俺のいる部屋の扉が開かれていく。頼む。気付かないで。悲鳴をあげたくなる口を両手で塞ぎ、悲鳴を噛み殺す。バクバクを煩い鼓動が、相手に聞こえたらどうしようと不安に支配される。扉が俺の鼻先前まで開けられ止まった。
「うーん。ここにもいないか。もう一階下の方かな」
海斗より若干低めの声に第二の狼が来たのだと理解した。扉の裏を見ないでとの祈りが通じたのか、扉は戻り閉まった。力が抜け座り込んだ。
一息ついて体を両腕で抱き締める。怖かった。見つかるかと思った。少し気持ちを落ち着かせてから部屋を出ることにした。
奴らは何で俺を誘拐なんてしようと思ったのだろう。確か神聖なる生贄とか言っていたな。どう言うことかは、わからないがロクでもないことは確かだ。
【鍵を三つ見つけ、下の箱に入れよ。さすれば、光への道開かれる】
下の方を見ると、ど真ん中に赤いボタンがある機械式の四角い箱があった。人はボタンがあると押したくなる生き物だ。取り敢えず、試しに赤いボタンを押してみる。プシューと音がして蓋が開いてた。中には何かを入れる窪みがあり、一つは丸い窪み、もう一つは三角の窪み、さらにもう一つは四角の窪みだ。この三つを見つけて此処に入れると、鉄格子は開くということの様だ。窪みの大きさから言うと全て掌サイズで、平たい物。
当てはまりそうな物は、手鏡や、時計、宝石も考えられる。あとは何だろう、と考えているとパーンポーンとチャイム音が廊下に響き渡った。驚き、周りを見渡す。
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ピーンポーンパーンポーンと終了音が響き、静寂に包まれた。
誰が元気に逃げろだってふざけるな。さっさと此処を出ないと。取り敢えず、鍵を探そう。ここの階を先に探して、なさそうであれば下の階も探す必要が出てくる。面倒だと思いながらも階段から右方向へと廊下を進んでいった。これからは、すべての部屋の中を見て鍵を探さなければならない。仕方なしに、近くの扉を開けてみる。ここも客室の様だ。何個客室があるんだよ! この屋敷! 地下に客室作る必要性があるのかもよく分からんし! と脳内で愚痴りながら、鍵を探していくが見つからない。
三部屋探したが、全て客室で鍵はなかった。苛立ちが募る。次の部屋行く為、扉を開け廊下を出ようとした時だ。カシャーンっと金属が打ち鳴らされた様な音が廊下に響いた。
急いで、部屋に戻り息を殺した。この階に誰か来た! 何で、俺はこの袋小路の部屋に隠れてしまったのだ。廊下を逃げて下の階に行くべきだった。怖くて、足がすくんでしまった自分を嘆く。仕方がないこの部屋でやり過ごすしかない。扉の隣の壁に張り付いた。扉を開け覗かれても見つかり辛いはずだ。
カチャッと、扉を開ける音が聞こえる。扉を開けて部屋を覗いている様だ。段々と近づく扉を開ける音に恐怖が募る。カチャッと俺のいる部屋の扉が開かれていく。頼む。気付かないで。悲鳴をあげたくなる口を両手で塞ぎ、悲鳴を噛み殺す。バクバクを煩い鼓動が、相手に聞こえたらどうしようと不安に支配される。扉が俺の鼻先前まで開けられ止まった。
「うーん。ここにもいないか。もう一階下の方かな」
海斗より若干低めの声に第二の狼が来たのだと理解した。扉の裏を見ないでとの祈りが通じたのか、扉は戻り閉まった。力が抜け座り込んだ。
一息ついて体を両腕で抱き締める。怖かった。見つかるかと思った。少し気持ちを落ち着かせてから部屋を出ることにした。
奴らは何で俺を誘拐なんてしようと思ったのだろう。確か神聖なる生贄とか言っていたな。どう言うことかは、わからないがロクでもないことは確かだ。
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