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鬼ヶ島
しおりを挟む「明らかに、楯築神社が鬼門とかっていう、鬼が出てくる場所って言うのが、わかった訳か…。」
オレがポツリと呟くと
その古い本を読み終えたオレ達は
「アタシ達の知ってる昔話…ただの作り話じゃなかったんだ…。」
「…そう言う事になりますね。誰かがふざけて作ったお話だと、思ってました。」
「オレも、それには同感だな。」
と芽木で生まれたオレ達は、
なぜ、それぞれの
ウチに伝わる昔話が、おかしい のか
その理由に驚いた。
「…そうなると、鬼門に通じる結界があるはず。…そうすれば…。」乾はぶつぶつと独り言を言っている。
「…乾さん。一人で探すつもりですか??」
「きみ達にこれ以上、危険なことをさせられないからね。」
「俺は、乾さんの弟子として…
いや、"仲間"として着いて行きたい…と言ったらどうします?」
「…それも、運命か…。」
「…はい。」
「…アタシも行くよ。ここまで関わったなら、ここで退くなんて選択肢は、ないからね??」
「…君も来るんだね。自分としては、心強いよ。」
「お前ら…闇雲に探したって、無理だろ??」
「桃希くん!」「桃希さん!」「桃希!」
「…ったく。お前らだけじゃ不安だからな。」
オレ山岡桃希 乾忠 遠山沙流 喜島碧
この4人で楯築神社にあるらしい、鬼門を探して
村に襲ってくる、鬼達をぶっ飛ばそう。ということに、なった。
そこに…
「…お前達、やっぱりやるのか。"鬼退治"。」
「オヤジっ!?…やっぱりってなんだよ!?なんか、まだ隠してんのかよ??」
なんで、いつもこんなときに来るんだよ!!
オレは無意識にオヤジの胸ぐらを掴んでいた。
「…向こうについたら、わかる…いや。聞くことになるだろうな…。」
「わかるって、なんだよ!?向こうって、ドコだよ!?」
「…離せよ、桃希。俺だって…力さえあれば…!」
「…もう、結界の先に行く力がない。という事ですよね?太郎さん。」
「…あぁ。そう言うことだ、沙流くん。」
「…ということは、やはり貴方が…。」
「あぁ。乾くんには迷惑をかけるな…すまない。」
「…碧ちゃん。一つ聞いてもいいかな??」
「…はい。」
「碧ちゃんは、"自分が自分でなかったら"どうする??」
…オヤジ また、その話かよ。
「アタシは、アタシだから変わらないですよ。…自分が自分でなくても、喜島碧は、アタシですから。」
でたよ、姉御モード。喜島は相変わらずだな。
「…引き留めて悪かったな。桃希お前、鬼門がある場所の見当は付いてるんだろ?」
「…あぁ。楯築神社本堂 結界で守られている先」
「…ガキの頃、あそこに近づこうとすると、師匠がすげぇ怒ったんだよ。
そこじゃなくても、何かしらのヒントはあるはず。」
あそこしか、あり得ない。
なんで、師匠が近づこうとすると
怒ったのか、謎も解けるし
オヤジと師匠がこの伝説に関わっているんだろうな…多分。
そんなことを思いつつ、それぞれ準備が整うと、オヤジを含めた五人で
楯築神社 本堂の結界付近に、たどり着くと
いつもは、厳重な鍵のかかった扉と大量の御札で埋め尽くされているのに、
扉周りの御札が剥がされている。
「…木崎は試しているみたいだな、お前達を。その扉を開けて、行ってこい。」
「言われなくても行くよ。ここまで来たんだからな。」
覚悟を決めて、扉を開けて靄のかった先へ足を踏入れた。
「…ここは??」
気付いた頃には、オレ以外の皆は隣に居なかった。
確かに、皆で靄の中へ入って行ったのに…。
辺りを見渡すと、稽古場でみた巻物にあった、鬼ヶ島の姿に良く似てる。
「…もしかして、ここが"鬼ヶ島"??」
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