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「良かった?」
「はぁ、はぁ……」
俺は答えなかった。まともな意識が戻ってくると、さっきまで抵抗なくよがっていたくせに、気持ちいいの一言が中々出てこない。
「じゃあ、今度は俺が攻める番だな。いいか?」
一瞬、何を言っているのかよくわからなかった。だが次の瞬間、景色がひっくり返る。レナードが体を起こして体勢を入れ替えたと気づいた時には、俺はすっかり押し倒される格好になっていた。
決して軽くない男二人の体を軽く持ち上げたのもそうだが、入れたままの体勢からやってのけた事にとにかく驚いて、俺は目を白黒させた。
目の前の男は、うっとりした表情で俺の唇を指でなぞる。
「すごく、気持ちよかった。イかないようにと思ってたのに、出しちまったなぁ。君もとても気持ちよさそうで、本当にかわいかくて、エロかったしな。今度は俺の番だ」
「ん、あ、へ・・・・・・?」
めいいっぱい割り開かれた足の間で、ぐり、と股間が押しつけられる。一度抜けたらしいレナードの陰茎は、先ほど出したばかりだというのにもう硬さを取り戻していた。
絶頂の余韻にひくつく雌穴にくちくちと先端が押しつけられる。まるでキスをしているみたいに。
ひくり、と喉が鳴る。おそらくは、期待に。
反対に、レナードは口角を上げる。
「君が教えてくれたイイところ、たくさんよくしてやるからな」
「え、あ、ぁぁああぁっ!?」
ずぶずぶと自分の意思とは関係なく無理矢理肉棒が侵入してきた。そのままレナードは先ほどまで大人しくしていたのが嘘のようにガツガツと勢いよく腰を使い出した。
「ほら、ここだろ?ここだよな?ほらっ、どう?」
「あ゙っ♡、あぁっ、ひっひぃっ、うぁ、う゛ぅぅっ♡♡」
硬い剛直が、自分で教えた前立腺の位置を寸分違わぬ正確さでずぽずぽと抉り込んでくる。先ほどのセックスによる体液でぐずぐずに濡れた俺の雌穴は喜んでレナードの陰茎を迎え入れた。膨れた前立腺どころか肉壁全体を陰茎の凹凸を使って容赦なくこそぎあげられる。
自分で動いていたときとは比べものにならなかった。その衝撃だけで、俺の雌穴は絶頂して、腰をカクカクと跳ねさせて無様に震えた。目の裏にチカチカと星が飛ぶ。
「ひっ、ひぎ♡、イ、ぉ、お゛ぉっ♡♡」
「さっきから感じやすいとは思ってたが、まさか入れただけでイくなんてな。しかもドライか。・・・・・・これも、元ご主人様に、そういう風にされたのか?ん?」
「ん゛っ・・・・・・、ふ、んあぁっ」
腰遣いをゆっくりとしたものに変えながら、レナードは意地悪く質問してくる。多分、そうだ。慣らすのが面倒だからと、毎回強力な催淫剤を使われていた。それで、体が後ろを犯されるのに慣れた結果だ。
「そうか。かわいそうにな。でも、めちゃくちゃに感じてるの、すごく興奮する。かわいいよ。はぁ、もっと、気持ちよくなってくれ、そらっ」
じっくり味わえとばかりにカリ首で前立腺に中に放たれた精液をこすりつけられる。そのうちに段々とまたストロークが激しくなって、見る間につながった場所からぐっぽぐっぽと空気と粘液が混じる音が聞こえてきた。
「ああぁ、ああああぁ♡♡、あ゛~~~ッ♡♡♡」
首を反らせて絶叫する。気持ちいい、気持ちよすぎる。一突きされるとそれだけで一回イってしまう。前立腺をごりごりと潰されたり、奥まで串刺しにされてさらにねじ込むように腰をグラインドされるともうたまらないなんてもんじゃない。体が勝手に跳ねて、激しく痙攣する。抑えられた膝裏の先で脚がばたばたと暴れる。
またイく、イってしまう。立て続けにイきまくっているから、ずっと絶頂から降りてこられないような状態だ。反射的に腰をくねらせて快感を逃がそうとしてしまうが、そのたびにより強く抑えつけられて叶わない。
猛烈な羞恥と快感に頭がおかしくなりそうで、両手で顔を覆ってかぶりを振る。顔は色々な液体でぐしゃぐしゃだった。
「うぁ、うあ゛あああぁあ、あ、あん♡、はぁんっ、い、いくぅう゛、また、またぁ♡、うひ、ひぃぃっ♡♡」
「すごい声。よしよし、気持ちいいな。どうだ、もっと欲しい?」
「は、はぁあああ、わ、わからなっ、う゛♡、き、きもちいい、ぃ♡♡、う゛、お゛っ♡♡すごっ、だめぇっ、あぁあああ♡♡♡」
「はは、自分から擦り付けてくるなんてやらしいな」
ガツンと一気に突き上げられて、骨盤と背骨が一気に砕けたような衝撃が走る。栓が壊れたみたいに、勝手に精液が陰茎から噴き出して腹を白く汚した。なのに全然陰茎は萎えなくて、レナードはそれを笑った後、器用に体を曲げで、陰茎ごと俺の腹の精液を舐めた。
その光景に、今度こそ心臓がわし掴みにされて縮み上がる。恐怖の類いではなかった。感激に近かった。
もう俺の頭は馬鹿になっている。完全にレナードから与えられる快楽に脳内を支配されている。
だって、本能のままに快楽を追いかけ、強請り、求めるままに与えられる。ただそれだけのことで、俺の意識はドロドロに溶かされている。
薬を使っていないのだから、体が感じている刺激はマスターに犯されているときと同じか、それよりも下のはずだ。なのに、マスターとしている時よりもずっと俺は狂乱している。苦しみも虚無もない。ただ多幸感だけに満ちあふれている。なぜか。違いはきっと、そこだ。
もっともっと、与えてほしい。
これが、欲求というものなのか。意識してしまうと、どんどん強くなる恐ろしい毒だ。
「あ゛~~~っ、で、出そう、出すよ、くそっ」
「ん゛、んん~~~~~ッ」
噛みつくようなキスをされて、意識が引き戻される。
じゅるじゅると忙しなく口内を舐め回されながら、また中に射精された。体内でビクビクと跳ねる陰茎の脈動に合わせて、びゅっ、びゅ、と熱が噴き出している。その熱に陶酔して情けない声が出る。頭の中が焼かれているみたいにどろどろになっていく。
耳元ではぁはぁとレナードが荒く息を吐いている。それになぜか、また胸が締め付けられるような気分になった。
「はぁ、はぁ。大丈夫?少し休むか?」
「や……、やめ、るな。し、したい、ほしい」
全身汗だくだったし、長い絶頂から戻ってきて倦怠感もひどかったが、体力的にはまだ余裕がある。俺は尻を擦り付けていかないでくれと目の前の雄を誘う。命令されずにそんなことをしたのは初めてだった。ひどく下品な行動だとか、そんなのはもうどうでもいい。
ゴクリとレナードの喉が上下するのを見て、期待に雌穴の奥がきゅんきゅんと疼いた。
「――わかった。でも、水だけ飲ませて。で、今度は体勢変えようか」
「んひ、ひぃぃぃっ」
ずるり、と体の中を埋めていたモノが引き抜かれていく。粘膜がこすれる気持ちよさはすぐに喪失感に変わってしまって、切ない。ぽっかりと口を開けた俺の雌穴は、ひくひくと開閉を繰り返す。力を込め続けていなければ閉まってくれない。
体勢を変えようと言われたにも関わらず、自分で膝裏を抱えて体勢を保ちながらベッド脇に手を伸ばすレナードを目で追いかける。早く、早く、はやく戻ってきて欲しい。もう待ちきれなくて尻の中がじんじんと熱い。
「お待たせ。はは、尻の穴、すっごくドロドロだな。ぽっかり空いて、全然閉じないし」
ぬるぬると指で縁をなぞられる。陰茎の先から尻全体までべとべとになっている俺の体と、そこを見つめるレナードの顔がよく見える。レナードの目は興奮にぎらついていて、その視線だけでぞくぞくと背が快感に震える。視線だけでこんなに気持ちいいなんて初めてだ。
「んあぁっ、あ、あ~~っ、じ、じらすな、ん、んんっ」
「ごめんな。すぐよくしてあげるから。そんな顔するなよ」
なら、きっと俺は物欲しそうな顔をしているんだろう。まるで餌を前にした犬だ。頭を撫でられて、髪をかき回されると少しは寂しさが紛れる。と、思ったら腕を外され、体をひっくり返される。これではレナードの顔が見えない。
「四つん這いじゃなくて寝そべって。脚は閉じて」
マスターからそんな体勢は指示されたことがない。レナードがどうしたいのかわからないが、早く入れて欲しい一心で言うとおりにする。
「あ、ぁ……ッ」
ぐっ…と指で尻の肉が割り開かれる。薄く口を開いた肛門からくぷりと中身が漏れるのを感じて甘えた声が出る。さっきからそんなことばかりだ。はやく入れてほしい、指でもいいから。
「は、はや、はやくぅ」
「すっかり素直になったな。よし、良い子だ」
ひくつく雌穴に熱が押しつけられる。あぁ、やっときた。犯して貰える。一瞬で期待に頭の中が煮える。
尻を押し開く指に力がこもって、ずぶずぶと熱い肉杭が打ち込まれる。脚を閉じているせいで自然と閉まった直腸の中を、奥まで一気に無理矢理こじ開けてくる。まるで直腸全体に形を教え込まれているみたいだ。前立腺だって例外じゃない。陰茎の凹凸で容赦なく押し潰されてびくびく跳ねている。きもちよすぎて、だらだらと涎を垂らしながらそれを享受する。たぶん、また入れられただけでイってしまった。
「あ、あぁぁ、あ~~~っ♡、あぁ、ぁあ♡」
「どう……って、聞くまでもなさそうだな。この体勢だと狙わなくても前立腺によく当たるからな。すごいだろ?あぁ、脚開いちゃ駄目だって」
「うぎゃぁ、あひぃいっ♡ひ、ひっ、んぉ゛、ほぉお゛っ♡♡」
ぐりぐりと小刻みに、だけど押しつけるように腰を揺すられて前立腺を嬲られる。チカチカと目の前が白んで、バチバチと脳内に火花が散る。ダメだ、こんなのされたらおかしくなってしまう。薬でなら意識が混濁するから耐えられるけれど、正気でこんなことされたら狂ってしまう。
無意識に快楽を逃がそうと脚が開きそうになるが、器用に閉じさせられたまま抑えつけられる。ストロークは段々大きくなり、じっくり味わえとばかりに硬くて熱い肉杭をねじ込まれる。奥まで突かれて腰をグラインドされてこね回されて、カクカクと腰が勝手に跳ねて体が暴れる。白目を剥いて間抜けな声を上げながら、無様にシーツを精液で汚すしかない。
「ふぐぅ、~~~~~ッ♡、~~~~~ッ♡♡♡」
獣のような声を上げて、気狂いのようにのたうち回って。マスターはそんな俺を無様だとなじって、だがそれが興奮するのだと言ったけれど、レナードは同じ俺を見てただかわいいと言い、俺に快楽をもっと与えようとしてくる。
「ほら、きもちいいって言って。言ったらもっと気持ちよくなれるよ。その方が、俺も気持ちいい」
「っ!あ゛あぁああ♡はひ、き、きもちいぃっ♡、こんな、こんなの、おれしらないぃ♡、あぁっ、れなーどぉっ♡♡」
「ぐっ、あぁ……。今のやばい。すごくかわいいかった、はぁ、はぁ、もっと、名前呼んで。君の中、熱くて、俺の出したのでぐちょぐちょになってる。絡みついてきて、気持ちいい、最高……、っ、はぁ」
「あ゛~~っ♡れ、れなーど、はぁ、あぁん、き、きてくれ、きてっ、お゛っ♡♡♡」
熱っぽい囁きとともに、ぐっと中でレナードがもっと大きくなる。俺のせいでレナードも感じているのだと実感して嬉しくなる。もっとレナードにも気持ちよくなって欲しくて、必死で腰を浮かせてレナードの腰に押しつけると、ぐり、と中の先端が腸のくびれを抉る。それでまた絶頂の波に襲われる。イっている俺の中を止まることなくレナードは抜き差しを繰り返してきて、耐えきれずにシーツの上をもがいた。
「お゛♡、おく、おくはぁっ、だめだ、だめ、ぁ、あぁ~~~ッ♡」
「奥はだめか?じゃあ奥はやめようか」
「あっ、ひ、だ、だめじゃない、いくな、ちがうからぁ」
気持ちよすぎて出たダメという言葉に、レナードが腰を引く。違う。嘘だ。俺がそんなこと思ってないとわかっているくせに。だって、そんなことを言いながら浅いところを広げるみたいに抜き差ししている。意地悪をされているとわかっていても、出て行って欲しくなくて、俺は必死に懇願した。
「そうか?欲張りだな。でも正直な良い子にはご褒美あげないとな」
俺の浅ましい様を見てレナードが笑う。髪を撫でられ、すぐにまた律動が再開された。
「あ゛、あぁあ゛ッ♡♡♡、ひっきた、ちんぽ、んお゛ぉ♡、お゛~~~っ♡」
「気持ちよさそうで、く、俺も嬉しい。っは、ふ、あ~、いい。すごい……」
「れなーどぉ♡、あはぁ、んひ、ひっぎ♡♡、いい、いいぃ、あっ♡」
ガンガン体が揺れるほど強く腰を打ち付けられる。気持ちいいところを全部こそいでいくような力強いストロークで責め立てられて、俺は首を反らし髪を振り乱して荒波のような快楽にもみくちゃにされた。耐える?そんなことできるわけない。
指先が白くなるほどシーツを握りしめて、濁った声で喘ぐ。閉じられない口の端からだらだらと涎が垂れてシーツを濡らしていった。
時折意識が遠くなるのを、背中に落とされるキスが繋ぎ止めてくれる。ちゅ、ちゅと音を立てて落とされる、それだけでは快楽には繋がらないキスなのに、レナードの唇を感じるだけで不思議なことに多幸感が満ちる。
唇を撫でられて、口を開くと中に指が入り込んできてかき回される。我が物顔で動き回る指に舌を絡め、噛まないように必死になっていると尻に力が入ってまた中を締め付けてしまう。褒められているのか舌を撫でられて、ぐっと奥に腰を押しつけられる。呻りが聞こえて、また奥に勢いよく精液を叩きつけられた。レナードの陰茎が俺の中でびくんびくんと快楽に震えて跳ねている。剛直が中で精液を塗り広げるように動くから、俺の中も答えて絡みつくように締め付けた。
上も下も征服されてぐちゃぐちゃにされて、幸せで意識がふわふわする。そうだ、幸せだ。快楽だけじゃない。幸せすぎて、おかしくなってしまいそうだ。際限なく与えられ続けることが、途方もなく嬉しい。例えるなら、そう、報酬だ。俺が気持ちよくなり、レナードを気持ちよくしてやれば、褒美にもっと快楽が与えられる。
――そんなにされたら、もっと欲しくなるに決まっている。
頭の中で、ぷつん、と何かが音を立てて切れた。
「はぁ、はぁ……」
俺は答えなかった。まともな意識が戻ってくると、さっきまで抵抗なくよがっていたくせに、気持ちいいの一言が中々出てこない。
「じゃあ、今度は俺が攻める番だな。いいか?」
一瞬、何を言っているのかよくわからなかった。だが次の瞬間、景色がひっくり返る。レナードが体を起こして体勢を入れ替えたと気づいた時には、俺はすっかり押し倒される格好になっていた。
決して軽くない男二人の体を軽く持ち上げたのもそうだが、入れたままの体勢からやってのけた事にとにかく驚いて、俺は目を白黒させた。
目の前の男は、うっとりした表情で俺の唇を指でなぞる。
「すごく、気持ちよかった。イかないようにと思ってたのに、出しちまったなぁ。君もとても気持ちよさそうで、本当にかわいかくて、エロかったしな。今度は俺の番だ」
「ん、あ、へ・・・・・・?」
めいいっぱい割り開かれた足の間で、ぐり、と股間が押しつけられる。一度抜けたらしいレナードの陰茎は、先ほど出したばかりだというのにもう硬さを取り戻していた。
絶頂の余韻にひくつく雌穴にくちくちと先端が押しつけられる。まるでキスをしているみたいに。
ひくり、と喉が鳴る。おそらくは、期待に。
反対に、レナードは口角を上げる。
「君が教えてくれたイイところ、たくさんよくしてやるからな」
「え、あ、ぁぁああぁっ!?」
ずぶずぶと自分の意思とは関係なく無理矢理肉棒が侵入してきた。そのままレナードは先ほどまで大人しくしていたのが嘘のようにガツガツと勢いよく腰を使い出した。
「ほら、ここだろ?ここだよな?ほらっ、どう?」
「あ゙っ♡、あぁっ、ひっひぃっ、うぁ、う゛ぅぅっ♡♡」
硬い剛直が、自分で教えた前立腺の位置を寸分違わぬ正確さでずぽずぽと抉り込んでくる。先ほどのセックスによる体液でぐずぐずに濡れた俺の雌穴は喜んでレナードの陰茎を迎え入れた。膨れた前立腺どころか肉壁全体を陰茎の凹凸を使って容赦なくこそぎあげられる。
自分で動いていたときとは比べものにならなかった。その衝撃だけで、俺の雌穴は絶頂して、腰をカクカクと跳ねさせて無様に震えた。目の裏にチカチカと星が飛ぶ。
「ひっ、ひぎ♡、イ、ぉ、お゛ぉっ♡♡」
「さっきから感じやすいとは思ってたが、まさか入れただけでイくなんてな。しかもドライか。・・・・・・これも、元ご主人様に、そういう風にされたのか?ん?」
「ん゛っ・・・・・・、ふ、んあぁっ」
腰遣いをゆっくりとしたものに変えながら、レナードは意地悪く質問してくる。多分、そうだ。慣らすのが面倒だからと、毎回強力な催淫剤を使われていた。それで、体が後ろを犯されるのに慣れた結果だ。
「そうか。かわいそうにな。でも、めちゃくちゃに感じてるの、すごく興奮する。かわいいよ。はぁ、もっと、気持ちよくなってくれ、そらっ」
じっくり味わえとばかりにカリ首で前立腺に中に放たれた精液をこすりつけられる。そのうちに段々とまたストロークが激しくなって、見る間につながった場所からぐっぽぐっぽと空気と粘液が混じる音が聞こえてきた。
「ああぁ、ああああぁ♡♡、あ゛~~~ッ♡♡♡」
首を反らせて絶叫する。気持ちいい、気持ちよすぎる。一突きされるとそれだけで一回イってしまう。前立腺をごりごりと潰されたり、奥まで串刺しにされてさらにねじ込むように腰をグラインドされるともうたまらないなんてもんじゃない。体が勝手に跳ねて、激しく痙攣する。抑えられた膝裏の先で脚がばたばたと暴れる。
またイく、イってしまう。立て続けにイきまくっているから、ずっと絶頂から降りてこられないような状態だ。反射的に腰をくねらせて快感を逃がそうとしてしまうが、そのたびにより強く抑えつけられて叶わない。
猛烈な羞恥と快感に頭がおかしくなりそうで、両手で顔を覆ってかぶりを振る。顔は色々な液体でぐしゃぐしゃだった。
「うぁ、うあ゛あああぁあ、あ、あん♡、はぁんっ、い、いくぅう゛、また、またぁ♡、うひ、ひぃぃっ♡♡」
「すごい声。よしよし、気持ちいいな。どうだ、もっと欲しい?」
「は、はぁあああ、わ、わからなっ、う゛♡、き、きもちいい、ぃ♡♡、う゛、お゛っ♡♡すごっ、だめぇっ、あぁあああ♡♡♡」
「はは、自分から擦り付けてくるなんてやらしいな」
ガツンと一気に突き上げられて、骨盤と背骨が一気に砕けたような衝撃が走る。栓が壊れたみたいに、勝手に精液が陰茎から噴き出して腹を白く汚した。なのに全然陰茎は萎えなくて、レナードはそれを笑った後、器用に体を曲げで、陰茎ごと俺の腹の精液を舐めた。
その光景に、今度こそ心臓がわし掴みにされて縮み上がる。恐怖の類いではなかった。感激に近かった。
もう俺の頭は馬鹿になっている。完全にレナードから与えられる快楽に脳内を支配されている。
だって、本能のままに快楽を追いかけ、強請り、求めるままに与えられる。ただそれだけのことで、俺の意識はドロドロに溶かされている。
薬を使っていないのだから、体が感じている刺激はマスターに犯されているときと同じか、それよりも下のはずだ。なのに、マスターとしている時よりもずっと俺は狂乱している。苦しみも虚無もない。ただ多幸感だけに満ちあふれている。なぜか。違いはきっと、そこだ。
もっともっと、与えてほしい。
これが、欲求というものなのか。意識してしまうと、どんどん強くなる恐ろしい毒だ。
「あ゛~~~っ、で、出そう、出すよ、くそっ」
「ん゛、んん~~~~~ッ」
噛みつくようなキスをされて、意識が引き戻される。
じゅるじゅると忙しなく口内を舐め回されながら、また中に射精された。体内でビクビクと跳ねる陰茎の脈動に合わせて、びゅっ、びゅ、と熱が噴き出している。その熱に陶酔して情けない声が出る。頭の中が焼かれているみたいにどろどろになっていく。
耳元ではぁはぁとレナードが荒く息を吐いている。それになぜか、また胸が締め付けられるような気分になった。
「はぁ、はぁ。大丈夫?少し休むか?」
「や……、やめ、るな。し、したい、ほしい」
全身汗だくだったし、長い絶頂から戻ってきて倦怠感もひどかったが、体力的にはまだ余裕がある。俺は尻を擦り付けていかないでくれと目の前の雄を誘う。命令されずにそんなことをしたのは初めてだった。ひどく下品な行動だとか、そんなのはもうどうでもいい。
ゴクリとレナードの喉が上下するのを見て、期待に雌穴の奥がきゅんきゅんと疼いた。
「――わかった。でも、水だけ飲ませて。で、今度は体勢変えようか」
「んひ、ひぃぃぃっ」
ずるり、と体の中を埋めていたモノが引き抜かれていく。粘膜がこすれる気持ちよさはすぐに喪失感に変わってしまって、切ない。ぽっかりと口を開けた俺の雌穴は、ひくひくと開閉を繰り返す。力を込め続けていなければ閉まってくれない。
体勢を変えようと言われたにも関わらず、自分で膝裏を抱えて体勢を保ちながらベッド脇に手を伸ばすレナードを目で追いかける。早く、早く、はやく戻ってきて欲しい。もう待ちきれなくて尻の中がじんじんと熱い。
「お待たせ。はは、尻の穴、すっごくドロドロだな。ぽっかり空いて、全然閉じないし」
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「んあぁっ、あ、あ~~っ、じ、じらすな、ん、んんっ」
「ごめんな。すぐよくしてあげるから。そんな顔するなよ」
なら、きっと俺は物欲しそうな顔をしているんだろう。まるで餌を前にした犬だ。頭を撫でられて、髪をかき回されると少しは寂しさが紛れる。と、思ったら腕を外され、体をひっくり返される。これではレナードの顔が見えない。
「四つん這いじゃなくて寝そべって。脚は閉じて」
マスターからそんな体勢は指示されたことがない。レナードがどうしたいのかわからないが、早く入れて欲しい一心で言うとおりにする。
「あ、ぁ……ッ」
ぐっ…と指で尻の肉が割り開かれる。薄く口を開いた肛門からくぷりと中身が漏れるのを感じて甘えた声が出る。さっきからそんなことばかりだ。はやく入れてほしい、指でもいいから。
「は、はや、はやくぅ」
「すっかり素直になったな。よし、良い子だ」
ひくつく雌穴に熱が押しつけられる。あぁ、やっときた。犯して貰える。一瞬で期待に頭の中が煮える。
尻を押し開く指に力がこもって、ずぶずぶと熱い肉杭が打ち込まれる。脚を閉じているせいで自然と閉まった直腸の中を、奥まで一気に無理矢理こじ開けてくる。まるで直腸全体に形を教え込まれているみたいだ。前立腺だって例外じゃない。陰茎の凹凸で容赦なく押し潰されてびくびく跳ねている。きもちよすぎて、だらだらと涎を垂らしながらそれを享受する。たぶん、また入れられただけでイってしまった。
「あ、あぁぁ、あ~~~っ♡、あぁ、ぁあ♡」
「どう……って、聞くまでもなさそうだな。この体勢だと狙わなくても前立腺によく当たるからな。すごいだろ?あぁ、脚開いちゃ駄目だって」
「うぎゃぁ、あひぃいっ♡ひ、ひっ、んぉ゛、ほぉお゛っ♡♡」
ぐりぐりと小刻みに、だけど押しつけるように腰を揺すられて前立腺を嬲られる。チカチカと目の前が白んで、バチバチと脳内に火花が散る。ダメだ、こんなのされたらおかしくなってしまう。薬でなら意識が混濁するから耐えられるけれど、正気でこんなことされたら狂ってしまう。
無意識に快楽を逃がそうと脚が開きそうになるが、器用に閉じさせられたまま抑えつけられる。ストロークは段々大きくなり、じっくり味わえとばかりに硬くて熱い肉杭をねじ込まれる。奥まで突かれて腰をグラインドされてこね回されて、カクカクと腰が勝手に跳ねて体が暴れる。白目を剥いて間抜けな声を上げながら、無様にシーツを精液で汚すしかない。
「ふぐぅ、~~~~~ッ♡、~~~~~ッ♡♡♡」
獣のような声を上げて、気狂いのようにのたうち回って。マスターはそんな俺を無様だとなじって、だがそれが興奮するのだと言ったけれど、レナードは同じ俺を見てただかわいいと言い、俺に快楽をもっと与えようとしてくる。
「ほら、きもちいいって言って。言ったらもっと気持ちよくなれるよ。その方が、俺も気持ちいい」
「っ!あ゛あぁああ♡はひ、き、きもちいぃっ♡、こんな、こんなの、おれしらないぃ♡、あぁっ、れなーどぉっ♡♡」
「ぐっ、あぁ……。今のやばい。すごくかわいいかった、はぁ、はぁ、もっと、名前呼んで。君の中、熱くて、俺の出したのでぐちょぐちょになってる。絡みついてきて、気持ちいい、最高……、っ、はぁ」
「あ゛~~っ♡れ、れなーど、はぁ、あぁん、き、きてくれ、きてっ、お゛っ♡♡♡」
熱っぽい囁きとともに、ぐっと中でレナードがもっと大きくなる。俺のせいでレナードも感じているのだと実感して嬉しくなる。もっとレナードにも気持ちよくなって欲しくて、必死で腰を浮かせてレナードの腰に押しつけると、ぐり、と中の先端が腸のくびれを抉る。それでまた絶頂の波に襲われる。イっている俺の中を止まることなくレナードは抜き差しを繰り返してきて、耐えきれずにシーツの上をもがいた。
「お゛♡、おく、おくはぁっ、だめだ、だめ、ぁ、あぁ~~~ッ♡」
「奥はだめか?じゃあ奥はやめようか」
「あっ、ひ、だ、だめじゃない、いくな、ちがうからぁ」
気持ちよすぎて出たダメという言葉に、レナードが腰を引く。違う。嘘だ。俺がそんなこと思ってないとわかっているくせに。だって、そんなことを言いながら浅いところを広げるみたいに抜き差ししている。意地悪をされているとわかっていても、出て行って欲しくなくて、俺は必死に懇願した。
「そうか?欲張りだな。でも正直な良い子にはご褒美あげないとな」
俺の浅ましい様を見てレナードが笑う。髪を撫でられ、すぐにまた律動が再開された。
「あ゛、あぁあ゛ッ♡♡♡、ひっきた、ちんぽ、んお゛ぉ♡、お゛~~~っ♡」
「気持ちよさそうで、く、俺も嬉しい。っは、ふ、あ~、いい。すごい……」
「れなーどぉ♡、あはぁ、んひ、ひっぎ♡♡、いい、いいぃ、あっ♡」
ガンガン体が揺れるほど強く腰を打ち付けられる。気持ちいいところを全部こそいでいくような力強いストロークで責め立てられて、俺は首を反らし髪を振り乱して荒波のような快楽にもみくちゃにされた。耐える?そんなことできるわけない。
指先が白くなるほどシーツを握りしめて、濁った声で喘ぐ。閉じられない口の端からだらだらと涎が垂れてシーツを濡らしていった。
時折意識が遠くなるのを、背中に落とされるキスが繋ぎ止めてくれる。ちゅ、ちゅと音を立てて落とされる、それだけでは快楽には繋がらないキスなのに、レナードの唇を感じるだけで不思議なことに多幸感が満ちる。
唇を撫でられて、口を開くと中に指が入り込んできてかき回される。我が物顔で動き回る指に舌を絡め、噛まないように必死になっていると尻に力が入ってまた中を締め付けてしまう。褒められているのか舌を撫でられて、ぐっと奥に腰を押しつけられる。呻りが聞こえて、また奥に勢いよく精液を叩きつけられた。レナードの陰茎が俺の中でびくんびくんと快楽に震えて跳ねている。剛直が中で精液を塗り広げるように動くから、俺の中も答えて絡みつくように締め付けた。
上も下も征服されてぐちゃぐちゃにされて、幸せで意識がふわふわする。そうだ、幸せだ。快楽だけじゃない。幸せすぎて、おかしくなってしまいそうだ。際限なく与えられ続けることが、途方もなく嬉しい。例えるなら、そう、報酬だ。俺が気持ちよくなり、レナードを気持ちよくしてやれば、褒美にもっと快楽が与えられる。
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頭の中で、ぷつん、と何かが音を立てて切れた。
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以下注意
♡喘ぎ/淫語/直腸責め/快楽墜ち/輪姦/異種姦/複数プレイ/フェラ/二輪挿し/無理矢理要素あり
2024/01/31追記
本作品はキルキのオリジナル小説です。
淫紋付けたら逆襲!!巨根絶倫種付けでメス奴隷に堕とされる悪魔ちゃん♂
朝井染両
BL
お久しぶりです!
ご飯を二日食べずに寝ていたら、身体が生きようとしてエロ小説が書き終わりました。人間って不思議ですね。
こういう間抜けな受けが好きなんだと思います。可愛いね~ばかだね~可愛いね~と大切にしてあげたいですね。
合意のようで合意ではないのでお気をつけ下さい。幸せラブラブエンドなのでご安心下さい。
ご飯食べます。
気高く頼りがいのある馬の王族たちがまさか快楽堕ちしてしまっているなんて…
あるのーる
BL
数多の種族が存在する世界で、国を治めるケンタウロスの王族たちがそれぞれ罠に嵌められて快楽堕ちしていく話です。短編集となっています。
前の3話はそれほど繋がりがなく、後の話はそれぞれの後日談などとなります。
前4話はpixivに投稿したものの修正版となります。
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