88 / 90
ホビットのマゾムー「タイトルにMを探せ」よりー
しおりを挟む
私のマゾムとマンサク、メソッドについて、を書くエッセイ。
捨ててしまえないガラクタとひらめき、あくまで私が快適に暮らしていくためのメソッドを書く。
さて、今回はマゾムのお話。
マゾムとは、捨ててしまえないガラクタのこと、なのですが、「なんだそれ?」と思われる方もいらっしゃいますよね。初回なので、まずはそこから。
ホビットのマゾムだよ。
そう言ったら、「ああ!」と納得してくださる方もいらっしゃるでしょう。
イギリスの作家、ジョン・ロナルド・ルーエル・トールキンの『ホビットの冒険』や『指輪物語』に出てくる種族、ホビットは、好奇心旺盛で、モノの収集を好みます。
そのホビットたちの集めているものの中で、今すぐには使うあてはないけれど、捨ててしまう気になれないもの、のことをホビットは、マゾムと呼んでいる。
私はホビットの冒険が大好きなので、いつのまにか、捨ててしまいたくない、捨ててしまえない、他人から見たらガラクタのようなもののことを、ホビットきどりで、マゾムと呼ぶようになりました。
ミニマリストに憧れつつも、ミニマムな生活には到底至らず、ならば出来る限りシンプルにと、シンプリストを目標に据えておりますが、モノってなかなか減らせません。そして減らせない自分にモヤモヤする。
だからこそ、「捨ててしまえない」とマゾムに分類することで、取っておいていい理由を得ているのかも。モヤモヤを少しでも減らすために。
長くなりましたが、マゾムとは、そういうものです。
少し前に、引っ越しをしました。
人生何度目の引っ越しだろう。6、いや、7回目の引っ越しです。
引越しの都度、断捨離に心機一転のお片付け、意図せぬ紛失なんかを繰り返して、多少なりとも荷物は整理されてきました。整理されてきたはずです。
それでも毎回、「ああこれは」というモノがでてきます。使うかなぁ、使わないかなぁ、無いと困るわけじゃないんだけど、でも捨てるはイヤだなぁ、できれば持っていたいかなぁ、みたいなことを考えてしまうモノが。
今回の引っ越しで荷造りをしていると、ちょっと薄汚れてしまったキティちゃんの大型プラスチッククリップが出てきました。
ごくごくたまに使用していたし、そこにあることは知っていました。それでも、それを手にして、「ああ、これはなぁ」と思います。
初めての引っ越しのときからずっと持ち歩いているクリップ。私の記憶では、買ってもらったのは小学4年生の春だったクリップ。ときどき洗っても、どうしてもぼんやり汚れている感じが取れないクリップ。
どうしようかな、少し考えるのですが、やっぱりこれは捨てられないなぁ、と思うクリップ。
たぶん、現在、私が所有しているすべてのモノの中で最も古いものが、このクリップなんじゃないかしら。
考えながら、これぞまさにマゾムだなぁ、なんて、荷造りを忘れて、ホビットについて考えたりもしてしまいました。
キティちゃんが大好きなわけでも、コレクションしているわけでもないし、どうしてこんなにも長いこと持ち続けているのか、正直わからないのですが、それでもどうにも捨ててはしまえない。
傍から見たら不思議ですよね。自分でも不思議です。
あのクリップは、あそこにあるはず。何かの拍子に思い出して考えるのだけれど、実際に確認まではしない。そんな関係。
こういうの、私だけかしら。いやいや、ホビットや私だけ、かしら。
そういうもの、ありますか?
興味深し、マゾム。
わたしとしては、他にもマゾムはいっぱいあるから、そのひとつひとつを見つめてみたら、おもしろいかもしれないな、と、ひとり遊びを思い付き、それを形にしたくって、マゾムについて書こうとしております。
誰かのそういうお話を聞くのも大好きだし。
新居で片付けを進める荷物の中から、キティちゃんの大型プラスチッククリップが出てきました。心なしかさっぱりしているような。
頭を傾げる私に、
「あ、それ、キレイにしておいたよ」
私よりなんでも上手な旦那さまが告げてくれました。このクリップがマゾムだってこと、話していたのです。
マゾムとはなんぞや、となるので、「マゾム」って言ったわけではないんですけれどね。
ホビットのマゾムー「タイトルにMを探せ」よりー
捨ててしまえないガラクタとひらめき、あくまで私が快適に暮らしていくためのメソッドを書く。
さて、今回はマゾムのお話。
マゾムとは、捨ててしまえないガラクタのこと、なのですが、「なんだそれ?」と思われる方もいらっしゃいますよね。初回なので、まずはそこから。
ホビットのマゾムだよ。
そう言ったら、「ああ!」と納得してくださる方もいらっしゃるでしょう。
イギリスの作家、ジョン・ロナルド・ルーエル・トールキンの『ホビットの冒険』や『指輪物語』に出てくる種族、ホビットは、好奇心旺盛で、モノの収集を好みます。
そのホビットたちの集めているものの中で、今すぐには使うあてはないけれど、捨ててしまう気になれないもの、のことをホビットは、マゾムと呼んでいる。
私はホビットの冒険が大好きなので、いつのまにか、捨ててしまいたくない、捨ててしまえない、他人から見たらガラクタのようなもののことを、ホビットきどりで、マゾムと呼ぶようになりました。
ミニマリストに憧れつつも、ミニマムな生活には到底至らず、ならば出来る限りシンプルにと、シンプリストを目標に据えておりますが、モノってなかなか減らせません。そして減らせない自分にモヤモヤする。
だからこそ、「捨ててしまえない」とマゾムに分類することで、取っておいていい理由を得ているのかも。モヤモヤを少しでも減らすために。
長くなりましたが、マゾムとは、そういうものです。
少し前に、引っ越しをしました。
人生何度目の引っ越しだろう。6、いや、7回目の引っ越しです。
引越しの都度、断捨離に心機一転のお片付け、意図せぬ紛失なんかを繰り返して、多少なりとも荷物は整理されてきました。整理されてきたはずです。
それでも毎回、「ああこれは」というモノがでてきます。使うかなぁ、使わないかなぁ、無いと困るわけじゃないんだけど、でも捨てるはイヤだなぁ、できれば持っていたいかなぁ、みたいなことを考えてしまうモノが。
今回の引っ越しで荷造りをしていると、ちょっと薄汚れてしまったキティちゃんの大型プラスチッククリップが出てきました。
ごくごくたまに使用していたし、そこにあることは知っていました。それでも、それを手にして、「ああ、これはなぁ」と思います。
初めての引っ越しのときからずっと持ち歩いているクリップ。私の記憶では、買ってもらったのは小学4年生の春だったクリップ。ときどき洗っても、どうしてもぼんやり汚れている感じが取れないクリップ。
どうしようかな、少し考えるのですが、やっぱりこれは捨てられないなぁ、と思うクリップ。
たぶん、現在、私が所有しているすべてのモノの中で最も古いものが、このクリップなんじゃないかしら。
考えながら、これぞまさにマゾムだなぁ、なんて、荷造りを忘れて、ホビットについて考えたりもしてしまいました。
キティちゃんが大好きなわけでも、コレクションしているわけでもないし、どうしてこんなにも長いこと持ち続けているのか、正直わからないのですが、それでもどうにも捨ててはしまえない。
傍から見たら不思議ですよね。自分でも不思議です。
あのクリップは、あそこにあるはず。何かの拍子に思い出して考えるのだけれど、実際に確認まではしない。そんな関係。
こういうの、私だけかしら。いやいや、ホビットや私だけ、かしら。
そういうもの、ありますか?
興味深し、マゾム。
わたしとしては、他にもマゾムはいっぱいあるから、そのひとつひとつを見つめてみたら、おもしろいかもしれないな、と、ひとり遊びを思い付き、それを形にしたくって、マゾムについて書こうとしております。
誰かのそういうお話を聞くのも大好きだし。
新居で片付けを進める荷物の中から、キティちゃんの大型プラスチッククリップが出てきました。心なしかさっぱりしているような。
頭を傾げる私に、
「あ、それ、キレイにしておいたよ」
私よりなんでも上手な旦那さまが告げてくれました。このクリップがマゾムだってこと、話していたのです。
マゾムとはなんぞや、となるので、「マゾム」って言ったわけではないんですけれどね。
ホビットのマゾムー「タイトルにMを探せ」よりー
0
お気に入りに追加
2
あなたにおすすめの小説

ママと中学生の僕
キムラエス
大衆娯楽
「ママと僕」は、中学生編、高校生編、大学生編の3部作で、本編は中学生編になります。ママは子供の時に両親を事故で亡くしており、結婚後に夫を病気で失い、身内として残された僕に精神的に依存をするようになる。幼少期の「僕」はそのママの依存が嬉しく、素敵なママに甘える閉鎖的な生活を当たり前のことと考える。成長し、性に目覚め始めた中学生の「僕」は自分の性もママとの日常の中で処理すべきものと疑わず、ママも戸惑いながらもママに甘える「僕」に満足する。ママも僕もそうした行為が少なからず社会規範に反していることは理解しているが、ママとの甘美な繋がりは解消できずに戸惑いながらも続く「ママと中学生の僕」の営みを描いてみました。



どうしよう私、弟にお腹を大きくさせられちゃった!~弟大好きお姉ちゃんの秘密の悩み~
さいとう みさき
恋愛
「ま、まさか!?」
あたし三鷹優美(みたかゆうみ)高校一年生。
弟の晴仁(はると)が大好きな普通のお姉ちゃん。
弟とは凄く仲が良いの!
それはそれはものすごく‥‥‥
「あん、晴仁いきなりそんなのお口に入らないよぉ~♡」
そんな関係のあたしたち。
でもある日トイレであたしはアレが来そうなのになかなか来ないのも気にもせずスカートのファスナーを上げると‥‥‥
「うそっ! お腹が出て来てる!?」
お姉ちゃんの秘密の悩みです。


ユーザ登録のメリット
- 毎日¥0対象作品が毎日1話無料!
- お気に入り登録で最新話を見逃さない!
- しおり機能で小説の続きが読みやすい!
1~3分で完了!
無料でユーザ登録する
すでにユーザの方はログイン
閉じる