41 / 90
KDPの紙本出版を試してみた
しおりを挟む
KDPで誰でも出版社を通さずに紙の本を出版できるようになった。
このニュースを知ったのは、20日のことだった。
へー、そうなんだ。やってみようかな。
単純にそう思った。
9月の真ん中あたりだったかな。
電子書籍は「買う」といっても、「読むことができる」だけであって、「所有しているわけではない」ということについて、あれこれ書かれた記事を読んだ。
以前、おなじことを、私の小説を好きだと言ってくれる人からも聞いたことがあった。アカウントを変えたり、サービスの利用を止めたりしたら読めなくなってしまうから、買った本を自分で持っているということにはならない。電子書籍ではない形で手元に欲しい、そう言われた。
私の小説でも、紙の本の形で購入してもらえる作品も、何作かはあった。
BCCKSで販売してもらっている電子書籍のいくつかは、紙本での販売もある。印刷コストもかかることから、電子書籍に比べると、値段はだいぶ高くなるけれど、紙の本で購入することができる。
最近のものは、ほぼKDPなので、電子書籍だけだ。
それが紙本としても販売できるようになれば、もしかしたら、喜んでもらえるかもしれない。やっぱり値段は高くなってしまうだろうけれど。
また単純に、そう思った。
すでに電子書籍で発売中のものを試しに紙本化してみよう。
軽い気持ちでKDPの設定画面を開いてみて、「あっ」と思った。
電子書籍をボタン一つで紙用のデータに変換、なんていう機能は無かった。
タイトルやら作者名やらのこまごまは、現在の電子書籍の登録から引き継がれるけれど、本の中身の原稿と、表紙のデータは、登録し直さなければならない。しかも、保存形式、サイズが、電子書籍とは大きく異なる。
これはこれは、と態度を改める。姿勢を正して、詳細リンクをたどっていく。
本の中身の原稿は、Word形式のフォーマットをダウンロードし、そこに作成、PDF化して登録するのが簡単そうだとわかった。表紙に関しては、アップロードすべき画像のサイズが計算できるツールが用意されており、本のサイズ、ページ数で算出できるらしい。
となると、まずは原稿を成型して、ページ数を割り出そう。
道筋が分かれば、行動するのみだ。
完成している原稿をコピーして、フォーマットに貼り付ける。
文字のサイズや改ページ、ページ番号の挿入、もくじ作成。こうして並べてみるとたいしたことはないのだけれど、作業にはちょっと時間がかかる。
Wordが苦手だったら、パワポで作成しても、最終的にPDF化するのであればOKだよね、と思ったりもする。
表紙画像のサイズの算出は、簡単だった。ページ数に応じて、背表紙の厚さがかわり、画像サイズにはこの影響が大きいようだ。
細かいガイド値があったけれど、私の作りたいものは、ワンポイントの画像が入るだけのものなので、難しく考えず、サイズ内の好きなところに配置できた。
そしてそれらをサイトに登録する。
プレビューを作成する段階で、白紙ページについてや、画像サイズについては、基準を満たさないとエラーメッセージで教えてくれるらしい。
それが済むと、校正用にデータをダウンロードできた。それから、校正刷りの購入もできる。(不要であれば、買わなくてもOK)
購入を希望すると、Amazonの買い物かごに、校正刷りが投入されるとのことで、今回の私の場合は2時間後、メールのお知らせが届き、買い物かごに入っているのが確認できた。
校正刷りは翌々日、届いた。
即売会でお見掛けするような、薄い本の様相だった。
手触り、紙の感じともに、私としては、文句はない。
Amazon.co.jp ではできないらしいけれど、校正刷りではなく、本刷りの現物を、他のAmazonではコスト価格で購入できる、とあった。
現状、即売会用に作成し購入する、というのは難しいかも。
自分でこだわって印刷所にお願いして作成してみよう、というのでなければ、ノウハウも経験もない私としては、BCCKSで作成購入するのが現実的だな、と思った。
作成についても、BCCKSのような、直観的に操作できるもののほうが、作成時間は短くなりそうだし、自由度も高い気がする。
コスト的には、BCCKSのほうが若干高くなる。。。かな。。。
基準ページ数に足りない分がメモ用紙のようになるのが気になるようだったら、KDPのほうがいいかな。。。
感想を述べるなら、そんなところだ。
試しに作成したうちの1冊は、販売に向けて手続きを進めた。
電子書籍を出版するときとおなじく、一応審査があり、問題なければ販売開始となる。
販売開始の案内メールが、申請の翌日に届いた。
そこからさらに、在庫ありと表示されるまでには3~5営業日がかかるとのことで、今はまだ、「一時的に購入ができなくなっています」となっているけれど、Amazonで検索すると見つけられるようになっていた。
というように、KDPの紙本を試してみた。
なんとなく、やり切った感がある。
今の私は作るのが重要であって、売れる売れないはまた別の話、と思っているから得られるのかもしれないけれど、充実感がある。
さてさて、これからどうなっていくだろう。
私のことだけではなく、全体的な流れを見ていくのが、とても楽しみだ。
楽しい可能性が広がってほしいと思う。
※注意※
きちんとした考察、出版社を通さないということについて、など、難しいことについては、しっかりと案内や意見を書いてくださっている記事が、noteやブログとして、いくつか検索できるようでしたので、そちらをご参考としてください。
私のこの記事は、簡単にできるか、楽しくできるか、試してみたよ、そんな位置づけのレポートです。
このニュースを知ったのは、20日のことだった。
へー、そうなんだ。やってみようかな。
単純にそう思った。
9月の真ん中あたりだったかな。
電子書籍は「買う」といっても、「読むことができる」だけであって、「所有しているわけではない」ということについて、あれこれ書かれた記事を読んだ。
以前、おなじことを、私の小説を好きだと言ってくれる人からも聞いたことがあった。アカウントを変えたり、サービスの利用を止めたりしたら読めなくなってしまうから、買った本を自分で持っているということにはならない。電子書籍ではない形で手元に欲しい、そう言われた。
私の小説でも、紙の本の形で購入してもらえる作品も、何作かはあった。
BCCKSで販売してもらっている電子書籍のいくつかは、紙本での販売もある。印刷コストもかかることから、電子書籍に比べると、値段はだいぶ高くなるけれど、紙の本で購入することができる。
最近のものは、ほぼKDPなので、電子書籍だけだ。
それが紙本としても販売できるようになれば、もしかしたら、喜んでもらえるかもしれない。やっぱり値段は高くなってしまうだろうけれど。
また単純に、そう思った。
すでに電子書籍で発売中のものを試しに紙本化してみよう。
軽い気持ちでKDPの設定画面を開いてみて、「あっ」と思った。
電子書籍をボタン一つで紙用のデータに変換、なんていう機能は無かった。
タイトルやら作者名やらのこまごまは、現在の電子書籍の登録から引き継がれるけれど、本の中身の原稿と、表紙のデータは、登録し直さなければならない。しかも、保存形式、サイズが、電子書籍とは大きく異なる。
これはこれは、と態度を改める。姿勢を正して、詳細リンクをたどっていく。
本の中身の原稿は、Word形式のフォーマットをダウンロードし、そこに作成、PDF化して登録するのが簡単そうだとわかった。表紙に関しては、アップロードすべき画像のサイズが計算できるツールが用意されており、本のサイズ、ページ数で算出できるらしい。
となると、まずは原稿を成型して、ページ数を割り出そう。
道筋が分かれば、行動するのみだ。
完成している原稿をコピーして、フォーマットに貼り付ける。
文字のサイズや改ページ、ページ番号の挿入、もくじ作成。こうして並べてみるとたいしたことはないのだけれど、作業にはちょっと時間がかかる。
Wordが苦手だったら、パワポで作成しても、最終的にPDF化するのであればOKだよね、と思ったりもする。
表紙画像のサイズの算出は、簡単だった。ページ数に応じて、背表紙の厚さがかわり、画像サイズにはこの影響が大きいようだ。
細かいガイド値があったけれど、私の作りたいものは、ワンポイントの画像が入るだけのものなので、難しく考えず、サイズ内の好きなところに配置できた。
そしてそれらをサイトに登録する。
プレビューを作成する段階で、白紙ページについてや、画像サイズについては、基準を満たさないとエラーメッセージで教えてくれるらしい。
それが済むと、校正用にデータをダウンロードできた。それから、校正刷りの購入もできる。(不要であれば、買わなくてもOK)
購入を希望すると、Amazonの買い物かごに、校正刷りが投入されるとのことで、今回の私の場合は2時間後、メールのお知らせが届き、買い物かごに入っているのが確認できた。
校正刷りは翌々日、届いた。
即売会でお見掛けするような、薄い本の様相だった。
手触り、紙の感じともに、私としては、文句はない。
Amazon.co.jp ではできないらしいけれど、校正刷りではなく、本刷りの現物を、他のAmazonではコスト価格で購入できる、とあった。
現状、即売会用に作成し購入する、というのは難しいかも。
自分でこだわって印刷所にお願いして作成してみよう、というのでなければ、ノウハウも経験もない私としては、BCCKSで作成購入するのが現実的だな、と思った。
作成についても、BCCKSのような、直観的に操作できるもののほうが、作成時間は短くなりそうだし、自由度も高い気がする。
コスト的には、BCCKSのほうが若干高くなる。。。かな。。。
基準ページ数に足りない分がメモ用紙のようになるのが気になるようだったら、KDPのほうがいいかな。。。
感想を述べるなら、そんなところだ。
試しに作成したうちの1冊は、販売に向けて手続きを進めた。
電子書籍を出版するときとおなじく、一応審査があり、問題なければ販売開始となる。
販売開始の案内メールが、申請の翌日に届いた。
そこからさらに、在庫ありと表示されるまでには3~5営業日がかかるとのことで、今はまだ、「一時的に購入ができなくなっています」となっているけれど、Amazonで検索すると見つけられるようになっていた。
というように、KDPの紙本を試してみた。
なんとなく、やり切った感がある。
今の私は作るのが重要であって、売れる売れないはまた別の話、と思っているから得られるのかもしれないけれど、充実感がある。
さてさて、これからどうなっていくだろう。
私のことだけではなく、全体的な流れを見ていくのが、とても楽しみだ。
楽しい可能性が広がってほしいと思う。
※注意※
きちんとした考察、出版社を通さないということについて、など、難しいことについては、しっかりと案内や意見を書いてくださっている記事が、noteやブログとして、いくつか検索できるようでしたので、そちらをご参考としてください。
私のこの記事は、簡単にできるか、楽しくできるか、試してみたよ、そんな位置づけのレポートです。
0
お気に入りに追加
2
あなたにおすすめの小説

ママと中学生の僕
キムラエス
大衆娯楽
「ママと僕」は、中学生編、高校生編、大学生編の3部作で、本編は中学生編になります。ママは子供の時に両親を事故で亡くしており、結婚後に夫を病気で失い、身内として残された僕に精神的に依存をするようになる。幼少期の「僕」はそのママの依存が嬉しく、素敵なママに甘える閉鎖的な生活を当たり前のことと考える。成長し、性に目覚め始めた中学生の「僕」は自分の性もママとの日常の中で処理すべきものと疑わず、ママも戸惑いながらもママに甘える「僕」に満足する。ママも僕もそうした行為が少なからず社会規範に反していることは理解しているが、ママとの甘美な繋がりは解消できずに戸惑いながらも続く「ママと中学生の僕」の営みを描いてみました。


どうしよう私、弟にお腹を大きくさせられちゃった!~弟大好きお姉ちゃんの秘密の悩み~
さいとう みさき
恋愛
「ま、まさか!?」
あたし三鷹優美(みたかゆうみ)高校一年生。
弟の晴仁(はると)が大好きな普通のお姉ちゃん。
弟とは凄く仲が良いの!
それはそれはものすごく‥‥‥
「あん、晴仁いきなりそんなのお口に入らないよぉ~♡」
そんな関係のあたしたち。
でもある日トイレであたしはアレが来そうなのになかなか来ないのも気にもせずスカートのファスナーを上げると‥‥‥
「うそっ! お腹が出て来てる!?」
お姉ちゃんの秘密の悩みです。



【連載中】何かの日記②
九時せんり
エッセイ・ノンフィクション
九時せんりが日常で気になったことや面白かったこと、面白くなかった事をダラダラ書くだけの脱力系エッセイ。書くことから離れないをモットーにやってます。
ユーザ登録のメリット
- 毎日¥0対象作品が毎日1話無料!
- お気に入り登録で最新話を見逃さない!
- しおり機能で小説の続きが読みやすい!
1~3分で完了!
無料でユーザ登録する
すでにユーザの方はログイン
閉じる