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忘れてしまうから
しおりを挟む失敗した。
メモをし損なった。
忘れてしまった。どんなことを忘れてしまったのか、すら、思い出せない。
メモ魔なので、なんでも書いておこうと思っているくせに、ここのところどうも目もし損なっていることが多い。
あれも使ってみたい、と、手帳を増やし過ぎて、持ち歩いているもだったり、手元に置いてあるものだったりが一定とならず、いざというときに使いたいメモの持ち合わせが無いからかもしれない。
ほんの少しする別のことに、これくらいなら覚えていられる、と過信してしまっているからかもしれない。
メモしようと行動するけれど、間に合わなくなっている、という気もしないではない。
暑さのせいか?
年齢のせいか?
はたまた現状のストレスのせいか?
なんとかしないといけない。
なんとかしたい。
思っていたそばから、今日も、忘れてしまった。
「あれー、さっき、なにかを思いついて、やろうって思っていたんだけど、なんだったかなぁ。どんなことだったか、創作だったか、アイデアだったか、買ってくるものだったか、なんだっけなぁ」
ヒントがひとつも思い浮かばないのだから重症だ。
さて、なんだったか……。
手帳問題と関連してメモできないのであれば、と、スマホのメモ機能に入力することにしたとき、入力スピードがあまりにも遅く、とくにアイデアのときなんかに、初期衝動みたいなだいじな部分がどんどん薄れていってしまって、用をなさないと思った。
なので、音声入力にしてみたのだけれど、だいじなときに限って起動してくれなかったり、表示された誤字が気になって気持ちが下がっちゃったり、うまくいかなかった。
だから、やっぱりメモ帳よね。
本当に何度も何度も悩んで、バカみたいだけれど、メモ帳の使い方について、また悩んでいる。
不思議と、悩んでいることは忘れない。
腹が立ったことや、気分の悪かったことも。
これこそ、忘れてしまったらいいのに、どうしても頭に残ってしまうから、メモ帳に書き出して、モヤモヤを吐き出して、気にしないよう、忘れるよう、促したりしている。
私の記憶力よ、ぜひ反対側に振れてちょうだい。
できれば、メモ帳問題に悩みつかれる前に。
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