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2.魔女デーティア
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その魔女はまだ十七歳か十八歳くらいの少女のように見える。真っ赤なフードの下からはみ出した肩にまでの長さの燃えるような赤い髪は、くるくると渦巻くようにあちこちに毛先がはねている。少し目じりが上がった大きな緑の瞳は猫のような印象を与える。
体つきはほっそりとしているが背は高めだ。
たいていの魔女は黒や灰色のマントを着ける。多くは裏地が赤だが、この魔女は表地が真っ赤で裏地が漆黒のマントを着けている。中に着ている服も黒だ。
森を少し入ったところの薬草園に囲まれた小さな家。そこがデーティアの住まいだ。
20年ほど前にはもう少し町の近くの森の入り口近くに、ルチアという魔女が庵を構えていたのだが、彼女は死の国へと旅立った。魔女は教会や神殿の墓所に入れない。庵跡がルチアの墓所となり、彼女の弟子のデーティアが少し森に入ったところに作っていた大きな薬草園の中に小さな家を建てたのだ。
時々買い物や薬を届けに町に行くと、男達が遠巻きにデーティアを見つめる。
声をかけたり気をひこうとした者もいるが、デーティアはいつも冷たく事務的に、時にはいかにも鬱陶しいといわんばかりの態度で接する。
デーティアの薬はよく効き、医術も優れている。
町の医者がデーティアを疎まないのは、彼女はよほどの緊急事態でない限り初期治療と見立てだけして、町の医者に任せるからだし、産婆とむしろ仲がいいのは妊娠や出産には手伝い程度しか関わらないからだ。
デーティアはルチアの弟子の頃から、師匠より治療の腕も薬も呪いも占いも優れていると評判だった。
ただ、いつまでも老けない。というよりずっと少女のままの姿だった。
彼女はエルフと人間のハーフなのだ。
デーティアはエルフの母親と人間の父親の間に生まれた子供だ。
エルフは魔法に長けているがデーティアはそのエルフの多くよりも抜きんでて魔力が大きいし魔力量が多い。
エルフの村では魔力が高い者は呪術師になるものだが、デーティアはハーフだという理由で呪術師への道は閉ざされた。
「お前に人間の血が入っていなければ」
呪術師は嘆いたが、デーティアの方が自分の出自を嘆きたい。
エルフは別に他の種族との結婚や子供を持つことは禁忌ではないが、生まれた子供はどうしても制約を課される。
村の中での重職には就けないし、エルフとの結婚も敬遠される。寿命も半分ほどらしい。
デーティアの母親は人間の夫と町で暮らしていたが、デーティアが生まれて半年経たないうちに町を襲った竜巻で倒壊した家の下敷きになって死んでしまった。一緒に地下室に避難していてデーティアを抱いていた父親は娘ともども生きのこった。特に赤ん坊のデーティアは無傷だった。
しかし父親はまだ完全に乳離れしていないデーティアを持て余して、母親の故郷に連れて行き親族の手に渡したきり音沙汰がない。
デーティアはエルフの村で祖母や伯母達に育てられた。みな優しかったが、どうしても半分人間の血が流れているデーティアには居心地が悪いことが多かった。
呪術師の件もそうだし、時々親族が寿命や見かけのことをこぼしたり哀れんだりする言葉もデーティアには煩わしかった。
デーティアの見かけはどちらかというと人間よりだった。
耳は尖っておらず丸い。髪は父親そっくりの赤毛でくるくるはねて渦巻くような巻き毛だ。
エルフ寄りなのは体形で、ほっそりして背丈は人間の女性の平均より頭ひとつ分ほど高い。瞳は母親譲りの深い緑。すこし吊り気味で大きく、猫のようだ。
デーティアを親族に託していなくなった父親はまとまった金子も託していた。
人間の学校で高等教育までは受けて欲しいとの希望だった。
デーティアは十歳になると森の魔女のルチアの後見を受けて、王都の学園の試験を受け中等科に合格した。そのまま五年で高等教育を終えた。
十歳の頃のデーティアは人間の見かけでは五歳か六歳くらいにしか見えなかった。五年経っても十歳よりも幼い外見で、やはりエルフのハーフであるという出自の事情は知れ渡っていて、生徒たちは遠巻きに興味深そうに見ていたものだ。当然、仲のいい友達もできなかった。
卒業後、森の中のエルフの村に戻ってきたデーティアは、修めた学問をいかして外の村や町との交渉や商売の手伝いに携わると共に、呪術師に師事して医学や薬学や魔法を教えられた。
エルフの村ではそれなりに有能で役に立っていた。公的には。
私的にはどうかというと、仲間外れにされたり疎まれたりはしないものの、深く付き合う者もおらず、どこか遠巻きに遠慮がちな関係だった。
そして度々言われるのだ。
「ああ、もったいないね。人間の血が入っていなければ」
エルフの村でも人間の町でも居心地が悪いし、この魔法の力を生かして独立して生きていくには魔女になることが最も都合がいいと思い、三十歳になった時に学校に行く時に後見人になってくれた魔女ルチアに弟子入りした。ルチアは人間だがエルフの村のある森の入り口に家を構えていて、エルフと交流がある。薬学や医術の腕は筋金入りだし、魔法にも秀でている。エルフの村の呪術師も一目置き尊敬している。
ルチアは時々人間の町へ行き薬を売ったり、または町から患者や薬や占いや呪いや加護を求めて人間がやってくる。
弟子入りした時、ルチアは八十を少し超えた年齢だった。
そこで十年師事したころ、老齢で衰えてきたルチアに正式に魔女になる儀式をするか確認されたのだ。
魔女になるには、自分の何か大切なモノをひとつ、諦めなければならない。
それは儀式を行うと物理的に機能しなくなってしまう。
例えば片方の聴力、片方の視力、いずれかの指といった身体的なものだ。
デーティアは迷わず子宮を差し出した。
それは子を産む能力だけではなく、色恋を捨てることを意味する。
「本当にそれでいいのかい?後悔しないかい?」
デーティアの師となる魔女ルチアが再度確認する。
「後悔するかはわからないけれどいい」
唇を少し尖らせて言うデーティアは、十六歳くらいの少女に見える。
「あんたね、昨今じゃ魔女だって結婚して家庭を持つモンが多いし、それにあんたならよりどりみどり男を選べるよ」
デーティアはルチアを睨む。
「あんたはなんで男がきらいなのかね。そんなにハーフは生きにくいかい?」
「そんなでもないけど、色々めんどうで煩わしい」
「じゃあ、まさか」
ルチアは言いよどんだ。
「月の物が面倒だからってワケじゃあないだろうね?」
「まさか。なくなるのは楽だろうけど」
デーティアは老いた魔女に詰め寄った。
「あたしは半端者だから、子供なんていらない。あたしみたいな半端者はもういらない」
「あんたはハーフだから寿命はおっかさん達エルフ族の半分くらい、ざっとみつもって五百年くらいだろう。だけど子供を産める時期は短くてもまだこれから百年から二百年くらいあるだろうよ」
デーティアは黙って自分の靴先を見つめる。
「二百年近くの花盛りを捨てていいのかい?」
「花盛りって」
デーティアは顔を上げて真っすぐルチルを見た
「恋をすることが花?子供を産むことが?」
ぐっと力を込めて言う。
「あたしみたいな半端者を生み出す、恋なんていらない」
「でもねえ…」
ルチアはこめかみを揉みながら続けた。
「もったいないじゃないか。あんたはこれから三百年は若い女の姿で生きるんだよ?それにあんたから生殖能力をとっちまったら惚れ薬や媚薬を作れなくなっちまう。恋の呪いもできなくなる。とびきり効く薬を作れてとびきり効く呪いの力があるのに」
ああ、もったいないとルチアは小さく呟く。
「あたしら魔女は自分ができないことに関しては、薬も呪いもからっきしで、弱いものしか施せないからねえ」
はぁとため息をついて続ける。
「しかもこの類は一番儲かるモンじゃないか」
「他人の熱病を手伝うのもお断り。自分でなんとかすればいい。それに」
デーティアは顎をツンと上げて言い放つ。
「少し的をずらせば役に立つモノくらい作れるからね。そこらへんの魔女より、あたしは占いも呪いも薬も治療も上だと思っている。だからどうにでもなる。人は恋ばかりで生きているわけじゃない」
デーティアは魔女になった。
惚れ薬を作らない、いや作れない魔女に。
体つきはほっそりとしているが背は高めだ。
たいていの魔女は黒や灰色のマントを着ける。多くは裏地が赤だが、この魔女は表地が真っ赤で裏地が漆黒のマントを着けている。中に着ている服も黒だ。
森を少し入ったところの薬草園に囲まれた小さな家。そこがデーティアの住まいだ。
20年ほど前にはもう少し町の近くの森の入り口近くに、ルチアという魔女が庵を構えていたのだが、彼女は死の国へと旅立った。魔女は教会や神殿の墓所に入れない。庵跡がルチアの墓所となり、彼女の弟子のデーティアが少し森に入ったところに作っていた大きな薬草園の中に小さな家を建てたのだ。
時々買い物や薬を届けに町に行くと、男達が遠巻きにデーティアを見つめる。
声をかけたり気をひこうとした者もいるが、デーティアはいつも冷たく事務的に、時にはいかにも鬱陶しいといわんばかりの態度で接する。
デーティアの薬はよく効き、医術も優れている。
町の医者がデーティアを疎まないのは、彼女はよほどの緊急事態でない限り初期治療と見立てだけして、町の医者に任せるからだし、産婆とむしろ仲がいいのは妊娠や出産には手伝い程度しか関わらないからだ。
デーティアはルチアの弟子の頃から、師匠より治療の腕も薬も呪いも占いも優れていると評判だった。
ただ、いつまでも老けない。というよりずっと少女のままの姿だった。
彼女はエルフと人間のハーフなのだ。
デーティアはエルフの母親と人間の父親の間に生まれた子供だ。
エルフは魔法に長けているがデーティアはそのエルフの多くよりも抜きんでて魔力が大きいし魔力量が多い。
エルフの村では魔力が高い者は呪術師になるものだが、デーティアはハーフだという理由で呪術師への道は閉ざされた。
「お前に人間の血が入っていなければ」
呪術師は嘆いたが、デーティアの方が自分の出自を嘆きたい。
エルフは別に他の種族との結婚や子供を持つことは禁忌ではないが、生まれた子供はどうしても制約を課される。
村の中での重職には就けないし、エルフとの結婚も敬遠される。寿命も半分ほどらしい。
デーティアの母親は人間の夫と町で暮らしていたが、デーティアが生まれて半年経たないうちに町を襲った竜巻で倒壊した家の下敷きになって死んでしまった。一緒に地下室に避難していてデーティアを抱いていた父親は娘ともども生きのこった。特に赤ん坊のデーティアは無傷だった。
しかし父親はまだ完全に乳離れしていないデーティアを持て余して、母親の故郷に連れて行き親族の手に渡したきり音沙汰がない。
デーティアはエルフの村で祖母や伯母達に育てられた。みな優しかったが、どうしても半分人間の血が流れているデーティアには居心地が悪いことが多かった。
呪術師の件もそうだし、時々親族が寿命や見かけのことをこぼしたり哀れんだりする言葉もデーティアには煩わしかった。
デーティアの見かけはどちらかというと人間よりだった。
耳は尖っておらず丸い。髪は父親そっくりの赤毛でくるくるはねて渦巻くような巻き毛だ。
エルフ寄りなのは体形で、ほっそりして背丈は人間の女性の平均より頭ひとつ分ほど高い。瞳は母親譲りの深い緑。すこし吊り気味で大きく、猫のようだ。
デーティアを親族に託していなくなった父親はまとまった金子も託していた。
人間の学校で高等教育までは受けて欲しいとの希望だった。
デーティアは十歳になると森の魔女のルチアの後見を受けて、王都の学園の試験を受け中等科に合格した。そのまま五年で高等教育を終えた。
十歳の頃のデーティアは人間の見かけでは五歳か六歳くらいにしか見えなかった。五年経っても十歳よりも幼い外見で、やはりエルフのハーフであるという出自の事情は知れ渡っていて、生徒たちは遠巻きに興味深そうに見ていたものだ。当然、仲のいい友達もできなかった。
卒業後、森の中のエルフの村に戻ってきたデーティアは、修めた学問をいかして外の村や町との交渉や商売の手伝いに携わると共に、呪術師に師事して医学や薬学や魔法を教えられた。
エルフの村ではそれなりに有能で役に立っていた。公的には。
私的にはどうかというと、仲間外れにされたり疎まれたりはしないものの、深く付き合う者もおらず、どこか遠巻きに遠慮がちな関係だった。
そして度々言われるのだ。
「ああ、もったいないね。人間の血が入っていなければ」
エルフの村でも人間の町でも居心地が悪いし、この魔法の力を生かして独立して生きていくには魔女になることが最も都合がいいと思い、三十歳になった時に学校に行く時に後見人になってくれた魔女ルチアに弟子入りした。ルチアは人間だがエルフの村のある森の入り口に家を構えていて、エルフと交流がある。薬学や医術の腕は筋金入りだし、魔法にも秀でている。エルフの村の呪術師も一目置き尊敬している。
ルチアは時々人間の町へ行き薬を売ったり、または町から患者や薬や占いや呪いや加護を求めて人間がやってくる。
弟子入りした時、ルチアは八十を少し超えた年齢だった。
そこで十年師事したころ、老齢で衰えてきたルチアに正式に魔女になる儀式をするか確認されたのだ。
魔女になるには、自分の何か大切なモノをひとつ、諦めなければならない。
それは儀式を行うと物理的に機能しなくなってしまう。
例えば片方の聴力、片方の視力、いずれかの指といった身体的なものだ。
デーティアは迷わず子宮を差し出した。
それは子を産む能力だけではなく、色恋を捨てることを意味する。
「本当にそれでいいのかい?後悔しないかい?」
デーティアの師となる魔女ルチアが再度確認する。
「後悔するかはわからないけれどいい」
唇を少し尖らせて言うデーティアは、十六歳くらいの少女に見える。
「あんたね、昨今じゃ魔女だって結婚して家庭を持つモンが多いし、それにあんたならよりどりみどり男を選べるよ」
デーティアはルチアを睨む。
「あんたはなんで男がきらいなのかね。そんなにハーフは生きにくいかい?」
「そんなでもないけど、色々めんどうで煩わしい」
「じゃあ、まさか」
ルチアは言いよどんだ。
「月の物が面倒だからってワケじゃあないだろうね?」
「まさか。なくなるのは楽だろうけど」
デーティアは老いた魔女に詰め寄った。
「あたしは半端者だから、子供なんていらない。あたしみたいな半端者はもういらない」
「あんたはハーフだから寿命はおっかさん達エルフ族の半分くらい、ざっとみつもって五百年くらいだろう。だけど子供を産める時期は短くてもまだこれから百年から二百年くらいあるだろうよ」
デーティアは黙って自分の靴先を見つめる。
「二百年近くの花盛りを捨てていいのかい?」
「花盛りって」
デーティアは顔を上げて真っすぐルチルを見た
「恋をすることが花?子供を産むことが?」
ぐっと力を込めて言う。
「あたしみたいな半端者を生み出す、恋なんていらない」
「でもねえ…」
ルチアはこめかみを揉みながら続けた。
「もったいないじゃないか。あんたはこれから三百年は若い女の姿で生きるんだよ?それにあんたから生殖能力をとっちまったら惚れ薬や媚薬を作れなくなっちまう。恋の呪いもできなくなる。とびきり効く薬を作れてとびきり効く呪いの力があるのに」
ああ、もったいないとルチアは小さく呟く。
「あたしら魔女は自分ができないことに関しては、薬も呪いもからっきしで、弱いものしか施せないからねえ」
はぁとため息をついて続ける。
「しかもこの類は一番儲かるモンじゃないか」
「他人の熱病を手伝うのもお断り。自分でなんとかすればいい。それに」
デーティアは顎をツンと上げて言い放つ。
「少し的をずらせば役に立つモノくらい作れるからね。そこらへんの魔女より、あたしは占いも呪いも薬も治療も上だと思っている。だからどうにでもなる。人は恋ばかりで生きているわけじゃない」
デーティアは魔女になった。
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