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タイミングは…
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シルが来たと聞いて浮かれすぎて書類に埋まった…
「大丈夫ですか?」
「すまないが、少し手伝ってもらえるか?カイが他所に取られてしまって…」
「仕分けぐらいなら任してください。」
「助かる。」
正直カッコ悪いがこのままではシルとお茶も飲めない。
子供の頃からシルが優秀なのが信じられなかったが、今日理解出来た気がする…
仕分が的確だ、期日が近いものから関連性の有るものと並んで終わった物もそのまま持って行けるよう用に整理してくれる。
だんだんとスピードを上げて来るからつい張り合ってしまったら気が付けば今日の分は終わっていた。
早朝から頑張って良かった…
「助かった。後は大丈夫だ。お茶でも飲んでくれ、シルの好きなお菓子もちょうどあるんだ。」
「いただきます!」
お前のために準備したと言いたかったが、直前で恥ずかしくなった。
「シルは最近その…元気だったか?」
じつは理由が有って会えなかったとか…
会えなくて寂しかったとか…
「もちろんです!クロウは背が伸びましたね?」
「もちろん……ああ、ここ最近でかなり。」
もちろんかぁ。
期待した私が悪い。
確かに言われれば背が伸びたと衣装の新調が何度か有った気がするが、忙し過ぎていつの間に採寸されたかも記憶にないな。
「久しぶりに背比べをするか?」
「そうですね。」
「シル小さくなったか?」
「クロウが大きくなったのです。」
子供の頃は会うたびにしたものだ。
女性の方が速く背が伸びる何て知らなくて、一時期抜かされた時は泣いて悔しがった…
そのうちシルの背が伸びなくなって、身長が並んでからはあまり計らなくなった。
もう頭一個分は私の方が高くなっている。
下からじっと眺めて来るとぐっと来るな。
あと照れる…
「どうした?」
「クロウがこのまま離れて行ってしまうと思うと寂しくて。」
「それは!」
「身長が…」
「…そうか。」
ずっと側に居て欲しい。とか言われるかと思ってしまった!
「お前は離れて行くなよ。頼むから…」
私はいつでも側に居て欲しいからな!
「許さないからな!」
感極まって抱き締めてしまった!!
「クロウ!私!」
「シル!」
「ごめんなさい!」
「え!?」
「本当にごめんなさい!」
「シル?どうして謝る?」
「私…ついある人に…」
「!!言うな!」
まさか!?他に思いを寄せる人が出来たのか?
だから会いにも来なくて、別れを告げる気か?
「私以外に思いを寄せる事は絶対に許さないからな。」
私以外に気持を寄せて、触れあう気なのか?
何かを押し付けて逃げようとするシルを後ろから抱き止める。
「絶対に逃がさない!他の奴とするくらいなら!」
顔を無理やり後ろに向かせ口唇を奪った。
気持ちがぐしゃぐしゃで自分が何をしてるのか分からない、嫌われる事は嫌だが奪われるのはもっと嫌で。
口唇が柔らかくて最低な気分だが口付けが嬉しくて。
シルの涙が見えてもやめられなくて。
「泣くほど嫌なのか?」
ポロポロ涙が流れる。
シルが口を開けるが拒絶の言葉を聞きたく無くてすぐに口付けを深めて言葉を消す。
最低な行いだと思っても、最後かも知れないと思うと止まれなかった…
「大丈夫ですか?」
「すまないが、少し手伝ってもらえるか?カイが他所に取られてしまって…」
「仕分けぐらいなら任してください。」
「助かる。」
正直カッコ悪いがこのままではシルとお茶も飲めない。
子供の頃からシルが優秀なのが信じられなかったが、今日理解出来た気がする…
仕分が的確だ、期日が近いものから関連性の有るものと並んで終わった物もそのまま持って行けるよう用に整理してくれる。
だんだんとスピードを上げて来るからつい張り合ってしまったら気が付けば今日の分は終わっていた。
早朝から頑張って良かった…
「助かった。後は大丈夫だ。お茶でも飲んでくれ、シルの好きなお菓子もちょうどあるんだ。」
「いただきます!」
お前のために準備したと言いたかったが、直前で恥ずかしくなった。
「シルは最近その…元気だったか?」
じつは理由が有って会えなかったとか…
会えなくて寂しかったとか…
「もちろんです!クロウは背が伸びましたね?」
「もちろん……ああ、ここ最近でかなり。」
もちろんかぁ。
期待した私が悪い。
確かに言われれば背が伸びたと衣装の新調が何度か有った気がするが、忙し過ぎていつの間に採寸されたかも記憶にないな。
「久しぶりに背比べをするか?」
「そうですね。」
「シル小さくなったか?」
「クロウが大きくなったのです。」
子供の頃は会うたびにしたものだ。
女性の方が速く背が伸びる何て知らなくて、一時期抜かされた時は泣いて悔しがった…
そのうちシルの背が伸びなくなって、身長が並んでからはあまり計らなくなった。
もう頭一個分は私の方が高くなっている。
下からじっと眺めて来るとぐっと来るな。
あと照れる…
「どうした?」
「クロウがこのまま離れて行ってしまうと思うと寂しくて。」
「それは!」
「身長が…」
「…そうか。」
ずっと側に居て欲しい。とか言われるかと思ってしまった!
「お前は離れて行くなよ。頼むから…」
私はいつでも側に居て欲しいからな!
「許さないからな!」
感極まって抱き締めてしまった!!
「クロウ!私!」
「シル!」
「ごめんなさい!」
「え!?」
「本当にごめんなさい!」
「シル?どうして謝る?」
「私…ついある人に…」
「!!言うな!」
まさか!?他に思いを寄せる人が出来たのか?
だから会いにも来なくて、別れを告げる気か?
「私以外に思いを寄せる事は絶対に許さないからな。」
私以外に気持を寄せて、触れあう気なのか?
何かを押し付けて逃げようとするシルを後ろから抱き止める。
「絶対に逃がさない!他の奴とするくらいなら!」
顔を無理やり後ろに向かせ口唇を奪った。
気持ちがぐしゃぐしゃで自分が何をしてるのか分からない、嫌われる事は嫌だが奪われるのはもっと嫌で。
口唇が柔らかくて最低な気分だが口付けが嬉しくて。
シルの涙が見えてもやめられなくて。
「泣くほど嫌なのか?」
ポロポロ涙が流れる。
シルが口を開けるが拒絶の言葉を聞きたく無くてすぐに口付けを深めて言葉を消す。
最低な行いだと思っても、最後かも知れないと思うと止まれなかった…
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