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第30章:山越え、やめて!
どっち?こっち?あっち?
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1559年5月上旬
上野国那和城
東雲尚政
(2本の足を無くした狐)
松の間へ続く廊下を歩いている。
右手に並ぶ障子には楽絽派の画家の手によって松林と人物像が描かれている。
松林はいい。
大胡の象徴だ。
だが……この人物像は頂けぬ。
俺の感性には合わぬ。
こういった公式の場ではもっと真面な絵を描かなければならぬ。
あれは遊びだから許されるものだと思うが。
後ろからドタドタと足音がして、達磨が転がりながら(いや、走りながらだが)松の間へ走り込んでいった。
真田殿だ。
めったに慌てぬあの御仁が何をそんなに。
何か大変な事があったな。
俺も気を引き締めて56号の座りを確認した。
55号は高崎の墓前に捧げた。
最後まで部下思いの奴だった。
自分よりも部下を優先して手当をさせた。
もう自分が助からんと見たのであろう。
……また殿と「夜泣き蕎麦」でも食うことになろう。
「東雲尚政様、お着きになりました」
「入ってね~」
近習の伝奏に殿の気の抜けた返事があり、目の前の襖が開けられた。
中にはいつもの面子の半分ほどが車座となっている。
殿
長野政影殿
真田幸綱殿
智円殿
後藤透徹殿
大胡是政殿
上泉秀胤殿
上泉伊勢守殿
明智光秀殿
冬木元頼殿
瀬川正則殿
あと真田の3男坊と竹中といったか、若い奴が後ろで聞いている。
俺が入室すると皆が中心に置かれた地図から目を離さず頭を下げた。それどころではないのであろう。
ただ一人明智殿がこちらを向き、深々と頭を下げる。
あれはああいう奴なのだな。
含むところはあるが、こちらも歩き出す前に頭を下げる。
「しのっち、ごくろうサンマの塩焼き食べたいなッと。
大変だったね。でも進撃のドラゴンに反撃の嚆矢を刺したって?
すごいなぁ。やっぱり竜騎兵だ!
竜退治にはもってこいだね。
今度また夜泣き蕎麦食べようね。十兵衛ちゃんも一緒だよ。
これ命令」
流石は殿。
十兵衛殿の性格を見抜いているらしい。
権兵衛を死なせたことで俺との仲が気まずいのを察したか。
こういう時は一緒に泣くのが一番かもな。
既に戦闘報告と戦況は事前に送っておいた。
竜騎兵は第4大隊が大損害だ。多分再起するには2年ではすむまい。
大隊長戦死、中隊長2名戦死。小隊長の半数が戦傷を負った。
何よりも痛いのが、多数の分隊長が戦傷を負ったことだ。
軍の屋台骨である下士官がいなくなると、その戦力は極端に低下する。
士気を鼓舞するのは現場の指揮官だ。
殊に乱戦なれば大隊長の声など聞こえない。小隊長と分隊長の声を頼りに兵は動く。だから大胡は優先的に武者を討ち取っているのだ。
この現場の下士官を失ったのだ。
他の3大隊から補充するが竜騎兵全体の戦力低下は酷いものとなるだろう。上杉本隊に大分損害を与えたので、あちらから仕掛けてくることは考えにくいが。
「して殿。何処を優先して叩きまするか?」
どうやら俺たちが死闘を演じている間に情勢が一気に動いたらしいな。
「現在、北から総勢20000近くの上杉勢が越山。
本隊が沼田へ。既に名胡桃城が落とされ申した。
西は……」
先程、駆け込んできた真田殿が声を詰まらせてから地図に武田を示す赤い駒を複数置いて説明し始めた。
「元国峰城主、小幡憲重が近辺の国衆に調略の手を伸ばし多数の城と要害が武田方に内通。反旗を翻した城に挟まれた城の指揮官も弱みを握らされていた配下に脅されたようで城ごと投降。志賀城から内山峠・和田城・倉賀野城まで武田の進撃路が出来てしまいました。
儂の配下の落ち度。如何様にもご処分を」
幸綱殿が額を畳にめり込むほど頭を下げる。
余程悔しかったのだろう。全身が小刻みに震えている。
きっと卒倒せんばかりに目の前が真っ暗になっているのであろう。
だが仕方ないのだ。
素ッ破はよくやっている。
忍者集団は既に手いっぱいだ。
遠く西国、九州まで出張って諜報の任についているのだ。
危急の折故こちらへ戻したものも多いが、前々から仕組まれていたであろう企み、そう易々と見破れまい。
「でもね~。あの痔尻持ちのおっちゃんが、そんなに優秀だったの? そうは見えなかったけどね~」
俺はあまり会ってはいないが、その戦ぶり、決して見事とは言えぬ。
その代わりに調略の才があるのか?
「いえ。確とは分かりかねますが、品川で討ち取った山本勘助の根回しかと。相当軽格の地侍にまで調略の手を伸ばしていたらしく。その後を継いで馬場信春が糸を引いて率の情報」
殿が額に手を当てて、天井を仰ぐ。
「参ったなぁ。死せる勘助、生ける政賢を走らす。おぅふ。 何かいい考えある~?
僕はまだ思いつかない~」
皆が押し黙った。
うむ。
取り敢えず、遅れてきた俺にはきちんと状況把握が必要だ。
確認のために説明を求めるために口を開いた。
◇ ◇ ◇ ◇
1559年5月上旬
上野国沼田城下
塩原太助
(ついにこの名前に)
畜生め!
越後の奴ら、俺たちの沼田城下を焼き払いやがった!
俺が経営を任されていた練炭炭団工場も、鮎の機織り工場も皆灰燼となっていく。
名胡桃城が落とされるまでの間に価値のあるものを、この沼田城の総構に移動させていた。
きっとここで乱取りをしようとして楽しみにしていたんだろうが、目当ての金目のものがない。それで工場に火をつけ当たり散らしているのだろう。
沼田は既に台地上の城下町だけでは収容できないほどの建物が立ち並んでいる。
以前は水田であった城から見下ろせる盆地一帯にも多くの工場が立ち並び、その周りに働き手の民家が立ち並んでいる。
既に立地上はここ沼田にある長所はなくなったために、今後は厩橋や那和方面に工場を移す予定であった。
だから建物を焼き払われても大した損害にはならないだろう。だが機織り機や練炭の型等、直ぐには作れないものも多い。
そこまでは持ち出せなかった。
それよりも何よりも住み慣れた、いや7年以上汗水たらして作り上げた物を一瞬で灰燼に帰されたことが悔しい!
お城の二ノ丸に近い崖の上から北西に広がる盆地で上がる無数の煙を眼が眩むほど睨みつけていた。
ふと気が付くと右手の平が握られ、指を絡ませてくる温かい手。
知らぬ間に、妻の鮎が隣に立っていた。
「あなた。大丈夫。
また作ればいいのですから。
命さえあればまた作れます。
あんな建物、あんな器具。
だから命を粗末にしないと約束していただけます?」
俺が今にも後備兵として志願すると思ったのか、それを止めるために来たらしい。
鮎も責任ある立場。
皆の所に居たいはず。
「そうだな。この城さえ落ちなければまた一からやり直せる。そのためにも一人も死なず、一人も怪我をしないことを考えような」
この沼田城は天然の要害だ。
西は利根川、北は薄根川、南は片品川の崖で守られている。
唯一の攻め口は東だけ。
そこには総構えから始まり、4重の堀と石垣・こんくりいとの壁で守られている。
流石にこの台地上に水堀はないが、その分多くの空堀と鉄砲狭間の付いた複雑に折れ曲がった高い塀で守られている。
ここに沼田城下の2万を超す庶民が収容されているのだ。
矢沢様は内政だけではない。あの武田勢を打ち払った砥石崩れの時にも城を守っていたという。
安心じゃ。
俺は隣にいる妻と殿に会った時に教えてもらった「恋人繋ぎ」で、手を繋いで夕日の落ちる城下を眺めていた。
不安はなかった。
◇ ◇ ◇ ◇
同日同刻
沼田城三層の物見櫓
矢沢綱頼
遂に来たか。
越後の者共。
ここ沼田を任されて7年。
ここは内政だけではない。そこから上がる収益を投入して要害の地にしてきた。
この沼田の盆地に入った以上生きては返さぬ。
覚悟して攻めてこい。
水の手を切られなければいくらでも籠城できる。その水の手も地下深くに暗渠で隠してあるわ!
決して探せまい。この1万人の大胡国民の命。この儂が守ってやる。
いや、儂ではない。大胡の兵、全てでじゃ。大胡の全ての力、見るがいい!
さあ、掛かってこい!
沼田崩れを起こしてやる!
上野国那和城
東雲尚政
(2本の足を無くした狐)
松の間へ続く廊下を歩いている。
右手に並ぶ障子には楽絽派の画家の手によって松林と人物像が描かれている。
松林はいい。
大胡の象徴だ。
だが……この人物像は頂けぬ。
俺の感性には合わぬ。
こういった公式の場ではもっと真面な絵を描かなければならぬ。
あれは遊びだから許されるものだと思うが。
後ろからドタドタと足音がして、達磨が転がりながら(いや、走りながらだが)松の間へ走り込んでいった。
真田殿だ。
めったに慌てぬあの御仁が何をそんなに。
何か大変な事があったな。
俺も気を引き締めて56号の座りを確認した。
55号は高崎の墓前に捧げた。
最後まで部下思いの奴だった。
自分よりも部下を優先して手当をさせた。
もう自分が助からんと見たのであろう。
……また殿と「夜泣き蕎麦」でも食うことになろう。
「東雲尚政様、お着きになりました」
「入ってね~」
近習の伝奏に殿の気の抜けた返事があり、目の前の襖が開けられた。
中にはいつもの面子の半分ほどが車座となっている。
殿
長野政影殿
真田幸綱殿
智円殿
後藤透徹殿
大胡是政殿
上泉秀胤殿
上泉伊勢守殿
明智光秀殿
冬木元頼殿
瀬川正則殿
あと真田の3男坊と竹中といったか、若い奴が後ろで聞いている。
俺が入室すると皆が中心に置かれた地図から目を離さず頭を下げた。それどころではないのであろう。
ただ一人明智殿がこちらを向き、深々と頭を下げる。
あれはああいう奴なのだな。
含むところはあるが、こちらも歩き出す前に頭を下げる。
「しのっち、ごくろうサンマの塩焼き食べたいなッと。
大変だったね。でも進撃のドラゴンに反撃の嚆矢を刺したって?
すごいなぁ。やっぱり竜騎兵だ!
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今度また夜泣き蕎麦食べようね。十兵衛ちゃんも一緒だよ。
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権兵衛を死なせたことで俺との仲が気まずいのを察したか。
こういう時は一緒に泣くのが一番かもな。
既に戦闘報告と戦況は事前に送っておいた。
竜騎兵は第4大隊が大損害だ。多分再起するには2年ではすむまい。
大隊長戦死、中隊長2名戦死。小隊長の半数が戦傷を負った。
何よりも痛いのが、多数の分隊長が戦傷を負ったことだ。
軍の屋台骨である下士官がいなくなると、その戦力は極端に低下する。
士気を鼓舞するのは現場の指揮官だ。
殊に乱戦なれば大隊長の声など聞こえない。小隊長と分隊長の声を頼りに兵は動く。だから大胡は優先的に武者を討ち取っているのだ。
この現場の下士官を失ったのだ。
他の3大隊から補充するが竜騎兵全体の戦力低下は酷いものとなるだろう。上杉本隊に大分損害を与えたので、あちらから仕掛けてくることは考えにくいが。
「して殿。何処を優先して叩きまするか?」
どうやら俺たちが死闘を演じている間に情勢が一気に動いたらしいな。
「現在、北から総勢20000近くの上杉勢が越山。
本隊が沼田へ。既に名胡桃城が落とされ申した。
西は……」
先程、駆け込んできた真田殿が声を詰まらせてから地図に武田を示す赤い駒を複数置いて説明し始めた。
「元国峰城主、小幡憲重が近辺の国衆に調略の手を伸ばし多数の城と要害が武田方に内通。反旗を翻した城に挟まれた城の指揮官も弱みを握らされていた配下に脅されたようで城ごと投降。志賀城から内山峠・和田城・倉賀野城まで武田の進撃路が出来てしまいました。
儂の配下の落ち度。如何様にもご処分を」
幸綱殿が額を畳にめり込むほど頭を下げる。
余程悔しかったのだろう。全身が小刻みに震えている。
きっと卒倒せんばかりに目の前が真っ暗になっているのであろう。
だが仕方ないのだ。
素ッ破はよくやっている。
忍者集団は既に手いっぱいだ。
遠く西国、九州まで出張って諜報の任についているのだ。
危急の折故こちらへ戻したものも多いが、前々から仕組まれていたであろう企み、そう易々と見破れまい。
「でもね~。あの痔尻持ちのおっちゃんが、そんなに優秀だったの? そうは見えなかったけどね~」
俺はあまり会ってはいないが、その戦ぶり、決して見事とは言えぬ。
その代わりに調略の才があるのか?
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殿が額に手を当てて、天井を仰ぐ。
「参ったなぁ。死せる勘助、生ける政賢を走らす。おぅふ。 何かいい考えある~?
僕はまだ思いつかない~」
皆が押し黙った。
うむ。
取り敢えず、遅れてきた俺にはきちんと状況把握が必要だ。
確認のために説明を求めるために口を開いた。
◇ ◇ ◇ ◇
1559年5月上旬
上野国沼田城下
塩原太助
(ついにこの名前に)
畜生め!
越後の奴ら、俺たちの沼田城下を焼き払いやがった!
俺が経営を任されていた練炭炭団工場も、鮎の機織り工場も皆灰燼となっていく。
名胡桃城が落とされるまでの間に価値のあるものを、この沼田城の総構に移動させていた。
きっとここで乱取りをしようとして楽しみにしていたんだろうが、目当ての金目のものがない。それで工場に火をつけ当たり散らしているのだろう。
沼田は既に台地上の城下町だけでは収容できないほどの建物が立ち並んでいる。
以前は水田であった城から見下ろせる盆地一帯にも多くの工場が立ち並び、その周りに働き手の民家が立ち並んでいる。
既に立地上はここ沼田にある長所はなくなったために、今後は厩橋や那和方面に工場を移す予定であった。
だから建物を焼き払われても大した損害にはならないだろう。だが機織り機や練炭の型等、直ぐには作れないものも多い。
そこまでは持ち出せなかった。
それよりも何よりも住み慣れた、いや7年以上汗水たらして作り上げた物を一瞬で灰燼に帰されたことが悔しい!
お城の二ノ丸に近い崖の上から北西に広がる盆地で上がる無数の煙を眼が眩むほど睨みつけていた。
ふと気が付くと右手の平が握られ、指を絡ませてくる温かい手。
知らぬ間に、妻の鮎が隣に立っていた。
「あなた。大丈夫。
また作ればいいのですから。
命さえあればまた作れます。
あんな建物、あんな器具。
だから命を粗末にしないと約束していただけます?」
俺が今にも後備兵として志願すると思ったのか、それを止めるために来たらしい。
鮎も責任ある立場。
皆の所に居たいはず。
「そうだな。この城さえ落ちなければまた一からやり直せる。そのためにも一人も死なず、一人も怪我をしないことを考えような」
この沼田城は天然の要害だ。
西は利根川、北は薄根川、南は片品川の崖で守られている。
唯一の攻め口は東だけ。
そこには総構えから始まり、4重の堀と石垣・こんくりいとの壁で守られている。
流石にこの台地上に水堀はないが、その分多くの空堀と鉄砲狭間の付いた複雑に折れ曲がった高い塀で守られている。
ここに沼田城下の2万を超す庶民が収容されているのだ。
矢沢様は内政だけではない。あの武田勢を打ち払った砥石崩れの時にも城を守っていたという。
安心じゃ。
俺は隣にいる妻と殿に会った時に教えてもらった「恋人繋ぎ」で、手を繋いで夕日の落ちる城下を眺めていた。
不安はなかった。
◇ ◇ ◇ ◇
同日同刻
沼田城三層の物見櫓
矢沢綱頼
遂に来たか。
越後の者共。
ここ沼田を任されて7年。
ここは内政だけではない。そこから上がる収益を投入して要害の地にしてきた。
この沼田の盆地に入った以上生きては返さぬ。
覚悟して攻めてこい。
水の手を切られなければいくらでも籠城できる。その水の手も地下深くに暗渠で隠してあるわ!
決して探せまい。この1万人の大胡国民の命。この儂が守ってやる。
いや、儂ではない。大胡の兵、全てでじゃ。大胡の全ての力、見るがいい!
さあ、掛かってこい!
沼田崩れを起こしてやる!
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