187 / 339
第19章:激戦!【品川包囲戦】
戦国時代の髭の隊長さんの涙
しおりを挟む
1556年1月8日
武蔵国品川北5町
東雲尚政
(鬼の大胡竜騎兵、未だ鬼になり切れず)
「敵伏兵、後退していきます。第5中隊残存兵、本隊復帰完了。点呼を開始」
中之条と一緒に敵部将、諸角虎春を射貫き討ち取ったことにより敵備えが混乱、後退した。そのお陰で追撃を受けていた第5中隊の残存兵が虎口を脱することが出来た。
俺が撃った。
せめて俺自身の手で、と狙撃した。
きちんと胸を射貫いたぞ、中之条よ。
お前のお蔭で23名もの竜騎兵が救われた。
あのまま何もせねば全滅したであろう。
本隊が援護すれば、本隊も危うかったろう。
どれだけの大胡兵を救ったか。
品川の防衛も明日まで決戦はお預けとなったらしい。
品川の守備兵も生き残る可能性が出てきたはず。
喜べ。
大戦果じゃねえか。
俺も喜ぶぞ。
……雨が降ってきたのか?
やけに頬が濡れる。
頬に手を当てたら、付け髭が地面に落ちた。
まずいな。
この暗さで落としたら見つけられなくなる。
折角、満足のいく付け髭12号が出来たのに。
あれっ?
おかしいな。
見つからん。
目の前が滲んで見つからぬ。
目を擦っても擦ってもすぐに見えなくなる。
‥‥ああそうか。
これが泣くというものか。
餓鬼の頃からずっと忘れていた。
ありがとよ、中之条。
まだ俺も人の子であった。
お前の事は忘れん。
一生忘れぬ。
お前が褒めてくれた、この12号と共に、きちんと大胡へ連れて行ってやるぞ。
◇ ◇ ◇ ◇
1556年1月9日巳の刻(午前10時)
品川北方5町(500m)
東雲尚政
(酒飲みに変わる瞬間の狐)
目を瞑る。
(大隊長。前飲んだ「うヰすきい」という酒、旨かったですねぇ。今度大隊の皆で殿の酒保に忍び込んで樽ごと持ってきちまいましょう。殿は飲まないんだし、いいでしょ?)
(俺は古酒というのがいいです!)
(自分はぶらんでいがいいです!!)
(おうよ。今度戦で大戦果を挙げたら皆で忍び込もうか。まあ取り敢えず今日の所、この徳利で我慢せい)
(おおおお~~~~!!)
もう1カ月前の事なのに昨日の様に思い出せる。
大隊の人員はあまり転属はない。それだけ専門性が高いのだ。
しかしそれ故に訓練も十分に行き届き、結束が固く強力な部隊となっている。
特に隊長の任につくものは第一次那波防衛戦の時からの古参だ。
それが3人も失われた。
俺の失策によってだ!!
なにが大胡の狐だ。
飛んで火にいる大胡の狐だ。
無性に付け髭をむしり取りたくなるが、これは大胡へ持って帰る。
「大隊長。準備できました。
配置完了。
装填完了。
馬は後方へ送りました」
「そうか。
では……中之条隊の弔い合戦だ」
俺は部隊の最後尾に付く。
俺だけ騎乗し視点を高くして予定戦場全体を見渡す。
これから鉄砲の新しい戦術行動を試す時だ。
是政より先になっちまったな。
奴の隊と比べ、練度も装備、頭数も足りていない。
大損害を喰らう可能性がある。
だが、狙撃手と共に放った素ッ破の情報だと、もう品川は持たんという事だ。
品川の兵800。
これを見殺しにはできねえ。
もし見殺しにしたら……
中之条の比ではない後悔をするだろう。
俺には助けることが出来る。
「戦力の費用対効果」(と言ったっけか)が悪い選択肢でも、それをやることで大戦略的には十分にそれを上回る価値があるのだ。
「大胡は決して友軍を見捨てない」という定評、これが大事だ。
やるしかない。
半ばは俺の私情かもしれぬ。
しかし大隊総員が燃えている。
これを押さえるよりも突き進むしかねえな。
ここには目黒川沿いの街道を封鎖している兵200以外の800が集結し、600が60の横隊10列を作っている。
残る200は騎乗し、左右の防御と敵が崩れた際に、突撃する準備をしている。
丸顔幸綱の次男に提案されたものを、1年前から時間を見つけては訓練してきた。
想像でしかないが、人の並足で1間(2m)を進んだ鉄砲射手が、間断なく撃って前進してくる敵。
これを目の前にした者は冷静でいられるか?
初見ではまず士気崩壊し、備えが千切れ飛ぶであろう。
多分広い場所でも数倍の敵を打ち払うことが出来る筈。
ましてやここは隘路。
そして大将の信繁本陣まで5町程度しかない。
兵も1200程度か。
後方に注意して、ともすれば最初からこちらへ向けた陣を張っているかもしれんが、同じ程度の兵力なら回り込まれない分圧倒できる。
前進の号令を出そうとした時、その音が聞こえた。
ずずずず~~~~~ん!!!!
品川の方面で猛煙が上がっている。
何かが爆発した。
土埃が一面に広がっている。
まさか防壁を爆破されたか?
もう火薬がほとんど残っていないとの知らせ。
防壁に穴が開いたら白兵戦だ。
逃げ場がない分相当な戦死者負傷者が出る!
急がねば。
「東雲隊!
前進せよ!
品川の救援だ!!
いいところを見せる晴れの舞台だ。
喜べ、歓声を上げろ。
いくぞ!!」
800名が歓声を上げて、厚革でできた乗馬用の長脚絆で地面を一歩一歩踏みしめ前へ進みだした。
◇ ◇ ◇ ◇
同日同刻
東側防壁爆砕地点
保科正俊
(槍弾正。槍無双と自他ともに認める猛者45歳)
やっと町へ侵入できる。
儂の備えの目の前に穴が開くとは何たる偶然。僥倖じゃな。
突入隊の先陣が突入した。
左右のまだ崩れていない防壁の上から射撃があると思っていたが、爆風で大胡兵が吹き飛んだか気を失っているか。
どちらでもいい。
突入隊400が入った時点でこの戦は仕舞じゃ。
儂も後を追って突入する。
目の前が暗くなるほどの土煙。
抜けた。
瓦礫を乗り越え土煙から出ると、御殿山のなだらかな斜面が正面に見えた。
ここを登って陣取れば町は一望。
どこへでも逆落としで襲撃できる。
まずは大手門かの。
先頭で登っている筈の猛者が転げ落ちてくる。
胸を槍で突かれ、既に躯となっている。
この上に誰がいる?
此奴を殺るとは相当な猛者!
「掛かってこい!
甲斐の山猿!
上野の虎が相手いたす!
命の惜しいものは塀の外へ帰れ。
今なら見逃してやる。
向かってきた奴は首を刎ねる!!」
上野の黄斑か!!
相手にとって不足はないわ。
残り5間を登っていく。
待っておれ。
武蔵国品川北5町
東雲尚政
(鬼の大胡竜騎兵、未だ鬼になり切れず)
「敵伏兵、後退していきます。第5中隊残存兵、本隊復帰完了。点呼を開始」
中之条と一緒に敵部将、諸角虎春を射貫き討ち取ったことにより敵備えが混乱、後退した。そのお陰で追撃を受けていた第5中隊の残存兵が虎口を脱することが出来た。
俺が撃った。
せめて俺自身の手で、と狙撃した。
きちんと胸を射貫いたぞ、中之条よ。
お前のお蔭で23名もの竜騎兵が救われた。
あのまま何もせねば全滅したであろう。
本隊が援護すれば、本隊も危うかったろう。
どれだけの大胡兵を救ったか。
品川の防衛も明日まで決戦はお預けとなったらしい。
品川の守備兵も生き残る可能性が出てきたはず。
喜べ。
大戦果じゃねえか。
俺も喜ぶぞ。
……雨が降ってきたのか?
やけに頬が濡れる。
頬に手を当てたら、付け髭が地面に落ちた。
まずいな。
この暗さで落としたら見つけられなくなる。
折角、満足のいく付け髭12号が出来たのに。
あれっ?
おかしいな。
見つからん。
目の前が滲んで見つからぬ。
目を擦っても擦ってもすぐに見えなくなる。
‥‥ああそうか。
これが泣くというものか。
餓鬼の頃からずっと忘れていた。
ありがとよ、中之条。
まだ俺も人の子であった。
お前の事は忘れん。
一生忘れぬ。
お前が褒めてくれた、この12号と共に、きちんと大胡へ連れて行ってやるぞ。
◇ ◇ ◇ ◇
1556年1月9日巳の刻(午前10時)
品川北方5町(500m)
東雲尚政
(酒飲みに変わる瞬間の狐)
目を瞑る。
(大隊長。前飲んだ「うヰすきい」という酒、旨かったですねぇ。今度大隊の皆で殿の酒保に忍び込んで樽ごと持ってきちまいましょう。殿は飲まないんだし、いいでしょ?)
(俺は古酒というのがいいです!)
(自分はぶらんでいがいいです!!)
(おうよ。今度戦で大戦果を挙げたら皆で忍び込もうか。まあ取り敢えず今日の所、この徳利で我慢せい)
(おおおお~~~~!!)
もう1カ月前の事なのに昨日の様に思い出せる。
大隊の人員はあまり転属はない。それだけ専門性が高いのだ。
しかしそれ故に訓練も十分に行き届き、結束が固く強力な部隊となっている。
特に隊長の任につくものは第一次那波防衛戦の時からの古参だ。
それが3人も失われた。
俺の失策によってだ!!
なにが大胡の狐だ。
飛んで火にいる大胡の狐だ。
無性に付け髭をむしり取りたくなるが、これは大胡へ持って帰る。
「大隊長。準備できました。
配置完了。
装填完了。
馬は後方へ送りました」
「そうか。
では……中之条隊の弔い合戦だ」
俺は部隊の最後尾に付く。
俺だけ騎乗し視点を高くして予定戦場全体を見渡す。
これから鉄砲の新しい戦術行動を試す時だ。
是政より先になっちまったな。
奴の隊と比べ、練度も装備、頭数も足りていない。
大損害を喰らう可能性がある。
だが、狙撃手と共に放った素ッ破の情報だと、もう品川は持たんという事だ。
品川の兵800。
これを見殺しにはできねえ。
もし見殺しにしたら……
中之条の比ではない後悔をするだろう。
俺には助けることが出来る。
「戦力の費用対効果」(と言ったっけか)が悪い選択肢でも、それをやることで大戦略的には十分にそれを上回る価値があるのだ。
「大胡は決して友軍を見捨てない」という定評、これが大事だ。
やるしかない。
半ばは俺の私情かもしれぬ。
しかし大隊総員が燃えている。
これを押さえるよりも突き進むしかねえな。
ここには目黒川沿いの街道を封鎖している兵200以外の800が集結し、600が60の横隊10列を作っている。
残る200は騎乗し、左右の防御と敵が崩れた際に、突撃する準備をしている。
丸顔幸綱の次男に提案されたものを、1年前から時間を見つけては訓練してきた。
想像でしかないが、人の並足で1間(2m)を進んだ鉄砲射手が、間断なく撃って前進してくる敵。
これを目の前にした者は冷静でいられるか?
初見ではまず士気崩壊し、備えが千切れ飛ぶであろう。
多分広い場所でも数倍の敵を打ち払うことが出来る筈。
ましてやここは隘路。
そして大将の信繁本陣まで5町程度しかない。
兵も1200程度か。
後方に注意して、ともすれば最初からこちらへ向けた陣を張っているかもしれんが、同じ程度の兵力なら回り込まれない分圧倒できる。
前進の号令を出そうとした時、その音が聞こえた。
ずずずず~~~~~ん!!!!
品川の方面で猛煙が上がっている。
何かが爆発した。
土埃が一面に広がっている。
まさか防壁を爆破されたか?
もう火薬がほとんど残っていないとの知らせ。
防壁に穴が開いたら白兵戦だ。
逃げ場がない分相当な戦死者負傷者が出る!
急がねば。
「東雲隊!
前進せよ!
品川の救援だ!!
いいところを見せる晴れの舞台だ。
喜べ、歓声を上げろ。
いくぞ!!」
800名が歓声を上げて、厚革でできた乗馬用の長脚絆で地面を一歩一歩踏みしめ前へ進みだした。
◇ ◇ ◇ ◇
同日同刻
東側防壁爆砕地点
保科正俊
(槍弾正。槍無双と自他ともに認める猛者45歳)
やっと町へ侵入できる。
儂の備えの目の前に穴が開くとは何たる偶然。僥倖じゃな。
突入隊の先陣が突入した。
左右のまだ崩れていない防壁の上から射撃があると思っていたが、爆風で大胡兵が吹き飛んだか気を失っているか。
どちらでもいい。
突入隊400が入った時点でこの戦は仕舞じゃ。
儂も後を追って突入する。
目の前が暗くなるほどの土煙。
抜けた。
瓦礫を乗り越え土煙から出ると、御殿山のなだらかな斜面が正面に見えた。
ここを登って陣取れば町は一望。
どこへでも逆落としで襲撃できる。
まずは大手門かの。
先頭で登っている筈の猛者が転げ落ちてくる。
胸を槍で突かれ、既に躯となっている。
この上に誰がいる?
此奴を殺るとは相当な猛者!
「掛かってこい!
甲斐の山猿!
上野の虎が相手いたす!
命の惜しいものは塀の外へ帰れ。
今なら見逃してやる。
向かってきた奴は首を刎ねる!!」
上野の黄斑か!!
相手にとって不足はないわ。
残り5間を登っていく。
待っておれ。
0
お気に入りに追加
67
あなたにおすすめの小説

国虎の楽隠居への野望・十七ヶ国版
カバタ山
ファンタジー
信長以前の戦国時代の畿内。
そこでは「両細川の乱」と呼ばれる、細川京兆家を巡る同族の血で血を洗う争いが続いていた。
勝者は細川 氏綱か? それとも三好 長慶か?
いや、本当の勝者は陸の孤島とも言われる土佐国安芸の地に生を受けた現代からの転生者であった。
史実通りならば土佐の出来人、長宗我部 元親に踏み台とされる武将「安芸 国虎」。
運命に立ち向かわんと足掻いた結果、土佐は勿論西日本を席巻する勢力へと成り上がる。
もう一人の転生者、安田 親信がその偉業を裏から支えていた。
明日にも楽隠居をしたいと借金返済のために商いに精を出す安芸 国虎と、安芸 国虎に天下を取らせたいと暗躍する安田 親信。
結果、多くの人を巻き込み、人生を狂わせ、後へは引けない所へ引き摺られていく。
この話はそんな奇妙なコメディである。
設定はガバガバです。間違って書いている箇所もあるかも知れません。
特に序盤は有名武将は登場しません。
不定期更新。合間に書く作品なので更新は遅いです。

家出したとある辺境夫人の話
あゆみノワ@書籍『完全別居の契約婚〜』
恋愛
『突然ではございますが、私はあなたと離縁し、このお屋敷を去ることにいたしました』
これは、一通の置き手紙からはじまった一組の心通わぬ夫婦のお語。
※ちゃんとハッピーエンドです。ただし、主人公にとっては。
※他サイトでも掲載します。

日本列島、時震により転移す!
黄昏人
ファンタジー
2023年(現在)、日本列島が後に時震と呼ばれる現象により、500年以上の時を超え1492年(過去)の世界に転移した。移転したのは本州、四国、九州とその周辺の島々であり、現在の日本は過去の時代に飛ばされ、過去の日本は現在の世界に飛ばされた。飛ばされた現在の日本はその文明を支え、国民を食わせるためには早急に莫大な資源と食料が必要である。過去の日本は現在の世界を意識できないが、取り残された北海道と沖縄は国富の大部分を失い、戦国日本を抱え途方にくれる。人々は、政府は何を思いどうふるまうのか。

お兄様、冷血貴公子じゃなかったんですか?~7歳から始める第二の聖女人生~
みつまめ つぼみ
ファンタジー
17歳で偽りの聖女として処刑された記憶を持つ7歳の女の子が、今度こそ世界を救うためにエルメーテ公爵家に引き取られて人生をやり直します。
記憶では冷血貴公子と呼ばれていた公爵令息は、義妹である主人公一筋。
そんな義兄に戸惑いながらも甘える日々。
「お兄様? シスコンもほどほどにしてくださいね?」
恋愛ポンコツと冷血貴公子の、コミカルでシリアスな救世物語開幕!

【完結】サキュバスでもいいの?
月狂 紫乃/月狂 四郎
恋愛
【第18回恋愛小説大賞参加作品】
勇者のもとへハニートラップ要員として送り込まれたサキュバスのメルがイケメン魔王のゾルムディアと勇者アルフォンソ・ツクモの間で揺れる話です。

グライフトゥルム戦記~微笑みの軍師マティアスの救国戦略~
愛山雄町
ファンタジー
エンデラント大陸最古の王国、グライフトゥルム王国の英雄の一人である、マティアス・フォン・ラウシェンバッハは転生者である。
彼は類い稀なる知力と予知能力を持つと言われるほどの先見性から、“知将マティアス”や“千里眼のマティアス”と呼ばれることになる。
彼は大陸最強の軍事国家ゾルダート帝国や狂信的な宗教国家レヒト法国の侵略に対し、優柔不断な国王や獅子身中の虫である大貴族の有形無形の妨害にあいながらも、旧態依然とした王国軍の近代化を図りつつ、敵国に対して謀略を仕掛け、危機的な状況を回避する。
しかし、宿敵である帝国には軍事と政治の天才が生まれ、更に謎の暗殺者集団“夜(ナハト)”や目的のためなら手段を選ばぬ魔導師集団“真理の探究者”など一筋縄ではいかぬ敵たちが次々と現れる。
そんな敵たちとの死闘に際しても、絶対の自信の表れとも言える余裕の笑みを浮かべながら策を献じたことから、“微笑みの軍師”とも呼ばれていた。
しかし、マティアスは日本での記憶を持った一般人に過ぎなかった。彼は情報分析とプレゼンテーション能力こそ、この世界の人間より優れていたものの、軍事に関する知識は小説や映画などから得たレベルのものしか持っていなかった。
更に彼は生まれつき身体が弱く、武術も魔導の才もないというハンディキャップを抱えていた。また、日本で得た知識を使った技術革新も、世界を崩壊させる危険な技術として封じられてしまう。
彼の代名詞である“微笑み”も単に苦し紛れの策に対する苦笑に過ぎなかった。
マティアスは愛する家族や仲間を守るため、大賢者とその配下の凄腕間者集団の力を借りつつ、優秀な友人たちと力を合わせて強大な敵と戦うことを決意する。
彼は情報の重要性を誰よりも重視し、巧みに情報を利用した謀略で敵を混乱させ、更に戦場では敵の意表を突く戦術を駆使して勝利に貢献していく……。
■■■
あらすじにある通り、主人公にあるのは日本で得た中途半端な知識のみで、チートに類する卓越した能力はありません。基本的には政略・謀略・軍略といったシリアスな話が主となる予定で、恋愛要素は少なめ、ハーレム要素はもちろんありません。前半は裏方に徹して情報収集や情報操作を行うため、主人公が出てくる戦闘シーンはほとんどありません。
■■■
小説家になろう、カクヨム、ノベルアップ+でも掲載しております。
記憶なし、魔力ゼロのおっさんファンタジー
コーヒー微糖派
ファンタジー
勇者と魔王の戦いの舞台となっていた、"ルクガイア王国"
その戦いは多くの犠牲を払った激戦の末に勇者達、人類の勝利となった。
そんなところに現れた一人の中年男性。
記憶もなく、魔力もゼロ。
自分の名前も分からないおっさんとその仲間たちが織り成すファンタジー……っぽい物語。
記憶喪失だが、腕っぷしだけは強い中年主人公。同じく魔力ゼロとなってしまった元魔法使い。時々訪れる恋模様。やたらと癖の強い盗賊団を始めとする人々と紡がれる絆。
その先に待っているのは"失われた過去"か、"新たなる未来"か。
◆◆◆
元々は私が昔に自作ゲームのシナリオとして考えていたものを文章に起こしたものです。
小説完全初心者ですが、よろしくお願いします。
※なお、この物語に出てくる格闘用語についてはあくまでフィクションです。
表紙画像は草食動物様に作成していただきました。この場を借りて感謝いたします。
ユーザ登録のメリット
- 毎日¥0対象作品が毎日1話無料!
- お気に入り登録で最新話を見逃さない!
- しおり機能で小説の続きが読みやすい!
1~3分で完了!
無料でユーザ登録する
すでにユーザの方はログイン
閉じる