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第19章:激戦!【品川包囲戦】
寺田屋事件を先取り(涙
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1556年1月8日
品川武田信繫本陣北西3町
中之条政春
(将来有望な騎兵中隊長)
工兵の空けた侵入経路を通り、台地から降りる。
2度拳を上に突き出してから、五指を伸ばした右腕を振り下ろし、第2小隊30騎の進路を示す。
次に3度拳を上げ、左腕で逆方向へ第3小隊30騎を向かわせる。
第2小隊が西に回り込んで、夕日を背負って台地から降り小荷駄を襲撃。
その後第3小隊が左の尾根伝いに回り込み、小荷駄を北から襲撃。
それと同時に第1小隊が北西から射撃をする。
第2・第3小隊は騎乗したまま、小荷駄の集団へ焙烙を投げつけて混乱させる。
その後下馬し出来る限りの徒武者を撃ち倒す。
小荷駄を焼くのは第1小隊の役目。
3射した後、騎乗し第1・第2小隊が離脱するまでに火をつけた松明を、油壷と共に小荷駄へ投げ入れる。
これが襲撃計画の概要だ。
無事に作戦が進めば逢魔が時には、離脱する経路をたどり、本隊合流地点まで到達しているであろう。
ここまで進出する間にも、品川方面から間断なく鉄砲の射撃音が聞こえてきた。
宴もたけなわであろう。
武田も後ろにかまっている余裕はないはず。
東雲大隊長からは十分注意をするように指示を受けたが、注意するにも何も、この狭隘な台地の東端、谷筋と尾根筋の狭間では騎馬を展開しての安全策は採れない。
急なため戦闘工兵も2か所しか、罠を排除して安全地帯を作ることはできなかった。これ以上時間が掛かると、夕日が落ちるまでに襲撃が出来ない。
今日明日にでも品川の戦況が決まるかもしれぬ時、明日に延期などはできないと大隊長は判断した。
◇ ◇ ◇ ◇
「下馬」
合図とともに第1小隊40名は下馬し、小荷駄北西1町(100m)地点にて、横2列に展開。射撃準備を開始する。
あとは左右の2個小隊が焙烙を投げ入れ……
「左手より奇襲!
埋伏。
第2小隊大損害!」
中隊副官の悲痛な叫び声。
南を見ると30間(60m)も離れていない位置を、小荷駄へ向かっていた30騎の姿が無い!
全て落馬した?
ここより下、台地の周り一帯は背の低い枯草で覆われている。
葦原よりはましであるが伏射ができる、例えば弩弓のようなものを装備した兵を埋伏しておけば一斉射撃で全滅させることも可能か?
第2小隊の居るはずの場所から敵に突かれ斬られて絶命する声が……
いや絶叫が聞こえる。
救援に行くか?
もう遅いか?
判断に迷っている時間は一呼吸程しかなかったが、既に遅かった。
今度は第1小隊の右半分14騎の馬が弩弓で射られて負傷。足が無くなった。
糞。
機動力が無くなれば数の勝負で負ける。
東方より100余りの敵兵が向かってくる。
もう第2小隊は諦めねば。
一瞬、瞑目した後号令を掛ける。
「第1小隊。
馬を失ったものを乗せ北西へ撤退!
第3小隊に殿軍を任せて東側撤退路から本隊へ向かう!
急げ!」
馬を失ったことを想定し、味方を後ろへ素早く乗せることも訓練してある。
即座に皆が反応し馬を失った者を後ろへ乗せ、16騎が北西へ速歩(12km/h)で進む。
「!!
第3小隊東からの伏撃を受けています!!
殆どが落馬。
敵兵……およそ300!!」
10倍か!?
第3小隊。逃げろ!!
「第3小隊を援護!
新たな敵を西方より射撃。
20間まで近づき乗馬射撃!!
当たらなくともよい。面制圧だ!」
高々40丁では面制圧もないものだが、敵をしり込みさせればいいだけだ。
その間に第3小隊を逃がせる。
側射開始。
一斉射撃が敵足軽20名余りを倒す。
40丁でこの戦果。
ここまで兵を練ってきた甲斐がある。
……この精兵を失うわけにはいかない。
なんとしても第1第3小隊を逃がさねば。
「第3小隊、撤退。半数程、徒で撤退路に向かいます!!」
ではこちらも殿をしつつ、後退運動を……
しかし敵の遠矢が降りかかる。
数名が負傷。
騎馬も6騎。
俺も徒になった。
「急げ!
なんとしてでも逃げ延びよ。
生きていればまだ大胡のために働ける!
生きるんだ!!」
声の限りに叫びながら走り出す。
「副官!
指揮を代われ!
残った騎馬を連れて本隊復帰。
大隊長に伝令。敵の伏兵約400に遭遇。第5中隊半壊。撤退戦に移る。
救援御無用!
大胡を頼む、と」
もうこれから救援に来ても無駄だ。
かえって損害が多くなる。
竜騎兵は夜戦に弱い。ここは俺たちを見捨てるべきだ。大隊長ならわかってくれる。
「まだ装填してある鉄砲のある者は集まれ。敵と撤退中の味方との間に布陣。援護射撃の後、後退する!!」
集まった者、僅か8名。
これで何が出来るわけでもないが……
結構いい面子が揃っているな。鉄砲馬鹿が多い。これならば狙撃が出来る。
1射後、敵斜め前方20間(40m)で火薬詰め。
2呼吸(12秒)で完了。
「五平・三蔵、向かってくる敵の先頭と小頭を頼む。
五作・左門、味方を追っている者の先頭と小頭。
あとは待機」
4丁が吠える。
全弾命中。
死ぬ思いで訓練した甲斐があった。
4人のニヤリとした顔に薄っすらと涙が流れる。
嬉しいよな。
死ぬほど訓練した甲斐があった。
「4人は逃げろ。
その腕大胡に持って帰れ!
あとの4人はまだ付き合ってもらうぞ」
応!!
と4つの返事。
4人が駆けだすと一瞬怯んだ敵も、また追撃に移る。
こちらへは50名ほど。
そんなに来なくてもいいだろうによ。
10間(20m)を切った。
あと2名が射撃。先頭の足軽が倒れる。
「逃げろ。その叢の影を伝っていけ」
残る4名が逃げ出……さない!!
「何をしている!
命令違反は厳罰だ」
「ここまで来て厳罰はねえでしょ、隊長。
隊長こそ政賢様の『玉砕厳禁』
を破る気でしょうが。
お付き合いしますぜ」
こいつら……
「……よし。
では付き合ってもらうぞ。
冥途でも大胡の名を轟かしてやる!!」
俺とまだ発砲していない2名で最後の射撃をした後、まだ撤退が出来ていない残兵の後ろへ付く。
太刀を抜いて身構える。
目の前に迫る手槍を持った足軽達。
公園育ちとは比べ物にならないが、新陰流の目録は取っている。
伊勢守様からも筋が良いと褒められた。
手槍の穂先を切り落とし前へ進む。
狙うはあの立派な兜の初老の武者だ。
彼奴を狙えば敵陣は混乱する。
この上もない撤退援護だ。
周りに彼奴の馬周りの奴らが群がる。
その時、北から射撃音。
本隊の奴らか。
大隊長、無理するなよ。
「中之条ーーーー!
撤退しろーー!!
大胡はまだまだお前を必要としている!!
死ぬのは許さん!!」
大隊長の声だな。
だがもう遅いぜ。
周りの馬廻りは被弾してたじろいでいる。
今しかない。
こいつを倒せばどっこいどっこいだ。
部下も逃げられる。
強いな、此奴。
武田の部将だけある。
こっちは槍もない。
どうすんべ。
左から槍が繰り出されてきた。
身体を捻りながら腕を返し、槍を巻き取って敵の体を抱えて前へ向く。部将の槍が此奴の体を貫く。
よし、獲った!!
するりと近寄り、太刀で袈裟斬りしようと、敵の肩へ太刀を振り下ろす。
畜生め!
太刀が鈍らになってやがる。
刃の腰も折れたに違いない。
もう使えぬ。
周りの武士共は味方の射撃で近づい来れない。
「殿、今助太刀いたす!」
とか、騒いでいやがる。
こうなったらもうこれしかねえ。
咲。
幸せにできなくてごめんな。
いい男と結婚しろ。
お前の許嫁は、あの世でいつも見守っているぜ。
太刀を抜こうとした武将に抱き着く。
そして死の絶叫を放った。
「大隊長~~~~~~~!
俺ごと撃て!!
俺ごと撃てーーーー!!!!!!!!」
武田後ろ備え部将、諸角虎光。
討ち死に。
東雲機動大隊第5中隊長、
中之条正春。
敵部将と共に討ち死に。
第5中隊33名を撤退援護成功後、東雲尚政の射撃により死亡。
品川武田信繫本陣北西3町
中之条政春
(将来有望な騎兵中隊長)
工兵の空けた侵入経路を通り、台地から降りる。
2度拳を上に突き出してから、五指を伸ばした右腕を振り下ろし、第2小隊30騎の進路を示す。
次に3度拳を上げ、左腕で逆方向へ第3小隊30騎を向かわせる。
第2小隊が西に回り込んで、夕日を背負って台地から降り小荷駄を襲撃。
その後第3小隊が左の尾根伝いに回り込み、小荷駄を北から襲撃。
それと同時に第1小隊が北西から射撃をする。
第2・第3小隊は騎乗したまま、小荷駄の集団へ焙烙を投げつけて混乱させる。
その後下馬し出来る限りの徒武者を撃ち倒す。
小荷駄を焼くのは第1小隊の役目。
3射した後、騎乗し第1・第2小隊が離脱するまでに火をつけた松明を、油壷と共に小荷駄へ投げ入れる。
これが襲撃計画の概要だ。
無事に作戦が進めば逢魔が時には、離脱する経路をたどり、本隊合流地点まで到達しているであろう。
ここまで進出する間にも、品川方面から間断なく鉄砲の射撃音が聞こえてきた。
宴もたけなわであろう。
武田も後ろにかまっている余裕はないはず。
東雲大隊長からは十分注意をするように指示を受けたが、注意するにも何も、この狭隘な台地の東端、谷筋と尾根筋の狭間では騎馬を展開しての安全策は採れない。
急なため戦闘工兵も2か所しか、罠を排除して安全地帯を作ることはできなかった。これ以上時間が掛かると、夕日が落ちるまでに襲撃が出来ない。
今日明日にでも品川の戦況が決まるかもしれぬ時、明日に延期などはできないと大隊長は判断した。
◇ ◇ ◇ ◇
「下馬」
合図とともに第1小隊40名は下馬し、小荷駄北西1町(100m)地点にて、横2列に展開。射撃準備を開始する。
あとは左右の2個小隊が焙烙を投げ入れ……
「左手より奇襲!
埋伏。
第2小隊大損害!」
中隊副官の悲痛な叫び声。
南を見ると30間(60m)も離れていない位置を、小荷駄へ向かっていた30騎の姿が無い!
全て落馬した?
ここより下、台地の周り一帯は背の低い枯草で覆われている。
葦原よりはましであるが伏射ができる、例えば弩弓のようなものを装備した兵を埋伏しておけば一斉射撃で全滅させることも可能か?
第2小隊の居るはずの場所から敵に突かれ斬られて絶命する声が……
いや絶叫が聞こえる。
救援に行くか?
もう遅いか?
判断に迷っている時間は一呼吸程しかなかったが、既に遅かった。
今度は第1小隊の右半分14騎の馬が弩弓で射られて負傷。足が無くなった。
糞。
機動力が無くなれば数の勝負で負ける。
東方より100余りの敵兵が向かってくる。
もう第2小隊は諦めねば。
一瞬、瞑目した後号令を掛ける。
「第1小隊。
馬を失ったものを乗せ北西へ撤退!
第3小隊に殿軍を任せて東側撤退路から本隊へ向かう!
急げ!」
馬を失ったことを想定し、味方を後ろへ素早く乗せることも訓練してある。
即座に皆が反応し馬を失った者を後ろへ乗せ、16騎が北西へ速歩(12km/h)で進む。
「!!
第3小隊東からの伏撃を受けています!!
殆どが落馬。
敵兵……およそ300!!」
10倍か!?
第3小隊。逃げろ!!
「第3小隊を援護!
新たな敵を西方より射撃。
20間まで近づき乗馬射撃!!
当たらなくともよい。面制圧だ!」
高々40丁では面制圧もないものだが、敵をしり込みさせればいいだけだ。
その間に第3小隊を逃がせる。
側射開始。
一斉射撃が敵足軽20名余りを倒す。
40丁でこの戦果。
ここまで兵を練ってきた甲斐がある。
……この精兵を失うわけにはいかない。
なんとしても第1第3小隊を逃がさねば。
「第3小隊、撤退。半数程、徒で撤退路に向かいます!!」
ではこちらも殿をしつつ、後退運動を……
しかし敵の遠矢が降りかかる。
数名が負傷。
騎馬も6騎。
俺も徒になった。
「急げ!
なんとしてでも逃げ延びよ。
生きていればまだ大胡のために働ける!
生きるんだ!!」
声の限りに叫びながら走り出す。
「副官!
指揮を代われ!
残った騎馬を連れて本隊復帰。
大隊長に伝令。敵の伏兵約400に遭遇。第5中隊半壊。撤退戦に移る。
救援御無用!
大胡を頼む、と」
もうこれから救援に来ても無駄だ。
かえって損害が多くなる。
竜騎兵は夜戦に弱い。ここは俺たちを見捨てるべきだ。大隊長ならわかってくれる。
「まだ装填してある鉄砲のある者は集まれ。敵と撤退中の味方との間に布陣。援護射撃の後、後退する!!」
集まった者、僅か8名。
これで何が出来るわけでもないが……
結構いい面子が揃っているな。鉄砲馬鹿が多い。これならば狙撃が出来る。
1射後、敵斜め前方20間(40m)で火薬詰め。
2呼吸(12秒)で完了。
「五平・三蔵、向かってくる敵の先頭と小頭を頼む。
五作・左門、味方を追っている者の先頭と小頭。
あとは待機」
4丁が吠える。
全弾命中。
死ぬ思いで訓練した甲斐があった。
4人のニヤリとした顔に薄っすらと涙が流れる。
嬉しいよな。
死ぬほど訓練した甲斐があった。
「4人は逃げろ。
その腕大胡に持って帰れ!
あとの4人はまだ付き合ってもらうぞ」
応!!
と4つの返事。
4人が駆けだすと一瞬怯んだ敵も、また追撃に移る。
こちらへは50名ほど。
そんなに来なくてもいいだろうによ。
10間(20m)を切った。
あと2名が射撃。先頭の足軽が倒れる。
「逃げろ。その叢の影を伝っていけ」
残る4名が逃げ出……さない!!
「何をしている!
命令違反は厳罰だ」
「ここまで来て厳罰はねえでしょ、隊長。
隊長こそ政賢様の『玉砕厳禁』
を破る気でしょうが。
お付き合いしますぜ」
こいつら……
「……よし。
では付き合ってもらうぞ。
冥途でも大胡の名を轟かしてやる!!」
俺とまだ発砲していない2名で最後の射撃をした後、まだ撤退が出来ていない残兵の後ろへ付く。
太刀を抜いて身構える。
目の前に迫る手槍を持った足軽達。
公園育ちとは比べ物にならないが、新陰流の目録は取っている。
伊勢守様からも筋が良いと褒められた。
手槍の穂先を切り落とし前へ進む。
狙うはあの立派な兜の初老の武者だ。
彼奴を狙えば敵陣は混乱する。
この上もない撤退援護だ。
周りに彼奴の馬周りの奴らが群がる。
その時、北から射撃音。
本隊の奴らか。
大隊長、無理するなよ。
「中之条ーーーー!
撤退しろーー!!
大胡はまだまだお前を必要としている!!
死ぬのは許さん!!」
大隊長の声だな。
だがもう遅いぜ。
周りの馬廻りは被弾してたじろいでいる。
今しかない。
こいつを倒せばどっこいどっこいだ。
部下も逃げられる。
強いな、此奴。
武田の部将だけある。
こっちは槍もない。
どうすんべ。
左から槍が繰り出されてきた。
身体を捻りながら腕を返し、槍を巻き取って敵の体を抱えて前へ向く。部将の槍が此奴の体を貫く。
よし、獲った!!
するりと近寄り、太刀で袈裟斬りしようと、敵の肩へ太刀を振り下ろす。
畜生め!
太刀が鈍らになってやがる。
刃の腰も折れたに違いない。
もう使えぬ。
周りの武士共は味方の射撃で近づい来れない。
「殿、今助太刀いたす!」
とか、騒いでいやがる。
こうなったらもうこれしかねえ。
咲。
幸せにできなくてごめんな。
いい男と結婚しろ。
お前の許嫁は、あの世でいつも見守っているぜ。
太刀を抜こうとした武将に抱き着く。
そして死の絶叫を放った。
「大隊長~~~~~~~!
俺ごと撃て!!
俺ごと撃てーーーー!!!!!!!!」
武田後ろ備え部将、諸角虎光。
討ち死に。
東雲機動大隊第5中隊長、
中之条正春。
敵部将と共に討ち死に。
第5中隊33名を撤退援護成功後、東雲尚政の射撃により死亡。
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