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第14章:後始末
西上野の太守です!
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1553年12月上旬
厩橋城
和田政盛
(小狡く立ち回る典型的な国衆。モデル?
あれですよ。たった一言で土佐一国貰っちゃった奴)
北条との決戦が大胡勢の大勝利に終わり、それに呼応するかのように武田が退いた。
どうやら兵糧と銭が尽きたらしい。政賢殿が何やら策を張り巡らし、その効果が表れたとのこと。
それを受けて本日、西上野国衆の今後を決める大事な評定が行われている。
儂は弱小国衆だからな。
話がどう転ぼうとそれについていくしかない。
ずっと聞くだけの役に徹していた。
「いままで十有余年に渡り、儂ら西上野に仇なしてきた北条は大胡殿の鉄槌によって完膚なきまでに叩き潰された。これで北条は四方八方から攻められ、胡散霧消していくであろう。
それでじゃ」
代々の旗頭である箕輪長野家の業政殿が演説しておる。
「これから関東管領殿に再度平井へお戻りいただき支配していただくか。それとも別の方策を採るか、それを決めたいと思うが如何か?」
誰も口火を切らぬ。
それはそうであろうな。あの阿呆管領にまた無茶な下命をされたい者などどこに居る?
じゃが、それを切り出した者は不忠者の烙印を押される。
決して消えない烙印じゃな。
「某はお帰り願わなくてもよかろうかと思いまする」
大胡殿が切り出したか。
政賢殿以外に、それを言う資格のある者は居まい。
しかしこれで大胡殿は謀反人として歴史に残る。
まあ、北条の奴らも似たようなもんじゃが、古河公方を担いで正当性を主張した。
じゃが今回は全くの私欲と取られても仕方ない。
「しかし、それでは大胡殿の名に消えぬ傷が付こうに」
業政殿が一応じゃろうが念を押した。
皆、大胡殿に借りが出来たの。
「そのことでありまするが、ようやっと某の外交僧が京の都から帰ってまいりまして、これを……」
大胡殿は後ろに控えていた大男の側仕えに合図を送り、業政殿へ菊の御紋(?)の入った文箱を渡した。
目を通すうちに眼を見開き、うめくような声が漏れた。
「これ……は、密勅であろうか??」
「はい。そう受け取っても良かろうかと」
「先に関白左大臣となられた藤原の長者、近衛晴嗣様、いや前久様がこの上野に下向され、坂東の乱れを正していかれる。その露払いをせよと!」
「そのようなことが出来るのか?」
「将軍家は? 関東管領の立場は如何するのじゃ?」
「憲当殿が黙っては居るまい」
皆が口々に疑義を口にする。
「故に、密勅でござる。しかし、噂は流れるもの。そしてまさか関白殿下の目の前で某らに無体はすまい。そう考え申した。寧ろ無体を働いていただくのが狙い」
殆ど、官位などを無視している。
それは朝廷の権威を自らが否定するにも近い。
よくぞこのような勅が下りたものよ。
「この際、密勅の有無は関係ありませぬ。要は関東管領には関白様の前で無様に恥を晒してほしいということ。それを理由に越後にでも追い出す。一番良いのは関白殿下に朽木谷にでも連れて行っていただき、そこで将軍家をお支えしてもらうことですな」
皆が思わず失笑を漏らす。
どちらも既にその実力が、権威に対して甚だしく劣っている。それが纏まって三好殿と戦っている姿を思い浮かべたのじゃろう。
「なるほど。では一度お戻りいただき、実権を剥奪。その上で関白様が下向されてから、我らが無体を働き先に手を出させる。されど、そう上手くいきますかな」
「あのお方の性格は皆もご存じであろう? 自尊心ばかり強い故、その権威を蔑ろにされて、はたしてどこまで耐えられるか。もうあのお方を抑える側近も、あの安中の爺さんも居らぬのだぞ」
そういうことか。
どちらにせよ、この上野国には居られぬようにする訳だな。
いまさら官位を貰ったところで、その序列で関東管領の兵部少輔を上回る官位を頂けるとは限らぬ。
頂いたとしても、幕府の権威を否定するにはそれ相応の理由付けが必要だ。
その理由、
「あの阿呆が決定的に関東管領に相応しくない」という事実、これをでっち上げるのだ。
「相分かった。この意見に異議のある者はおられるか?
……なければ、この密勅を誰が受けたかじゃが、大胡殿、其方が受けたと思うてよろしいか?」
「はい。そうならねば皆様にご迷惑が及ぶと思い、独断にて行動いたし申した」
「では、当たり前のことじゃが、この策を採るに当たって、西上野は一丸となる必要があろう。
儂はもうバラバラに事を運ぶのは嫌じゃ。真面、いや優れた主君が欲しいわ! 今回の騒動で、もう懲りた! 儂はここで大胡政賢殿に臣従を誓い申す!!」
やはりその流れだよな。
ならば儂も乗らなくてはな。
「某も臣従いたす。臣従いたすからには和田城、大胡殿に差し上げまする!」
おおっ!!
という、声が上がる。
そして儂も儂もと、皆が続く。
「分かり申した。
皆の心根、確と頂いた。これより西上野衆、一丸となってこの戦乱の世、渡っていきましょうぞ!」
おおおおおお!!!!
皆の声が大広間に響く。
先祖代々受け継いできた領地。もう己が手にて守れんようになってきた。
大胡の兵は精強。
その秘密は、家臣が己が領地を持たぬことだ。
その流れが起き始めているのかもしれぬな。
儂にしては先読みした日和りじゃったが、上手くいきそうな気がしてきたわい。
奥の千代の言う通り、和田城を放り出したのは正解じゃったわ。
「それでは、みなさ~ん。これから北条ちゃんを叩きますね~。
北武蔵は頂きます!
攻勢限界は松山城。今はそれ以上取っても統治できませ~ん。だから後の南は他の皆様にお任せいたします♪」
……なんだか、急に上手くいかなくなった気がする……
「あ、忘れてた。
ついでに官位貰っておいた~。
左中弁って偉いの? 」
(作者注:物凄く偉い!)
◇ ◇ ◇ ◇
1554年2月上旬
武蔵国松山城
上泉秀胤
(大分慣れてきた大胡参謀)
関白様と同行された朝廷の勅使が、殿へ「正五位上・左中弁」の官位を授ける旨、申し渡した。
「左中弁殿。目出度きこと、麿も寿ぎさせていただきましょうぞ」
関白、近衛前久様が仰られた。
別に急かした訳ではないと言うが、1月も経たぬ内に、ここ北武蔵までお越しいただけた。どうやら殿の武勇に相当な入れ込みようとお見受けした。
「麿は古の戦に興味がござって、孫子やら呉氏等を読んで過ごすのが何よりも楽しみでおじゃっての。
先だって献金を頂いた際に、山科卿より左中弁殿の話を聞き、いつかは直接戦の話を聞こうと思っていたのでおじゃる。
このような機会がこれほど早く訪れようとは、誠に嬉しい限りでおじゃる」
「しかし、 関白様がこのような鄙の地である東国にお越し遊ばすのは、またよう帝がお許しいただけましたな」
「それはじゃな。あの密勅じゃ。あれを表に出さぬように見張るのも、麿の役目でおじゃっての。用が終わったならば直ぐに御焚き上げして、無かったものにせよとの御上のご意思じゃ。
畏れ多くも帝に置かれましては左中弁殿の、世に明るき平和をもたらすというお志、内々ではあるが誠に頼りにしておられるようでおじゃる。
頓にその武勇と共に商人を味方につけ、世を豊かにしていく旨を良しとしておると拝察いたしておるのじゃよ。
帝は常日頃からお山や御坊の強欲さを嘆かれておられまする。
それに……
左中弁殿は関東管領殿が、いや上杉憲当殿が邪魔なのではないかの?」
よく分かっておいでだ。
18にしてはモノが見える。
やはり老獪な公家であるな。
踊らされぬよう、某も気をつけねば。
お傍に智円殿が居られるから某の出番はないか。
「して、どのような手筈で動くのじゃな?」
既にノリノリであるらしい。
顔が悪戯小僧のようである。
「はい。雪が解ければ、呼ばれなくともあの御仁は喜び勇んで上野国に戻ってきましょう。その時の上座は勿論関白殿下でありまするが、そのお傍に某が侍りまする。
そこからあの御仁を見下ろしてやろうかと」
「これは愉快! 元は7000石の国衆と聞き及んでおじゃるが、その家臣が上座とは! どのような顔をするか興味深いでおじゃるな」
関白殿下はホホホホと、笏で口元を隠し上機嫌に笑っておられる。
「ということは、左中弁殿は上野にて大名として独立すると?」
「そうなりまするな。この草刈り場では、纏まって動かねば潰されるだけでござる。 西上野の国衆の総意で相なりました」
「それは心強い。では、麿は其方の上野から世を照らす大胡左中弁の出世物語をじっくりと眺めさせて頂こうかの。楽しみでおじゃるのぅ」
それを聞き、殿はニコニコしながら仰った。
「では~。関白ちゃんの仲間入りを祝して!
だいえんかいのじかんだ~~~~~!!!!」
関白様は、その殿の豹変ぶりに目を白黒させていたが、すぐにまたノリノリになって、酒を召しながら殿の武勇談に眼を輝かせるのだった。
畏れ多いが、何か殿と似ている部分があるような気がしてきたが、気のせいか?
厩橋城
和田政盛
(小狡く立ち回る典型的な国衆。モデル?
あれですよ。たった一言で土佐一国貰っちゃった奴)
北条との決戦が大胡勢の大勝利に終わり、それに呼応するかのように武田が退いた。
どうやら兵糧と銭が尽きたらしい。政賢殿が何やら策を張り巡らし、その効果が表れたとのこと。
それを受けて本日、西上野国衆の今後を決める大事な評定が行われている。
儂は弱小国衆だからな。
話がどう転ぼうとそれについていくしかない。
ずっと聞くだけの役に徹していた。
「いままで十有余年に渡り、儂ら西上野に仇なしてきた北条は大胡殿の鉄槌によって完膚なきまでに叩き潰された。これで北条は四方八方から攻められ、胡散霧消していくであろう。
それでじゃ」
代々の旗頭である箕輪長野家の業政殿が演説しておる。
「これから関東管領殿に再度平井へお戻りいただき支配していただくか。それとも別の方策を採るか、それを決めたいと思うが如何か?」
誰も口火を切らぬ。
それはそうであろうな。あの阿呆管領にまた無茶な下命をされたい者などどこに居る?
じゃが、それを切り出した者は不忠者の烙印を押される。
決して消えない烙印じゃな。
「某はお帰り願わなくてもよかろうかと思いまする」
大胡殿が切り出したか。
政賢殿以外に、それを言う資格のある者は居まい。
しかしこれで大胡殿は謀反人として歴史に残る。
まあ、北条の奴らも似たようなもんじゃが、古河公方を担いで正当性を主張した。
じゃが今回は全くの私欲と取られても仕方ない。
「しかし、それでは大胡殿の名に消えぬ傷が付こうに」
業政殿が一応じゃろうが念を押した。
皆、大胡殿に借りが出来たの。
「そのことでありまするが、ようやっと某の外交僧が京の都から帰ってまいりまして、これを……」
大胡殿は後ろに控えていた大男の側仕えに合図を送り、業政殿へ菊の御紋(?)の入った文箱を渡した。
目を通すうちに眼を見開き、うめくような声が漏れた。
「これ……は、密勅であろうか??」
「はい。そう受け取っても良かろうかと」
「先に関白左大臣となられた藤原の長者、近衛晴嗣様、いや前久様がこの上野に下向され、坂東の乱れを正していかれる。その露払いをせよと!」
「そのようなことが出来るのか?」
「将軍家は? 関東管領の立場は如何するのじゃ?」
「憲当殿が黙っては居るまい」
皆が口々に疑義を口にする。
「故に、密勅でござる。しかし、噂は流れるもの。そしてまさか関白殿下の目の前で某らに無体はすまい。そう考え申した。寧ろ無体を働いていただくのが狙い」
殆ど、官位などを無視している。
それは朝廷の権威を自らが否定するにも近い。
よくぞこのような勅が下りたものよ。
「この際、密勅の有無は関係ありませぬ。要は関東管領には関白様の前で無様に恥を晒してほしいということ。それを理由に越後にでも追い出す。一番良いのは関白殿下に朽木谷にでも連れて行っていただき、そこで将軍家をお支えしてもらうことですな」
皆が思わず失笑を漏らす。
どちらも既にその実力が、権威に対して甚だしく劣っている。それが纏まって三好殿と戦っている姿を思い浮かべたのじゃろう。
「なるほど。では一度お戻りいただき、実権を剥奪。その上で関白様が下向されてから、我らが無体を働き先に手を出させる。されど、そう上手くいきますかな」
「あのお方の性格は皆もご存じであろう? 自尊心ばかり強い故、その権威を蔑ろにされて、はたしてどこまで耐えられるか。もうあのお方を抑える側近も、あの安中の爺さんも居らぬのだぞ」
そういうことか。
どちらにせよ、この上野国には居られぬようにする訳だな。
いまさら官位を貰ったところで、その序列で関東管領の兵部少輔を上回る官位を頂けるとは限らぬ。
頂いたとしても、幕府の権威を否定するにはそれ相応の理由付けが必要だ。
その理由、
「あの阿呆が決定的に関東管領に相応しくない」という事実、これをでっち上げるのだ。
「相分かった。この意見に異議のある者はおられるか?
……なければ、この密勅を誰が受けたかじゃが、大胡殿、其方が受けたと思うてよろしいか?」
「はい。そうならねば皆様にご迷惑が及ぶと思い、独断にて行動いたし申した」
「では、当たり前のことじゃが、この策を採るに当たって、西上野は一丸となる必要があろう。
儂はもうバラバラに事を運ぶのは嫌じゃ。真面、いや優れた主君が欲しいわ! 今回の騒動で、もう懲りた! 儂はここで大胡政賢殿に臣従を誓い申す!!」
やはりその流れだよな。
ならば儂も乗らなくてはな。
「某も臣従いたす。臣従いたすからには和田城、大胡殿に差し上げまする!」
おおっ!!
という、声が上がる。
そして儂も儂もと、皆が続く。
「分かり申した。
皆の心根、確と頂いた。これより西上野衆、一丸となってこの戦乱の世、渡っていきましょうぞ!」
おおおおおお!!!!
皆の声が大広間に響く。
先祖代々受け継いできた領地。もう己が手にて守れんようになってきた。
大胡の兵は精強。
その秘密は、家臣が己が領地を持たぬことだ。
その流れが起き始めているのかもしれぬな。
儂にしては先読みした日和りじゃったが、上手くいきそうな気がしてきたわい。
奥の千代の言う通り、和田城を放り出したのは正解じゃったわ。
「それでは、みなさ~ん。これから北条ちゃんを叩きますね~。
北武蔵は頂きます!
攻勢限界は松山城。今はそれ以上取っても統治できませ~ん。だから後の南は他の皆様にお任せいたします♪」
……なんだか、急に上手くいかなくなった気がする……
「あ、忘れてた。
ついでに官位貰っておいた~。
左中弁って偉いの? 」
(作者注:物凄く偉い!)
◇ ◇ ◇ ◇
1554年2月上旬
武蔵国松山城
上泉秀胤
(大分慣れてきた大胡参謀)
関白様と同行された朝廷の勅使が、殿へ「正五位上・左中弁」の官位を授ける旨、申し渡した。
「左中弁殿。目出度きこと、麿も寿ぎさせていただきましょうぞ」
関白、近衛前久様が仰られた。
別に急かした訳ではないと言うが、1月も経たぬ内に、ここ北武蔵までお越しいただけた。どうやら殿の武勇に相当な入れ込みようとお見受けした。
「麿は古の戦に興味がござって、孫子やら呉氏等を読んで過ごすのが何よりも楽しみでおじゃっての。
先だって献金を頂いた際に、山科卿より左中弁殿の話を聞き、いつかは直接戦の話を聞こうと思っていたのでおじゃる。
このような機会がこれほど早く訪れようとは、誠に嬉しい限りでおじゃる」
「しかし、 関白様がこのような鄙の地である東国にお越し遊ばすのは、またよう帝がお許しいただけましたな」
「それはじゃな。あの密勅じゃ。あれを表に出さぬように見張るのも、麿の役目でおじゃっての。用が終わったならば直ぐに御焚き上げして、無かったものにせよとの御上のご意思じゃ。
畏れ多くも帝に置かれましては左中弁殿の、世に明るき平和をもたらすというお志、内々ではあるが誠に頼りにしておられるようでおじゃる。
頓にその武勇と共に商人を味方につけ、世を豊かにしていく旨を良しとしておると拝察いたしておるのじゃよ。
帝は常日頃からお山や御坊の強欲さを嘆かれておられまする。
それに……
左中弁殿は関東管領殿が、いや上杉憲当殿が邪魔なのではないかの?」
よく分かっておいでだ。
18にしてはモノが見える。
やはり老獪な公家であるな。
踊らされぬよう、某も気をつけねば。
お傍に智円殿が居られるから某の出番はないか。
「して、どのような手筈で動くのじゃな?」
既にノリノリであるらしい。
顔が悪戯小僧のようである。
「はい。雪が解ければ、呼ばれなくともあの御仁は喜び勇んで上野国に戻ってきましょう。その時の上座は勿論関白殿下でありまするが、そのお傍に某が侍りまする。
そこからあの御仁を見下ろしてやろうかと」
「これは愉快! 元は7000石の国衆と聞き及んでおじゃるが、その家臣が上座とは! どのような顔をするか興味深いでおじゃるな」
関白殿下はホホホホと、笏で口元を隠し上機嫌に笑っておられる。
「ということは、左中弁殿は上野にて大名として独立すると?」
「そうなりまするな。この草刈り場では、纏まって動かねば潰されるだけでござる。 西上野の国衆の総意で相なりました」
「それは心強い。では、麿は其方の上野から世を照らす大胡左中弁の出世物語をじっくりと眺めさせて頂こうかの。楽しみでおじゃるのぅ」
それを聞き、殿はニコニコしながら仰った。
「では~。関白ちゃんの仲間入りを祝して!
だいえんかいのじかんだ~~~~~!!!!」
関白様は、その殿の豹変ぶりに目を白黒させていたが、すぐにまたノリノリになって、酒を召しながら殿の武勇談に眼を輝かせるのだった。
畏れ多いが、何か殿と似ている部分があるような気がしてきたが、気のせいか?
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