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第13章:氏康君、首もらっちゃうよ♪【北条編佳境】
最後は体力勝負
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1553年12月1日午の刻(正午)
上野国桃ノ木川の渡し東岸決戦場
上泉秀胤
(政賢側近の参謀)
今までがあまりにも殿の思惑通り進んで来たことで、殿が神の化身なのでは? といつの間にか無意識に思っていた。
だが、厩橋渡河戦からこっち、策が外れることが続いている。これが「運」というものなのであろうか?
「人事を尽くして天命を待つ」というが、人の越えられぬ世界というものがあるのを実感した。
人には無謬というものはないのだ。
殿に言わせると
「だから面白いんでしょ? 人生も世界も♪」
ということになる。
政影殿の仰せの通り、殿は人生を楽しんでいらっしゃる。
某もいつかはその様な心構えで生きることが出来るのであろうか?
某は殿のお傍に侍る幸運に恵まれた。
必ずや、そのような人生を送る者になりたいとつくづく思った。
「遂に殴り合いかぁ。長柄、最近練習していなくなくなくない?」
「仰せの通り、訓練は昔に比べ減っておりまする。鉄砲と弩弓の訓練に時間を割いて居りますれば、以前に比べ2/3程度に」
「長柄操典は変えたよね。その訓練はもう行き届いてる?」
長柄操典とは、長柄での戦闘でどのように長柄を使い、陣形を動かすかを纏めた書である。某が纏め役となり、各中隊小隊の長を集めて合議して決めたものである。
「は。現在の分解式3間半長柄の実戦運用が館林にて実施できたことにより、 欠点と利点を整理できました。そのことを踏まえた訓練は、十分に為されていると思っておりまする」
館林で分かったことは、大きいものは以下の2点。
一つ
長ければ長いほど有利ではあるが、取り回しが非常に難しく、訓練に多くの時間を必要とする。
ことに「しなり」が酷く、刺突はほとんど出来ない。
狙いが定まらないのだ。
二つ
長ければ長いほど体力を消耗する。
戦闘は精々半刻が限度。
その対策としては、結局基礎体力を鍛える事。膂力を錘の付いた短い棒にて付ける事。
(ここは殿の知恵を貸していただいた。重しはだんべると言うそうだ。10回に分けて3回か5回、限界まで頑張る。たくさんやればよいというものではないらしい)
それ専用の台も作った。
その1刻前に豆の粉を牛の乳に混ぜて飲む。
これを3日置きにやることとなった。
しなりに慣れる事。
刺突は諦める。
前後の兵を素早く入れ替える訓練をすること。
戦場では下に手負いの者が転がっているので、それを避けながらの戦いになる。
これも想定した訓練をする。
半刻を目安に勝敗を決する。
そして、盾装備の者を割り当て、出来得る限り手負いを増やさないこと。最後に斬り込み隊が突入する訓練。
このような手引きを作り、これに沿って練習をしてきた。
しかし、その様なことは既にご自身で練兵場へ足繁く通われてご存じでいらっしゃるのに……
そうか、やはり殿も不安で仕方ないのか。
某に確認を取ることで、人事を尽くしたことをご自身に言い聞かせている。
改めて殿の人間らしさに触れた気がする。
「やっと始まったね。痺れを切らしちゃったぁ。まだまだ青いな、僕」
殿が青いというのであれば、某は何色なのだろう?
「斜線陣で、あれくさんどろすやりたかったけど、こう狭くちゃ出来ないや。
でもこの兵力差では、ここの隘路で戦うしかないしね。
次の機会にしよっと♪」
あれくさんどろすとは、あの雁行の陣にて敵左翼を包囲殲滅したり、右翼に隠された精鋭が敵陣を突破したりする作戦を多用したという?
そのための予備兵力としての最精兵の部隊が必要だが、それを遊ばす余裕がまだ大胡にはない。
その余裕を作り出すには、この隘路しか無かったのだが。
(作者注:イッソスの戦いなどのマケドニア騎兵の事を言っているらしい)
「結局小手先の作戦は長柄のぶっ叩き合いでは使えないよね。押されて陣形を崩された方が負け。そこへ士分の切込みが来ることでお仕舞~い」
今回のこちらの突入隊は後藤殿と佐竹殿が行う予定だ。
これで先鋒の前線を食いちぎる。
それにより形勢は逆転するはず。
最前線には半数以上が出ているであろうから、突入時に出てくるであろう次鋒を崩した勢いで、本陣までの道を切り開く。
そして最終的には父の率いる斬り込み隊が氏康の首を狙う。
これが作戦の概要だ。
それが上手くいくように色々な仕掛けをしたが、半数はこの強風で使えなくなった。
「やっぱ、大筒は使えそうもない?? シュン」
「ただいま、大至急使用可能にするための工夫が為されておりまするが……」
「砲兵隊には頑張ってもらいたいなぁ。
がんば~~~」
折角、配備が決戦に間に合ったにもかかわらず、強風にて使用不可になっている大筒36門。
使えれば、一気に勝敗は決したのだが。天は北条に味方しているのか?
「激突始まった!
こっちもがんば~~~」
殿が左手を口の横で声掛けの仕草をしながら、思いっきり手を振る。
流石にこの風では応援の声は届かないだろう。
横陣にて両軍が激突した。
大胡の右翼は鉄砲隊として訓練が為されている是政隊。
中軍が一番練度が低い太田隊。
(それでも普通の招集兵や雑兵とは比べ物にならない精兵)
左翼は全てにおいて最大の戦力である後藤隊。
本陣には、大胡で招集された兵を大胡の脅威が薄れたため500を置いた。
更には親衛隊150と斬り込み隊100。
昨日の戦闘で後藤・是政・太田隊には1割程度の損害が出た。是政隊が一番多く80名程度が手負いとなった。
現在420名に招集兵100を補充して、その者たちが弩弓や鉄砲・火縄の準備などに当たっている。
「やはり大胡の陣は薄いねぇ。
長柄の列にして6列?
北条は倍近い10列って、きっついなぁ」
「殿、北条方も3間半の長柄を使っております」
「おっ!?
それは……らっき~。招集兵じゃあれ使いこなせないでしょ?
何考えてるんでしょね。氏康ちゃん、ちゃんと訓練見てなかったのかなぁ」
氏康殿は殿と同じく、人をよく見、その特性を生かした人事をするという。
この長柄の特徴も、見れば一目瞭然であろうに。
如何したのであろう?
「うんうん。いけるね。敵の兵、可愛そうにいつまでぶっ叩き合い出来るかなぁ。
んっ? 北条もそう来たか~」
北条方は、1列目を引っ込め2列目が叩き合いに参加してきた。
体力と取り回しが錬成できなかったために、苦肉の策として次々に長柄の列を変えていくことに訓練時間を集中させたのか?
「こうなると長期戦やばいね。押し負けちゃう。
次の陣形にする、たいみんぐを捉えるのが大変だぁ」
太田隊は一番早く押し込まれるであろうし、わざと手を抜くように指示が出ている。
それまではできる限り敵に手負いを出させるように立ち回る。
以前使用した、隙間からの弩弓による狙撃。
これを多用する。
敵が同じ方法を使ってきたならば、盾持ちを前面に出す。このように、様々な動きをあらかじめ操練してきた。
対抗試合も定期的にして、実戦経験の代わりに臨機応変に判断できる訓練もしてきた。それが今、効果を表しつつある。
「うん。いいねぇ。敵の手負いの方が多い。圧倒的じゃないか我が軍は!」
やはり左翼の後藤隊の長柄による打ち付けが強烈で、昏倒する敵兵が多く、その転がっている負傷兵が戦っている兵の邪魔をしている。
そしてまたその動きの鈍った兵が叩き伏せられて転がっていくのだ。
「たねちゃん、開戦からどのくらいたった?」
「は。四半刻の半分かと」
最近、やっと作ることができるようになった、硝子。
この透明なもので作られた「砂時計」は非常に細かい時を刻んでくれる。6度ひっくり返すことで、おおよそ四半刻になるように調節されている。
まだ本当に大まかであるが、これは画期的なものだ。硝子も板硝子しかできないため、砂が零れることもあるので整備が大変だ。
「そろそろ太田隊を後退させるべきなんだけど、こうも有利な状態で引くのもわざとらしい。
草が生える~!
太田隊に伝令~。
疲れた振りしてね~と。
後退の時期は手旗で教えるね」
手旗で大抵のことは連絡できるが、このような込み入っていて事前の打ち合わせのないことは使い番を走らせるしかない。
まだ狭い戦場だからよいが、これが広い戦場で大規模な会戦となると、どうなるのであろうか?
また課題が出てきた。
心に書き留めよう。
上野国桃ノ木川の渡し東岸決戦場
上泉秀胤
(政賢側近の参謀)
今までがあまりにも殿の思惑通り進んで来たことで、殿が神の化身なのでは? といつの間にか無意識に思っていた。
だが、厩橋渡河戦からこっち、策が外れることが続いている。これが「運」というものなのであろうか?
「人事を尽くして天命を待つ」というが、人の越えられぬ世界というものがあるのを実感した。
人には無謬というものはないのだ。
殿に言わせると
「だから面白いんでしょ? 人生も世界も♪」
ということになる。
政影殿の仰せの通り、殿は人生を楽しんでいらっしゃる。
某もいつかはその様な心構えで生きることが出来るのであろうか?
某は殿のお傍に侍る幸運に恵まれた。
必ずや、そのような人生を送る者になりたいとつくづく思った。
「遂に殴り合いかぁ。長柄、最近練習していなくなくなくない?」
「仰せの通り、訓練は昔に比べ減っておりまする。鉄砲と弩弓の訓練に時間を割いて居りますれば、以前に比べ2/3程度に」
「長柄操典は変えたよね。その訓練はもう行き届いてる?」
長柄操典とは、長柄での戦闘でどのように長柄を使い、陣形を動かすかを纏めた書である。某が纏め役となり、各中隊小隊の長を集めて合議して決めたものである。
「は。現在の分解式3間半長柄の実戦運用が館林にて実施できたことにより、 欠点と利点を整理できました。そのことを踏まえた訓練は、十分に為されていると思っておりまする」
館林で分かったことは、大きいものは以下の2点。
一つ
長ければ長いほど有利ではあるが、取り回しが非常に難しく、訓練に多くの時間を必要とする。
ことに「しなり」が酷く、刺突はほとんど出来ない。
狙いが定まらないのだ。
二つ
長ければ長いほど体力を消耗する。
戦闘は精々半刻が限度。
その対策としては、結局基礎体力を鍛える事。膂力を錘の付いた短い棒にて付ける事。
(ここは殿の知恵を貸していただいた。重しはだんべると言うそうだ。10回に分けて3回か5回、限界まで頑張る。たくさんやればよいというものではないらしい)
それ専用の台も作った。
その1刻前に豆の粉を牛の乳に混ぜて飲む。
これを3日置きにやることとなった。
しなりに慣れる事。
刺突は諦める。
前後の兵を素早く入れ替える訓練をすること。
戦場では下に手負いの者が転がっているので、それを避けながらの戦いになる。
これも想定した訓練をする。
半刻を目安に勝敗を決する。
そして、盾装備の者を割り当て、出来得る限り手負いを増やさないこと。最後に斬り込み隊が突入する訓練。
このような手引きを作り、これに沿って練習をしてきた。
しかし、その様なことは既にご自身で練兵場へ足繁く通われてご存じでいらっしゃるのに……
そうか、やはり殿も不安で仕方ないのか。
某に確認を取ることで、人事を尽くしたことをご自身に言い聞かせている。
改めて殿の人間らしさに触れた気がする。
「やっと始まったね。痺れを切らしちゃったぁ。まだまだ青いな、僕」
殿が青いというのであれば、某は何色なのだろう?
「斜線陣で、あれくさんどろすやりたかったけど、こう狭くちゃ出来ないや。
でもこの兵力差では、ここの隘路で戦うしかないしね。
次の機会にしよっと♪」
あれくさんどろすとは、あの雁行の陣にて敵左翼を包囲殲滅したり、右翼に隠された精鋭が敵陣を突破したりする作戦を多用したという?
そのための予備兵力としての最精兵の部隊が必要だが、それを遊ばす余裕がまだ大胡にはない。
その余裕を作り出すには、この隘路しか無かったのだが。
(作者注:イッソスの戦いなどのマケドニア騎兵の事を言っているらしい)
「結局小手先の作戦は長柄のぶっ叩き合いでは使えないよね。押されて陣形を崩された方が負け。そこへ士分の切込みが来ることでお仕舞~い」
今回のこちらの突入隊は後藤殿と佐竹殿が行う予定だ。
これで先鋒の前線を食いちぎる。
それにより形勢は逆転するはず。
最前線には半数以上が出ているであろうから、突入時に出てくるであろう次鋒を崩した勢いで、本陣までの道を切り開く。
そして最終的には父の率いる斬り込み隊が氏康の首を狙う。
これが作戦の概要だ。
それが上手くいくように色々な仕掛けをしたが、半数はこの強風で使えなくなった。
「やっぱ、大筒は使えそうもない?? シュン」
「ただいま、大至急使用可能にするための工夫が為されておりまするが……」
「砲兵隊には頑張ってもらいたいなぁ。
がんば~~~」
折角、配備が決戦に間に合ったにもかかわらず、強風にて使用不可になっている大筒36門。
使えれば、一気に勝敗は決したのだが。天は北条に味方しているのか?
「激突始まった!
こっちもがんば~~~」
殿が左手を口の横で声掛けの仕草をしながら、思いっきり手を振る。
流石にこの風では応援の声は届かないだろう。
横陣にて両軍が激突した。
大胡の右翼は鉄砲隊として訓練が為されている是政隊。
中軍が一番練度が低い太田隊。
(それでも普通の招集兵や雑兵とは比べ物にならない精兵)
左翼は全てにおいて最大の戦力である後藤隊。
本陣には、大胡で招集された兵を大胡の脅威が薄れたため500を置いた。
更には親衛隊150と斬り込み隊100。
昨日の戦闘で後藤・是政・太田隊には1割程度の損害が出た。是政隊が一番多く80名程度が手負いとなった。
現在420名に招集兵100を補充して、その者たちが弩弓や鉄砲・火縄の準備などに当たっている。
「やはり大胡の陣は薄いねぇ。
長柄の列にして6列?
北条は倍近い10列って、きっついなぁ」
「殿、北条方も3間半の長柄を使っております」
「おっ!?
それは……らっき~。招集兵じゃあれ使いこなせないでしょ?
何考えてるんでしょね。氏康ちゃん、ちゃんと訓練見てなかったのかなぁ」
氏康殿は殿と同じく、人をよく見、その特性を生かした人事をするという。
この長柄の特徴も、見れば一目瞭然であろうに。
如何したのであろう?
「うんうん。いけるね。敵の兵、可愛そうにいつまでぶっ叩き合い出来るかなぁ。
んっ? 北条もそう来たか~」
北条方は、1列目を引っ込め2列目が叩き合いに参加してきた。
体力と取り回しが錬成できなかったために、苦肉の策として次々に長柄の列を変えていくことに訓練時間を集中させたのか?
「こうなると長期戦やばいね。押し負けちゃう。
次の陣形にする、たいみんぐを捉えるのが大変だぁ」
太田隊は一番早く押し込まれるであろうし、わざと手を抜くように指示が出ている。
それまではできる限り敵に手負いを出させるように立ち回る。
以前使用した、隙間からの弩弓による狙撃。
これを多用する。
敵が同じ方法を使ってきたならば、盾持ちを前面に出す。このように、様々な動きをあらかじめ操練してきた。
対抗試合も定期的にして、実戦経験の代わりに臨機応変に判断できる訓練もしてきた。それが今、効果を表しつつある。
「うん。いいねぇ。敵の手負いの方が多い。圧倒的じゃないか我が軍は!」
やはり左翼の後藤隊の長柄による打ち付けが強烈で、昏倒する敵兵が多く、その転がっている負傷兵が戦っている兵の邪魔をしている。
そしてまたその動きの鈍った兵が叩き伏せられて転がっていくのだ。
「たねちゃん、開戦からどのくらいたった?」
「は。四半刻の半分かと」
最近、やっと作ることができるようになった、硝子。
この透明なもので作られた「砂時計」は非常に細かい時を刻んでくれる。6度ひっくり返すことで、おおよそ四半刻になるように調節されている。
まだ本当に大まかであるが、これは画期的なものだ。硝子も板硝子しかできないため、砂が零れることもあるので整備が大変だ。
「そろそろ太田隊を後退させるべきなんだけど、こうも有利な状態で引くのもわざとらしい。
草が生える~!
太田隊に伝令~。
疲れた振りしてね~と。
後退の時期は手旗で教えるね」
手旗で大抵のことは連絡できるが、このような込み入っていて事前の打ち合わせのないことは使い番を走らせるしかない。
まだ狭い戦場だからよいが、これが広い戦場で大規模な会戦となると、どうなるのであろうか?
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■■■
あらすじにある通り、主人公にあるのは日本で得た中途半端な知識のみで、チートに類する卓越した能力はありません。基本的には政略・謀略・軍略といったシリアスな話が主となる予定で、恋愛要素は少なめ、ハーレム要素はもちろんありません。前半は裏方に徹して情報収集や情報操作を行うため、主人公が出てくる戦闘シーンはほとんどありません。
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小説家になろう、カクヨム、ノベルアップ+でも掲載しております。
![](https://www.alphapolis.co.jp/v2/img/books/no_image/novel/love.png?id=38b9f51b5677c41b0416)
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