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第13章:氏康君、首もらっちゃうよ♪【北条編佳境】
おつむのライトな武将は使いよう
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1553年11月下旬巳の刻(午前10時)
上野国上泉城南西10町(1km)
官兵衛
(朱槍(仁王丸という名前の30kg以上ある槍)を持てるはずもない小兵の槍持ち)
「おらおらおら~~~~!
かかってこんかい!!」
相変わらず旦那の声はでけえや。これだと北条氏康にも聞こえるんでないか?
北条の先鋒は西2町の所をこちらへ向かってくる。その後ろに次鋒、その後ろに多分本陣だろうな。
ここからだと判らんがな。
多分、普通だったら先鋒から本陣まで3町ってところだろうが、この場所じゃあ長蛇になっちまうから、倍の6町か?
それに北からのからっ風が音を流しちまうから、微かに聞こえれば御の字だ。
まだこの時期にしちゃあ風が弱い。
この雄叫びは北条の士気を落とすためにやっている。
矢を交わしたり干戈を交えたりするよりも、遥かに効率的に敵の戦力を削れると殿は仰っていた。
言葉合戦の威力はすごいぜ。
普通なら士気を保つために先鋒が突入してくるのだろうが、昨日の大敗北で物見を出したり使い番を出したりして、そろりそろりと進軍しているのだろう。
さすが坂東の雄だな。
無茶はしない。
「がははは~~~!!
やっぱり臆病者じゃの~~~。
玉縄のもんもいるんか!? お前らの大将は儂と20合も槍合わせ出来なんだぞ~~~!!
大将がそのくらいじゃ。お前らには儂に向かってくる根性はないであろう!!
北条の精鋭が聞いて呆れるわ!!!!」
おいおい旦那。
それいっちゃあ、敵の最精鋭の士気が上がっちまうじゃねえか。
旦那に言葉合戦はあまり任せられんな。
!
そうか。今度はセリフを書いて渡すか?
……でも旦那のことだから、読み飛ばして適当に吠えるのが目に見える……
自由奔放、
大胆不敵、
猪突猛進、
単純明快、
明朗会計だからな、
旦那は。
?
最後の言葉、なんだ?
なぜ出てきた?
まあいいか。
旦那が自分で名付けた槍の「大車輪」という技、ただ単に槍をぶん回すだけだが、それを敵にこれ見よがしに披露している。
いや、それは敵が来てからにしてくれよ。
無駄な体力使うんじゃねえよ。
もっとも旦那の体力は無尽蔵だからな。
気にせんでええか。
「旦那。そろそろ半町くらい後退しましょう」
「おう!!
あまりここにいてもしょうがねえな」
旦那が後退するために振り向いた時。
南から凄まじい大音響が響いた!
北風である空っ風の風上に届く音だ。
始めて聞いたぜ。雷様の太鼓が鳴っている。
間をあけて2回目。
その間にぱちぱちという音も聞こえている。
これは……
多分那波城の大筒が攻撃をしていている音だ。
こんなにデカい音なのか?
敵に気取られないように配慮してか、大筒の発射音は単発射撃の時しか聞いたことなかったが。
これで敵は城が爆発して落城したと勘違いする……はず……
「がはははははは!!!!
おう! 北条の奴ら!
今頃、那波の城を囲んでいるお味方は総崩れじゃ!!
さっさと助けに行かんかい!!
薄情もんじゃの~~~!!!!!」
あちゃ~。それ言っちゃいけないって。
作戦が完全に崩れたな。
これからどう転ぶんじゃろうか。もう俺には想像もつかん。あとは殿さん次第じゃな。
旦那の尻ぬぐい、よろしく頼んますぜ、殿さん。俺は殿さんのいる本陣へ事情を知らせるべく使い番を走らせた。
◇ ◇ ◇ ◇
同日同刻
北条本陣
大道寺盛昌
(頑張り屋だけど抜けている宿老)
この平坦な道は驚くほど歩きやすい。騎乗していてもそれ程揺れがない。
今、殿が乗せられている車(住民が大胡車と言っていた)で動いても、がたがたした揺れがほとんど無い。
殿の下令により1刻前に、粥を食べ終わって準備万端であった本陣を進め、昨日大胡に痛撃を食らった場所を通過し、前方に単独で陣を張っている大胡の先鋒、後藤透徹の陣前に止まった。
「いかがいたしますか、殿」
殿は周りのお味方の兵に気取られないように幌のついた馬車に、上半身を起こし座っておられる。
そして大胡勢を見た。
その前には殿の乗馬と同じ毛色の馬に乗った同じ甲冑の影武者がいる。
その影武者には3つのことを指示した。
「普段の殿らしく胸を張ること。今の真似をするな」
今までは訓練だ。
同じ仕草をせよと3年間ずっと言い付け、練習してきたのはこの時のため。
「何があっても逃げるな」
この男、少々臆病なところがある。周りを馬廻りで固めるから安心せよと言うた。
「お前に戦況を報告するから頷き、それらしく何かを指示しろ」
口を動かさねば遠くにいる間者に気取られてしまう。そろそろ馬周りには口止めせねば陣内に噂が立つやもしれぬな。
物見の言葉と各備えへの指令は直接使い番と言葉を交わさないと齟齬が生じる恐れがある。
「あそこで踊っている狒々は捨ておけ」
「は。して、次は如何様な采配を」
「半数も物見が帰っておらぬようでは、実際に一番の難所、桃ノ木川の渡しまで行くしかなかろう。午の刻(正午)になるまでには着くようにせよ。
飛砲は後どのくらいで着く? 」
飛砲は既に分解してやはり町から徴発した車にて本隊の後、後備えに守られながら運ばれてきている。
この道が大胡の首を絞めるの。やはり領国の道はあまり整備してはいかぬ。
儂は未の刻(午後1時)になる前には着くと殿に伝えた。
◇ ◇ ◇ ◇
「このまま前進し川の手前にて陣形を整える。
横陣だ。
後備えは飛砲が届き次第、北へ向かい上泉城を囲め。そう後備えの(笠原)信為に伝えよ。もし銃撃が盛んなれば小勢に分かれ、大胡城を急襲せよと。
あの者が好きな急襲じゃ。うまくやれと申し伝えよ。
先鋒は(富永)直勝の備え。左翼は……」
まだまだ殿の頭は冴えておる。
弱っているのは体のみ。
大胡政賢、心してかからねばならぬ敵じゃがまだ若い。
悪手を打つのを待ち受け、それに付け込むこと、殿の右に出る者はいなかろう。
儂がしっかりと知らせと下令を取りまとめねば。
その時。
落雷のような音が遠くで聞こえた。
ここではそれほど大きくは聞こえぬが、南の方角から聞こえたという事は那波城に動きがあったか?
城が爆破された音か?
それとも長綱様の軍に何かがあったのか?
「……今頃、那波の城を囲んでいるお味方は総崩れじゃ! さっさと助けに行かんかい!! 薄情もんじゃの~~~!!!!」
前方で意味なく槍を振り回している狒々がわめいているが、あれは言葉合戦か。
信じるに値せぬ。
「盛昌。
大至急、長綱叔父の軍へ使い番を。
何かが起きた。
探らせよ。
必ず複数行かせよ。
悪い予感がする」
儂とは反対に殿は不審がっている。
殿の直観はいつも鋭い。迷わず指示を出し、時間をずらせて違う道を通って向かわせた。
長綱様に限って大きな問題は起きないかと思うが、寄せ集めの軍だ。
何が起こるか分からない。慎重を期して作戦を遂行していこう。
上野国上泉城南西10町(1km)
官兵衛
(朱槍(仁王丸という名前の30kg以上ある槍)を持てるはずもない小兵の槍持ち)
「おらおらおら~~~~!
かかってこんかい!!」
相変わらず旦那の声はでけえや。これだと北条氏康にも聞こえるんでないか?
北条の先鋒は西2町の所をこちらへ向かってくる。その後ろに次鋒、その後ろに多分本陣だろうな。
ここからだと判らんがな。
多分、普通だったら先鋒から本陣まで3町ってところだろうが、この場所じゃあ長蛇になっちまうから、倍の6町か?
それに北からのからっ風が音を流しちまうから、微かに聞こえれば御の字だ。
まだこの時期にしちゃあ風が弱い。
この雄叫びは北条の士気を落とすためにやっている。
矢を交わしたり干戈を交えたりするよりも、遥かに効率的に敵の戦力を削れると殿は仰っていた。
言葉合戦の威力はすごいぜ。
普通なら士気を保つために先鋒が突入してくるのだろうが、昨日の大敗北で物見を出したり使い番を出したりして、そろりそろりと進軍しているのだろう。
さすが坂東の雄だな。
無茶はしない。
「がははは~~~!!
やっぱり臆病者じゃの~~~。
玉縄のもんもいるんか!? お前らの大将は儂と20合も槍合わせ出来なんだぞ~~~!!
大将がそのくらいじゃ。お前らには儂に向かってくる根性はないであろう!!
北条の精鋭が聞いて呆れるわ!!!!」
おいおい旦那。
それいっちゃあ、敵の最精鋭の士気が上がっちまうじゃねえか。
旦那に言葉合戦はあまり任せられんな。
!
そうか。今度はセリフを書いて渡すか?
……でも旦那のことだから、読み飛ばして適当に吠えるのが目に見える……
自由奔放、
大胆不敵、
猪突猛進、
単純明快、
明朗会計だからな、
旦那は。
?
最後の言葉、なんだ?
なぜ出てきた?
まあいいか。
旦那が自分で名付けた槍の「大車輪」という技、ただ単に槍をぶん回すだけだが、それを敵にこれ見よがしに披露している。
いや、それは敵が来てからにしてくれよ。
無駄な体力使うんじゃねえよ。
もっとも旦那の体力は無尽蔵だからな。
気にせんでええか。
「旦那。そろそろ半町くらい後退しましょう」
「おう!!
あまりここにいてもしょうがねえな」
旦那が後退するために振り向いた時。
南から凄まじい大音響が響いた!
北風である空っ風の風上に届く音だ。
始めて聞いたぜ。雷様の太鼓が鳴っている。
間をあけて2回目。
その間にぱちぱちという音も聞こえている。
これは……
多分那波城の大筒が攻撃をしていている音だ。
こんなにデカい音なのか?
敵に気取られないように配慮してか、大筒の発射音は単発射撃の時しか聞いたことなかったが。
これで敵は城が爆発して落城したと勘違いする……はず……
「がはははははは!!!!
おう! 北条の奴ら!
今頃、那波の城を囲んでいるお味方は総崩れじゃ!!
さっさと助けに行かんかい!!
薄情もんじゃの~~~!!!!!」
あちゃ~。それ言っちゃいけないって。
作戦が完全に崩れたな。
これからどう転ぶんじゃろうか。もう俺には想像もつかん。あとは殿さん次第じゃな。
旦那の尻ぬぐい、よろしく頼んますぜ、殿さん。俺は殿さんのいる本陣へ事情を知らせるべく使い番を走らせた。
◇ ◇ ◇ ◇
同日同刻
北条本陣
大道寺盛昌
(頑張り屋だけど抜けている宿老)
この平坦な道は驚くほど歩きやすい。騎乗していてもそれ程揺れがない。
今、殿が乗せられている車(住民が大胡車と言っていた)で動いても、がたがたした揺れがほとんど無い。
殿の下令により1刻前に、粥を食べ終わって準備万端であった本陣を進め、昨日大胡に痛撃を食らった場所を通過し、前方に単独で陣を張っている大胡の先鋒、後藤透徹の陣前に止まった。
「いかがいたしますか、殿」
殿は周りのお味方の兵に気取られないように幌のついた馬車に、上半身を起こし座っておられる。
そして大胡勢を見た。
その前には殿の乗馬と同じ毛色の馬に乗った同じ甲冑の影武者がいる。
その影武者には3つのことを指示した。
「普段の殿らしく胸を張ること。今の真似をするな」
今までは訓練だ。
同じ仕草をせよと3年間ずっと言い付け、練習してきたのはこの時のため。
「何があっても逃げるな」
この男、少々臆病なところがある。周りを馬廻りで固めるから安心せよと言うた。
「お前に戦況を報告するから頷き、それらしく何かを指示しろ」
口を動かさねば遠くにいる間者に気取られてしまう。そろそろ馬周りには口止めせねば陣内に噂が立つやもしれぬな。
物見の言葉と各備えへの指令は直接使い番と言葉を交わさないと齟齬が生じる恐れがある。
「あそこで踊っている狒々は捨ておけ」
「は。して、次は如何様な采配を」
「半数も物見が帰っておらぬようでは、実際に一番の難所、桃ノ木川の渡しまで行くしかなかろう。午の刻(正午)になるまでには着くようにせよ。
飛砲は後どのくらいで着く? 」
飛砲は既に分解してやはり町から徴発した車にて本隊の後、後備えに守られながら運ばれてきている。
この道が大胡の首を絞めるの。やはり領国の道はあまり整備してはいかぬ。
儂は未の刻(午後1時)になる前には着くと殿に伝えた。
◇ ◇ ◇ ◇
「このまま前進し川の手前にて陣形を整える。
横陣だ。
後備えは飛砲が届き次第、北へ向かい上泉城を囲め。そう後備えの(笠原)信為に伝えよ。もし銃撃が盛んなれば小勢に分かれ、大胡城を急襲せよと。
あの者が好きな急襲じゃ。うまくやれと申し伝えよ。
先鋒は(富永)直勝の備え。左翼は……」
まだまだ殿の頭は冴えておる。
弱っているのは体のみ。
大胡政賢、心してかからねばならぬ敵じゃがまだ若い。
悪手を打つのを待ち受け、それに付け込むこと、殿の右に出る者はいなかろう。
儂がしっかりと知らせと下令を取りまとめねば。
その時。
落雷のような音が遠くで聞こえた。
ここではそれほど大きくは聞こえぬが、南の方角から聞こえたという事は那波城に動きがあったか?
城が爆破された音か?
それとも長綱様の軍に何かがあったのか?
「……今頃、那波の城を囲んでいるお味方は総崩れじゃ! さっさと助けに行かんかい!! 薄情もんじゃの~~~!!!!」
前方で意味なく槍を振り回している狒々がわめいているが、あれは言葉合戦か。
信じるに値せぬ。
「盛昌。
大至急、長綱叔父の軍へ使い番を。
何かが起きた。
探らせよ。
必ず複数行かせよ。
悪い予感がする」
儂とは反対に殿は不審がっている。
殿の直観はいつも鋭い。迷わず指示を出し、時間をずらせて違う道を通って向かわせた。
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