93 / 339
第11章:逆転だぁ!
ドラゴンの悪い癖攻撃!
しおりを挟む
1552年4月下旬
上野国厩橋城大広間
長野道安
(松の父。政賢のお爺様)
まさかこの城にやってくるとは思わなんだ。
あの阿呆管領が上座に座っている。
左手大広間の奥には長尾景虎殿の家臣が並び、儂ら上野の者は右庭を背にしておる。全く儂の城が乗っ取られたようじゃ。
亡き父が草葉の陰で泣いておろう。
「では上様に置かれては、長野一族はお咎めなし所領安堵という仕置でよろしいのですな」
景虎殿が確認をする。
既定路線ではあるが、この確認が大事じゃ。
後に文にて確認を取るが、越後長尾家の裏書のような宣言をすることにより、いくら管領が反故にしようとしても、自分の権力を取り戻してくれた者の約束を反故にはできまい。
しようものなら今度は越後が怒る。
「仕方あるまい。代わりに安中と小幡だけは絶対に許さぬ。必ずや捕らえるか首を取って参れ」
既に両名は恭順の旨の使者を遣わして伝えてあるも管領の怒りは収まらぬ。
側近の温井があろうことか憲当の嫡男、龍若丸を連れて北条へ向かう途中、小幡の者に斬られた。その時に抵抗した龍若丸を誤って殺してしまったらしい。
それをもみ消そうとしたことが管領に伝わったのだ。
関東管領は烈火のごとく怒った。
そのことの結果としてこのような沙汰となった。
「大胡殿。此度は馳走、有難し。城攻めの手腕を期待しておりますぞ」
「軍神との誉れ高きお方にお見せできるようなものはござらぬが、できうる限りの成果を上げまする」
その後、5月上旬、総勢8000の我が方の布陣を見て、戦わず安中は北条へ、小幡は武田に落ちていった。
しかし政賢の手の者が先回りし、小幡は惜しくも逃したが安中の爺は執念深く幾重にも敷かれた包囲網を逃れることができず自刃。
首は管領の元へ届けられ、あ奴を満足させたのである。
そしてそれを見ていた政賢も密かに嬉しそうにしていたのが気になったが。
◇ ◇ ◇ ◇
1552年5月上旬
厩橋城
長野政影
(政賢のボディーガード。決してムフフな関係ではない)
この部屋には長尾景虎殿と殿、景虎殿の小姓、それに某がいる。
殿と景虎殿の前には酒と肴が置かれた膳が置かれている。某と景虎殿の小姓がそれぞれの主君へ酌をしている。
勿論殿へ注ぐ酒は異様に薄められ、水も密かに用意してある。あまり飲まれると真っ赤になって倒れてしまわれるからだ。
「この肉はいつもの干し肉とは違いますな。如何様な作り方をされるかお伺いしたいが」
「それは、ろーすとびーふと名付けました。桜の木の切り屑で燻した牛の肉の赤身でござる。お気に召されたかな」
「なかなか良いものじゃな。この漬けるタレも珍しい。醤の類かの」
「そちらは最近やっと作れました。醤油と申します」
「ほほう。あとで製造方法を伺ってもよろしいかな」
「それは蔵田屋に任せております。越後でも作れます故、あとで蔵田屋に作るように申し付けてくだされ」
蔵田屋で委託生産することにより、ここでも殿の収入となる。
そこまで諸大名は知らぬであろう。
「いつもの桐の箱。大変面白きものを頂き、感謝いたす。
あのような物があろうとは思いも寄らなんだ。
今、京より絵師を呼んでおる所」
「それは良いことにございまする。某にはとんとわからぬ故、今手元にいる絵師を越後に向かわせてもよいのではと思うていたところ。越後がその手の文化の中心となることも一興かと」
よく分からぬが、殿が京から呼び寄せた、珍奇なる絵を描くことを好む絵師に指示し、色事の絵を描かせていたことは存じている。
しかし、こうも景虎殿が喜ぶ絵とは一体如何なる物なのか?
知りたくもあるが、危険な香りしかしない。
現にこの席に臨むにあたり、殿から尋常ではない表情にて、
「もし景虎ちゃんが少しでも僕に近寄ってきたら、気を発して退散させて~~~
%:@>$#w~~~
何かあったら楓ちゃんに申し訳ない~~」
と、異様な声を上げながら泣きついてこられた。
某はいつもの父の形見である脇差の代わりに、敵と相対する時に着用する斧のような分厚い脇差を腰に刺している。
無礼にならなければよいが……
「して今宵の一番の肴、館林の戦の話をお伺いしたい。種子島を大量に使ったというが、如何様にお使いになられたかお伺いしてもよろしいかな?」
「某は大したことはしてござらぬ。家臣に気が利く者がいて、うまく北条方の殿を射撃で崩したまで」
「その種子島を用意し、武将に兵を練らせるのは将としての力量。ご謙遜なされるな。その備えの移動も素早かったと聞いておるが」
「なに、九郎判官様(源義経)の真似をしたまでにて。向かわせた小さな備えをすべて騎馬にし申した。それに火縄銃を持たせたまでのこと」
景虎殿がしきりに頷き、次々に質問してくる。
「先だっての安中と小幡の城を攻められれば、実際の威力や有用性を議論できたのじゃが、すぐに城を打ち捨て落ちていきおったので良い機会を逃した。
種子島の一番の取り柄は甲冑を射抜く力かの?」
「いいえ。その大きな音にございます。
慣れておらぬ若しくは腹の座っておらぬ兵はそれだけで戦の気合を削がれますし、音に慣れておらぬ馬は驚いて混乱し申す。
そこへ突っ込めば敵の備えを打ち破れます」
(なるほど。胆が据わっておればよいか。そのようにすれば高価な種子島を買わずに済む。問題は数を揃えられると大きな音がさらに……谷合でも……)
色々と考えておられるようだ。
「そろそろ酒が回ってきました。お開きにいたしましょう」
殿は盃で水を飲みながら酔った振りをする。
なにやら殿が怯え出した。
景虎殿の眼が座り出した。
口元が少し緩んでいる。
何か危険な兆候を察した。
某は思いきり気合を入れ、それを景虎殿へぶつける。
気づいたようだ。
少し素面に戻ったようで、お開きと相成った。
殿は
「助かったよ~~。
危険だ、やっぱりアル中は危険だぁ。
それにあの趣味何とかしてくれ~~。
それ使ってご機嫌取ったのは僕だけど……
僕はノンケだあああああ」
と、自陣へ帰るときに小声で叫んでおられた。
上野国厩橋城大広間
長野道安
(松の父。政賢のお爺様)
まさかこの城にやってくるとは思わなんだ。
あの阿呆管領が上座に座っている。
左手大広間の奥には長尾景虎殿の家臣が並び、儂ら上野の者は右庭を背にしておる。全く儂の城が乗っ取られたようじゃ。
亡き父が草葉の陰で泣いておろう。
「では上様に置かれては、長野一族はお咎めなし所領安堵という仕置でよろしいのですな」
景虎殿が確認をする。
既定路線ではあるが、この確認が大事じゃ。
後に文にて確認を取るが、越後長尾家の裏書のような宣言をすることにより、いくら管領が反故にしようとしても、自分の権力を取り戻してくれた者の約束を反故にはできまい。
しようものなら今度は越後が怒る。
「仕方あるまい。代わりに安中と小幡だけは絶対に許さぬ。必ずや捕らえるか首を取って参れ」
既に両名は恭順の旨の使者を遣わして伝えてあるも管領の怒りは収まらぬ。
側近の温井があろうことか憲当の嫡男、龍若丸を連れて北条へ向かう途中、小幡の者に斬られた。その時に抵抗した龍若丸を誤って殺してしまったらしい。
それをもみ消そうとしたことが管領に伝わったのだ。
関東管領は烈火のごとく怒った。
そのことの結果としてこのような沙汰となった。
「大胡殿。此度は馳走、有難し。城攻めの手腕を期待しておりますぞ」
「軍神との誉れ高きお方にお見せできるようなものはござらぬが、できうる限りの成果を上げまする」
その後、5月上旬、総勢8000の我が方の布陣を見て、戦わず安中は北条へ、小幡は武田に落ちていった。
しかし政賢の手の者が先回りし、小幡は惜しくも逃したが安中の爺は執念深く幾重にも敷かれた包囲網を逃れることができず自刃。
首は管領の元へ届けられ、あ奴を満足させたのである。
そしてそれを見ていた政賢も密かに嬉しそうにしていたのが気になったが。
◇ ◇ ◇ ◇
1552年5月上旬
厩橋城
長野政影
(政賢のボディーガード。決してムフフな関係ではない)
この部屋には長尾景虎殿と殿、景虎殿の小姓、それに某がいる。
殿と景虎殿の前には酒と肴が置かれた膳が置かれている。某と景虎殿の小姓がそれぞれの主君へ酌をしている。
勿論殿へ注ぐ酒は異様に薄められ、水も密かに用意してある。あまり飲まれると真っ赤になって倒れてしまわれるからだ。
「この肉はいつもの干し肉とは違いますな。如何様な作り方をされるかお伺いしたいが」
「それは、ろーすとびーふと名付けました。桜の木の切り屑で燻した牛の肉の赤身でござる。お気に召されたかな」
「なかなか良いものじゃな。この漬けるタレも珍しい。醤の類かの」
「そちらは最近やっと作れました。醤油と申します」
「ほほう。あとで製造方法を伺ってもよろしいかな」
「それは蔵田屋に任せております。越後でも作れます故、あとで蔵田屋に作るように申し付けてくだされ」
蔵田屋で委託生産することにより、ここでも殿の収入となる。
そこまで諸大名は知らぬであろう。
「いつもの桐の箱。大変面白きものを頂き、感謝いたす。
あのような物があろうとは思いも寄らなんだ。
今、京より絵師を呼んでおる所」
「それは良いことにございまする。某にはとんとわからぬ故、今手元にいる絵師を越後に向かわせてもよいのではと思うていたところ。越後がその手の文化の中心となることも一興かと」
よく分からぬが、殿が京から呼び寄せた、珍奇なる絵を描くことを好む絵師に指示し、色事の絵を描かせていたことは存じている。
しかし、こうも景虎殿が喜ぶ絵とは一体如何なる物なのか?
知りたくもあるが、危険な香りしかしない。
現にこの席に臨むにあたり、殿から尋常ではない表情にて、
「もし景虎ちゃんが少しでも僕に近寄ってきたら、気を発して退散させて~~~
%:@>$#w~~~
何かあったら楓ちゃんに申し訳ない~~」
と、異様な声を上げながら泣きついてこられた。
某はいつもの父の形見である脇差の代わりに、敵と相対する時に着用する斧のような分厚い脇差を腰に刺している。
無礼にならなければよいが……
「して今宵の一番の肴、館林の戦の話をお伺いしたい。種子島を大量に使ったというが、如何様にお使いになられたかお伺いしてもよろしいかな?」
「某は大したことはしてござらぬ。家臣に気が利く者がいて、うまく北条方の殿を射撃で崩したまで」
「その種子島を用意し、武将に兵を練らせるのは将としての力量。ご謙遜なされるな。その備えの移動も素早かったと聞いておるが」
「なに、九郎判官様(源義経)の真似をしたまでにて。向かわせた小さな備えをすべて騎馬にし申した。それに火縄銃を持たせたまでのこと」
景虎殿がしきりに頷き、次々に質問してくる。
「先だっての安中と小幡の城を攻められれば、実際の威力や有用性を議論できたのじゃが、すぐに城を打ち捨て落ちていきおったので良い機会を逃した。
種子島の一番の取り柄は甲冑を射抜く力かの?」
「いいえ。その大きな音にございます。
慣れておらぬ若しくは腹の座っておらぬ兵はそれだけで戦の気合を削がれますし、音に慣れておらぬ馬は驚いて混乱し申す。
そこへ突っ込めば敵の備えを打ち破れます」
(なるほど。胆が据わっておればよいか。そのようにすれば高価な種子島を買わずに済む。問題は数を揃えられると大きな音がさらに……谷合でも……)
色々と考えておられるようだ。
「そろそろ酒が回ってきました。お開きにいたしましょう」
殿は盃で水を飲みながら酔った振りをする。
なにやら殿が怯え出した。
景虎殿の眼が座り出した。
口元が少し緩んでいる。
何か危険な兆候を察した。
某は思いきり気合を入れ、それを景虎殿へぶつける。
気づいたようだ。
少し素面に戻ったようで、お開きと相成った。
殿は
「助かったよ~~。
危険だ、やっぱりアル中は危険だぁ。
それにあの趣味何とかしてくれ~~。
それ使ってご機嫌取ったのは僕だけど……
僕はノンケだあああああ」
と、自陣へ帰るときに小声で叫んでおられた。
0
お気に入りに追加
67
あなたにおすすめの小説

国虎の楽隠居への野望・十七ヶ国版
カバタ山
ファンタジー
信長以前の戦国時代の畿内。
そこでは「両細川の乱」と呼ばれる、細川京兆家を巡る同族の血で血を洗う争いが続いていた。
勝者は細川 氏綱か? それとも三好 長慶か?
いや、本当の勝者は陸の孤島とも言われる土佐国安芸の地に生を受けた現代からの転生者であった。
史実通りならば土佐の出来人、長宗我部 元親に踏み台とされる武将「安芸 国虎」。
運命に立ち向かわんと足掻いた結果、土佐は勿論西日本を席巻する勢力へと成り上がる。
もう一人の転生者、安田 親信がその偉業を裏から支えていた。
明日にも楽隠居をしたいと借金返済のために商いに精を出す安芸 国虎と、安芸 国虎に天下を取らせたいと暗躍する安田 親信。
結果、多くの人を巻き込み、人生を狂わせ、後へは引けない所へ引き摺られていく。
この話はそんな奇妙なコメディである。
設定はガバガバです。間違って書いている箇所もあるかも知れません。
特に序盤は有名武将は登場しません。
不定期更新。合間に書く作品なので更新は遅いです。

家出したとある辺境夫人の話
あゆみノワ@書籍『完全別居の契約婚〜』
恋愛
『突然ではございますが、私はあなたと離縁し、このお屋敷を去ることにいたしました』
これは、一通の置き手紙からはじまった一組の心通わぬ夫婦のお語。
※ちゃんとハッピーエンドです。ただし、主人公にとっては。
※他サイトでも掲載します。

日本列島、時震により転移す!
黄昏人
ファンタジー
2023年(現在)、日本列島が後に時震と呼ばれる現象により、500年以上の時を超え1492年(過去)の世界に転移した。移転したのは本州、四国、九州とその周辺の島々であり、現在の日本は過去の時代に飛ばされ、過去の日本は現在の世界に飛ばされた。飛ばされた現在の日本はその文明を支え、国民を食わせるためには早急に莫大な資源と食料が必要である。過去の日本は現在の世界を意識できないが、取り残された北海道と沖縄は国富の大部分を失い、戦国日本を抱え途方にくれる。人々は、政府は何を思いどうふるまうのか。

お兄様、冷血貴公子じゃなかったんですか?~7歳から始める第二の聖女人生~
みつまめ つぼみ
ファンタジー
17歳で偽りの聖女として処刑された記憶を持つ7歳の女の子が、今度こそ世界を救うためにエルメーテ公爵家に引き取られて人生をやり直します。
記憶では冷血貴公子と呼ばれていた公爵令息は、義妹である主人公一筋。
そんな義兄に戸惑いながらも甘える日々。
「お兄様? シスコンもほどほどにしてくださいね?」
恋愛ポンコツと冷血貴公子の、コミカルでシリアスな救世物語開幕!

【完結】サキュバスでもいいの?
月狂 紫乃/月狂 四郎
恋愛
【第18回恋愛小説大賞参加作品】
勇者のもとへハニートラップ要員として送り込まれたサキュバスのメルがイケメン魔王のゾルムディアと勇者アルフォンソ・ツクモの間で揺れる話です。

グライフトゥルム戦記~微笑みの軍師マティアスの救国戦略~
愛山雄町
ファンタジー
エンデラント大陸最古の王国、グライフトゥルム王国の英雄の一人である、マティアス・フォン・ラウシェンバッハは転生者である。
彼は類い稀なる知力と予知能力を持つと言われるほどの先見性から、“知将マティアス”や“千里眼のマティアス”と呼ばれることになる。
彼は大陸最強の軍事国家ゾルダート帝国や狂信的な宗教国家レヒト法国の侵略に対し、優柔不断な国王や獅子身中の虫である大貴族の有形無形の妨害にあいながらも、旧態依然とした王国軍の近代化を図りつつ、敵国に対して謀略を仕掛け、危機的な状況を回避する。
しかし、宿敵である帝国には軍事と政治の天才が生まれ、更に謎の暗殺者集団“夜(ナハト)”や目的のためなら手段を選ばぬ魔導師集団“真理の探究者”など一筋縄ではいかぬ敵たちが次々と現れる。
そんな敵たちとの死闘に際しても、絶対の自信の表れとも言える余裕の笑みを浮かべながら策を献じたことから、“微笑みの軍師”とも呼ばれていた。
しかし、マティアスは日本での記憶を持った一般人に過ぎなかった。彼は情報分析とプレゼンテーション能力こそ、この世界の人間より優れていたものの、軍事に関する知識は小説や映画などから得たレベルのものしか持っていなかった。
更に彼は生まれつき身体が弱く、武術も魔導の才もないというハンディキャップを抱えていた。また、日本で得た知識を使った技術革新も、世界を崩壊させる危険な技術として封じられてしまう。
彼の代名詞である“微笑み”も単に苦し紛れの策に対する苦笑に過ぎなかった。
マティアスは愛する家族や仲間を守るため、大賢者とその配下の凄腕間者集団の力を借りつつ、優秀な友人たちと力を合わせて強大な敵と戦うことを決意する。
彼は情報の重要性を誰よりも重視し、巧みに情報を利用した謀略で敵を混乱させ、更に戦場では敵の意表を突く戦術を駆使して勝利に貢献していく……。
■■■
あらすじにある通り、主人公にあるのは日本で得た中途半端な知識のみで、チートに類する卓越した能力はありません。基本的には政略・謀略・軍略といったシリアスな話が主となる予定で、恋愛要素は少なめ、ハーレム要素はもちろんありません。前半は裏方に徹して情報収集や情報操作を行うため、主人公が出てくる戦闘シーンはほとんどありません。
■■■
小説家になろう、カクヨム、ノベルアップ+でも掲載しております。
記憶なし、魔力ゼロのおっさんファンタジー
コーヒー微糖派
ファンタジー
勇者と魔王の戦いの舞台となっていた、"ルクガイア王国"
その戦いは多くの犠牲を払った激戦の末に勇者達、人類の勝利となった。
そんなところに現れた一人の中年男性。
記憶もなく、魔力もゼロ。
自分の名前も分からないおっさんとその仲間たちが織り成すファンタジー……っぽい物語。
記憶喪失だが、腕っぷしだけは強い中年主人公。同じく魔力ゼロとなってしまった元魔法使い。時々訪れる恋模様。やたらと癖の強い盗賊団を始めとする人々と紡がれる絆。
その先に待っているのは"失われた過去"か、"新たなる未来"か。
◆◆◆
元々は私が昔に自作ゲームのシナリオとして考えていたものを文章に起こしたものです。
小説完全初心者ですが、よろしくお願いします。
※なお、この物語に出てくる格闘用語についてはあくまでフィクションです。
表紙画像は草食動物様に作成していただきました。この場を借りて感謝いたします。
ユーザ登録のメリット
- 毎日¥0対象作品が毎日1話無料!
- お気に入り登録で最新話を見逃さない!
- しおり機能で小説の続きが読みやすい!
1~3分で完了!
無料でユーザ登録する
すでにユーザの方はログイン
閉じる