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第9章:調略でジワイジワリと
ここはやっぱりあのセリフで
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1549年11月下旬
上野国八斗島の渡し。料亭豊受
松田盛秀(北条の外交担当)
この料亭の二階の窓からは、この渡し場とそこに併設されつつある河岸に付属する無数の桟橋、そこに留めてある大小の船が一望できる。
ここはつい一年前まで、普通の渡し場であったとか。
北武蔵と上野を繋ぐ重要な渡し場であるにもかかわらず、那波家はあまりここを重要視しなかったらしい。
舟役(船の通行料)を取るだけであったという。
なんと愚かな。
じゃが、発展させようにも食うにも事欠く有様で、開発などできなかったのじゃろう。
それがどうじゃ。
治める者が変わった途端にこの勢いで発展して居る。
関宿(利根川水系の一番の要衝)程ではないにせよ、ここでは多くの舟役・津料も取れる。
しかし、新しい支配者である大胡は全く舟役を取らないばかりか、大量の銭を投じてここを発展させ河船衆の集まる街にしつつある。
遡上する荷はここで小舟に積み換え、西上野の河川に運ばれていく。
いわば西上野の生死を握っているわけだ。大胡は益々繫栄するであろう。また風魔を頻繁に入れ草を増やさねばならぬ。
「御待ちのお方が見えられました」
仲居が襖を開ける。
そこから入ってくる若侍。
これが大胡政賢であろう。
後ろから大男の側使えも入ってくる。こちらの供のものが思わず脇差に手を掛ける。それほどの迫力がある。
儂は眼で「控えよ」と合図を送り、大胡殿に向き直った。
「ようこそおいで下さった。北条氏康殿の使者の松田盛秀殿でよろしいかな?」
15にしては落ち着きのある物腰だ。
眼の輝きもよい。
体躯は小さいが声は良くとおる。
これが、垪和や那波を討ち取った武将か。
当人が首を取ったわけではなかろうが、その豪の者を使いまわす力量と智謀、
尋常ではなかろう。
こちらの被害も尋常ではなかった。
この八斗島を赤く染めた惨劇が繰り広げられたらしい。
兜首は全て討ち取られ、足軽雑兵は恐れおののき自ら増水した利根川に入り、遠く江戸湾にまで死体が流されたと聞く。
北条の武者がいなくなった時、大胡の兵は追撃をやめ、逆に仏にでもなったかのように水と米の飯を与えて引き払っていた船を呼び戻し、足軽共だけを南岸へ送り返してきた。
それ以来、北武蔵は不穏な空気に包まれている。
上野を恐れ、いや大胡を恐れること甚だしく。
しかし、反面大胡を支持する向きもある。
このままではいかぬ。
氏康様が儂に「大胡政賢を調略せよ」と下令したのも無理からぬこと。
「関東管領、北条氏康の名代として罷り越しました、
松田盛秀と申すもの。
以後良しなに」
「おお、あの伊勢盛時殿からの忠臣である宿老松田殿でござるな。こちらこそ宜しゅうお願い申す。
して此度の御用は何でしょうかな?」
「先の赤石での戦、誠にあっぱれと我が当主が褒めてござった。このような武将が当家にも欲しいものであると」
「これはまた……スト……げふん。
真っ直ぐな物言い。
爽やかなることは好みでござる。
では先の戦、川越も松山の事も、もちろん那波のことも許して下さると?」
「そう申しております。
さらには貴方様のご器量を認め、西上野の旗頭として奉公していただければと。
残念ながら婚儀の件はなくなり申したが」
まあ、素直に受け入れるとはこっちも思っておらぬ。
どのように返すのか見たいだけじゃ。
「臣従いたせば、本当に……本当にあの流血を水に流してくださる?
本当に信じてよろしいのでしょうか?」
「そう申しておりました」
ついつい笑顔になってしまう。
本当にこれで納得がいくのか?
すると、政賢殿はこちらをねめつけ一言。
「だが断る」
(一度これやってみたかったんだ。きまったな!)
毅然とした態度で、断ってきた割にはぶつぶつ何かを言いながら、ニヘラと笑っている。よくわからぬ御仁じゃ。
とにかく全く取り付くしまがない事だけは分かった。
これでいつかは全面戦争となろう。
まずは安中と小幡がいつ転ぶか。
その後は氏康様と宿老供とで協議じゃな。
◇ ◇ ◇ ◇
1549年12月中旬
上野国平井金山城
長野業政(中間管理職は辛いよ‥…中間管理職なのか?黄斑よ)
安中と小幡が北条に寝返った。
そして先程まで平井の金山城を攻めていた。
「遅い! 遅いではないか!
もっと早く後詰いたせ。
さすればあの憎き裏切り者、
安中と小幡を討ち滅ぼせた!
お前のせいじゃ!」
最近、益々阿呆に磨きがかかってきたな。
関東管領職が汚くなるわ。誰かに譲ってくれまいか。
お主に忠誠を誓っておるのではない。その職に忠義を尽くしておるのじゃ。
政賢殿の言う通り、越後の景虎殿あたりに引き取って貰えまいか?
「は。申し訳ございませぬ。この業政、不覚にござりました」
「ええい、もうよいわ。して、あ奴ら2人は滅ぼせるのか?」
無理じゃわい。
「残念ながら、それぞれ500以上の兵が堅城に籠っており、お味方3000ではなんとも攻めあぐねてしまいます。
そうしているうちに北条が北進してきましょう」
「足利の長尾は家宰であろう。呼び寄せられぬのか!?」
「周りの由良などと諍いを起こしており、惣社の長尾に全て委ねるとのこと。
惣社の長尾殿は白井とともに少々、腰が引けておりまする。憲当様、白井を通して越後長尾に助力などを下令してみられては?」
「そのようなことは、既に試みておる! あの晴景、言を左右にして動かん。不忠者め!」
こいつは餓鬼か?
どうせ一方的に命令したのであろう。
もう三十路前なのに世間の事は何も学ばなんだのか。
思えば哀れよ。
それに比べ、政賢殿は50年生きている儂よりも老獪じゃ。
「今、無理をして小幡と安中を攻めれば、武蔵阿保の御岳城が危険でござる。
攻城中は急には後詰できず落城の危険も」
「ええい、何とかならんのか!?
存念を申せ」
「然らば。
上様に置かれましては何故大胡政賢殿をお使いなされぬのか?
北条への防壁となされてはいかがか。あの者は若いながら知勇兼備の名将とも見受けられまするが……」
儂が大胡と言ったとたんに、こ奴の眼がぎょろりとこっちを向いた。
物の怪の取りつかれているのかと思ったわい。
「あ奴は人ではない。
居てはいかぬのじゃ。
この上野に、
日ノ本に、
この世に!
この……にっ!!」
いったい、なにがこうまで言わしめるのか?
ひきつりそうなほど興奮している管領殿をしり目に御前を引きさがった。
上野国八斗島の渡し。料亭豊受
松田盛秀(北条の外交担当)
この料亭の二階の窓からは、この渡し場とそこに併設されつつある河岸に付属する無数の桟橋、そこに留めてある大小の船が一望できる。
ここはつい一年前まで、普通の渡し場であったとか。
北武蔵と上野を繋ぐ重要な渡し場であるにもかかわらず、那波家はあまりここを重要視しなかったらしい。
舟役(船の通行料)を取るだけであったという。
なんと愚かな。
じゃが、発展させようにも食うにも事欠く有様で、開発などできなかったのじゃろう。
それがどうじゃ。
治める者が変わった途端にこの勢いで発展して居る。
関宿(利根川水系の一番の要衝)程ではないにせよ、ここでは多くの舟役・津料も取れる。
しかし、新しい支配者である大胡は全く舟役を取らないばかりか、大量の銭を投じてここを発展させ河船衆の集まる街にしつつある。
遡上する荷はここで小舟に積み換え、西上野の河川に運ばれていく。
いわば西上野の生死を握っているわけだ。大胡は益々繫栄するであろう。また風魔を頻繁に入れ草を増やさねばならぬ。
「御待ちのお方が見えられました」
仲居が襖を開ける。
そこから入ってくる若侍。
これが大胡政賢であろう。
後ろから大男の側使えも入ってくる。こちらの供のものが思わず脇差に手を掛ける。それほどの迫力がある。
儂は眼で「控えよ」と合図を送り、大胡殿に向き直った。
「ようこそおいで下さった。北条氏康殿の使者の松田盛秀殿でよろしいかな?」
15にしては落ち着きのある物腰だ。
眼の輝きもよい。
体躯は小さいが声は良くとおる。
これが、垪和や那波を討ち取った武将か。
当人が首を取ったわけではなかろうが、その豪の者を使いまわす力量と智謀、
尋常ではなかろう。
こちらの被害も尋常ではなかった。
この八斗島を赤く染めた惨劇が繰り広げられたらしい。
兜首は全て討ち取られ、足軽雑兵は恐れおののき自ら増水した利根川に入り、遠く江戸湾にまで死体が流されたと聞く。
北条の武者がいなくなった時、大胡の兵は追撃をやめ、逆に仏にでもなったかのように水と米の飯を与えて引き払っていた船を呼び戻し、足軽共だけを南岸へ送り返してきた。
それ以来、北武蔵は不穏な空気に包まれている。
上野を恐れ、いや大胡を恐れること甚だしく。
しかし、反面大胡を支持する向きもある。
このままではいかぬ。
氏康様が儂に「大胡政賢を調略せよ」と下令したのも無理からぬこと。
「関東管領、北条氏康の名代として罷り越しました、
松田盛秀と申すもの。
以後良しなに」
「おお、あの伊勢盛時殿からの忠臣である宿老松田殿でござるな。こちらこそ宜しゅうお願い申す。
して此度の御用は何でしょうかな?」
「先の赤石での戦、誠にあっぱれと我が当主が褒めてござった。このような武将が当家にも欲しいものであると」
「これはまた……スト……げふん。
真っ直ぐな物言い。
爽やかなることは好みでござる。
では先の戦、川越も松山の事も、もちろん那波のことも許して下さると?」
「そう申しております。
さらには貴方様のご器量を認め、西上野の旗頭として奉公していただければと。
残念ながら婚儀の件はなくなり申したが」
まあ、素直に受け入れるとはこっちも思っておらぬ。
どのように返すのか見たいだけじゃ。
「臣従いたせば、本当に……本当にあの流血を水に流してくださる?
本当に信じてよろしいのでしょうか?」
「そう申しておりました」
ついつい笑顔になってしまう。
本当にこれで納得がいくのか?
すると、政賢殿はこちらをねめつけ一言。
「だが断る」
(一度これやってみたかったんだ。きまったな!)
毅然とした態度で、断ってきた割にはぶつぶつ何かを言いながら、ニヘラと笑っている。よくわからぬ御仁じゃ。
とにかく全く取り付くしまがない事だけは分かった。
これでいつかは全面戦争となろう。
まずは安中と小幡がいつ転ぶか。
その後は氏康様と宿老供とで協議じゃな。
◇ ◇ ◇ ◇
1549年12月中旬
上野国平井金山城
長野業政(中間管理職は辛いよ‥…中間管理職なのか?黄斑よ)
安中と小幡が北条に寝返った。
そして先程まで平井の金山城を攻めていた。
「遅い! 遅いではないか!
もっと早く後詰いたせ。
さすればあの憎き裏切り者、
安中と小幡を討ち滅ぼせた!
お前のせいじゃ!」
最近、益々阿呆に磨きがかかってきたな。
関東管領職が汚くなるわ。誰かに譲ってくれまいか。
お主に忠誠を誓っておるのではない。その職に忠義を尽くしておるのじゃ。
政賢殿の言う通り、越後の景虎殿あたりに引き取って貰えまいか?
「は。申し訳ございませぬ。この業政、不覚にござりました」
「ええい、もうよいわ。して、あ奴ら2人は滅ぼせるのか?」
無理じゃわい。
「残念ながら、それぞれ500以上の兵が堅城に籠っており、お味方3000ではなんとも攻めあぐねてしまいます。
そうしているうちに北条が北進してきましょう」
「足利の長尾は家宰であろう。呼び寄せられぬのか!?」
「周りの由良などと諍いを起こしており、惣社の長尾に全て委ねるとのこと。
惣社の長尾殿は白井とともに少々、腰が引けておりまする。憲当様、白井を通して越後長尾に助力などを下令してみられては?」
「そのようなことは、既に試みておる! あの晴景、言を左右にして動かん。不忠者め!」
こいつは餓鬼か?
どうせ一方的に命令したのであろう。
もう三十路前なのに世間の事は何も学ばなんだのか。
思えば哀れよ。
それに比べ、政賢殿は50年生きている儂よりも老獪じゃ。
「今、無理をして小幡と安中を攻めれば、武蔵阿保の御岳城が危険でござる。
攻城中は急には後詰できず落城の危険も」
「ええい、何とかならんのか!?
存念を申せ」
「然らば。
上様に置かれましては何故大胡政賢殿をお使いなされぬのか?
北条への防壁となされてはいかがか。あの者は若いながら知勇兼備の名将とも見受けられまするが……」
儂が大胡と言ったとたんに、こ奴の眼がぎょろりとこっちを向いた。
物の怪の取りつかれているのかと思ったわい。
「あ奴は人ではない。
居てはいかぬのじゃ。
この上野に、
日ノ本に、
この世に!
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