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第5章:人材スカウト大事です
真田一族、参上!
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1546年7月中旬
上野国大胡城
長野政影
(主人公の身の回りの世話もする祐筆? おしめの世話はしない模様)
殿にお目見えを求める武士が最近増えている。
ここ5日間は先の川越の戦後1か月足らずで陥落した松山城から落ちてきた、元扇ケ谷上杉家の家臣団との面談・採用で目まぐるしい毎日であった。
太田殿、上田殿だけでなく難波田殿の遺臣も含まれている。
一時的な逗留を許していたが、そのうち数名が臣従の意向を示している。
今日はただ一人、
信州の土豪が訪れている。福々しい丸顔ではあるが、目つきが鋭い30がらみの武将だ。
「殿。失礼いたしまする……」
奥の居間にある濡れ縁で久しぶりの晴れ間、日向ぼっこをしながら、後ろにひっくり返っては起き上がることを繰り返している殿。
子供の頃から、この動作が気に入っているようだ。安心するらしい。だがそのため益々髷がほどける。
「先月は大分プレステージポイント稼げたからある程度ヘイトが集中しても安全マージンはあるね。だからここで悪い子ちゃんポイントが増えても……」
またわからないことをブツブツ言っていらっしゃる。どうツッコミを入れるのが正解なのであろう?
とりあえず、言ってみよう。
「殿はこれから悪い子ちゃんになるおつもりで?」
「うん。ちょっとわるさをしたいなっと……!!??
聞いてた? わかったの意味!?」
解るわけござらぬ。
そう答えると、
「なぁんだ」
とつまらなさそうにする。
まあ、少しはお楽しみいただけ何より。
「改めまして殿。信州の土豪が面会を求めにまいりました」
「信州…… 武田・板垣・山形・内藤・春日・秋山・小山田……そして真田」
「それでござる。真田幸綱と申すものが、箕輪の業政殿の紹介にて面会を……」
え“、うそっ!?
という、
顎が落ちそうなほどびっくりした表情で声を上げられた。
「うん。プレステージ威力半端ないな。確変だぁ! 会おう!」
表の面会の間へいざなう前に、今日の御予定をお伝えしておく。
「その後ですが、青柳大師ヘ向かい、次に赤城神社で件の商人の件で密会。夕べには華蔵寺の公園へ参る予定」
華蔵寺の再建はまだ1年はかかる。簡易な城郭構造も付属させるので、手間がかかるのだ。その敷地の北に、公園と名付けられた浮浪児などを集めて習い事をさせる施設を作った。
ここが4か月後の10月には収容を開始する。今日は初めての視察である。
「おお、そうだね~。楽しみ楽しみ~♪」
「ふぃ~ばぁ~ふぃ~ばぁ~♪」と叫びながら、ぴょんぴょん跳ねて渡り廊下を渡ろうとなされたので急いで止めようと思ったが間に合わなかった。
面会の間へ、いつもの所作で入ってしまっていた。いつものように曲がって解けそうな髷のまま……
◇ ◇ ◇ ◇
同刻同場所
真田幸綱
(別名幸隆。言わずと知れた「危ない一族」の大御所。敵に回すと大変)
早まったか。
まだ間に合う。
「大胡の殿に置かれましては、ご機嫌麗しゅう。御高名を拝察し一目見ようとはせ参じました。以後良しなに。これで満足いたしました。
では、またご縁がございましたら、お声を賜れれば幸いです。業政殿に宜しゅうお伝えくだされ」
席を立とう。
こんな餓鬼が、噂の麒麟児なものか!
袴もつけておらず、髷がもう少しで解け、ザンバラ髪になりかけておる。踊るような飛び跳ね方で、客間に飛び込んでくるとは!
儂を見て、不躾にもじろじろと見ておる。そして止めがこのしゃべり口調。
「ねえねえ。
幸隆って名乗っていたことある?
息子さんはまだ2人かな?
それとそれと……」
この連射されるような質問攻めを、円座から乗り出すような勢いで目を輝かせながら行う。
折角業政殿が、儂が信濃に帰ると聞いて分家の血筋に面白い童がいるので、見物に行ったらどうかと誘ってくれたのだ。せめて何か光るものでもないかと目を凝らしてみた。
円座の脇に置かれていた、肘掛けのような台(作者注:脇息です)を前に引き寄せ、その上に両肘を乗せて、こちらを嬉しそうに見ている。
何やら、童がお気に入りの玩具を眺めているような眼だ。
気持ち悪いわ。
その斜め後ろには大男の側使えが控えており、髷や服装を整えて取り繕おうとしている。いかぬ。単なる甘やかされている小僧だ。
これが
「川越で僅か150の手勢で北条勢を後退させた猛将!」
「大胡に莫大な富をもたらしている商才の持ち主!」
「負け犬の敗残兵にも大量の兵糧と酒をふるまってくれる仁将!」
であるものか!!
誰か違うものと間違えられているか、それとも全くの贋か?
がっかりするとともに、自分に憤りを感じえない。危うく業政殿の遠縁ならば頼れる人物なのかもしれぬと、仕官も考えておったのが情けない。
こうと分かって居ればそのまま勘助殿や祢津殿のお言葉に甘えて晴信殿に直接会いに行くべきだった。
「ねえ、これから晴信ちゃんとこ行くんでしょ? 晴信ちゃんをどう思う?」
「晴信ちゃん」と呼ぶことには呆れたが、これから恥辱を堪え、儂を上田から追い出した武田に臣従する気でいるのを知っているのか?
業政殿にも確とした返事はしておらぬが。
「晴信殿はしぶとく賢明な方でござる」
無難な返答をしておいた。
すると、急に大人に変化したようにこの童は言いおった。
「暗い人には暗い人が集まる。
暗い人には暗い未来しかない」
後の世に「暗人」という言葉が流行ることなど、この時は知る由もなかった。
「そっちに行く前に、明るく楽しいところを見物していかない??
美味しいお酒もあるし、きっと勉強にもなるよ~♪」
確かに今、信州は最も戦乱が激しく、飢饉で困窮を極めている。
その悲惨な地方を切り取り収めようとしているのが晴信殿だ。暗くなるのも当たり前よ。
だからと言って、ここ上野は明るいとも思えぬ。
先だっても関東管領家が東西南へと侵攻していたではないか。
しかも北条に大負けした。逃散浮浪の民も多いとも聞く。
確かに、この大胡に入ると小奇麗な街並みになっていたが規模は小さなものだ。
「これから領内で色々と内政に工夫を凝らしているとこを視察するけど一緒に見にいこうよ~。武田への土産話にもなるでしょ?」
それはそうだ。
何処の大名もほかの領土の情報はほしい。土産にはなるか。正々堂々と間者ができることなどそうそうない。
「では、後学のために拝見仕る」
ここで一世一代の過ち?
大英断?
をしてしまったことに後で気づくのだった。
上野国大胡城
長野政影
(主人公の身の回りの世話もする祐筆? おしめの世話はしない模様)
殿にお目見えを求める武士が最近増えている。
ここ5日間は先の川越の戦後1か月足らずで陥落した松山城から落ちてきた、元扇ケ谷上杉家の家臣団との面談・採用で目まぐるしい毎日であった。
太田殿、上田殿だけでなく難波田殿の遺臣も含まれている。
一時的な逗留を許していたが、そのうち数名が臣従の意向を示している。
今日はただ一人、
信州の土豪が訪れている。福々しい丸顔ではあるが、目つきが鋭い30がらみの武将だ。
「殿。失礼いたしまする……」
奥の居間にある濡れ縁で久しぶりの晴れ間、日向ぼっこをしながら、後ろにひっくり返っては起き上がることを繰り返している殿。
子供の頃から、この動作が気に入っているようだ。安心するらしい。だがそのため益々髷がほどける。
「先月は大分プレステージポイント稼げたからある程度ヘイトが集中しても安全マージンはあるね。だからここで悪い子ちゃんポイントが増えても……」
またわからないことをブツブツ言っていらっしゃる。どうツッコミを入れるのが正解なのであろう?
とりあえず、言ってみよう。
「殿はこれから悪い子ちゃんになるおつもりで?」
「うん。ちょっとわるさをしたいなっと……!!??
聞いてた? わかったの意味!?」
解るわけござらぬ。
そう答えると、
「なぁんだ」
とつまらなさそうにする。
まあ、少しはお楽しみいただけ何より。
「改めまして殿。信州の土豪が面会を求めにまいりました」
「信州…… 武田・板垣・山形・内藤・春日・秋山・小山田……そして真田」
「それでござる。真田幸綱と申すものが、箕輪の業政殿の紹介にて面会を……」
え“、うそっ!?
という、
顎が落ちそうなほどびっくりした表情で声を上げられた。
「うん。プレステージ威力半端ないな。確変だぁ! 会おう!」
表の面会の間へいざなう前に、今日の御予定をお伝えしておく。
「その後ですが、青柳大師ヘ向かい、次に赤城神社で件の商人の件で密会。夕べには華蔵寺の公園へ参る予定」
華蔵寺の再建はまだ1年はかかる。簡易な城郭構造も付属させるので、手間がかかるのだ。その敷地の北に、公園と名付けられた浮浪児などを集めて習い事をさせる施設を作った。
ここが4か月後の10月には収容を開始する。今日は初めての視察である。
「おお、そうだね~。楽しみ楽しみ~♪」
「ふぃ~ばぁ~ふぃ~ばぁ~♪」と叫びながら、ぴょんぴょん跳ねて渡り廊下を渡ろうとなされたので急いで止めようと思ったが間に合わなかった。
面会の間へ、いつもの所作で入ってしまっていた。いつものように曲がって解けそうな髷のまま……
◇ ◇ ◇ ◇
同刻同場所
真田幸綱
(別名幸隆。言わずと知れた「危ない一族」の大御所。敵に回すと大変)
早まったか。
まだ間に合う。
「大胡の殿に置かれましては、ご機嫌麗しゅう。御高名を拝察し一目見ようとはせ参じました。以後良しなに。これで満足いたしました。
では、またご縁がございましたら、お声を賜れれば幸いです。業政殿に宜しゅうお伝えくだされ」
席を立とう。
こんな餓鬼が、噂の麒麟児なものか!
袴もつけておらず、髷がもう少しで解け、ザンバラ髪になりかけておる。踊るような飛び跳ね方で、客間に飛び込んでくるとは!
儂を見て、不躾にもじろじろと見ておる。そして止めがこのしゃべり口調。
「ねえねえ。
幸隆って名乗っていたことある?
息子さんはまだ2人かな?
それとそれと……」
この連射されるような質問攻めを、円座から乗り出すような勢いで目を輝かせながら行う。
折角業政殿が、儂が信濃に帰ると聞いて分家の血筋に面白い童がいるので、見物に行ったらどうかと誘ってくれたのだ。せめて何か光るものでもないかと目を凝らしてみた。
円座の脇に置かれていた、肘掛けのような台(作者注:脇息です)を前に引き寄せ、その上に両肘を乗せて、こちらを嬉しそうに見ている。
何やら、童がお気に入りの玩具を眺めているような眼だ。
気持ち悪いわ。
その斜め後ろには大男の側使えが控えており、髷や服装を整えて取り繕おうとしている。いかぬ。単なる甘やかされている小僧だ。
これが
「川越で僅か150の手勢で北条勢を後退させた猛将!」
「大胡に莫大な富をもたらしている商才の持ち主!」
「負け犬の敗残兵にも大量の兵糧と酒をふるまってくれる仁将!」
であるものか!!
誰か違うものと間違えられているか、それとも全くの贋か?
がっかりするとともに、自分に憤りを感じえない。危うく業政殿の遠縁ならば頼れる人物なのかもしれぬと、仕官も考えておったのが情けない。
こうと分かって居ればそのまま勘助殿や祢津殿のお言葉に甘えて晴信殿に直接会いに行くべきだった。
「ねえ、これから晴信ちゃんとこ行くんでしょ? 晴信ちゃんをどう思う?」
「晴信ちゃん」と呼ぶことには呆れたが、これから恥辱を堪え、儂を上田から追い出した武田に臣従する気でいるのを知っているのか?
業政殿にも確とした返事はしておらぬが。
「晴信殿はしぶとく賢明な方でござる」
無難な返答をしておいた。
すると、急に大人に変化したようにこの童は言いおった。
「暗い人には暗い人が集まる。
暗い人には暗い未来しかない」
後の世に「暗人」という言葉が流行ることなど、この時は知る由もなかった。
「そっちに行く前に、明るく楽しいところを見物していかない??
美味しいお酒もあるし、きっと勉強にもなるよ~♪」
確かに今、信州は最も戦乱が激しく、飢饉で困窮を極めている。
その悲惨な地方を切り取り収めようとしているのが晴信殿だ。暗くなるのも当たり前よ。
だからと言って、ここ上野は明るいとも思えぬ。
先だっても関東管領家が東西南へと侵攻していたではないか。
しかも北条に大負けした。逃散浮浪の民も多いとも聞く。
確かに、この大胡に入ると小奇麗な街並みになっていたが規模は小さなものだ。
「これから領内で色々と内政に工夫を凝らしているとこを視察するけど一緒に見にいこうよ~。武田への土産話にもなるでしょ?」
それはそうだ。
何処の大名もほかの領土の情報はほしい。土産にはなるか。正々堂々と間者ができることなどそうそうない。
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