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第11章:宗教弾圧って言われるんだろうか?

直接支援射撃。大魔王とか言わないで!(虐殺シーン注意)

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(ハードな内容です。嫌いな人はスキップしてね)

 1572年
 摂津国。石山


「よく来てくれた。感謝いたす、光秀殿」
「なんのこれしき、全ては織田家の為、信長様の為」

 なんか地獄に仏レベルの感謝をしている佐久間信盛さん。
 15000を超える兵力を指揮しているけど、そのほとんどが最近織田家に帰順してきた国衆やなんやらの寄せ集め。

 それに対して、目の前には士気がぶっ飛ぶほど高まっている一向宗門徒60000。
 これはもう風前の灯火ですね。
 敵に孫市いたら、もう完全に撃滅される戦力比。

「では予定通り、わが明智勢は最前線の天王寺の砦にて敵を迎え撃ちまする」

 鉄甲船は間に合わなかったので、大量の兵糧が石山に運び込まれて一気に兵力が膨れあがった一向宗。
 遂に戦闘行動に出た。最初はやっぱり天王寺の砦ですね。正史では大激戦になって塙直政とかが討ち死に。光秀は天王寺で孤立して信ちゃんに救援を頼んだ。助けに来た信ちゃんも足を鉄砲で射貫かれて負傷。

 5倍の敵を相手に頑張ったほうだよ。
 今回は4倍。
 ちょろいちょろい。




 天王寺砦に入った明智機動部隊の第3大隊と第4大隊。
 すでにここに配備されていた金森君率いる部隊と合流して、敵を見ています。

「殿。これは厳しい戦いになりましょう」
「そうだな。十兵衛にとっては大打撃」
「いや、殿さんが勇名をはせる絶好の機会だろ?」

 なに?
 そんなに大変なの?

「これから始まる大虐殺。後世に明智光秀という武将は『大魔王』として名前が刻まれましょう」

 信ちゃんが第六天魔王で、光秀、『大魔王』?
 ラスボス扱いじゃん。

「この大砲が火を吹く時、世界が一変するかと」
「そうだな。十兵衛よ、貴様の発案だろ? このかろねいど砲とやらは」

 ……そうでした。
 この冬木造兵工廠製造、64ポンドカロネード砲。
 19世紀の戦列艦や大型フリゲート艦とかに取り付けていた対人掃射用の悪逆な兵器。
 一回の射撃で数千発の鉛弾を敵に向けて吐き出す、巨大な散弾銃のような奴。これを敵の襲い掛かりそうな方面に向けて並べてある。

 横3列。
 合計48門。
 三弾撃ちする予定だから、一射で10名ぶっ飛ぶとしたら500人は虐殺できる。もちろん目的は士気を破砕すること。
 あんな士気のかたまりの突撃受けたら、こっちは簡単に陣形が崩壊して壊乱してしまいます。


「来ました。正面、一向宗門徒、約15000。武装は手槍と長巻。半数は桶側胴を着用」

 ヘタレ光秀。
 
 こわい。

 あの顔もそうだけど、これからあの連中を全部ぶっ飛ばすの。
 普通に生活していた人たちだもん。騙されているだけだよね。俺の父ちゃん母ちゃんと同じ。マインドコントロールされているだけ。

 俺は腐れ坊主が敵なだけ。
 やっぱり信ちゃんみたいな虐殺できません……

 でも「にげる!」といってもここまで来たら無理なんだろうなぁ。


 逃げる?
 そうだ!
 あれだ。
 あの戦国最凶軍団シーマンズの真似だ!

 逃げる。だけど方向を間違っちゃう。
 お百姓さんからは逃げる。だけど坊主は滅してやる。
 よし、敵の大将を討ち取ろう!


「稲富殿。今からカロネード砲の狙いを変更できるであろうか?」

 砲兵隊を任せてある砲術家で有名な人にお願いする。

「かろねいど砲はすぐに調整できまする故、可能でございまする」

 なんかうれしそうだね。この人、鉄砲や大砲のことになると性格変わるね。普段は謹言実直な顔してるけど、今は子供のような顔。ウキウキなのが分かるよ。

「では敵中央に集中砲火。できた通路を通り、敵の大将を討ち取る」

 周りの者達が「なんと!」「誠か!?」「血がたぎるわ!」とか言ってるけどね。普通なら無謀通り越して、自殺志願者だよ。
 でもそれ史実でやったった島津の500人。
 そ、尊敬はしないよ。
 尊敬はしないけどね。
 今は「君たち、すげ~奴らだよ」位には思える。

「第3大隊は持ってきた予備の鉄砲も使用。計2000丁にて第2防御隊形。その場でカウンターマーチ3段射撃3回。その後1射手ごとに装填手4人のチームにて確実に敵を倒せ。一式弾をすべて使いヘッドショットだ。
 ここに敵を寄せ付けたら負け。その前に俺が敵の大将を討ち取る!」

 島津義弘のように撤退ではない。
 死中に活あり。謙信の落書きだ。元の言葉はなんか大陸の方から来たとか言うけどヲタクには謙信だけでいいさ。

「慶次、出番だ。織田を助けよ。この時のために生きて来たと思え!」
「おうよ。人のためになる傾奇きは好きだぜ。義とは我を美しくすると書く。俺はこれから義を貫く!」

 何かよくわからないが本人が納得しているからいっか。


「砲兵隊。敵中央に大穴をあけよ! 第4胸甲騎兵大隊。晴れの舞台ぞ。このように突撃できる機会はめったに来ん。楽しめ!」

 ずごごごごご!!!!!んっ。
 ずごごごごご!!!!!んっ。
 ずごごごごご!!!!!んっ。

 カロネード砲の三連射で2000人くらいが吹き飛ぶ。群衆雪崩が起きて被害激増。

 ああ
「為すべきことはただ一つ。地獄を作れ!」
 を、本当にやっちゃったよ。
「さあそこに築いて見せろ」と言われても、本当に肉の山作るのはヲタクとしてもやっぱやりたくない。
 今回だけにしようね。

「野郎ども、突撃だ! 女子のあそこに貴様らの槍をぶち込め!」

 慶次よ。
 なにが我を美しくだよ。
 そのセリフ聞いて、お前が美しいとか誰が思う?

 とりま。
 突撃が始まったよ。
 胸甲騎兵って言っても、早い話が普通の槍騎兵。
 ただ馬の胸にも矢が刺さらない程度の装甲をつけている。
 やっと『装甲騎兵』作ってやったぞ。だからみんな右肩を赤く塗っている。慶次だけは左肩なのはお約束。
 レッドショ〇ダーの中でもキ〇コの赤いのは、なぜか左なんだよね。

 俺もその影に隠れて、騎乗して突撃していった。


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