魔王軍の四天王に攫われて早5年、誰も助けに来ないので勇者を迎えに行ってきます

 魔王城に囚われて早5年、勇者は一向に助けに来ない。それは魔王軍にとっても、人質の少女にとっても、深刻な悩みであった。

 怖がりで人見知りの勇者。なんであんな人が勇者となってしまったのか……。

「勇者が来ない件について! 五年経っても何もしてこない勇者に、ちょっかいをかけようと思います!」

 自由奔放な魔王の勢いに飲まれ、人質の少女シエルと魔王軍四天王レインは、勇者にちょっかいをかけることに。

 これ本当に意味はあるのか? と思いながらも、ときに冒険の手助けをし、ときに試練を与え、勇者をうまく魔王城へ誘導する。

 プニプニのカメに癒されたり、船旅をしたり、「竜封じの結界師」なんて呼ばれちゃったり、ファンができたり、竜の背に乗って空を飛んだり。

 村にいたときより、人質になってからのほうが自由な気がする。正直このままでいいかな、とも思うけど、やっぱり……

 いつか勇者に助けられ、人質としての役目を全うしたい!

 人々の想いを背負った勇者一行と、強大な力を持つ魔王軍との戦いが、今……え、始まらない?

 これは、勇者の冒険の裏方で活躍していた、人質の少女の物語である。



 小説家になろうにも投稿しています。
24h.ポイント 0pt
0
小説 194,403 位 / 194,403件 ファンタジー 44,902 位 / 44,902件

あなたにおすすめの小説

辺境の鍛治職人は、契約期日迄に鍛治技術を極めたい。

アノマロカリス
ファンタジー
俺の名前は、テルヤ=ザイエンジ30歳。 名前から分かる通り、地球出身の日本人だ。 テルヤ=ザイエンジは、あくまでもこの異世界での名前であり… 在園路 瑛夜が日本での名前である。 そんな俺が、何故異世界にいるのかというと…? このフェフスガルドという異世界の天界に召喚されたのだ。 …と言っても、ラノベでよくある異世界召喚や異世界転移で城に呼び出されたのでは無い。 まずは神々が集う天界に呼ばれ、そこの老神に先人達である同郷の日本人達が魔王ディグスランゼスと呼ばれる魔王を討伐する為の武器を製作して欲しいという話だった。 …というか、こう言った異世界召喚の場合…神々達から聖剣を与えられるものでは無いのか…普通は? ところが、この世界に魔王が出現したのは今回が初めてでは無い。 大体300年周期で出現すると言う話だった。 以前までは、異世界召喚で呼ばれた異世界人の勇者には、神々から与えられた聖剣を渡していたのだが…? 神から与えられた聖剣も万能では無い。 八代目の魔王迄には効果があったのだが、対抗策を身に付けたのか…九代目からは聖剣の効果が薄くなり、今後の対策として、十代目の魔王からは地上の鍛治職人が創り出した技術の武器でなんとか撃退をして貰っていた。 だが、時代の流れの所為なのか…? 現在の鍛治職人達が創り出した武器では、とても魔王討伐が可能とは思えない程に衰退してしまっていて、ならば…勇者以外に新たに鍛治職人を地球から呼び出そうとして、瑛夜が召喚されたのだった。 神々達も魔王を倒してくれる者達の選考は、疎かにはしていない。 勇者達は正義感の強い若者達が選ばれた。 そして鍛治職人には厳選なる選考の末に、在園路家第二十七代刀工士の瑛夜が呼び出されたのだった…のだが? この辺は神の誤算的部分があった。 瑛斗は刀鍛冶士の家系だけど、刀匠ではなく、刀工である。 ※この世界では、刀工は刀匠より下の立場という意味である。 刀造りの技術は有してはいるが、まだ師匠から認められた訳では無い。 瑛夜よりも上の刀匠を呼びたかったが、その刀匠の年齢が年配過ぎて耐えられないと思っての瑛斗だったのだった。 果たして瑛夜は、魔王を倒せられる様な武器を作り出す事は出来るのだろうか?

「侯爵家の落ちこぼれ」の私に選択肢などないと思うのですが ー旦那様、私は人質のはずですー

月橋りら
恋愛
侯爵令嬢として生を受けたにも関わらず、由緒ある家柄にそぐわず「無属性」で生まれてきた「私」、アナスタシア。一方、妹は美しく、属性も「風lを持って生まれた。 「落ちこぼれ」と虐げられてきたアナスタシアは、唯一出してもらえた社交パーティーで婚約破棄を告げられる。 そしてさらに、隣国に「人質」に出されることに決まってしまいーー。 *この小説は、カクヨム様でも連載する予定です。

王子を身籠りました

青の雀
恋愛
婚約者である王太子から、毒を盛って殺そうとした冤罪をかけられ収監されるが、その時すでに王太子の子供を身籠っていたセレンティー。 王太子に黙って、出産するも子供の容姿が王家特有の金髪金眼だった。 再び、王太子が毒を盛られ、死にかけた時、我が子と対面するが…というお話。

七人の愚か者 ー最難関のダンジョンで出会った小学生と暴走族が脱出するために最強を目指す!ー

ほむらさん
ファンタジー
異世界に勇者として召喚されたコテツ。 しかし本人も知らない所で女神の不興を買い、勇者を剥奪されS級ダンジョンに放り込まれる。 説明も何もない状態からのダンジョンスタート。 いきなり強敵に囲まれた状態から、とりあえずダンジョン脱出を目指すコテツであった。                  ―――これは、のちに白と黒と呼ばれ恐れられる二人の物語。                     小学生+暴走族という異色のコンビが大活躍する正統派ファンタジー小説、ここに爆誕!        (※ガチャを引く回の熱い盛り上がりは必見です!ガチャは話の流れで比較的序盤に登場します。自信を持ってお届け出来る設定だと思いますので、どうかそれまでコテツにお付き合い下さい。)

言いなりの魔法少女

Ama
ファンタジー
人質を取られた魔法少女が敵の言いなりになってしまう話

だってお義姉様が

砂月ちゃん
恋愛
『だってお義姉様が…… 』『いつもお屋敷でお義姉様にいじめられているの!』と言って、高位貴族令息達に助けを求めて来た可憐な伯爵令嬢。 ところが正義感あふれる彼らが、その意地悪な義姉に会いに行ってみると…… 他サイトでも掲載中。

冤罪をかけられた上に婚約破棄されたので、こんな国出て行ってやります

真理亜
恋愛
「そうですか。では出て行きます」 婚約者である王太子のイーサンから謝罪を要求され、従わないなら国外追放だと脅された公爵令嬢のアイリスは、平然とこう言い放った。  そもそもが冤罪を着せられた上、婚約破棄までされた相手に敬意を表す必要など無いし、そんな王太子が治める国に未練などなかったからだ。  脅しが空振りに終わったイーサンは狼狽えるが、最早後の祭りだった。なんと娘可愛さに公爵自身もまた爵位を返上して国を出ると言い出したのだ。  王国のTOPに位置する公爵家が無くなるなどあってはならないことだ。イーサンは慌てて引き止めるがもう遅かった。

転生王子はダラけたい

朝比奈 和
ファンタジー
 大学生の俺、一ノ瀬陽翔(いちのせ はると)が転生したのは、小さな王国グレスハートの末っ子王子、フィル・グレスハートだった。  束縛だらけだった前世、今世では好きなペットをモフモフしながら、ダラけて自由に生きるんだ!  と思ったのだが……召喚獣に精霊に鉱石に魔獣に、この世界のことを知れば知るほどトラブル発生で悪目立ち!  ぐーたら生活したいのに、全然出来ないんだけどっ!  ダラけたいのにダラけられない、フィルの物語は始まったばかり! ※2016年11月。第1巻  2017年 4月。第2巻  2017年 9月。第3巻  2017年12月。第4巻  2018年 3月。第5巻  2018年 8月。第6巻  2018年12月。第7巻  2019年 5月。第8巻  2019年10月。第9巻  2020年 6月。第10巻  2020年12月。第11巻 出版しました。  PNもエリン改め、朝比奈 和(あさひな なごむ)となります。  投稿継続中です。よろしくお願いします!