霊装探偵 神薙

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第一章 幻核生物

五話 駆除

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「ここも、いないか」
 神薙は軽い溜息と共に、三階東通路にあるへやの扉を閉める。
 十戸ほど調べた所、開いたのはこの一戸のみで、そこも埃と虫と暗闇が佇むだけであった。
「(当然、入る所を見られては意味がないから、出来るだけ階段近くのへやに隠れるはず)仕方がない。先に四階の階段近くのへやを調べよう」
 四階通路へと続く、東側階段へ利き足をかける。
「!」
 異臭がさらに強くなったため、足早に上階へ向かう。
 相変わらず自身の息遣いと足音だけが耳を支配する中、東通路へと辿り着く。
 斜め遥か上空に輝く月と、星によってもたらされる柔らかな光の束が、最上階の通路を、ボーッと照らす。
「……」
 ところどころが剥げかけた壁のモルタル部分へ背を当て、右手でそっと、最寄りの扉の取っ手を握り回す。
 ガチャ――ギィィィ……。すかさず携帯の光源にて、闇に閉ざされた玄関を照らす。
 異臭の強さは変わらないが、何か頸椎けいついの部分をチクチクと刺すような、あるいは血が冷たくなるがごとき、有り体に言うところの、が背筋を刺激する。
 扉はそのまま開け、全警戒の姿勢で室内へと侵入する。光に照らされて飛び舞う埃は、深海で見て取れるという、海中懸濁物マリンスノーを彷彿とさせた。
 玄関を通過し、左右の寝室やら脱衣所を視認した後、奥の居間へ通じるふすまを――静かに開ける。ガラガラ。
「っ!」
 そこには身体を、くの字にした姿で、倒伏している人間を見つける。
 急ぎ駆け寄って確認するに、高校生くらいの男の子で、シャツ一枚と紺のジーパン姿であって、靴は履いていなかった。
 痩せこけているが、既知の人相……つまりは【土萩】で間違いないだろう。
 屈みつつ、額に手をやり、次いで首筋に触れる。
「衰弱しているが、呼吸はしているし、脈もある。急いで――」
 ……ペチャ、ベチャ。
 刹那せつな、異臭が急激に強くなる。
 生理的嫌悪がみなぎり、首筋が凍るようなけがらわしい音を起こしつつ、天井付近からナニか不浄であろうモノが、ドロドロ、と流れ落ちてくる。
「!」
 次第次第と流れ落ち、最後の一滴が――、
 ベチャン。
 底質汚染ヘドロのごとき質感のソレは、次第に山が隆起するがごとく、およそ大人ほど背の高さまで、醜く盛り上がった。
「……」
 神薙は、土萩とソレを隔てる壁のごとく立ち上がり、小声でナニカを呟く。
 ――ベチョン。
 ソレはまるで神薙に対して――恐怖で小声ひめいが精一杯か?――っと言うがのごとく、非道くすえた臭いを、吐き散らしつつ、嘲笑するかのように震えた。
 やがてブクブク、っと奇怪で不快な音と共に、表面積を増大させ、波のごとく神薙に覆いかぶさろうとせま
 パァン!
 ――?
 鋭い音紋おんもんが、暗い室内につんざき響く。
 異臭放つ不定形は最初はじめ、音に驚いて動きが止まったのように思えた。――が、その指摘は明らかな誤りであった。
 なぜなら、音波を受容する感覚器官を備えていない異形が、音によって動作を改めることはあり得ないからだ。
 ならば、なぜ、動きが? ……そう、なぜならそれは、
「!」
 止めたのではなく、止められたからに他ならない! 
 異形の中央部分に、直径三十センチメートルほどの丸い空洞が形成されていた。
「……霊装」
 抑揚の無い声で、低く呟く。
見えざる霊銃ミラージュ・ガン
 瞳の虹彩部分を蒼く染めて、鋭い眼光を灯しつつ、神薙は静かに立ち上がる。その右手には、いつの間にか黒の自動式拳銃が握られていた。
 形状は現代式のものに酷似しており、スライド部分はやや角張っているものの、流れるように彫り込まれたフロントセレーションが、スマートな印象を与えた。
 グリップパネル全面に入っているチェッカリングには、優美な曲線が二本入っており、バックストラップは当然、神薙の手に実に良く馴染んでいた。
「――やはり幻核生物か」

 幻核生物:人類の英知の結晶である科学、――の定義から大きく外れた、人類に害をなす異形の総称を指す。
 名前の由来は複数ある。例えば、地球上の真核生物の持つ核小体とは全く異なる遺伝情報を有した不知まぼろしの核を持っているため、あるいは生命活動が出来なくなると(個体差はあるが)肉体や体液が蒸散し、幻の如く消えるため、などである。
 さらに、外観や肉体機能、性格などは異なるものの、個体によっては特異行動を起こしたりするなど、大変危険な生命体(広義)とされる。
 また、神薙達が属する協会は独自に設定した危険度によって管理するなどの方策をとるも、まだまだ正体が知れない存在であった。

「(警察官らが使用する銃火器では威力が逓減されることもあるが)……」
 苦痛にのたうつ異形は、痛みへの報復を原動力に、力を振り絞り再び覆い被さろうとしてくるが――、
「霊装は別だっ!」
 パァン!
 二度目の銃声が、狭い室内にて反響する。
 硝煙の上がらない見えざる霊銃ミラージ ュ・ガンの銃口を降ろした時、すでに異形はその体積にくたいを留めて置くことが出来ない様相であった。
 ブクブク、っと不浄な気泡あわを放ち、残った肉体を床にだらしなく広げ、やがてそれらの存在も次第に希薄になっていった。神薙は一時も目を離さず、呟いた。
「……まぁ、CかCマイナスってところだろうな」

 幻核生物の危険度:霊装による攻撃は有効なことが多いが、それ以外の科学的手法、例えば最新式の銃火器をもってしても効果的に損害を与えられないことが多い。
 その要因として、特殊な皮膚や筋肉、あるいは解析不可能な障壁を纏っているなどが挙げられる。それらを踏まえて、協会は目安となる危険度を設定している。
 C:一般警察官が、複数人で小火器を用いることにより、被害軽微で討伐可能。
 B:戦車あるいは自走砲を有している一個中隊の軍隊が、中程度の被害で討伐可。
 A:航空・海上支援を受けた旅団規模以上の最新の軍隊が、損耗覚悟で戦闘し、七割くらいの勝率。
 S:現時点において、原子爆弾や水素爆弾、中性子爆弾等に見られる核爆弾以外に、損害を与える方法を、人類は確立出来ていない。
 また霊装能力者間においては、これらはあくまで目安であり、相性や能力、また霊子操作技術および霊子装甲の精度などによって、当てはまらない場合も多々ある。

 異形の消失と、それに伴う異臭の消失を確認し、霊装を解除して急ぎ土萩に駆け寄る。
 出来るだけ身体の平衡を保ちながらそっと、背負い持つ。
「(軽い。四十キロ前後くらいか? 今の幻核生物に何かされていた可能性が高いな)急いで救急自動車きゅうきゅうしゃを呼ばないと――」
 僅か三分程度のことであったが、当初の目的であった捜索対象者の救助に加え、脅威の排除まで達成した神薙は、急ぎへやを後にする。ガチャ。
 星々と月の光は、五分前の世界と何一つ変わらない表情かおで、廊下に出た神薙と足元を照らす。土萩を背負いながら階下を目指さなければならないため、漸進ぜんしんしていく神薙は、片手で器用に携帯を操作し、緊急発信を行う。
「もしもし、救急です。――はい、要請先は月桑市三方町の旧築羽団地のB-2棟の一階です。――えぇ、搬送対象者は男子高校生で、容態について目立った外傷はありませんが失神しており、衰弱しています。点滴等の栄養補給が必要かもしれません。あと……」
 その時であった。
「!」
 何か、何か聞こえた気がした。一瞬だけ。人の声、しかも高い音域に感じた。
 ――っと同時に。風に乗って微かな異臭が、神薙の嗅細胞はなに纏わりつく。
 まさか!
「もしもし? あの――」
「! 急いでお願いします。名前は……」
 電話を切り、極力できるだけ早くと一階への移動を開始する。
「星をひとりにしたのが裏目に出たかっ!」


 最奥のへやで、上半身のみを起こし、臀部でんぶを汚れた床にりつつ、星宮は静かに後退する。
 恐怖に引き攣った表情と共に――、
「あ、ぁぁ」
 異臭を発するその汚泥は、いやらしく体を揺らし、まるで初物によだれを垂らす暴行魔のごとく、下品ににじり寄る。
 ニチャァ、ベチャォ。
「は、う、っあ」
 トン。
 冷たく剥げた、ボロボロの壁に背が当たる。その距離は一畳分ほど。足で蹴る素振そぶりを見せるも、何の意味も為さない。
 ベチャ……シュッ!
 幻核生物は、手? 触手? にあたる一振りを星宮へ目掛け、伸ばし放つ!
「ひぅっ!」
 加虐心を煽る女特有の澄んだ悲鳴に対して、悦ぶかのように、胴体を狙ったその一撃が――、
 カァン!
 身体に触れ得るうはずの、二から三センチメートルほど手前で、乾いた音と共に弾かれる。
「……?」
 幻核生物は何が起こったか理解できず、体を不気味にうねらせる。
「(よ、よかった。ボクの霊子装甲でも防御出来てるっ)ふ、ぅ」
 一瞬、棒立ち状態になった幻核生物は、だが――、
 ビチュ、バシィン!
「――え?」
 ベチャ、バン!
「ひゃっ!」
 二重三重に繰り返し、叩きつけるがごとく、むちを星宮へ叩き放つ。
「(え? 諦めて、くれなっ――)ひぅ!」
 反撃をしない星宮は、パンチングバッグのごとく一方的に攻められ続ける。
 その一方、極上の獲物えさが眼前にあるにも関わらず、触れ得られないことに激昂げきこうしているのか、しなる鞭のように体を変形させ、何度も何度もなぐり続ける。
「(ぃうっ、ダメ! こ、このままじゃ霊装が、解けちゃ――)ぃ、やっ!」
 異形が、体全体を、星宮へ大きく振り上げた、――その瞬間とき
「おい」
 星宮に集中していたため察知が遅れたのか、体を半回転させようとした幻核生物は、次の瞬間、なぜかへやの壁に叩きつけられていた。
「俺の相棒ツレに汚ない触手で触るな」
「な、薙君!」
 幻核生物は星宮の位置から三メートル以上離れた位置へ、蹴り飛ばされていたのだ。よろめくように震えつつ、神薙へ向き直る。
 金属の棒で殴られてもほぼ損傷を負わないはずが、感じたことの無い振盪しんとうにより動きが鈍る。
 グッ、チョ、――ニ、チョン。
 鈍重であはるが、汚泥たる肉塊のごとき泥を、どうにか動かそうとするも、
 パァン!
 響き渡る銃声。直後、その不浄なる体の上部に、致命的な大穴が空いていた。
 やがて原型からだを維持出来なくなったのか、あちこちから液体状の何かが、汚らしく滴り堕ちては溶けていく。
 それは、神薙が土萩を救出した時と同じく、不浄な泡をたてながら、しぼむように消えていった。
 最後まで視認した神薙は、霊装を解いて口を開く。
「相手が悪かったな」
 無表情のまま、軽く服の埃を払う神薙を見上げる星宮は、
「(か、かっこいい)……ぁ」
 へたり込みながら、弛緩した表情で、やはり神薙の横顔を呆然と見上げる。
「大丈夫か?」
 勝手に動いたことを怒られるかと憂いていた星宮であったが、気遣いの一言で、なんとか向き直る。
「う、うん。――ごめんね。勝手に行動して」
 見上げたまま、だがやはり申し訳なさそうに謝る。
「いや、もう一体いる可能性には気づいていたんだが、土萩君の救助を優先してしまって遅れた」
「(ま、まだいたんだ)えっ、土萩君見つかったの!」
 星宮は大きな目を見開く。
「あぁ、四階で見つかった。今は中庭のベンチで休ませている。衰弱してはいるが、命に別状は無さそうだ。救急車も呼んである」
「はぁ~。ほんっと、薙君が一人で全部片付けちゃったんだね」
 空回りに終わったためか、悄気しょげ気味の星宮は小さな肩を小さく落とす。
 それを認めてか、ふーっ、っと息を吐いた後、神薙は屈みつつ目線を星宮へ合わせる。
「ここまで迅速に辿り着けたのは、お前あってのことだ。気にすることは一つも無い」
 長らく付き合って来た星宮にのみ、辛うじて気づける程の神薙の微かな笑み。
「――う、うん。ありが、とう」
 淡く照れながら、顔を下に向けて答える。神薙はもう一度だけ周囲へ目線を飛ばした後、
「立てるか? とりあえずへやから出よう」
「……」
「星?」
 俯いたまま、もごもごと、聞き取りがたい小声にて――、
「こ、腰が抜けちゃって(汗)」
 羞恥に頬を染めつつ、嘆声たんせいを吐き出す。
「――やれやれ、締まらんな」
 軽く頭を掻きつつ、へたり込んでいる星宮の脇の下へそっと手を入れて、静かに引き起こそうとする。
「……む」
 カーテンのように揺れる長いなめらかな黒髪から、淡く零れる洗髪剤シャンプーの香り。
 先の異臭とは真逆の心地よいであろう、異性特有の体臭においが、神薙の鼻腔をくすぐる。
「薙くん?」
 鈍重に気づかない星宮を無視して、(抱き)起こした瞬間、想定よりも軽いことにさらに不意打たれた。
「ご、ごめんね? こんなことまでしてもらって」
「――いや、まぁ。気にするな」
 口ごもる神薙は星宮を促して、階下へ降りる。救急自動車が来るまでの僅かな時間を埋めるため、椅子ベンチに寝かせた土萩の傍に戻る。
 ……ようやく築羽団地内において、異形はその姿を消し去った。まるで祝福のように、幾つもの星々と月が、彼らを照らす。
 神薙は少ない医学的な知識を振り絞り、少しでもと土萩の容態を診る。
「薙君、買ってきたよ!」
 自動販売機から経口補水液スポーツドリンクを購入してきた星宮が走り寄る。
「急に飲ませると体がびっくりするから、少しずつ飲ませるんだ」
 神薙は土萩の上半身からだをゆっくりと抱き起こし、キャップに注いだ液体を、ゆっくりと口へ運ぶ。
 何度目か口にすると、徐々に呼吸が強まり、やがて薄っすら目が開く。
「――ぁ、れ? 泥、は?」
「大丈夫か?」
「……だ、れ?」
「通りがかりの者だ。もう心配はいらない」
 優しい声色で、労わるように神薙は続ける。
「君は団地の廊下で倒れていたんだ。体調が良くないだろうが、もうすぐ救急車も来る。携帯電話もここだ」
「……けい、たい」
 神薙は画面にひびが入った携帯電話を差し出す。
 土萩はボーっとそれを見た後、震える手を伸ばしかける。
 神薙はそのままの姿勢で、
「昔、ここの団地は、住民らにとって、とても重要な居住地だった」
「……」
「この築羽団地は県内の工業地帯が盛んだった頃、集合住宅地としてよく機能し、その後も多くの住民の住まいとなり、まちを支えた」
「――ぅ、ん」
「友達にはそう伝えたら良い、真実だ。そして幽霊がいなかったことは、――君の携帯を修理すれば証明できる」
「……なんで。それ、を?」
 神薙は土萩の問いに答えず、まだ体調が安定しない彼を静かに寝かしつけた後、上着を布団の代わりに被せる。
 やがて、救急自動車の警笛サイレンが廃団地へ近寄り響く。好奇心に染められたのか、夜だと言うのに近くの住民までも、家から出てくる気配を示す。
「星、さっき協会へ連絡を入れた。警察もじきに来るだろう。――行くぞ」
「は~い!」
 駐車場所へ足を向ける神薙達の背中に、
「――ありが、とぉ」
 乾いたような、むしろ濡れたような、少年の弱々しい声がそっと届いた。
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