社会人の俺が女体化したら転がり堕ちていった

ニッチ

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三章 女以上に女

第十七話 男達との性夜

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 パン、パパァン!
 真っ暗な室内で、小さな発砲音のようなモノが連発し、ぶるりと身体を震える。クラッカーの音だと知ったのは、しばらく後だった。

「なに? なになに。かわ、川口。これ、なんなの――」

 ガチャン。動揺する私は後退あとずさりするけども、後ろの扉が閉まる音がして、そして――。
 
「「メリ~、クリスマ~ス!」」

 聞き慣れた、四人の男性ら? の声が真っ暗な部屋から響く。私が訳も分からず、うっ? へ? と戸惑っていると、やがて明かりが点いた。

「……はっ?」

 広くて豪華な部屋は、三十畳ほどありそうで、豪華なシャンデリアが吊り下げられていた。さらに調度品も素晴らしく、外の景色も良くて、素晴らしいデザインの部屋に――
 机の上には食べかけの食事やグラスが置かれており、ぶ厚いカーペットの上には空になった酒瓶が転がっていた。おそらくここにいる、四人の男性達が、飲み食いしたその残骸だろう。
 男性達は――待っていたよ新妻――と口々に言った。いや、一人だけ、待っていました主任、と。

「し、式峰係長? は、長谷川、君」

 それに囲部長に、十六沢代理も?
 ど、どうして、この、四人が? ――いや、川口を含めた五人が、一同に集って、こんな場所ホテルで、クリスマスに、私を出迎えるの? 
 そもそも、え? 一言も、みんなと関係があるなんて、言って、いない、のに?
 ポンと背後から両肩へ手が置かれて、馬鹿にするみたく揉みほぐされる。

「どうだ? ほぼ毎週お前を抱いていた四名を、指定の曜日以外で一堂に会するという、クリスマスプレゼントは?」

 サプライズだろ? っと言いつつグイっ前へと押し出される。私は低血圧気味の児童みたく、顔を真っ青にしてヨタヨタと歩く。やがて全員ごにんに囲まれるような位置にて立つ私を、川口が後ろから、片手で抱きしめてくる。

「……あの勝負に勝った四月。小生意気なお前を、オレのセフレにしようと心に決めたんだ。けど、女っ気のないお前を、一から十まで仕込むのはマンコ臭ぇ――あ、面倒くせぇと思ったのが始まりだった」

 ゲラゲラと何人かが品なく笑い、川口が――まぁまぁ――と制す。手足の体温が下がっていく。

「んで、とりあえず女殺しで有名な、式峰係長が頭に浮かんだわけだ。新妻おまえも上司の中では割と買ってそうだったしな。梅雨の時期にお前が口淫フェラしてるのや、乳首舐められてる動画を見せて、第一の仲間に誘ったわけよ」

 ギギギ、っと油の切れた機械のように、係長へ首を回す。スーツ姿の彼はネクタイを外し、ワインを飲みながら口を開いた。

「悪いな、新妻。抱けるイイ女は抱く主義なんだ」

 余裕をもって口角を上げた。川口は、ドレスの上から乳房むねを丹念に揉み始める。

「女らしさと性開発は係長に担当してもらった。――で、次は金だ。エロい下着とか服とかオレらだけで買い与え続けるのには限界があったからよ。――そこで目をつけたのが長谷川。いいところのボンボンみたいな話はチラッと耳にしていたんだよ。新妻も長谷川の面倒をよく見てたから、いけると思って夏くらいに話を持ちかけたんだ――」

 係長とは逆の方へ、口を半開きの顔を向ける。

「すみません主任。ボク、どうしても憧れの主任と、肉体関係を持ちたくて……」

 恐縮する素振りを見せるも、えへえへ、とわらい、さらに股間部を膨らませていた。――そん、な。長谷川君、まで?
 川口の空いている手が、再びお尻をなぞり始める。

「調教師と金が手に入って、次はどうすっかなぁ~、って思ってた秋頃だった。がバレてよ、囲部長に呼び出されたんだ。会社都合かいこじゃなくて自主退社クビにするってな? クッソ慌てたぜ。――が、そこで新妻様を思い出したんだよ」
 緩いお腹を揺らしている、奥の人物へ目を向ける。

「春もだが、特に夏頃からどうにか君を手に入れたいと思ってね。策を練る中、問い詰めていた川口から『絶対に気に入る贈り物を手配するから、処罰に手を加えて欲しい』と、言われてな。よくわからんが、とりあえずはと様子見して、いつも通りにジムに通っていたあの日に、君が現れた。最初はただの偶然と思ったが、途中から気付いてね。――まぁ、はからずしも、君はその張りぼての正義感と任侠心にんきょうしん、そして肉体を犠牲に、強姦魔かわぐちを社会的に救ってしまったわけだ」

 愚かな、っとその失笑が告げていた。
 乳房を揉む手が、ドレスの――ブラの中へ入り込み、生乳を揉み出し、私の眉間に皺がいく。

「でもおかげで、必要だった権力も手に入れられたってわけよ。部長とのラインが出来てから、もう営業部を使って新妻おまえおとしめるのはお手の物になった、ってわけだぁ」

 アッハッハ、と唾を後頭部へ飛ばす川口は、うなじの辺りへ口を近づけてくる。

「――んでまぁ、無礼講だから許してもらえるが、囲部長へゴマをするため『寒くなってきましたが、新妻で温めてやってもいい人とかいません?』って伺い立てたら……」

 窓際にいた、筋肉粒々な一名だんせいへ、目線を飛ばす。

「囲部長より、最高の転属祝いをいただいた、ってわけや」

 既にボタンを外して胸を開けている代理は、ニヤニヤと嗤う。
 臀部でんぶの谷間へ突っ込まれていた川口の指が、菊門付近をなぞり始め、ゾワゾワっとした。

「お前は上手く川口オレをかわして進めていたつもりだったかもしれんが、ぜ~んぶ、逆だったんだよ。事あるごとに携帯で連絡を取り合っていたの、気付かなかったのかぁ?」

 小さく震えた。衝撃的な事実を突きつけられただけじゃなかった。
 ……こ、こんな、最低な、屈辱的状況なのに、川口の指と口で身体をいじられて、ピクン、ピクンと小さく跳ねてしまう。――いや、むしろ、こんな状況だからこそ、なの?
 虚ろな瞳の私に、係長がサディスティックな声色で話してくる。

「お前との淫行は、ほぼ全て動画に撮って、五人で共有させてもらったよ。川口の指示であったとは言えね」

 川口の指が、乳首を摘まみあげ、それをドレスの外へずらし出し、みんなは見世物みたく、ニヤニヤと眺めていた。
 長谷川く……長谷川は?

「お、お金の負担は本当に僕がしました。結構な額でしたよ。……もちろん、川口さんの指示でしたけどね」

 お尻の指が、ドレスの上から、膣口と肛門の間を――ンンッ――爪先でなぞってくる。
 みんなに馬鹿にされながらも、身体を触られて弱々しく喘ぐ私に対して、お腹を叩き、お酒臭い息を吹きかけるように、囲部長が破顔した。

「もうわかっていると思うが、川口の言った私の談合案件は真っ赤な嘘だ。――後、川口の指示とは言え、危険日はいらんびを避けて膣出なかだししてやったのは、我々のせめてもの慈悲だと感謝してほしい」

 鎖骨の辺りを温かくて柔らかい、濡れたナニが這う中、ギンギンに股間を膨らませた代理は、上着を脱ぎ終えていた。

「しかしまぁ、年齢としの割に乳首が桃色バージンピンクやあったり、ヤリマンの癖に緩まない膣口を持ってたり、それに不思議なエロマン臭を漂わせる女やったで、お前は」

 ――何すか代理それ(笑)?
 ――褒めてるんですか?
 ――代理は見るところが違いますね!
 ――おいおい十六沢君。私より味わってはいないだろうねぇ?
 みんな、顔を見合わせて大笑いする。私は貧血に加えた脱力で、腰が抜けそうだった。
 ……えっと、つまり、全部、川口が仕組んだことで、みんな、私をハメてるだけじゃなくて、もう一段上で、ハメてたわけ?。
 一対一のセフレじゃなくて、複数人のセフレを、しかも本人が気付かずにまわしあって、さらに、それすら嘲笑あざわらってた?
 ……てか、そもそもアタシってナニ? リアルAV女優? 二号未満? ってか組織の共用愛人?
 他人のセイでもだけど、ここまで複数の異性おとことハメ果てて来た自分って、ヤリマンでメンヘラ気味の三十歳直前いたいクソビッチってこと?
 ――自分を傷つけるためだけの言葉が浮かんでは傷つけ、形を変えてまた傷つけ続けた。

「? ど~した。新妻。この程度で参ったなんて言わないよな?」

 川口が私を、すぐ近くにあったベットへ突き倒す。ドサッ、何の抵抗もなく倒れる。
 カチャカチャと金具が鳴らす音が一斉に聞こえたかと思うと、全員がスーツのベルトを外す音だった。
 係長、長谷川、部長、代理が、示し合わせたように順番に頷く。

「今までのは、クリスマスプレゼントの包装を解いただけの余興だ」

「主任。すみませんが、さっきからもう痛いくらいに勃ってます!」

「しかし、本当に気づかなかったとはねぇ。どうも股だけじゃなく、頭も緩かったようだな」

「そのドレス。脱ぐ気力も無いやろ。ワシに任せとけ――!」

 ビリリリィ! 
 ――あははっ、バカの一つ覚えみたいにドレスを引き裂き破る。川口のための勝負下着を着ていた私は、じっと天井を見つめたまま動かない。動けない……。

「――ちょちょ、ちょっと代理。ソレ高かったんですよ!」

「うっさいなぁ。てか、川口から聞いてんけど、コレお前の彼女のお古やろ」

「あっ、知ってました? お古ってか、胸と尻のサイズが大きすぎて返却されたんですよ。――ちょうど適当な相手がいたので、まぁいっかなって」

 グニッ。仰向けの私の左手に、陰茎が握らされる。
 ――放心状態でも、顔を見なくても、わかる……わかってしまう。この握り心地は、係長の。

「新妻。ナニも考えるな。ただ、気持ちよくなろうとしろ」

 チュボ、右乳首に唇と歯が当たる。この甘えるみたな舐め方は、長谷川の。

「レロン。――ほんと、新妻主任の身体だけは、今の彼女より優れていますよ」

 グッ。右手にも陰茎が握らされる。――部長の形。

「男を気持ちよくすることこそが女の幸せ。この言葉だけを何度も反芻はんすうしろ」

 ジュボッ。口に舌がねじ込まれて、前が見なくなったけど、この大きな舌は代理。

「ジュロ、レロ。五対一でも手加減せぇへんでぇ、にいづまぁ」

 そして。
 ――ズルルン!

「ンンッ!」

 膣が、一杯にされる。この、肉棒オチンポの形や長さは、知ら、ない?

「おおぉ! くううぅぅ。――皆様。遅ればせながら、男、川口。同期の新妻明のマンコに、初挿入させていただきましたぁ!」

 周囲から狂った喝采かっさいが聞こえる。
 おかしい、何もかもがオカシイ。――けど一番おかしいのは、こんな気狂いな現場で、何の抵抗も無く挿入はいったのは、オカシイよねぇ私?
 つまり、あたしは、こんなに惨めで、無様で、滑稽で、卑しく、都合良く、性の捌け口にされてきた事実を突きつけられた上、冗談混じりに輪姦レイプされているのに、マンコが濡れていたってこと? あははぁ、ゴミビッチぃ~。

「皆様に鍛え、育て、磨いてもらったオマンコは最高です。ありがとう。ありがとう!」

 パン、パン。
 わざとリズミカルに腰を打ち付けてくる。それを皮切りに、手も乳首も口も、忙しげに肉だの粘膜だのがぶつかり合い、液が飛び散り始める。
 初レイプが全員知り合いとか、意味不明で吐きそうな状況下でも、川口は愉悦に震えるように、演説ちゃばんを続けた。

「――オレから皆様にもプレゼントがあります。今日をもって、新妻との危険日はいらんびセックスを、開放いたします!」

 おおっ、っという男性の野太い声が室内に響く。女の身にもっとも危険な発言が告知される中、私は男の肉という肉で犯されつつ、他人事のように聞いていた。

「さらに、週一の曜日指定も解除します。相互理解の元、これからは好きな時に好きなだけっちゃってください!」

 パン! パァン!
 リアル肉便器を自由に指名できるという発表と、それを称える拍手の渦が起こる中――川口の肉棒オチンポってこんな形なんだぁ――と膣を通して感じていた。

「モロチン。――あ、ちげぇや。もちろんご安心ください。もしはらませた場合でも、皆様の光ある未来に陰を落としたりしません! 金を握らせるなり、脅すなり、洗脳するなり、何とでもいたします!」

 グチョ、ヌチョ、ビチャ。
 体液が身体中を被覆ひふくする。もう、川口の演説ことばを理解する頭すら、なくなりつつあった。

「では皆々様。我々の輝かしい未来への号砲を、共にとどろかせましょう!」

 膣へ出入り、両手で摩擦、持ち主が擦る、周囲にある全部で五本の肉棒が、刺激の佳境かきょうに入ってイッタ。

「みんなっ。思い思いの一言を!」

「新妻。これからも抱いてやるからな!」

「主任。これからも、ずっと都合のいい女上司でいてくださいね!」

「ニンフォマニア。後で調べておけ。お前のことだ」

「ヤリマンとヤリチン。最高の出会いやなっ。来年もヤッたるでぇ!」

 目を瞑る。過去に目に入ってすごく痛かったことがあったから。そこだけ気をつければ、後は別に――。
 ビュ、ピュ、ビュルル、ピュン、ドピュ! ドボッ。
 ……身体の内外にて五人分の白い生きた熱が放出され、付着していく。髪に、顔に、胸に、腋に、お腹に、へそに、腰に、腕に、太腿に、脚に、そして膣内なかに……。

「っ……う」

 人生で初めて、一瞬だけだけど、体のどの部分もが動かなかった。意識が遠退く中、長谷川らしき声が続く。

「主任。ホワイトクリスマス!」

「ばーか、長谷川。こういうのはって言うんだよ!」

 下品な嗤い声で、ふと思った。
 ――ほんっと、男って馬鹿で異常だ。そんな
 けど、そんな馬鹿で異常な存在に強姦される女は、ソレ以下ってこと? あはは、ハハ、は……。

「今日はオレのネタ、全部ウケるわ~。……ちなみに新妻。ここのみんなは、二十五日クリスマスに本命とヤルからな。お前みたいな便所女、オレらが本気で彼女にしてやるわけねーじゃん(笑)」

 ペッ、っと唾がヘソの付近に当たり、流れ込む。

「あと、オレらからテメェに連絡はするが、お前からはすんなよ。理由? ほんとお前はヌケてるなぁ、便んだよ。――って聞いてるか? おい、新妻クソビッチ

 ベットベトで臭いまま、ベッドに横たわった。横目にて、川口は私のプレゼントしたネクタイで、肉棒を拭き上げた後、ゴミ箱へてた。
 ……静かに目を閉じる。

「あ? ショックか何か知らんが失神しやがった。――皆さ~ん、すみません。とりあえず今日はお開きで。ぶっかけたい人とかなか使いたい人はシテから帰ってどうぞ~」

「わかった。俺は酒を飲んでから、なかを使わせてもらおうかな」

「じゃあボクも。あ、主任。聞こえてないかもですが、明日は十時までにチェックアウトしてくださいね」

「私はこのリアルAV撮影を継続しよう。十六沢クン。ちょっとそこのアバズレの脚をもって、股を開かせてくれ」

「わかりました。――ワシは髪に射精して、絡ませっかなぁ。明日の朝、ガッビガビになっとるでぇ」

 外で雪が降り始めたなんて、知らなかった。
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