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☆9.
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「あ、やば」
昼休みの終わりを告げるチャイムが鳴った。
慌てて、教室を飛び出すわたしたち。
「それじゃあな」
「うん」
こうしてわたしたちは、それぞれの教室にもどっていく。
★
「ねえ、日夏」
「ん? 何?」
由美に呼ばれてわたしは、彼女のほうを向いた。
今日の由美はどこか、表情が硬かった。
「どうしたの?」
「あのさ……単刀直入に聞くけど、隣のクラスの静岡とは、どういう関係なわけ?」
「……え?」
「実は、昼休みに、空き教室で静岡と日夏がふたりきりだったっていうのを目撃したひとがいるみたいなんだよね」
「え……だ、だって……」
「それって、本当なの……?」
わたしはことばを失った。
ふたりだけの秘密のつもりだったのに。
「由美……それは本当だよ」
「えっ」
「わたし、あいつと一緒にいた」
「じゃあ、あの噂も本当なわけ?」
「噂?」
「日夏が静岡にパシリされているって噂……」
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