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「そーゆーとこも、好きです」
「へ、へぇ、そ、そっか」
「だけど」
浅田の手からラケットが離れる。
地面に置かれたラケット。
そして、あたしに伸ばされた浅田の手。
「オレは憧れじゃない意味でも……っ、先輩が好きです!!」
あたしは、目を丸くした。
そして、
そのことばの意味を理解して。
「ほんと?」
聞き返したけど。
バカっ。
逆光のせいで、いま、浅田がどんな顔してるか、わかんない。
「浅田……さ、好きな子、あんたと同じ教室にいるでしょ」
「え?」
「前に仲良くしてるの、あたし、見た」
「違う違う!! 確かにクラスの女子に酒田耕一の話とか教えてもらってたけど!!」
え?
あ、あたしの推し俳優の話??
「オレ、先輩の趣味、知りたくて、もっと先輩と仲良くなりたくて、先輩の好きな俳優のこと、知ろうと思って……」
浅田……。
「先輩、オレじゃだめですか? 先輩の隣りにいるの、オレじゃ……」
「ばーか」
「!?」
「いつだって、あんたしかいなかったよ?」
いっつも、あたしのそばに寄ってきてくれるのは。
「先輩っ」
あたしは自分で立ち上がった。
嬉しくて、でも、ドキドキしていて。
爆発しちゃいそうだったけど。
これだけは言っておかなくちゃ。
「ねー、浅田」
「はい、先輩」
「あたしの残りの一ヶ月、あんたのって話したよね」
「はい」
「それならさ……」
あたしは、浅田を小突いてやった。
「あたしをハラハラさせないでよねっ!」
「ハラハラ?」
「そーだよ? 好きなひとが他の女の子と仲良くしてたら、なんかこう、心配になっちゃうじゃんっ」
「そ、それって……!!」
浅田が立ち上がって、ぎゅっとあたしを抱きしめる。
「きゃっ」
「先輩っ!! 好きです!!」
「んもぉ、そんなの、知ってる」
てか、胸、ドキドキしすぎて、死んじゃうっ!!
「オレ、ぜーったい、幸せにします!! 一生をかけて!!」
はいはい。
どーぞ、よろしくお願いしますね。
なんて、言えなくて。
「気が早いッ」
「ええっ」
「浅田は幸せとかどうとか言ってるけど……そんなプロポーズじみたこと言われてもねぇ」
「え、プロポーズのつもりですよ。それに、だって~」
浅田は拗ねたように言った。
「先輩といるだけで、オレ、幸せだし」
ばーか。
何そんな情けない顔してんのさ。
それはあたしも、なんだから。
「へ、へぇ、そ、そっか」
「だけど」
浅田の手からラケットが離れる。
地面に置かれたラケット。
そして、あたしに伸ばされた浅田の手。
「オレは憧れじゃない意味でも……っ、先輩が好きです!!」
あたしは、目を丸くした。
そして、
そのことばの意味を理解して。
「ほんと?」
聞き返したけど。
バカっ。
逆光のせいで、いま、浅田がどんな顔してるか、わかんない。
「浅田……さ、好きな子、あんたと同じ教室にいるでしょ」
「え?」
「前に仲良くしてるの、あたし、見た」
「違う違う!! 確かにクラスの女子に酒田耕一の話とか教えてもらってたけど!!」
え?
あ、あたしの推し俳優の話??
「オレ、先輩の趣味、知りたくて、もっと先輩と仲良くなりたくて、先輩の好きな俳優のこと、知ろうと思って……」
浅田……。
「先輩、オレじゃだめですか? 先輩の隣りにいるの、オレじゃ……」
「ばーか」
「!?」
「いつだって、あんたしかいなかったよ?」
いっつも、あたしのそばに寄ってきてくれるのは。
「先輩っ」
あたしは自分で立ち上がった。
嬉しくて、でも、ドキドキしていて。
爆発しちゃいそうだったけど。
これだけは言っておかなくちゃ。
「ねー、浅田」
「はい、先輩」
「あたしの残りの一ヶ月、あんたのって話したよね」
「はい」
「それならさ……」
あたしは、浅田を小突いてやった。
「あたしをハラハラさせないでよねっ!」
「ハラハラ?」
「そーだよ? 好きなひとが他の女の子と仲良くしてたら、なんかこう、心配になっちゃうじゃんっ」
「そ、それって……!!」
浅田が立ち上がって、ぎゅっとあたしを抱きしめる。
「きゃっ」
「先輩っ!! 好きです!!」
「んもぉ、そんなの、知ってる」
てか、胸、ドキドキしすぎて、死んじゃうっ!!
「オレ、ぜーったい、幸せにします!! 一生をかけて!!」
はいはい。
どーぞ、よろしくお願いしますね。
なんて、言えなくて。
「気が早いッ」
「ええっ」
「浅田は幸せとかどうとか言ってるけど……そんなプロポーズじみたこと言われてもねぇ」
「え、プロポーズのつもりですよ。それに、だって~」
浅田は拗ねたように言った。
「先輩といるだけで、オレ、幸せだし」
ばーか。
何そんな情けない顔してんのさ。
それはあたしも、なんだから。
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