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✿2.それからきっと、恋になる
37.
しおりを挟む「ねえ、里佳子さん。
わたしの気持ち、聞いてほしい」
里佳子さんは答えない。
相槌だってない。
「わたしは、里佳子さんが好きです」
「知ってる!!」
「本当に、好きです。
だから、里佳子さんには里佳子さんのままでいてほしい」
「わたしはわたしのままよ」
そっぽを向いたまま里佳子さんが答える。
「そうじゃない!!」
わたしの腹の底から、声が出た。
ビクリと肩を揺らす里佳子さん。
「そうじゃない!!
里佳子さんはそんな人じゃない!!」
「え?」
「わたしの好きな里佳子さんは、覚悟がある人!!
お姉ちゃんが好きだって、本気で思っている!!
自分の気持ちに嘘はつかない!!」
ガッと怒鳴って、
そのあと、急に冷え込んでくる。
何を言ってしまったんだろう、わたし。
でも、そうなのだ。
わたしが好きなのは素直な里佳子さんだから。
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