振り回されて、先輩♡ 猛烈ガールとツンデレ男子

●２．先輩と昼休み

　昼休み。
　あたしは先輩の教室に向かう。

「せーんぱい」

　わ。
　また来た、みたいな嫌な顔しないでよ。

　それでも、やめられない。


「なんだよ。今日も来たのかよ」

「そうでーす」

「相変わらず、きもいやつ」


　いーもん、きもくて。

　でも、あたしは先輩に恋できて幸せ。

　だから、いいの。

「却下」

「先輩、まだあたし、何も言ってませんってば」

「言わなくたってわかる。毎日、これだから」

「ねえ、先輩」

「だーめ。どうせ俺と飯食べたいっていうんだろ」


　そうです。
　……ぐすん。

　先輩って冷たーい。


「まあ、今日はいいかも」

「えっ」

「気分がいいから」

「ほんとですか!!」


　やったあ。
　夢見心地とはこういうやつ?

　でも、先輩。
　昨日もそんなこと、言ってましたよね。

　最近、ずっと、昼休みに奇跡が起き続けている。

　先輩が、オーケイしてくれるという奇跡が。