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「…つまり、ああいう事は日常茶飯事だってこと?」
立ち直った様子の高橋さんに聞かれた「ああいう事」というのは島田君の膝に座っていた事でいいんだよな?
「膝に座るのはそこまで頻繁じゃないです。みんな僕が小さいから面白がってるところがあって…」
「そこまでって、他にも何かされているのか?」
「姫抱き、とか? でもそれも膝に座るのも彼女出来た時の練習って…」
僕がそう言ったら高橋さんにまた抱きしめられた。腕の力が強くてちょっと苦しい。
「小林君。駄目だよ。これからは、させないで」
「でも、僕が姫だとみんな優しくしてくれて…」
「俺と付き合ってるんだから他の男に触らせないで」
・・・・・・はい?
高橋さんは今何て言った? 付き合ってる? え? 僕と? いつから?
「高橋さん、付き合ってって…えっと、僕と?」
「クリスマスにデートに誘ったらOKしてくれたじゃないか」
ポカンとする僕の顔を見た高橋さんは「その後何度もデートしたでしょ?」って言って頭を撫でている。
待って。クリスマスにイルミネーションを見に行くのをOKしたらもうお付き合いする事になっていたなんて聞いてない。じゃあ、今まで一緒に出かけたのって全部デートだったの?
「で、でも、高橋先輩いつもと態度が変らなかったから、だから、僕だけが先輩の事を好きなんだって思っ…ぐえっ」
言っている途中で高橋さんに思い切り抱きしめられて息が苦しい。さっき食べたものが出ちゃうよ。
「嬉しい! 俺も好きだよ。大事にしていたつもりだったけど伝わってなかった?」
今、好きって言った?? 高橋さんも僕の事を好きなの? そんな事・・・
「好きなんて聞いてないです!! 僕、ずっと、片想いだと思って、うう、」
「わわっ、小林君?! ごめんよ。ちゃんと言葉にしていなかったなんて、俺も相当舞い上がっていたんだと思う」
ショックのあまり涙をにじませて見上げた僕に焦った高橋さんが言うには、僕は入学してきた当初から人気があってすぐに「隠れ姫」と呼ばれるようになって不可侵領域みたいな扱いになっていたそうだ。小さいだけでどうしてそんな事に。
そんな僕との初対面のあの時に良くない絡み方をしている生徒がいるのを知った。
「助けた時に小林君と初めて話をして、こんなに可愛い子いるんだってびっくりしたんだ。それで、一目ぼれして…」
「えぇ?!」
「そうしたら中庭で見つけたから声をかけたんだよ」
( 一目ぼれって…、高橋さん何言ってんの?! うわわわ、恥ずかしいっ )
一気に顔に熱が集まって僕は今きっと真っ赤になっている自身がある。だって滅茶苦茶顔が熱いもん。
「会うたび可愛いなって思うようになったから、思い切ってクリスマスデートに誘ったらOKして貰えて嬉しくて、肝心な事が抜けていたんだね。ごめんね」
今までで一番の優しい笑顔で「好きだよ」って言った高橋さんの顔が近づいておでこにちゅっと唇が触れた。
「ひぁっ、せっ先輩?!」
「そんなに驚かなくても…修了式の日にも頭にチュウしたじゃない。もしかしてそれも気付いて無かった?」
「だ、だってっ、あの時は、混乱してたからっ…」
あの柔らかい感触って…ち、ちゅう、だったの?? 佐藤君に告白された直後でいっぱいいっぱいだったから解んなかったよ。そういえばあの時の高橋さんの笑顔が凄く優しかった事を思い出した。
頭の中は大混乱中なのに予鈴が鳴っているのが聞こえて、お互い自分の教室に戻らなければいけなくなった。
「小林君、色々食い違いがあるみたいだから、時間を作って二人きりで話がしたい。メッセージを送るね」
「はい、僕も塾の予定を確認しておきます」
最後にもう一度ぎゅって抱きしめられてから空き教室を一緒に出た。
その後の授業は全く頭に入ってこなくて、ひたすら黒板の文字をノートに書き写すことに専念した。
立ち直った様子の高橋さんに聞かれた「ああいう事」というのは島田君の膝に座っていた事でいいんだよな?
「膝に座るのはそこまで頻繁じゃないです。みんな僕が小さいから面白がってるところがあって…」
「そこまでって、他にも何かされているのか?」
「姫抱き、とか? でもそれも膝に座るのも彼女出来た時の練習って…」
僕がそう言ったら高橋さんにまた抱きしめられた。腕の力が強くてちょっと苦しい。
「小林君。駄目だよ。これからは、させないで」
「でも、僕が姫だとみんな優しくしてくれて…」
「俺と付き合ってるんだから他の男に触らせないで」
・・・・・・はい?
高橋さんは今何て言った? 付き合ってる? え? 僕と? いつから?
「高橋さん、付き合ってって…えっと、僕と?」
「クリスマスにデートに誘ったらOKしてくれたじゃないか」
ポカンとする僕の顔を見た高橋さんは「その後何度もデートしたでしょ?」って言って頭を撫でている。
待って。クリスマスにイルミネーションを見に行くのをOKしたらもうお付き合いする事になっていたなんて聞いてない。じゃあ、今まで一緒に出かけたのって全部デートだったの?
「で、でも、高橋先輩いつもと態度が変らなかったから、だから、僕だけが先輩の事を好きなんだって思っ…ぐえっ」
言っている途中で高橋さんに思い切り抱きしめられて息が苦しい。さっき食べたものが出ちゃうよ。
「嬉しい! 俺も好きだよ。大事にしていたつもりだったけど伝わってなかった?」
今、好きって言った?? 高橋さんも僕の事を好きなの? そんな事・・・
「好きなんて聞いてないです!! 僕、ずっと、片想いだと思って、うう、」
「わわっ、小林君?! ごめんよ。ちゃんと言葉にしていなかったなんて、俺も相当舞い上がっていたんだと思う」
ショックのあまり涙をにじませて見上げた僕に焦った高橋さんが言うには、僕は入学してきた当初から人気があってすぐに「隠れ姫」と呼ばれるようになって不可侵領域みたいな扱いになっていたそうだ。小さいだけでどうしてそんな事に。
そんな僕との初対面のあの時に良くない絡み方をしている生徒がいるのを知った。
「助けた時に小林君と初めて話をして、こんなに可愛い子いるんだってびっくりしたんだ。それで、一目ぼれして…」
「えぇ?!」
「そうしたら中庭で見つけたから声をかけたんだよ」
( 一目ぼれって…、高橋さん何言ってんの?! うわわわ、恥ずかしいっ )
一気に顔に熱が集まって僕は今きっと真っ赤になっている自身がある。だって滅茶苦茶顔が熱いもん。
「会うたび可愛いなって思うようになったから、思い切ってクリスマスデートに誘ったらOKして貰えて嬉しくて、肝心な事が抜けていたんだね。ごめんね」
今までで一番の優しい笑顔で「好きだよ」って言った高橋さんの顔が近づいておでこにちゅっと唇が触れた。
「ひぁっ、せっ先輩?!」
「そんなに驚かなくても…修了式の日にも頭にチュウしたじゃない。もしかしてそれも気付いて無かった?」
「だ、だってっ、あの時は、混乱してたからっ…」
あの柔らかい感触って…ち、ちゅう、だったの?? 佐藤君に告白された直後でいっぱいいっぱいだったから解んなかったよ。そういえばあの時の高橋さんの笑顔が凄く優しかった事を思い出した。
頭の中は大混乱中なのに予鈴が鳴っているのが聞こえて、お互い自分の教室に戻らなければいけなくなった。
「小林君、色々食い違いがあるみたいだから、時間を作って二人きりで話がしたい。メッセージを送るね」
「はい、僕も塾の予定を確認しておきます」
最後にもう一度ぎゅって抱きしめられてから空き教室を一緒に出た。
その後の授業は全く頭に入ってこなくて、ひたすら黒板の文字をノートに書き写すことに専念した。
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