【R-18】男の生きられない世界で~逆転世界で僕に出来る事~

素朴なお菓子屋さん

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第一章 シェルター編

飛び出そう~

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「しかし……クレールのヤツめ独り占めして……許せんな」


「もし、僕がエッチな事、アンナ様だけが知っていたら……どうします?」


「勿論皆に内緒で私だけの肉便器になって貰うに決まっているだろうっ!!」


「つまりそういう事ですよアンナ様」


「くっ……!皆の肉便器という事か……!!」


「そんなに肉便器扱いしていると……今度は僕がアンナ様に襲いかかっちゃいますよ~?」


「望む所だ!!!なんなら今からでも良い!!!無理なら明日でもいいぞっ!!!」


 そんな風にイチャイチャしていると、僕の着崩れた服にしがみつき、爆乳を押し付けてくるアンナ様。
 もう1回戦できちゃいそうだな……。


「アンナ様っ!!!」


「あぁリュカッ!!!良いぞぉ!!!」


 ソファに押し倒し――今度が僕が上に乗って何度も何度も……朝までセックスした。

 計20時間くらいの交合い。水分補給や食事は偶に挟む休憩のうちに軽く済ませつつ……途中でアンナ様の自室のベッドに移り、ギシギシとベッドを鳴らしていた。

 アンナ様仕事平気なのだろうか。
 まぁ……今、疲れ果てて隣で微睡んでいる辺り、平気なのだと思いたい。


「リュカ……あぁ、愛しのリュカ……」


「ここに居ますよアンナ様」


 寝惚けつつ、探る様に手を伸ばしてくるアンナ様の手を優しく掴み、重ねる。


「リュカ……お前は……外に出たいんだな?」


「――――えっ……?」


 なんでアンナ様はわかってしまったのだろうか。

 驚き、言葉が出ない僕をクスリと笑い……アンナ様が話を続ける。


「伊達にこのシェルターの施設長を務めておらんぞリュカ。施設長には、まず鑑定魔法が使える事が最低条件だ」


 つまり……僕もシェルターの施設長候補生か。ならないけどね。


「それに加えて……特殊な魔法が使えれば尚良い。つまり私も特殊な魔法使いなのだよ」


 ウィンクしながら僕の唇に指を押し付けてくる辺り……その魔法は教えてくれなさそうだ。

 アンナ様が僕に背を向け、ベッドの横に備え付けられた、小さめの物置を漁り……何かを掌に握り締め、再び僕と顔を合わせる。


「指を出せ、リュカ」


「は、はい!」


 咄嗟の事に、つい利き手ではない右手をアンナ様に突き出す。

 アンナ様が勢いよく僕の手を掴んだと思えば……僕の薬指に一つの指輪が付けられていた。


「これは……?」


 この世界に、結婚という概念は無い。
 男は常にシェルターに居る……というかシェルターの中でしか生きられないからね。結婚なんて廃れて当然のシステムだ。


「《共心の指輪》という魔法具だ。二つで一つの指輪でな……その、片方を付けた相手に危機が迫れば知らせてくれる物だ」


 恥ずかし気に、頬を赤く染め上げながらそっと右手を突き出すアンナ様の薬指には、僕の指に付けて貰った指輪と同じ物が付いている。


「アンナ様……大好きです」


 優しくキスをして、そっと寄り添う。


「わ、私も……リュカを愛している!!だ、だから……肌身離さずこの指輪を付けておけっ!」


 恥ずかしいのか、少し語気の強いアンナ様。
 とても……とても可愛らしい人だ。


「クレールの事も私に任せておけ。安心して……旅立つと良い。この世界を知り……この世界を魔女から解放してくれ・・・リュカ」


 瞳に強い力を宿し、そう伝えてくるアンナ様。

 あの、僕……シャルロット様に会いに行こうかなって……。
 ついでに道中女の子といっぱいセックスしようかなって……そんな気持ちなんですけどアンナ様……。

 そんな事、アンナ様に言える訳も無くて――――勘違いから始まる、僕の呪われた異世界旅が始まりを告げた。

 お供とか付けてくれないかなぁ?なんて甘い考えを巡らせながら……アンナ様の胸元に寄り添い、目を閉じて眠りにつく。


 ――――目を閉じ、激しい性行為に疲れて直ぐに眠りについた僕は……愛おしそうな、優しい顔付きで自分のお腹を撫でるアンナ様に気が付く事は無かった。




 *************


 それから数日、僕はレベル上げに勤しみながら……クレールさんとアンナ様とイチャラブセックスを堪能した。

 アンナ様はあれ以来スローセックスにブームが来ているらしく……優しい、ゆっくりとしたセックスをする様になった。

 一度……訂正、何度かクレールさんとアンナ様で3Pをしたのだけれども、それ以来クレールさんにもスローセックスブームが到来したらしく、激しいセックスが好きな僕はフラストレーションが溜まっていった。

 ま、シェルターから出て……自由に旅をすれば、好き放題好きなセックスが出来るだろう。そんな贅沢な考えで二人との時間を大切にした。


 **************


 レベルもある程度上がり、身体がガッシリしてきて……生活魔法という便利な魔法を習得出来た辺りで、旅立ちを決意。

 基礎や応用魔法、空間と回復……それから鑑定、そして遂に生活魔法。順番ぐちゃぐちゃ過ぎる。

 恐らく個人差がある、そうとしか思えない。

 下手すれば死ぬまで到達出来ないレベルで、生活魔法を習得出来る人も居たりするのだろうか。この世界の歪さは凄く気になる。

 まぁ、そんな事は放っておいて、旅立ちの日はクレールさんとアンナ様には予め伝えておいたので、発情期に抱かせて貰う女の人達は……申し訳ないけどキャンセルという事になっている。

 成り行きだけど、いつか魔女の呪いを解きに行くから……浮いた女性達に搾精される男の人達は暫く頑張って欲しい。

 何処に魔女の呪いの発生源があるか調べつつ、世界を旅しよう。

 巨乳に爆乳……エルフにマーメイドやモンスター娘……この異世界には何が待ち受けているんだろうか。

 目先の目標は、シャルロット様の治める国……アナントン王国。

 クレールさん達から聞いた話だと、このシェルターから魔法車と呼ばれる、車の様な魔法具で移動しても、数日はかかる距離らしい。

 数日で着くなら欲しいと思ったんだけど……相当高価な物らしく、アンナ様も持っていなければ、シャルロット様も緊急時にしか使わないらしい。

 因みに馬車で行けば、1ヶ月近くかかるとか。シャルロット様遠出しすぎだろ。

 アンナ様の憶測の話だけど、遠距離通信魔法具というパソコンみたいな物があって……それで政務をし、王国にいる宰相閣下と王女殿下が代理を務めていたのでは、との事。休暇も兼ねているのかねぇ。

 異世界に来ても現代らしさを感じる辺り、人というのはどんな世界でも共通する進化をするだなぁ……なんて感じた。

 偶に僕のいた地球にあって、この世界には無いものもあるので……隙あらば『錬金術』を試して何か作るのもいいかも知れない。

 それよりもナンパとセックスが大事だけどね!

 そんな風に日々この世界の知識付けと鍛錬、それとレベル上げと性行為……充実した毎日。

 そんな日々とも別れを告げ……新たな世界に旅立つ今日。


「リュカ様……どうか、どうかご無事で。定期的に戻ってきて下さいねリュカ様……。1ヶ月に一度……いや、1日……半日……1時間……5分……アイタッ!!」


「リュカを困らせるな。女なら好いた男くらい好きにさせてやれ!」


「は、はい……アンナ様……」


「ははは……。思い出したら会いに来ます。必ず……二人とセックスしに戻ります」


「うむ。欲望が破裂する前に戻ってきてくれると有難いぞ」


「私もですっ!!」


「分かりました。それじゃ……行ってきます」


「うむ。気を付けてな」


「ちゃんと、空間魔法に放り込んだ鎧……着てくださいねっ!!」


 餞別にアンナ様からは丈夫な生地で出来た服と、硬い皮鎧、それと両刃剣や短剣を。

 クレールさんからは……フルフェイスの鎧を貰い、速攻で空間魔法の一つ『アイテムボックス』にしまいこんだ。

 クレールさんの問には答えず、二人別々に優しくハグをして、口付けを。

 3人笑顔で……僕は空間魔法を使い、転移する。

 転移先はシェルターの外、オークの経験値場の少し奥の隣街の方へ。


 笑顔で手を振る二人の前から、パッと視界が切り替わり……シェルターの外へ出た。


 少し後ろではオークが産まれ、そして死んでいく。

 前には……木漏れ日が差す、僅かな森林があり――――


「や、やめろぉ!!卑怯者がぁっ!!!」


「ほらほら!!アタイを立派なママにしておくれよっ!!!」


「嫌だっ!!!やめろ嫌だっ!!!パパは嫌だぁぁぁ!!!!」


――あぁ、逆転した世界のレイプはこんな悲惨なセリフを聞かなきゃいけないんだなぁ……。

 目の前の森林の方から悲惨な会話が聞こえ……流石に可哀想な声をしていたので助けに行くことに。
 幸先思いやられるなぁ……。
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