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第一章 シェルター編
目覚めるチート
しおりを挟む「それじゃあ……リュカ。またお会いしましょう」
「はい……。お待ちしておりますシャルロット様」
優しく口付けをし、シャルロット様と別れを告げる。
馬車に乗り込むシャルロット様のデカいケツを見送り……心に消失感を感じる。
女王様なだけあって、このシェルターの従業員達の御見送りも凄い事になっている。
皆が馬車が見えなくなるまで頭を下げ……シェルターから出ていってから頭を上げ、漸く皆再び持ち場へと戻る。
「ふむ……御満足頂けた様だな。リュカ、大手柄だぞ」
「はい。ありがとうございますアンナ様」
「うむ。それでは私は戻る。後は頼んだぞクレール」
「は、はい!行きましょうリュカ様!!」
あの後、何十回と性行為をした僕とシャルロット様の間には、愛が芽生えた……気がする。僕の主観だけど。
一度肌を重ねると……情が湧くよね。あわよくばもう一度抱きたい、そう思わせる身体だった。
そう言えばこの世界で妊娠した場合、鑑定魔法と呼ばれる魔法で性別を確認される。
少数だが、男の子が宿った場合……シェルター内の施設で出産を迎え、その後、会うことは滅多になくなるらしい。貴重な種馬だからね。
ただでさえ貧弱な男なのだから、丁寧に扱われるとかなんとか。
女の子だったら、国内のそこら辺にある病院的な施設で出産らしい。寒暖差が凄い。
それと、男の子を産めれば、それだけで褒賞が出るのだとか。
元の体の持ち主であるリュカの言っていた……魔女の呪い。それがこの世界には充満している。
なんでも……大昔に居た全くモテなかった一人の女性が、男を殺す魔法を生み出し……この世界を覆うレベルで発動させ、未だに効果があるらしい。それが魔女の呪い。言い伝え程度だけどね。本当の理由なんて……遠い昔すぎて誰も覚えちゃいない。
防御魔法とやらで男を守り……それが道具に変わり、シェルターという施設が出来た。
魔女の呪いから隔離する為に産み出された施設だ。
閉塞的な建物で、陽の光を浴びられない男達は次第に弱り……現在じゃまともに射精が出来ないくらいの貧弱な生物へと成り果てた。悲しい世界。
「はぁ……」
シャルロット様に会えない寂しさが募り、溜息漏れる。
遠い国の女王様……中々会う機会無いだろうなぁ。
血管が浮き出るくらいの色白で、爆乳……それでいて高貴な御方。全てが好みなんだよねぇ。
「だ、大丈夫ですかリュカ様?お疲れの御様子で……」
センチメンタルな僕の溜息を拾ってくれた人は……この施設の従業員である、クレールさん。
眼鏡を掛けた、ショートボブの若い女の人だ。おっぱいはデカい。
「いえ、疲れては無いのですが……少し、寂しくてですね」
「さ、寂しい!?何故……な、何故でしょうか……!?」
オドオドしつつも……僕に迫りつつ聞いてくるクレールさん。
これは……あれだ、チャンスだと思ってるやつだ。目のギラ付きがヤリたいだけの若い男にそっくりだ。
「シャルロット様と……もう会えないと思うと……少し」
なだれかかる様にクレールさんの腕に寄りかかる。ヤレそうな雰囲気なので……小悪魔的な雰囲気でノっていこう。
リュカ君の体格は貧弱なもんで……クレールさんの身長が170cmくらいあるのに対して、150cm程度しかない。これでも18歳なんだけどなぁ。
ま、つまりこの身長差だと……顔の位置に胸があるもんで、少し顔を逸らして横顔でクレールさんの巨乳を楽しむ。
「んんっ……!?リュ、リュカ様!?」
スリスリと頬を擦り付け、布越しのスライムを楽しむ。
シャルロット様には敵わないが……それでも充分過ぎる質量。ビバ異世界。
こうやって……シャルロット様と会えない寂しさを埋めていこうかなぁ……。
「さ、さささ誘ってるんですよね!?そうですよね!?!?良いんですよね!?!?」
鼻息荒く、興奮した面持ちのクレールさんに肩を掴まれ……クレールさんの手がめり込む。
痛てぇ!!!強ええ!!
「こ、ここじゃダメです……!僕の部屋に行きましょう……?」
痛みを堪えながら声を出したもんで……いじらしく誘ってる風になってしまった。
「えっ!?良いんですか!?で、出るもん出ます……?あっ……でも明日の予定が……」
丁度今の僕は発情期。元のリュカ君の体なら……ね。
昨日のシャルロット様との性行為を考えると、まだまだ余裕で出る。むっちゃ出る。
転換ボーナスの『健康』が関係しているのか……異世界に来たことによる、僕の精神面の興奮が関係しているのか。兎に角、精子は沢山出る。
「今も……出ます。明日も……出ます。だから……安心して僕の部屋に行きましょう?」
クレールさんの手を、僕の性器に誘導すると……反り勃った性器を包み込む様に触るクレールさん。
「神は……居た……」
「大袈裟ですよそんな……」
性器を握りつつ、静かに涙を流すクレールさんに苦笑いしつつ……僕の自室に向かおうとすると背後から物音がする。
慌てて手を引っこめるクレールさんと共に振り返ると……リュカ君の知識には無い物体がいた。
ドロドロとした、粘着質な体液で核を覆う生物……僕の中の知識で言えばスライム。それが居た。
「チッ!!さっき紛れ込んだか……。警備隊は何してるんでしょうかねぇ……」
青筋を浮かべながら、手に威圧感のある不思議な光を纏うクレールさん。
魔法か……!?魔法なのか!?
ちょっと見てみたい気持ちもあるけど……スライムを倒してみたい気持ちもある。
鈍重で、見るからに弱そうなスライムなら……僕でも踏み殺せそうだ。
「クレールさん待ってください!僕にやらせてくださいっ!」
「えっ!?ちょ、リュカ様!?!?」
光を霧散させ、駆け出す僕を止めようとするクレールさんをすり抜け……スライムの核を踏み潰す。
なんだかこの世界に来る前より好戦的なのは……『アクティブ』とやらのせいなんだろうか。
かなりバッドステータスな気がするんだけど。
「あぁっ……!!そんな!!」
振り返り、腰を抜かして座り込み、顔を真っ青にしたクレールさんを見て……自分の浅はかさを知る。
何が駄目だったのかは把握出来て無いけ――――
【レベルが上がりました】
【レベルが上がりました。基礎魔法を習得しました】
【レベルが上がりました。空間魔法を習得しました】
【レベルが上がりました。応用魔法を習得しました】
脳内に響き渡る機械的な声を聞き、この世界にレベルがある事を知る。
なんでリュカ君は知らなかったんだ……?
【レベルが上がりました。基礎体術、基礎武術を習得しました】
え、スライム1匹でこんな上がるの?
あれか、『成長』のお陰か?
それよりも……色々覚えていくなぁ。この世界、楽しくなってきた。
レベルの上昇と共に、身体がビキビキと悲鳴を上げ……成長痛みたいな痛みを感じる。
筋肉が膨張している様な、骨格が伸びる様な……張り裂けそうという程では無いので、恐らく大丈夫。
「リュ、リュカ様……?無事……なんですか?」
「ちょっと痛いですけど……問題は無いですね」
「えええ!?なんで……!?」
「さぁ……」
【レベルが上がりました。回復魔法を習得しました】
お、良いの来た。
ここまで上がって、漸く脳内アナウンスは止まった。
結構上がったなぁ。
「治癒」
ポゥッと優しい光が僕を包み込み……全身の痛みが引いていく。
なんだか、別の体になった感じ。貧弱なリュカ君の体とは違い、強さが滲み出ている……気がする。
そして心做しか筋肉質になった身体は……もっと激しくセックスが出来るぞ、と訴えてきている。
「えっ……?えっ?魔法……えっ?リュカ様が使いました……?えっ?」
困惑するクレールさん。
ひょっとすると……さっきの成長痛すら耐えられないのか?この世界の男達は。
「使いました」
「どういう事なんですかぁ……私ついていけないですぅ……」
安堵からか、力が抜けて立ち上がれないクレールさんに手を貸して、立ち上がらせる。
「お、軽いですねクレールさん」
「いや……えええ……」
未だ困惑するクレールさんの腕を取り、気を取り直して僕の部屋へと誘い込む。
体が元気になり、心も逞しくなり……オマケに精子も満タンだ。
「クレールさん……エッチな事……しましょ?」
「そ、そうですね……!!これだけ強い身体なんですもの!!出来ますよね!!」
耳元でそっと呟くと、ノリノリになるクレールさん。さっきまで僕の心配をしていたのに、無事だと知ると、すぐ切替える……
性欲の強い女の人っていいなぁ!!
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