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第二章 魔法協会セミナー編
かんぱーい!!
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「ピリス、マジィ? まだまだこれからっしょ!」
「いやいや、パシー嬢、それこそ夜はまだまだ長い、いきなり始められてはみなも困るだろう」
「パシーさん! 始めからウォートカ一気飲みは無いですぜ」
「アイスクラーさま、シドウ会長に代わってお詫びいたします。パシーさまはちょっとお疲れになられているようで」
「疲れてるわけないっしょ、このメガネ! そもそも、あの白髪ジジイはなんなんだよ? 取り敢えずアイツ呼ぼうぜ、オオカワ。アイツにはマジ、アタシ、説教したいし」
「はぁ、酒乱は好きじゃないよ。カヤちゃんも来ないし、お兄ちゃんまだかなぁ」
あー、やってるな
相変わらずパシーは強い酒から始めてエンジンかけるよなぁ。
「おー、みんな、おつかれさまー」
8人掛けの大きな切り株のテーブルにいる(公社)の会員に声をかける。
「あっ、お兄ちゃん! こっちこっち」
満面の笑みで手を振るアカネの傍の椅子に腰かけた。
「あれ、カヤは来てないの?」
俺の言葉にカイルは苦笑いを浮かべる。
「それが『疲れたからもう寝る』だそうです」
まぁ、9割の確率でそうなるだろうなと講座後の態度で分かってはいたけどね。
どうすりゃ良かったわけよ。
「アニキも来やしたし、乾杯しましょうや」
ンドルが気を利かせて、ハチミツ酒を注いだグラスを渡してきた。
甘口の酒で飲みやすいが結構、アルコールが強いんだよな。
「ンドル、ありがとう。でも、今は、俺もアカネと一緒でミルクでイイかな」
あとでカヤのご機嫌伺いする時に酔っぱらった顔だったら余計スネそうだしな。
「一緒だね、お兄ちゃん」
ミルクが注がれたコップをアカネが渡してきた。
コップを持ったアカネの手には白い手袋がはめられている……あの時の戦いの後遺症はまだ癒えてはいない。
「ありがとう、アカネ」と言いながらコップを受け取り掲げた。
「えー、本日は第一回魔法協会セミナーにご尽力してくれた、みなさん。会長のカヤ・シドウに代わって心から御礼を申し上げます。特に、当会への寛大な措置を図ってくださった、エレメントアーミーのピリス・アイスクラ―特務大尉には」
「かんぱーーーい」
と俺のスピーチを酔っ払いパシーが遮って乾杯をした。
「かんぱい!」「乾杯でさぁ」「乾杯ですね」「かんぱーい……」
始まってしまったなら仕方ないかと俺も「カンパイ」する。
まったく、ただの飲み会じゃなくてこれも付き合いの内なんだから、挨拶くらいしっかりさせてもらいたかったぜ。
「……パシー嬢が居て良かったな、タケミツ」
ピリスがグラスを傾けながら語り掛けてくる。
「早く飲みたいだけだろ」
「いや、違うな、あれ以上ヨソヨソしい挨拶を聞かされたら酒が不味くなるのだよ」
グラスをテーブルに置いて俺をジッと見てきた
「いやいや、パシー嬢、それこそ夜はまだまだ長い、いきなり始められてはみなも困るだろう」
「パシーさん! 始めからウォートカ一気飲みは無いですぜ」
「アイスクラーさま、シドウ会長に代わってお詫びいたします。パシーさまはちょっとお疲れになられているようで」
「疲れてるわけないっしょ、このメガネ! そもそも、あの白髪ジジイはなんなんだよ? 取り敢えずアイツ呼ぼうぜ、オオカワ。アイツにはマジ、アタシ、説教したいし」
「はぁ、酒乱は好きじゃないよ。カヤちゃんも来ないし、お兄ちゃんまだかなぁ」
あー、やってるな
相変わらずパシーは強い酒から始めてエンジンかけるよなぁ。
「おー、みんな、おつかれさまー」
8人掛けの大きな切り株のテーブルにいる(公社)の会員に声をかける。
「あっ、お兄ちゃん! こっちこっち」
満面の笑みで手を振るアカネの傍の椅子に腰かけた。
「あれ、カヤは来てないの?」
俺の言葉にカイルは苦笑いを浮かべる。
「それが『疲れたからもう寝る』だそうです」
まぁ、9割の確率でそうなるだろうなと講座後の態度で分かってはいたけどね。
どうすりゃ良かったわけよ。
「アニキも来やしたし、乾杯しましょうや」
ンドルが気を利かせて、ハチミツ酒を注いだグラスを渡してきた。
甘口の酒で飲みやすいが結構、アルコールが強いんだよな。
「ンドル、ありがとう。でも、今は、俺もアカネと一緒でミルクでイイかな」
あとでカヤのご機嫌伺いする時に酔っぱらった顔だったら余計スネそうだしな。
「一緒だね、お兄ちゃん」
ミルクが注がれたコップをアカネが渡してきた。
コップを持ったアカネの手には白い手袋がはめられている……あの時の戦いの後遺症はまだ癒えてはいない。
「ありがとう、アカネ」と言いながらコップを受け取り掲げた。
「えー、本日は第一回魔法協会セミナーにご尽力してくれた、みなさん。会長のカヤ・シドウに代わって心から御礼を申し上げます。特に、当会への寛大な措置を図ってくださった、エレメントアーミーのピリス・アイスクラ―特務大尉には」
「かんぱーーーい」
と俺のスピーチを酔っ払いパシーが遮って乾杯をした。
「かんぱい!」「乾杯でさぁ」「乾杯ですね」「かんぱーい……」
始まってしまったなら仕方ないかと俺も「カンパイ」する。
まったく、ただの飲み会じゃなくてこれも付き合いの内なんだから、挨拶くらいしっかりさせてもらいたかったぜ。
「……パシー嬢が居て良かったな、タケミツ」
ピリスがグラスを傾けながら語り掛けてくる。
「早く飲みたいだけだろ」
「いや、違うな、あれ以上ヨソヨソしい挨拶を聞かされたら酒が不味くなるのだよ」
グラスをテーブルに置いて俺をジッと見てきた
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