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王国にて
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国王の元に連絡を入れたフェリクスは翌日、王宮へと呼び出され、浮世離れした豪華な装飾品が並ぶ一室で家臣達に小言を言われていた。
「国王様からのお誘いを断るとはフェリクス殿はお忙しいようで」
「特務大尉でおられるのだから余程大事な任務があったのでしょうな」
フェリクスは家臣達の嫌味な言葉をひたすら笑みを浮かべ聞き流していた。
『昨日リオはこんな感じで言われてたのか? よし、後でリオに謝ろう』
フェリクスがそんな懺悔の念に駆られていると奥にある重厚で豪奢な扉が開かれる。
すると先程まで口々に嫌味な言葉を垂れ流していた家臣達も一斉に黙り、膝をついて頭を垂れる。
勿論フェリクスも同じく膝をつき敬意を表していると奥から国王が姿を現した。
国王が席に着くと沈黙を破りフェリクスがまず言葉を発した。
「国王様。先日はお誘いいただいたのに申し訳ありませんでした」
「ふふ、まぁ良い……ひとまずフェリクス特務大尉と二人きりで話がしたい。他の者は少しの間、外してはくれないか?」
国王からそう言われて反対する者などいるはずもなく、全員が揃って退室して行く。
国王とフェリクスだけが残された部屋は暫し沈黙が支配していた。
「人払いは済ませた。そろそろ頭を上げてくれないか?」
次は国王が沈黙を破り語り掛ける。
「国王様、昨日は本当に申し訳無く……」
「フェリクス。もういいと言ってるんだが」
尚も膝をつき、頭を下げたまま、かしこまった謝意を口にするフェリクスを国王が遮る。
「あまり調子に乗るとあの家臣達が虐めてくるからなぁ」
「彼らからしてみれば、君の存在が特異なんだろう。悪気はないんだ……多分」
『小声で多分て言ったな』そう思ったが口にする事はなく、フェリクスは口角を上げて立ち上がった。
二人のやり取りを見てもわかる通り二人の間柄はフランクな物だった。ただ立場上、他の者がいると型にはまったやり取りに終止しなければならない。それを嫌い国王は人払いをしたのだ。
「昨日は本当に申し訳ない。どうしても外せない用事があったんで」
「急に言ったのはこちらだ。それは仕方ない。それより伝えたかったのは四百年の式典の件だ。多方面から君の出席を求められている。国内の者だけならまだしも、あの国からも」
国王は弱りきった様な顔をフェリクスに向けてくる。
超常戦争終結から四百年が経ち、それは新世紀になり四百周年である事も意味している。
近くその記念式典がここルカニード王国で予定されていたのだ。
世界連合の中核を担っている三大国で行う案も出ていたが、それでは世界連合に所属していない国々が納得せず、かと言って世界連合と敵対関係にある様な国々で式典など世界連合が許すはずもない。
そこで落とし所として完全中立を謳うルカニード王国で行う事で決着したのだ。
「匿われている様な身だし、たまには国王の顔を立てますよ。それが一番スムーズに事が進むだろうし」
「申し訳ないな。奴らが来れば針のむしろとなるやもしれぬが……」
「お気になさらずに。半分は自分でまいた種だ。まぁその時は何処かに避難しますかな」
フェリクスが憂鬱そうに笑うと国王も苦笑いを浮かべフェリクスの肩を軽く叩いた。
その後家臣達を呼び入れて式典に関する話し合いが進んで行く。勿論この時フェリクスは終止神妙な面持ちでやり過ごしていた。
その後、話し合いが終わり王宮を後にしたフェリクスは自宅へ戻るとすぐにリオに連絡を入れる。
「ああ、今帰宅した。昨日はすまなかった。嫌な思いさせたな」
「どうしました? 向こうでもまだ何か言われましたか? 私は別に怒ってませんよ。ただビションズで覗いて相手の弱み握ってやろうかと考えてましたけど」
「それは怒ってないとは言わないと思うが。俺達の立場もあるから大人しくしといてくれ」
フェリクスは電話で話しながら頭を抱えていた。
「わかりました。それで、国王の用件はなんだったんです?」
「国王様な。記念式典への出席を要請されたよ。まぁ仕方ないから出る事にした」
「やっぱり……いいんですか? 嫌な思いする事になりませんか?」
「嫌な思いぐらいで済むならいいだろ。それで国王の顔が立つならな。借りばっかり作ってるからたまには返さないとな」
「まぁ大尉が良くて、それで国王様の顔が立つならいいのかもしれませんね」
「……やっぱりちょっと怒ってないか? 何かトゲトゲした物を感じるんだが」
「ふふ、まさか。たまには私も飲みに行きたいんで今日はそろそろ失礼しますね」
リオと電話を切った後、フェリクスは部屋のソファに座り冷蔵庫にあった缶ビールを口にする。暗い部屋で今後の事を考えながら一人苦慮していた。
「国王様からのお誘いを断るとはフェリクス殿はお忙しいようで」
「特務大尉でおられるのだから余程大事な任務があったのでしょうな」
フェリクスは家臣達の嫌味な言葉をひたすら笑みを浮かべ聞き流していた。
『昨日リオはこんな感じで言われてたのか? よし、後でリオに謝ろう』
フェリクスがそんな懺悔の念に駆られていると奥にある重厚で豪奢な扉が開かれる。
すると先程まで口々に嫌味な言葉を垂れ流していた家臣達も一斉に黙り、膝をついて頭を垂れる。
勿論フェリクスも同じく膝をつき敬意を表していると奥から国王が姿を現した。
国王が席に着くと沈黙を破りフェリクスがまず言葉を発した。
「国王様。先日はお誘いいただいたのに申し訳ありませんでした」
「ふふ、まぁ良い……ひとまずフェリクス特務大尉と二人きりで話がしたい。他の者は少しの間、外してはくれないか?」
国王からそう言われて反対する者などいるはずもなく、全員が揃って退室して行く。
国王とフェリクスだけが残された部屋は暫し沈黙が支配していた。
「人払いは済ませた。そろそろ頭を上げてくれないか?」
次は国王が沈黙を破り語り掛ける。
「国王様、昨日は本当に申し訳無く……」
「フェリクス。もういいと言ってるんだが」
尚も膝をつき、頭を下げたまま、かしこまった謝意を口にするフェリクスを国王が遮る。
「あまり調子に乗るとあの家臣達が虐めてくるからなぁ」
「彼らからしてみれば、君の存在が特異なんだろう。悪気はないんだ……多分」
『小声で多分て言ったな』そう思ったが口にする事はなく、フェリクスは口角を上げて立ち上がった。
二人のやり取りを見てもわかる通り二人の間柄はフランクな物だった。ただ立場上、他の者がいると型にはまったやり取りに終止しなければならない。それを嫌い国王は人払いをしたのだ。
「昨日は本当に申し訳ない。どうしても外せない用事があったんで」
「急に言ったのはこちらだ。それは仕方ない。それより伝えたかったのは四百年の式典の件だ。多方面から君の出席を求められている。国内の者だけならまだしも、あの国からも」
国王は弱りきった様な顔をフェリクスに向けてくる。
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そこで落とし所として完全中立を謳うルカニード王国で行う事で決着したのだ。
「匿われている様な身だし、たまには国王の顔を立てますよ。それが一番スムーズに事が進むだろうし」
「申し訳ないな。奴らが来れば針のむしろとなるやもしれぬが……」
「お気になさらずに。半分は自分でまいた種だ。まぁその時は何処かに避難しますかな」
フェリクスが憂鬱そうに笑うと国王も苦笑いを浮かべフェリクスの肩を軽く叩いた。
その後家臣達を呼び入れて式典に関する話し合いが進んで行く。勿論この時フェリクスは終止神妙な面持ちでやり過ごしていた。
その後、話し合いが終わり王宮を後にしたフェリクスは自宅へ戻るとすぐにリオに連絡を入れる。
「ああ、今帰宅した。昨日はすまなかった。嫌な思いさせたな」
「どうしました? 向こうでもまだ何か言われましたか? 私は別に怒ってませんよ。ただビションズで覗いて相手の弱み握ってやろうかと考えてましたけど」
「それは怒ってないとは言わないと思うが。俺達の立場もあるから大人しくしといてくれ」
フェリクスは電話で話しながら頭を抱えていた。
「わかりました。それで、国王の用件はなんだったんです?」
「国王様な。記念式典への出席を要請されたよ。まぁ仕方ないから出る事にした」
「やっぱり……いいんですか? 嫌な思いする事になりませんか?」
「嫌な思いぐらいで済むならいいだろ。それで国王の顔が立つならな。借りばっかり作ってるからたまには返さないとな」
「まぁ大尉が良くて、それで国王様の顔が立つならいいのかもしれませんね」
「……やっぱりちょっと怒ってないか? 何かトゲトゲした物を感じるんだが」
「ふふ、まさか。たまには私も飲みに行きたいんで今日はそろそろ失礼しますね」
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