16 / 43
16.むかしのはなし(4)
しおりを挟む
ゆめをみた。
くらいもりのなか、ひとがいっぱいたおれている。
しっているひとも、しらないひとも、パイみたいにかさなってたおれている。
あそこでたおれているのは、おとといラージェをなでてくれたきしのひと。
あそこにすわっているのは、きのうラージェにおうたをおしえてくれたきしのひと。
あ、ここにいるのはみんな、きしのひとだ。
わかって、もういちどみまわした。
くらくてよくみえないけれど、なんだかじめんがふしぎないろ。
つんとおはなのおくがいたくなる、ろうかにあるよろいとよくにたにおい。
みんな、みんな、そのなかでたおれている。
――ひめさま
よばれた、とおもった。
おうたをおしえてくれたひとだった。
なぁに
こたえても、なんだかきしのひとにはきこえていないみたい。
ぽろぽろないて、ゆっくりわらって、おうたのひとは、おつきさまをみあげてる。
――どうか、すこやかに。あなたをまもれて、よかった
いっかい、そのめがおほしさまみたいにきらきらして、おうたのひとはそれきりねむってしまった。
ひいおばあさまがおしえてくれた、『よるのかみさま』がつれていったのだと、なんだかはっきりわかった。
これが、ゆめじゃないってことも、ふしぎとわかって。
なんだか、きゅう、とからだのおくがなって、ラージェは、わたくし、は。
もうみえないおほしさまに、『ちかい』をたてたのです。
***
水底から浮き上がるように、少女は目を覚ました。
しぱしぱとベリー色の目を瞬かせ、見慣れた天井から視線をずらす。眠った記憶がないのに、どうしてベッドの中にいるんだろう。その答えを探すようにきょろきょろ周囲を見回していれば、心配そうにこちらを見ている父と目が合った。
「おとう、さま?」
「ラージェ、起きたかい」
「はい……」
ひどく安堵した声に漫然と頷いたはいいものの、状況がよくわからない。
誕生日パーティーの途中から、記憶がない。そのあとはあの不思議な黒い『森』にいた。いつの間に帰ってきたのだろうか。それとも、あれが夢じゃないというのが勘違いで、実は夢だったのだろうか。
ぐるぐると目を回していたサラージュの頭を父がそっと撫でた。小さく震えている。見上げれば、なんだか申し訳なさそうな顔があった。
「すまなかったね。私がもうすこし気を付けていればよかったんだが……苦しいところはないかい。目に痛みは?」
優しい夜風のような声もサラージュと同じベリー色の目も、泣き出す寸前と言わんばかりに揺れて頼りない。
そんな父を見るのは初めてで、少女は目を丸くして、それから小さく息をのんだ。
サラージュは、幼くも聡い娘だった。父が悲し気にしている理由はなにも体調不良に気づかなかったとかではないとわかってしまった。
――あの夢は、きっと夢じゃなかったのだ。
たどり着くと同時に、夢の記憶がぱちんと風船のように弾けた。
視てきたものが霞んでいく。
聴こえたものがノイズに埋まる。
忘れてしまえと幼い心の安寧を司る器官が足早に処理を開始する。
あれは夢だよ。忘れてもいいものだ。
君には関係の無いものだ。
遠い遠い場所の話。
君の安全を侵すことはない。
忘れてしまえ。
関係ない。
覚える必要はない。
無関係だ。
忘れろ。
忘れろ。
忘れて。
わすれて。
ザァザァと鳴く防衛機制に黒い記憶が消えていく。
押し流すように遠のいていくそれらを茫然と見送り、その心には何一つ残らない……はずだった。
奔流の中、星が瞬いた。
見守るようなそれに手を伸ばす。届かない。この手の中にはなにもない。記憶が流れていく、霞んでいく、消えていく。掠れて消えて消えて消えて消えて。それでも、瞼の裏に焼き付けて。
黒い夜の記憶のほとんどが消え去り、
――あの星に報いるためには、どうすればいいのだろう。
幼い心には、気高い星が燃え尽きた瞬間の絶望だけが残った。
「ラージェ?」
「……。」
尋常ならざる様子で黙り込んだまま、サラージュの小さな手がぎゅうっとシーツを握りしめた。
自分に何ができるのか。
自分が何をしなくてはならないのか。
あの星を燃え尽きさせてしまった自分が、この先どう生きて、どう償えばいいのか。
どうすれば、生きていても許されるのか。
考えて、考えて、考えて。
そして少女は、掴んだ答えに縋りついた。
「おとうさま、あのね。わたくしね、『きし』になるわ」
その目は、爛々と燃えていた。
死にかけの星のように、強く、赤く、焼き切れんばかりに。
齢三つの少女が浮かべるにはあまりに焦燥に満ちた目に、歴戦の将である辺境伯は息をのんだ。
「……突然、どうしたんだい」
動揺を押し殺し、問う。
頭ごなしに否定しても、きっと娘には届かない。――こうなってしまったものにはどんな慰めも逆効果だと、長く戦いに触れてきた身としてよく知っている。
「ならなくちゃ、いけないの」
生存者罪悪感。
生き残ってしまったこと自体にどうしようもない罪の意識が芽生える、心の傷だ。
ただ遠くから見ただけなのに、と人は言うだろうが、エルフ種の知覚能力は場合によってはその場にいるのと変わらない性能を発揮する。
娘がどれだけ鮮明に知覚できたのかは、本人にしかわからない。
それに対する痛みや苦しみは、どれだけ同じような世界を見ていようが、芯を射ることはできない。
彼女の苦しみは、彼女だけのものだ。
だが――幼い子供が初めて触れた『死』が穏やかな寝台の上の死ではなく、苛烈な戦場で血と臓物をまき散らして死んでいく様であった衝撃の強さは、想像に難くなかった。
すまない。
再び口をつきかけた言葉を必死に飲み干して、娘の頭を撫でる。
「……では、まずは元気にならなくてはね。誰かを守りたいなら、まずは自分を大切にするところから始めよう」
「?」
「まだ難しいかな。いつかきっと、ラージェにもわかるよ」
数日後、少女は宣言通り剣をとった。
そして突き動かされるように、騎士としての道を邁進していくこととなる。
空想から飛び出したお姫様。
竜と共に駆ける戦乙女。
氷の如き冷徹の華。
地位、名誉、武勇、知恵、美貌――すべてを持ち合わせた欠けのない月。
そんな輝かしい異名の数々を頂くようにもなった。
けれど彼女は今でも、あの日父が言った言葉を理解できずにいる。
くらいもりのなか、ひとがいっぱいたおれている。
しっているひとも、しらないひとも、パイみたいにかさなってたおれている。
あそこでたおれているのは、おとといラージェをなでてくれたきしのひと。
あそこにすわっているのは、きのうラージェにおうたをおしえてくれたきしのひと。
あ、ここにいるのはみんな、きしのひとだ。
わかって、もういちどみまわした。
くらくてよくみえないけれど、なんだかじめんがふしぎないろ。
つんとおはなのおくがいたくなる、ろうかにあるよろいとよくにたにおい。
みんな、みんな、そのなかでたおれている。
――ひめさま
よばれた、とおもった。
おうたをおしえてくれたひとだった。
なぁに
こたえても、なんだかきしのひとにはきこえていないみたい。
ぽろぽろないて、ゆっくりわらって、おうたのひとは、おつきさまをみあげてる。
――どうか、すこやかに。あなたをまもれて、よかった
いっかい、そのめがおほしさまみたいにきらきらして、おうたのひとはそれきりねむってしまった。
ひいおばあさまがおしえてくれた、『よるのかみさま』がつれていったのだと、なんだかはっきりわかった。
これが、ゆめじゃないってことも、ふしぎとわかって。
なんだか、きゅう、とからだのおくがなって、ラージェは、わたくし、は。
もうみえないおほしさまに、『ちかい』をたてたのです。
***
水底から浮き上がるように、少女は目を覚ました。
しぱしぱとベリー色の目を瞬かせ、見慣れた天井から視線をずらす。眠った記憶がないのに、どうしてベッドの中にいるんだろう。その答えを探すようにきょろきょろ周囲を見回していれば、心配そうにこちらを見ている父と目が合った。
「おとう、さま?」
「ラージェ、起きたかい」
「はい……」
ひどく安堵した声に漫然と頷いたはいいものの、状況がよくわからない。
誕生日パーティーの途中から、記憶がない。そのあとはあの不思議な黒い『森』にいた。いつの間に帰ってきたのだろうか。それとも、あれが夢じゃないというのが勘違いで、実は夢だったのだろうか。
ぐるぐると目を回していたサラージュの頭を父がそっと撫でた。小さく震えている。見上げれば、なんだか申し訳なさそうな顔があった。
「すまなかったね。私がもうすこし気を付けていればよかったんだが……苦しいところはないかい。目に痛みは?」
優しい夜風のような声もサラージュと同じベリー色の目も、泣き出す寸前と言わんばかりに揺れて頼りない。
そんな父を見るのは初めてで、少女は目を丸くして、それから小さく息をのんだ。
サラージュは、幼くも聡い娘だった。父が悲し気にしている理由はなにも体調不良に気づかなかったとかではないとわかってしまった。
――あの夢は、きっと夢じゃなかったのだ。
たどり着くと同時に、夢の記憶がぱちんと風船のように弾けた。
視てきたものが霞んでいく。
聴こえたものがノイズに埋まる。
忘れてしまえと幼い心の安寧を司る器官が足早に処理を開始する。
あれは夢だよ。忘れてもいいものだ。
君には関係の無いものだ。
遠い遠い場所の話。
君の安全を侵すことはない。
忘れてしまえ。
関係ない。
覚える必要はない。
無関係だ。
忘れろ。
忘れろ。
忘れて。
わすれて。
ザァザァと鳴く防衛機制に黒い記憶が消えていく。
押し流すように遠のいていくそれらを茫然と見送り、その心には何一つ残らない……はずだった。
奔流の中、星が瞬いた。
見守るようなそれに手を伸ばす。届かない。この手の中にはなにもない。記憶が流れていく、霞んでいく、消えていく。掠れて消えて消えて消えて消えて。それでも、瞼の裏に焼き付けて。
黒い夜の記憶のほとんどが消え去り、
――あの星に報いるためには、どうすればいいのだろう。
幼い心には、気高い星が燃え尽きた瞬間の絶望だけが残った。
「ラージェ?」
「……。」
尋常ならざる様子で黙り込んだまま、サラージュの小さな手がぎゅうっとシーツを握りしめた。
自分に何ができるのか。
自分が何をしなくてはならないのか。
あの星を燃え尽きさせてしまった自分が、この先どう生きて、どう償えばいいのか。
どうすれば、生きていても許されるのか。
考えて、考えて、考えて。
そして少女は、掴んだ答えに縋りついた。
「おとうさま、あのね。わたくしね、『きし』になるわ」
その目は、爛々と燃えていた。
死にかけの星のように、強く、赤く、焼き切れんばかりに。
齢三つの少女が浮かべるにはあまりに焦燥に満ちた目に、歴戦の将である辺境伯は息をのんだ。
「……突然、どうしたんだい」
動揺を押し殺し、問う。
頭ごなしに否定しても、きっと娘には届かない。――こうなってしまったものにはどんな慰めも逆効果だと、長く戦いに触れてきた身としてよく知っている。
「ならなくちゃ、いけないの」
生存者罪悪感。
生き残ってしまったこと自体にどうしようもない罪の意識が芽生える、心の傷だ。
ただ遠くから見ただけなのに、と人は言うだろうが、エルフ種の知覚能力は場合によってはその場にいるのと変わらない性能を発揮する。
娘がどれだけ鮮明に知覚できたのかは、本人にしかわからない。
それに対する痛みや苦しみは、どれだけ同じような世界を見ていようが、芯を射ることはできない。
彼女の苦しみは、彼女だけのものだ。
だが――幼い子供が初めて触れた『死』が穏やかな寝台の上の死ではなく、苛烈な戦場で血と臓物をまき散らして死んでいく様であった衝撃の強さは、想像に難くなかった。
すまない。
再び口をつきかけた言葉を必死に飲み干して、娘の頭を撫でる。
「……では、まずは元気にならなくてはね。誰かを守りたいなら、まずは自分を大切にするところから始めよう」
「?」
「まだ難しいかな。いつかきっと、ラージェにもわかるよ」
数日後、少女は宣言通り剣をとった。
そして突き動かされるように、騎士としての道を邁進していくこととなる。
空想から飛び出したお姫様。
竜と共に駆ける戦乙女。
氷の如き冷徹の華。
地位、名誉、武勇、知恵、美貌――すべてを持ち合わせた欠けのない月。
そんな輝かしい異名の数々を頂くようにもなった。
けれど彼女は今でも、あの日父が言った言葉を理解できずにいる。
0
お気に入りに追加
333
あなたにおすすめの小説

悪役令嬢カテリーナでございます。
くみたろう
恋愛
………………まあ、私、悪役令嬢だわ……
気付いたのはワインを頭からかけられた時だった。
どうやら私、ゲームの中の悪役令嬢に生まれ変わったらしい。
40歳未婚の喪女だった私は今や立派な公爵令嬢。ただ、痩せすぎて骨ばっている体がチャームポイントなだけ。
ぶつかるだけでアタックをかます強靭な骨の持ち主、それが私。
40歳喪女を舐めてくれては困りますよ? 私は没落などしませんからね。
どうやら夫に疎まれているようなので、私はいなくなることにします
文野多咲
恋愛
秘めやかな空気が、寝台を囲う帳の内側に立ち込めていた。
夫であるゲルハルトがエレーヌを見下ろしている。
エレーヌの髪は乱れ、目はうるみ、体の奥は甘い熱で満ちている。エレーヌもまた、想いを込めて夫を見つめた。
「ゲルハルトさま、愛しています」
ゲルハルトはエレーヌをさも大切そうに撫でる。その手つきとは裏腹に、ぞっとするようなことを囁いてきた。
「エレーヌ、俺はあなたが憎い」
エレーヌは凍り付いた。

【完結】もう無理して私に笑いかけなくてもいいですよ?
冬馬亮
恋愛
公爵令嬢のエリーゼは、遅れて出席した夜会で、婚約者のオズワルドがエリーゼへの不満を口にするのを偶然耳にする。
オズワルドを愛していたエリーゼはひどくショックを受けるが、悩んだ末に婚約解消を決意する。
だが、喜んで受け入れると思っていたオズワルドが、なぜか婚約解消を拒否。関係の再構築を提案する。
その後、プレゼント攻撃や突撃訪問の日々が始まるが、オズワルドは別の令嬢をそばに置くようになり・・・
「彼女は友人の妹で、なんとも思ってない。オレが好きなのはエリーゼだ」
「私みたいな女に無理して笑いかけるのも限界だって夜会で愚痴をこぼしてたじゃないですか。よかったですね、これでもう、無理して私に笑いかけなくてよくなりましたよ」
断る――――前にもそう言ったはずだ
鈴宮(すずみや)
恋愛
「寝室を分けませんか?」
結婚して三年。王太子エルネストと妃モニカの間にはまだ子供が居ない。
周囲からは『そろそろ側妃を』という声が上がっているものの、彼はモニカと寝室を分けることを拒んでいる。
けれど、エルネストはいつだって、モニカにだけ冷たかった。
他の人々に向けられる優しい言葉、笑顔が彼女に向けられることない。
(わたくし以外の女性が妃ならば、エルネスト様はもっと幸せだろうに……)
そんな時、侍女のコゼットが『エルネストから想いを寄せられている』ことをモニカに打ち明ける。
ようやく側妃を娶る気になったのか――――エルネストがコゼットと過ごせるよう、私室で休むことにしたモニカ。
そんな彼女の元に、護衛騎士であるヴィクトルがやってきて――――?

【完結】赤ちゃんが生まれたら殺されるようです
白崎りか
恋愛
もうすぐ赤ちゃんが生まれる。
ドレスの上から、ふくらんだお腹をなでる。
「はやく出ておいで。私の赤ちゃん」
ある日、アリシアは見てしまう。
夫が、ベッドの上で、メイドと口づけをしているのを!
「どうして、メイドのお腹にも、赤ちゃんがいるの?!」
「赤ちゃんが生まれたら、私は殺されるの?」
夫とメイドは、アリシアの殺害を計画していた。
自分たちの子供を跡継ぎにして、辺境伯家を乗っ取ろうとしているのだ。
ドラゴンの力で、前世の記憶を取り戻したアリシアは、自由を手に入れるために裁判で戦う。
※1話と2話は短編版と内容は同じですが、設定を少し変えています。

極上イケメン先生が秘密の溺愛教育に熱心です
朝陽七彩
恋愛
私は。
「夕鶴、こっちにおいで」
現役の高校生だけど。
「ずっと夕鶴とこうしていたい」
担任の先生と。
「夕鶴を誰にも渡したくない」
付き合っています。
♡-♡-♡-♡-♡-♡-♡-♡-♡-♡-♡-♡-♡-♡-♡-♡-♡
神城夕鶴(かみしろ ゆづる)
軽音楽部の絶対的エース
飛鷹隼理(ひだか しゅんり)
アイドル的存在の超イケメン先生
♡-♡-♡-♡-♡-♡-♡-♡-♡-♡-♡-♡-♡-♡-♡-♡-♡
彼の名前は飛鷹隼理くん。
隼理くんは。
「夕鶴にこうしていいのは俺だけ」
そう言って……。
「そんなにも可愛い声を出されたら……俺、止められないよ」
そして隼理くんは……。
……‼
しゅっ……隼理くん……っ。
そんなことをされたら……。
隼理くんと過ごす日々はドキドキとわくわくの連続。
……だけど……。
え……。
誰……?
誰なの……?
その人はいったい誰なの、隼理くん。
ドキドキとわくわくの連続だった私に突如現れた隼理くんへの疑惑。
その疑惑は次第に大きくなり、私の心の中を不安でいっぱいにさせる。
でも。
でも訊けない。
隼理くんに直接訊くことなんて。
私にはできない。
私は。
私は、これから先、一体どうすればいいの……?

好きな人に『その気持ちが迷惑だ』と言われたので、姿を消します【完結済み】
皇 翼
恋愛
「正直、貴女のその気持ちは迷惑なのですよ……この場だから言いますが、既に想い人が居るんです。諦めて頂けませんか?」
「っ――――!!」
「賢い貴女の事だ。地位も身分も財力も何もかもが貴女にとっては高嶺の花だと元々分かっていたのでしょう?そんな感情を持っているだけ時間が無駄だと思いませんか?」
クロエの気持ちなどお構いなしに、言葉は続けられる。既に想い人がいる。気持ちが迷惑。諦めろ。時間の無駄。彼は止まらず話し続ける。彼が口を開く度に、まるで弾丸のように心を抉っていった。
******
・執筆時間空けてしまった間に途中過程が気に食わなくなったので、設定などを少し変えて改稿しています。
【完結】結婚初夜。離縁されたらおしまいなのに、夫が来る前に寝落ちしてしまいました
Kei.S
恋愛
結婚で王宮から逃げ出すことに成功した第五王女のシーラ。もし離縁されたら腹違いのお姉様たちに虐げられる生活に逆戻り……な状況で、夫が来る前にうっかり寝落ちしてしまった結婚初夜のお話
ユーザ登録のメリット
- 毎日¥0対象作品が毎日1話無料!
- お気に入り登録で最新話を見逃さない!
- しおり機能で小説の続きが読みやすい!
1~3分で完了!
無料でユーザ登録する
すでにユーザの方はログイン
閉じる