38 / 74
第一部
36:そもそもそんな権限がないと言う話(2)
しおりを挟む
「寝てたんですか?まだ寝るには早いと思いますけど」
「な、なんで…?」
目の前にいたのはエリザに車椅子を押されたジャスパーだった。
彼はケロッとした顔で首を傾げる。
エリザは空気を読んだのか、兄に何かを耳打ちして部屋を出た。
いるはずのない彼が目の前にいることに、驚きと動揺が隠せないモニカ。何とか言葉を絞り出したが上手く話せる自信がない。
「…な、んで…まだ居るのよ…」
「何でって言われましても…」
「あ、貴方のことは、もう解雇したわ。騎士団に行ってきた。だから…」
「何言ってるんですか?解雇なんてできるわけないでしょ?」
「…へ?」
何を言っているのだこいつは。今朝、解任の手続きをしてきたばかりだと言うのに。
モニカは怪訝な目でジャスパーを見た。すると彼は、何故かニヤリと口角を上げる。
「いやぁ、俺も失念しておりました。だから思わず、姫様の言うことを聞いてしまいそうになっちゃいましたよ」
「な、何よ…何が言いたいのよ…」
「姫様。この城では第四皇女モニカの名義で出される申請は全て却下される仕組みになってるの忘れたんですか?」
「そ、そういえばそうだったかもしれない…」
そういえば昔、ジャスパーが護衛についた頃。
彼が自分にとって大事な存在になるのが怖くて、近くに置きたくなくてモニカは何度も解任の申請出したことがあった。だが、それが通ることは一度となかった。
そのことを失念していたモニカは落胆したような、それでいて安心しだような大きなため息をついた。
「姫様には護衛の騎士を選ぶ権利もなければ、解雇する権利もないんですよ。ちなみに、俺には異動を願い出る権利も異動を拒否する権利もあります」
「…何それ。腹立つわね」
つまり、ジャスパーが自分から辞めない限り、彼は永遠にモニカの騎士でい続けることができるわけだ。
モニカへの嫌がらせのおかげでモニカの騎士をやめずに済んだと彼は言う。
解雇だと言い張り、ジャスパーを拒絶したくせに、そもそもそんな権利すらなかったモニカは恥ずかしさのあまり、頭からシーツを被った。
「一応、騎士団に確認に行ってきたんですけど、残念ながら姫様の護衛はまだ俺のままですよ?」
「じゃあ、お願い。私の騎士を辞めて。貴方の意思で辞めて」
「嫌です」
「お願いよ。私はジャスパーを失いたくないの。お願い…」
これ以上そばにいれば、また危険な目に遭うかもしれない。
シーツの中で話すから、声がこもる。
モニカの悲痛な声色にジャスパーは呆れたようにため息をついた。
「じゃあ、俺の目を見て言ってください」
「……」
「姫様。本当に俺の事、要りませんか?」
「…要るとか要らないとかじゃないの」
「俺は、俺のことが必要かどうかを聞いています」
「…言えるわけないじゃない。意地悪言わないで」
「姫様こそ、やめろなんて意地悪なことを言わないでください」
なかなか頷かないジャスパーに、モニカは意を決してシーツから顔を出し、ジッと彼を見据えた。
すると、ジャスパーのほうもジッと彼女を見つめる。
「やめてよ…そんな目で見ないでよ…」
そんなに強い眼差しで見つめられたら言えなくなる。取り繕えなくなる。『要らない』なんて言えなくなる。
「姫様…」
「要らない…なんて、言えないよ。だってそんな事、本当は微塵も思ってない。言えるわけないじゃん」
モニカはその宝石のような碧の瞳に涙を溜めて、震える声を絞り出した。
そんな彼女にジャスパーはフッと優しい笑みをこぼした。
「じゃあ、そばにいても良い?」
「そばにいてほしいと思うよ。でも怖いの。そばにいて、貴方を失ってしまったらと思うと、怖いの…」
「大丈夫です。俺はそう簡単には死にませんし、仮に死ぬ時が来たら、その時は姫様も一緒です」
「わからないじゃない」
「わかりますよ。だって姫様の護衛は俺しかいないんだから、俺が死んだら姫様も必然的に死にます。守る人がいなくなるから」
「屁理屈よ。そういう問題じゃないわ」
「そういう問題でしょう?俺を失うのが怖いってことは、俺のいない世界で生きていくのが怖いってこととほぼ同義だ」
「拡大解釈しすぎよ」
死ぬ時は一緒なのだから、何を怖がる必要があるのかとジャスパーは笑う。
そんな彼につられて、モニカの顔も綻んだ。
「ねえ、姫様。俺は今、自分で姫様のところに行けません」
「そうね」
「だから、姫様が来てください」
ジャスパーは大きく両手を広げた。
モニカはゆっくりとベッドから足を下ろすと、一歩一歩、彼に近づく。
そして彼の腕の中にすっぽりと収まった。
「姫様はもう少しわがままになってください」
「十分ワガママ姫だと思うわ。怪我をした貴方を手放してあげられないんですもの」
「手放してほしいなんて思ってないから、それはワガママにはなりません」
中腰になり、いつもは見上げるジャスパーを見下ろすモニカ。
ジャスパーは優しく彼女の頬に触れると、親指の腹でその血色の良い唇をなぞる。
「姫様、俺が今ものすごーく我慢してるのわかります?」
「……何となく」
「ご存知かと思いますけど、俺はそんなに我慢できる方じゃないんですよね」
「基本的にはカケラほどの理性しかないものね」
「だから、嫌なら殴り飛ばしてでも離れてもらわないと困るんですけど」
「……」
「逃げてくれないとキスしちゃいますよ?」
悪戯をする前の子供のような笑顔で、ジャスパーはそう聞いた。
これは冗談だろうか、それとも本気なのだろうか。判断がつかない。
いや、判断がつかなかろうと今はまだノアと婚約中の身なのだから、ここは『馬鹿なことを言うな』と叱責するのが正解だ。
けれど何故か、モニカは何も言えない。
逃げなければならないのに、動けない。動きたくない。
心臓の音がうるさい。
「姫様?」
真っ赤な顔をして固まるモニカにジャスパーは首を傾げる。
このまま攻めればキャパオーバーで倒れかねない気もする彼は、少し残念そうに彼女に触れる手を離した。
「ははっ。冗談ですよ。何を期待して…」
「えっ…」
「え?」
冗談だという言葉に、ひどく落胆したような表情を見せたモニカに、ジャスパーは大きく目を見開いた。
「冗談じゃ、嫌、ですか?」
「……それは、その…」
「ちゃんと言ってくれないとわからない。え?いいの?」
「……」
「姫様…ねぇ…」
「に、逃げてないのが答えには、その、なりませんか?」
「…なります」
ジャスパーはもう一度彼女の唇に触れると、右手を首元に添え、自分の方へと引き寄せた。
モニカもそれに抵抗はしない。彼女は自然に目を閉じた。
日が落ちかけた頃、グーっという腹の音を聞きながら二人は何とも言えない残念な雰囲気の中、触れるだけのキスをした。
「な、なんで…?」
目の前にいたのはエリザに車椅子を押されたジャスパーだった。
彼はケロッとした顔で首を傾げる。
エリザは空気を読んだのか、兄に何かを耳打ちして部屋を出た。
いるはずのない彼が目の前にいることに、驚きと動揺が隠せないモニカ。何とか言葉を絞り出したが上手く話せる自信がない。
「…な、んで…まだ居るのよ…」
「何でって言われましても…」
「あ、貴方のことは、もう解雇したわ。騎士団に行ってきた。だから…」
「何言ってるんですか?解雇なんてできるわけないでしょ?」
「…へ?」
何を言っているのだこいつは。今朝、解任の手続きをしてきたばかりだと言うのに。
モニカは怪訝な目でジャスパーを見た。すると彼は、何故かニヤリと口角を上げる。
「いやぁ、俺も失念しておりました。だから思わず、姫様の言うことを聞いてしまいそうになっちゃいましたよ」
「な、何よ…何が言いたいのよ…」
「姫様。この城では第四皇女モニカの名義で出される申請は全て却下される仕組みになってるの忘れたんですか?」
「そ、そういえばそうだったかもしれない…」
そういえば昔、ジャスパーが護衛についた頃。
彼が自分にとって大事な存在になるのが怖くて、近くに置きたくなくてモニカは何度も解任の申請出したことがあった。だが、それが通ることは一度となかった。
そのことを失念していたモニカは落胆したような、それでいて安心しだような大きなため息をついた。
「姫様には護衛の騎士を選ぶ権利もなければ、解雇する権利もないんですよ。ちなみに、俺には異動を願い出る権利も異動を拒否する権利もあります」
「…何それ。腹立つわね」
つまり、ジャスパーが自分から辞めない限り、彼は永遠にモニカの騎士でい続けることができるわけだ。
モニカへの嫌がらせのおかげでモニカの騎士をやめずに済んだと彼は言う。
解雇だと言い張り、ジャスパーを拒絶したくせに、そもそもそんな権利すらなかったモニカは恥ずかしさのあまり、頭からシーツを被った。
「一応、騎士団に確認に行ってきたんですけど、残念ながら姫様の護衛はまだ俺のままですよ?」
「じゃあ、お願い。私の騎士を辞めて。貴方の意思で辞めて」
「嫌です」
「お願いよ。私はジャスパーを失いたくないの。お願い…」
これ以上そばにいれば、また危険な目に遭うかもしれない。
シーツの中で話すから、声がこもる。
モニカの悲痛な声色にジャスパーは呆れたようにため息をついた。
「じゃあ、俺の目を見て言ってください」
「……」
「姫様。本当に俺の事、要りませんか?」
「…要るとか要らないとかじゃないの」
「俺は、俺のことが必要かどうかを聞いています」
「…言えるわけないじゃない。意地悪言わないで」
「姫様こそ、やめろなんて意地悪なことを言わないでください」
なかなか頷かないジャスパーに、モニカは意を決してシーツから顔を出し、ジッと彼を見据えた。
すると、ジャスパーのほうもジッと彼女を見つめる。
「やめてよ…そんな目で見ないでよ…」
そんなに強い眼差しで見つめられたら言えなくなる。取り繕えなくなる。『要らない』なんて言えなくなる。
「姫様…」
「要らない…なんて、言えないよ。だってそんな事、本当は微塵も思ってない。言えるわけないじゃん」
モニカはその宝石のような碧の瞳に涙を溜めて、震える声を絞り出した。
そんな彼女にジャスパーはフッと優しい笑みをこぼした。
「じゃあ、そばにいても良い?」
「そばにいてほしいと思うよ。でも怖いの。そばにいて、貴方を失ってしまったらと思うと、怖いの…」
「大丈夫です。俺はそう簡単には死にませんし、仮に死ぬ時が来たら、その時は姫様も一緒です」
「わからないじゃない」
「わかりますよ。だって姫様の護衛は俺しかいないんだから、俺が死んだら姫様も必然的に死にます。守る人がいなくなるから」
「屁理屈よ。そういう問題じゃないわ」
「そういう問題でしょう?俺を失うのが怖いってことは、俺のいない世界で生きていくのが怖いってこととほぼ同義だ」
「拡大解釈しすぎよ」
死ぬ時は一緒なのだから、何を怖がる必要があるのかとジャスパーは笑う。
そんな彼につられて、モニカの顔も綻んだ。
「ねえ、姫様。俺は今、自分で姫様のところに行けません」
「そうね」
「だから、姫様が来てください」
ジャスパーは大きく両手を広げた。
モニカはゆっくりとベッドから足を下ろすと、一歩一歩、彼に近づく。
そして彼の腕の中にすっぽりと収まった。
「姫様はもう少しわがままになってください」
「十分ワガママ姫だと思うわ。怪我をした貴方を手放してあげられないんですもの」
「手放してほしいなんて思ってないから、それはワガママにはなりません」
中腰になり、いつもは見上げるジャスパーを見下ろすモニカ。
ジャスパーは優しく彼女の頬に触れると、親指の腹でその血色の良い唇をなぞる。
「姫様、俺が今ものすごーく我慢してるのわかります?」
「……何となく」
「ご存知かと思いますけど、俺はそんなに我慢できる方じゃないんですよね」
「基本的にはカケラほどの理性しかないものね」
「だから、嫌なら殴り飛ばしてでも離れてもらわないと困るんですけど」
「……」
「逃げてくれないとキスしちゃいますよ?」
悪戯をする前の子供のような笑顔で、ジャスパーはそう聞いた。
これは冗談だろうか、それとも本気なのだろうか。判断がつかない。
いや、判断がつかなかろうと今はまだノアと婚約中の身なのだから、ここは『馬鹿なことを言うな』と叱責するのが正解だ。
けれど何故か、モニカは何も言えない。
逃げなければならないのに、動けない。動きたくない。
心臓の音がうるさい。
「姫様?」
真っ赤な顔をして固まるモニカにジャスパーは首を傾げる。
このまま攻めればキャパオーバーで倒れかねない気もする彼は、少し残念そうに彼女に触れる手を離した。
「ははっ。冗談ですよ。何を期待して…」
「えっ…」
「え?」
冗談だという言葉に、ひどく落胆したような表情を見せたモニカに、ジャスパーは大きく目を見開いた。
「冗談じゃ、嫌、ですか?」
「……それは、その…」
「ちゃんと言ってくれないとわからない。え?いいの?」
「……」
「姫様…ねぇ…」
「に、逃げてないのが答えには、その、なりませんか?」
「…なります」
ジャスパーはもう一度彼女の唇に触れると、右手を首元に添え、自分の方へと引き寄せた。
モニカもそれに抵抗はしない。彼女は自然に目を閉じた。
日が落ちかけた頃、グーっという腹の音を聞きながら二人は何とも言えない残念な雰囲気の中、触れるだけのキスをした。
1
お気に入りに追加
797
あなたにおすすめの小説
心の声が聞こえる私は、婚約者から嫌われていることを知っている。
木山楽斗
恋愛
人の心の声が聞こえるカルミアは、婚約者が自分のことを嫌っていることを知っていた。
そんな婚約者といつまでも一緒にいるつもりはない。そう思っていたカルミアは、彼といつか婚約破棄すると決めていた。
ある時、カルミアは婚約者が浮気していることを心の声によって知った。
そこで、カルミアは、友人のロウィードに協力してもらい、浮気の証拠を集めて、婚約者に突きつけたのである。
こうして、カルミアは婚約破棄して、自分を嫌っている婚約者から解放されるのだった。
【完結】王子妃候補をクビになった公爵令嬢は、拗らせた初恋の思い出だけで生きていく
たまこ
恋愛
10年の間、王子妃教育を受けてきた公爵令嬢シャーロットは、政治的な背景から王子妃候補をクビになってしまう。
多額の慰謝料を貰ったものの、婚約者を見つけることは絶望的な状況であり、シャーロットは結婚は諦めて公爵家の仕事に打ち込む。
もう会えないであろう初恋の相手のことだけを想って、生涯を終えるのだと覚悟していたのだが…。
【完結】聖女の手を取り婚約者が消えて二年。私は別の人の妻になっていた。
文月ゆうり
恋愛
レティシアナは姫だ。
父王に一番愛される姫。
ゆえに妬まれることが多く、それを憂いた父王により早くに婚約を結ぶことになった。
優しく、頼れる婚約者はレティシアナの英雄だ。
しかし、彼は居なくなった。
聖女と呼ばれる少女と一緒に、行方を眩ませたのだ。
そして、二年後。
レティシアナは、大国の王の妻となっていた。
※主人公は、戦えるような存在ではありません。戦えて、強い主人公が好きな方には合わない可能性があります。
小説家になろうにも投稿しています。
エールありがとうございます!
側妃、で御座いますか?承知いたしました、ただし条件があります。
とうや
恋愛
「私はシャーロットを妻にしようと思う。君は側妃になってくれ」
成婚の儀を迎える半年前。王太子セオドアは、15年も婚約者だったエマにそう言った。微笑んだままのエマ・シーグローブ公爵令嬢と、驚きの余り硬直する近衛騎士ケイレブ・シェパード。幼馴染だった3人の関係は、シャーロットという少女によって崩れた。
「側妃、で御座いますか?承知いたしました、ただし条件があります」
********************************************
ATTENTION
********************************************
*世界軸は『側近候補を外されて覚醒したら〜』あたりの、なんちゃってヨーロッパ風。魔法はあるけれど魔王もいないし神様も遠い存在。そんなご都合主義で設定うすうすの世界です。
*いつものような残酷な表現はありませんが、倫理観に難ありで軽い胸糞です。タグを良くご覧ください。
*R-15は保険です。
運命の番?棄てたのは貴方です
ひよこ1号
恋愛
竜人族の侯爵令嬢エデュラには愛する番が居た。二人は幼い頃に出会い、婚約していたが、番である第一王子エリンギルは、新たに番と名乗り出たリリアーデと婚約する。邪魔になったエデュラとの婚約を解消し、番を引き裂いた大罪人として追放するが……。一方で幼い頃に出会った侯爵令嬢を忘れられない帝国の皇子は、男爵令息と身分を偽り竜人国へと留学していた。
番との運命の出会いと別離の物語。番でない人々の貫く愛。
※自己設定満載ですので気を付けてください。
※性描写はないですが、一線を越える個所もあります
※多少の残酷表現あります。
以上2点からセルフレイティング
辺境伯へ嫁ぎます。
アズやっこ
恋愛
私の父、国王陛下から、辺境伯へ嫁げと言われました。
隣国の王子の次は辺境伯ですか… 分かりました。
私は第二王女。所詮国の為の駒でしかないのです。 例え父であっても国王陛下には逆らえません。
辺境伯様… 若くして家督を継がれ、辺境の地を護っています。
本来ならば第一王女のお姉様が嫁ぐはずでした。
辺境伯様も10歳も年下の私を妻として娶らなければいけないなんて可哀想です。
辺境伯様、大丈夫です。私はご迷惑はおかけしません。
それでも、もし、私でも良いのなら…こんな小娘でも良いのなら…貴方を愛しても良いですか?貴方も私を愛してくれますか?
そんな望みを抱いてしまいます。
❈ 作者独自の世界観です。
❈ 設定はゆるいです。
(言葉使いなど、優しい目で読んで頂けると幸いです)
❈ 誤字脱字等教えて頂けると幸いです。
(出来れば望ましいと思う字、文章を教えて頂けると嬉しいです)
私は幼い頃に死んだと思われていた侯爵令嬢でした
さこの
恋愛
幼い頃に誘拐されたマリアベル。保護してくれた男の人をお母さんと呼び、父でもあり兄でもあり家族として暮らしていた。
誘拐される以前の記憶は全くないが、ネックレスにマリアベルと名前が記されていた。
数年後にマリアベルの元に侯爵家の遣いがやってきて、自分は貴族の娘だと知る事になる。
お母さんと呼ぶ男の人と離れるのは嫌だが家に戻り家族と会う事になった。
片田舎で暮らしていたマリアベルは貴族の子女として学ぶ事になるが、不思議と読み書きは出来るし食事のマナーも悪くない。
お母さんと呼ばれていた男は何者だったのだろうか……? マリアベルは貴族社会に馴染めるのか……
っと言った感じのストーリーです。
自分勝手な側妃を見習えとおっしゃったのですから、わたくしの望む未来を手にすると決めました。
Mayoi
恋愛
国王キングズリーの寵愛を受ける側妃メラニー。
二人から見下される正妃クローディア。
正妃として国王に苦言を呈すれば嫉妬だと言われ、逆に側妃を見習うように言わる始末。
国王であるキングズリーがそう言ったのだからクローディアも決心する。
クローディアは自らの望む未来を手にすべく、密かに手を回す。
ユーザ登録のメリット
- 毎日¥0対象作品が毎日1話無料!
- お気に入り登録で最新話を見逃さない!
- しおり機能で小説の続きが読みやすい!
1~3分で完了!
無料でユーザ登録する
すでにユーザの方はログイン
閉じる