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ifの世界線のお話
18:告白
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早めに仕事を終わらせたサイモンは複雑な心境のままシャロンの部屋へと赴いた。
もし、本当にシャロンが自分のことを好きだと言った場合、自分はどうするべきなのか。彼にはわからない。
しかし、間違いなく断言できるのは、彼女から好意を向けられたら彼にはそれを突き放すことができないという事。
深く息を吐き出したサイモンは、シャロンの部屋の扉を2回ノックした。
中からは少し震えた声で『どうぞ』と返事がある。
サイモンはゆっくりと扉を開けた。
部屋の中にいたのは、少し開いた窓のそばで外を眺めるシャロン。後ろから見える彼女は、白いはずの耳まで真っ赤に染めている。
その姿を見て、サイモンは体が熱くなるのを感じた。
「あの…、お嬢…」
「ごめん、ちょっとだけ待って。冷静に考えるとさっきの発言はとんでもなく口を滑らせていたのではないかと気がついて、恥ずかしい…」
「あ、気づいてくれたんですね。よかったです」
「よくないよ…。恥ずかしさで死ねる…」
シャロンは顔を隠すようにして、その場にしゃがみ込んでしまう。
(可愛い…)
ここまで照れて恥じらうシャロンは見たことがない。彼女をそんな状態にさせているのは自分なのだと思うと、サイモンは胸が高鳴る。
だが、浮かれているわけにはいかない彼は首を横に振り、気をただした。
そして彼女の背中に向かって、話しかける。
「お嬢は庭師と駆け落ちしたニクソン子爵家のご令嬢の話を知っていますか?」
そう切り出したサイモンは、彼が見た駆け落ちした貴族令嬢の末路を話しか始めた。
シャロンは背を向けたまま、駆け落ちした令嬢の末路をじっと聞いていた。
*
最後まで黙って話を聞いていたシャロンにサイモンは声をかけた。
彼女はフッと乾いた笑みをこぼす。
「…ねえ、それは遠回しに振ってるの?」
「違う。そうじゃなくて…」
「じゃあ、サイモンはその話を聞いて私がなんて言うと思ったの?」
「…え?」
「不幸になりたくないから、『貴方のことを思う気持ちに蓋をします』とでも言うと思ったの?」
その顔を見なくてもわかるほどに、彼女の口調は強かった。きっと怒っているのだろう。
サイモンは自嘲するように息を吐くと、違うと話を続ける。
「思ってませんよ。ただ、俺が怖いだけです」
きっとシャロンは平民になろうが、貧乏になろうが平気だ。
ただ、サイモンが彼女を平民に落としてしまったという負い目を背負うことが怖いだけ。
高貴な身の彼女を汚してしまうのが怖いだけ。
それを聞いたシャロンはゆらりと立ち上がる。そして、
「馬鹿じゃないの?」
と、低くそう呟やいた。
「仮に平民になったとしても私は困らないわ」
「わかんないじゃないですか…」
「いいえ、わかる」
くるりと振り返ると、シャロンは腰に手を当て胸を張る。
「私は掃除洗濯は自分でできます」
「…雑っすけどね」
「ついでに言うなら、お料理もできます」
「…5割の確率で砂糖と塩を間違えますけどね」
「畑仕事もできます」
「…薬草の管理と畑仕事はまた別物っすけどね」
「…もう!いちいち水を差さないで!」
「いや、事実だし…」
「そういう話をしているのではないの!私はたとえ平民になっても、自分のことは自分でできるから平気と言っているの!」
シャロンは頬を膨らませながらも、強く言い切った。
確かにシャロンは一応、一通りの家事はできる。お手伝いする子ども程度のレベルだが、一から覚えなければならないわけではないので、平民になってもあの令嬢のような苦労はしないだろう。
シャロンはサイモンがに近づくと彼の目をじっと見据えた。
「ねえ、サイモン。そのご令嬢は本当に不幸だったの?」
「え?」
「その人に『あなたは今幸せですか?』と聞いたら彼女は不幸だと答えたと思う?」
「それは…」
サイモンは言葉に詰まる。
あの時、サイモンは彼女の姿を見て彼女が不幸だと決めつけたが、果たして本当にそうだったのだろうか。
そう問われると確かに言い切れる自信はない。
悩む彼に、シャロンはクスッと笑みをこぼした。
「サイモン。私はそのご令嬢の気持ちはわからないけれど、私はあなたと一緒なら多分どこにいたって幸せだと思う」
「…お嬢」
「あなたと一緒にいられるのなら何だっていい。きっとおばあちゃんになってもそう言えるわ」
そう言って優しく微笑むシャロンにサイモンは何とも言えない気持ちになる。
「…それってプロポーズですか?」
「…え?へ!?」
自分の発言の意味がわかっていない様子の彼女に、サイモンは思わず聞いてしまった。
「それは…その…」
俯き、手元をいじりながら、もごもごと話すシャロン。
2人の間を流れる妙な空気感が時間の流れを遅く感じさせ、心臓を打つ音がどんどん大きくなる。
居た堪れなくなったシャロンは小さく『そうとも言う』と呟き、両手で顔を隠してしまった。
「お嬢、顔見せて」
「無理ぃ…」
「無理じゃないから」
「うう…」
顔を隠すシャロンの手首を掴むと、その手を下に下ろす。
少し潤んだ瞳に震える手。紅潮した頬をうっすらと開いた窓からのそよ風になびく前髪。
(かわいい…)
あまり見たことがない、女の子の顔をしたシャロンのその表情がとてつもなく可愛く見えたサイモン。
彼が気がついた時には、彼女の唇に自分のそれを重ねていた。
少し肌寒い室内にいたせいか、彼女の唇は冷たかった。
「…え?」
「え?」
ゆっくりと唇を離したところで、サイモンはふと我に帰る。
目を大きく見開いてこちらを見ているシャロンは、何が起こったかわからないような顔をしていた。
やらかした、公爵夫人に許可なくキスした。
いくら離縁することが決まっていると言っても、こんな暴挙、バレたら首を切られても文句は言えない。
サイモンは静かに半歩後ろに下がり両手を床につくと、床に頭を擦り付けた。
「ご…」
「ご?」
「ごごごご、ごめんなさい!ごめんさない!本当にごめんなさい!我慢できなくてごめんなさい!」
「そ、そんなに謝られると、なんだか逆に悲しくなるから謝らないでほしい…」
「ういっす…」
恐る恐る顔を上げたサイモンの後悔と歓喜が入り混じったような微妙な表情に、シャロンは思わず吹き出した。
「なんて顔してるのよ」
「いや、その、どんな顔をすれば良いのかわからず…」
正直なところ、シャロンが自分のことを好きなのだという喜びがまさっているが、先程の暴挙の手前、そうニヤニヤもしていられない。
シャロンはなんとも形容し難い顔の彼の頬の手を当てると、歯を見せて笑う。
「ねえ、もしかしてさ、サイモンは私のこと好きなの?」
『もしかして』なんて言っているが、これは答えがわかっているからこその微笑みと、答えがわかっているからこその口調。
期待している彼女を前に、もう平民だ貴族だと言い訳を並べられないサイモンは素直に答えた。
「好きですよ…。本当に、ずっと前から…」
もし、本当にシャロンが自分のことを好きだと言った場合、自分はどうするべきなのか。彼にはわからない。
しかし、間違いなく断言できるのは、彼女から好意を向けられたら彼にはそれを突き放すことができないという事。
深く息を吐き出したサイモンは、シャロンの部屋の扉を2回ノックした。
中からは少し震えた声で『どうぞ』と返事がある。
サイモンはゆっくりと扉を開けた。
部屋の中にいたのは、少し開いた窓のそばで外を眺めるシャロン。後ろから見える彼女は、白いはずの耳まで真っ赤に染めている。
その姿を見て、サイモンは体が熱くなるのを感じた。
「あの…、お嬢…」
「ごめん、ちょっとだけ待って。冷静に考えるとさっきの発言はとんでもなく口を滑らせていたのではないかと気がついて、恥ずかしい…」
「あ、気づいてくれたんですね。よかったです」
「よくないよ…。恥ずかしさで死ねる…」
シャロンは顔を隠すようにして、その場にしゃがみ込んでしまう。
(可愛い…)
ここまで照れて恥じらうシャロンは見たことがない。彼女をそんな状態にさせているのは自分なのだと思うと、サイモンは胸が高鳴る。
だが、浮かれているわけにはいかない彼は首を横に振り、気をただした。
そして彼女の背中に向かって、話しかける。
「お嬢は庭師と駆け落ちしたニクソン子爵家のご令嬢の話を知っていますか?」
そう切り出したサイモンは、彼が見た駆け落ちした貴族令嬢の末路を話しか始めた。
シャロンは背を向けたまま、駆け落ちした令嬢の末路をじっと聞いていた。
*
最後まで黙って話を聞いていたシャロンにサイモンは声をかけた。
彼女はフッと乾いた笑みをこぼす。
「…ねえ、それは遠回しに振ってるの?」
「違う。そうじゃなくて…」
「じゃあ、サイモンはその話を聞いて私がなんて言うと思ったの?」
「…え?」
「不幸になりたくないから、『貴方のことを思う気持ちに蓋をします』とでも言うと思ったの?」
その顔を見なくてもわかるほどに、彼女の口調は強かった。きっと怒っているのだろう。
サイモンは自嘲するように息を吐くと、違うと話を続ける。
「思ってませんよ。ただ、俺が怖いだけです」
きっとシャロンは平民になろうが、貧乏になろうが平気だ。
ただ、サイモンが彼女を平民に落としてしまったという負い目を背負うことが怖いだけ。
高貴な身の彼女を汚してしまうのが怖いだけ。
それを聞いたシャロンはゆらりと立ち上がる。そして、
「馬鹿じゃないの?」
と、低くそう呟やいた。
「仮に平民になったとしても私は困らないわ」
「わかんないじゃないですか…」
「いいえ、わかる」
くるりと振り返ると、シャロンは腰に手を当て胸を張る。
「私は掃除洗濯は自分でできます」
「…雑っすけどね」
「ついでに言うなら、お料理もできます」
「…5割の確率で砂糖と塩を間違えますけどね」
「畑仕事もできます」
「…薬草の管理と畑仕事はまた別物っすけどね」
「…もう!いちいち水を差さないで!」
「いや、事実だし…」
「そういう話をしているのではないの!私はたとえ平民になっても、自分のことは自分でできるから平気と言っているの!」
シャロンは頬を膨らませながらも、強く言い切った。
確かにシャロンは一応、一通りの家事はできる。お手伝いする子ども程度のレベルだが、一から覚えなければならないわけではないので、平民になってもあの令嬢のような苦労はしないだろう。
シャロンはサイモンがに近づくと彼の目をじっと見据えた。
「ねえ、サイモン。そのご令嬢は本当に不幸だったの?」
「え?」
「その人に『あなたは今幸せですか?』と聞いたら彼女は不幸だと答えたと思う?」
「それは…」
サイモンは言葉に詰まる。
あの時、サイモンは彼女の姿を見て彼女が不幸だと決めつけたが、果たして本当にそうだったのだろうか。
そう問われると確かに言い切れる自信はない。
悩む彼に、シャロンはクスッと笑みをこぼした。
「サイモン。私はそのご令嬢の気持ちはわからないけれど、私はあなたと一緒なら多分どこにいたって幸せだと思う」
「…お嬢」
「あなたと一緒にいられるのなら何だっていい。きっとおばあちゃんになってもそう言えるわ」
そう言って優しく微笑むシャロンにサイモンは何とも言えない気持ちになる。
「…それってプロポーズですか?」
「…え?へ!?」
自分の発言の意味がわかっていない様子の彼女に、サイモンは思わず聞いてしまった。
「それは…その…」
俯き、手元をいじりながら、もごもごと話すシャロン。
2人の間を流れる妙な空気感が時間の流れを遅く感じさせ、心臓を打つ音がどんどん大きくなる。
居た堪れなくなったシャロンは小さく『そうとも言う』と呟き、両手で顔を隠してしまった。
「お嬢、顔見せて」
「無理ぃ…」
「無理じゃないから」
「うう…」
顔を隠すシャロンの手首を掴むと、その手を下に下ろす。
少し潤んだ瞳に震える手。紅潮した頬をうっすらと開いた窓からのそよ風になびく前髪。
(かわいい…)
あまり見たことがない、女の子の顔をしたシャロンのその表情がとてつもなく可愛く見えたサイモン。
彼が気がついた時には、彼女の唇に自分のそれを重ねていた。
少し肌寒い室内にいたせいか、彼女の唇は冷たかった。
「…え?」
「え?」
ゆっくりと唇を離したところで、サイモンはふと我に帰る。
目を大きく見開いてこちらを見ているシャロンは、何が起こったかわからないような顔をしていた。
やらかした、公爵夫人に許可なくキスした。
いくら離縁することが決まっていると言っても、こんな暴挙、バレたら首を切られても文句は言えない。
サイモンは静かに半歩後ろに下がり両手を床につくと、床に頭を擦り付けた。
「ご…」
「ご?」
「ごごごご、ごめんなさい!ごめんさない!本当にごめんなさい!我慢できなくてごめんなさい!」
「そ、そんなに謝られると、なんだか逆に悲しくなるから謝らないでほしい…」
「ういっす…」
恐る恐る顔を上げたサイモンの後悔と歓喜が入り混じったような微妙な表情に、シャロンは思わず吹き出した。
「なんて顔してるのよ」
「いや、その、どんな顔をすれば良いのかわからず…」
正直なところ、シャロンが自分のことを好きなのだという喜びがまさっているが、先程の暴挙の手前、そうニヤニヤもしていられない。
シャロンはなんとも形容し難い顔の彼の頬の手を当てると、歯を見せて笑う。
「ねえ、もしかしてさ、サイモンは私のこと好きなの?」
『もしかして』なんて言っているが、これは答えがわかっているからこその微笑みと、答えがわかっているからこその口調。
期待している彼女を前に、もう平民だ貴族だと言い訳を並べられないサイモンは素直に答えた。
「好きですよ…。本当に、ずっと前から…」
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