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本編
71:真相(1)
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「君が私に協力してくれたら、ジルフォード侯爵にも侯爵領にもこれ以上手を出さないと誓おう」
王はシャロンの前にしゃがみ込み、彼女の頬を片手で掴むと無理矢理に上を向かせた。
声を荒げらるハディスを制し、ヘンリーは「どういう意味だ」と父に問う。
すると、王は愉快そうに語り始めた。
彼曰く、ジルフォード侯爵は5年前、幻術と物理的な変装で顔を変えて【デイモン】と名乗り、エミリアの治療を行っていたらしい。
そして、それを知った王は「エミリアの治療はしない」という約束を破った彼に対し、侯爵領と家族を人質に取り、彼女を屋敷から連れ出すように命じた。
あとは大方シャロンの推論通り、王に命じられた通りにシュゼットを懐柔し、ヘンリエッタを利用してエミリアの死を偽装した。
「デイモンに偽装した医師とシュゼットの2人を列車事故で殺した時は流石の彼も取り乱していたよ」
王はケラケラと笑う。
人の命を何とも思っていない彼の発言に、シャロンは奥歯を噛み締めた。
「初めはエミリアがアルフレッドの元にいることが耐えられなくて、治療を拒否するように言ったが、手元に彼女が来たのなら話は別だ。彼女を生かすために尽力してもらおうと思ったんだよ」
5年前、エミリアを公爵邸から連れ出した侯爵は『彼女を何としても生かせ』と命じられた。
だがエミリアは元々心臓が悪く、容体を回復させるには新しい心臓を移植するしかなかった。
心臓移植は適合する心臓が見つからない限りは行えない。
尽力すると誓ったものの、その段階では打つ手がなかった。
そんな時、王は言ったそうだ。
『魔術による臓器移植を行えばいい』と。
侯爵はまだ不完全な魔術による臓器移植はリスクが高く、犠牲が必要になることを訴えたが、王は聞く耳を持たなかった。
家族と領地を人質に取られた逃げ場のない侯爵は、少しずつ心をすり減らしながら、ひとり罪を背負い、毎年魔術師を殺し続けた。
「難しく繊細な術らしいね。最初は4人無駄にしてとても落ち込んでいたよ。だが彼はやはり天才だ。年々うまくなっていったよ」
「…ふざけんなよ。人の命を何だと思ってる」
怒りのあまり、言葉を崩すシャロン。
王は彼女の頬を掴む手に力を込めた。
痛みでシャロンの顔は歪む。
「口の聞き方には気をつけろよ。私は優しさで提案してあげているんだ。君のお父君は優しい人だ。エミリアのために死んでいった魔術師たちに心を痛めている。このままでは彼は心を壊してしまうかもしれないよ?」
君がその身を捧げれば、エミリアは完全に回復し、ジルフォード侯爵は人殺しの役目から解放されると、王は語る。
シャロンは父の方へと視線を移した。
すると、視界の端に入った父は首を横に振る。
おそらく度重なる大義名分のない人殺しで父の精神が摩耗していることは確かだろう。
けれど、だからといって娘を差し出すような人ではない。
シャロンは自分の顔を掴む王に唾を吐いた。
彼女の態度に腹を立てた王は彼女の横っ面を叩く。
だが、彼女の目は死なない。強い意志を宿した黄金の瞳が王を射抜く。
「あいにくですが、私は他人のために死んでやれるほど綺麗な心を持ち合わせておりませんの」
「親不孝な子だね」
なかなか首を縦に振らないシャロンに業をにやした王は、再びアルフレッドの仮面を被った。
そして、
「体力を使うから、あまりエミリアに力を使わせたくないのだが…。仕方がない」
と呟き、エミリアの名を呼んだ。
アルフレッドの顔で優しい微笑みを浮かべる王。シャロンはその様子に嫉妬にも似た強い怒りを覚えた。
それは王がアルフレッドの顔で愛おしそうに『エミリア』と呼んでいるからか、それともアルフレッドにしか反応を示さないエミリアに対してか。
エミリアは彼の声に反応して、エディに支えられながらゆっくりと状態を起こした。
「エミリア、シャロンにお願いしてごらん?彼女が協力してくれたら、もう手術は受けなくても良くな…」
ニヤリと口角を上げ、エミリアにそう提案した王の言葉を遮るように、ジルフォード侯爵は叫んだ。
「陛下!待ってください!約束が違います!」
「うるさい、黙れ」
王は侯爵に向かって手を伸ばす。そして開いていた手のひらをぎゅっと握りしめ、何かを潰した。
次の瞬間、侯爵は血を吹き出し、むせ返る。
「こ、侯爵!?」
そばにいたエディは衝撃的な場面に正気をとり戻したのか、慌てて彼に駆け寄る。
侯爵は「大丈夫だ」とでも言うようにニコッと笑った。
「父に何をした!?」
「声帯を潰しただけだ。死にはしない」
「貴様っ!」
怒りに震えたハディスは手枷を無理やり破壊しようとする。
だが、ヘンリーはそれを止めた。
「ハディス!落ち着け!」
「しかし!」
「ここで抗っても勝機はない。そうでしょう?陛下」
「正解だ、ヘンリー。君たちに勝ち目はないよ」
息子からの問いに、王は薄気味悪い笑みを浮かべて首元に隠していた装飾品を見せた。
「増幅装置…」
「これがある限り、君たちは私には敵わない」
「それは私的利用が禁止されているものでは?」
「エミリアの手術のために必要だから持ち出しただけで、私的利用ではない」
心臓をシャロンから魔力をエディから補う形で移植手術を終わらせた後、この増幅装置を使って精神干渉の術をかける。そうすることで、自分のことを愛していたエミリアを取り戻すのだと王は語る。
彼のその言葉にヘンリーの眉間の皺は深くなる一方だった。
「他人の命を犠牲にして生きながらえさせて、挙句魔術で心を書き換えようとしてるってことか?」
「書き換えるんじゃない。元に戻すんだ。彼女は初めから私のものだからね」
今、エミリアの心はアルフレッドのものだが、本来、彼女の心は自分のものだったのだと王は主張する。
心の底から本気でそう思っているかのような父の言葉に、ヘンリーは心底幻滅した。
そして
「頭おかしいんじゃねーのか」
というヘンリーの呟きを皮切りに、ジルフォード兄妹は言葉の限りを尽くし、王を罵倒し始めた。
王はシャロンの前にしゃがみ込み、彼女の頬を片手で掴むと無理矢理に上を向かせた。
声を荒げらるハディスを制し、ヘンリーは「どういう意味だ」と父に問う。
すると、王は愉快そうに語り始めた。
彼曰く、ジルフォード侯爵は5年前、幻術と物理的な変装で顔を変えて【デイモン】と名乗り、エミリアの治療を行っていたらしい。
そして、それを知った王は「エミリアの治療はしない」という約束を破った彼に対し、侯爵領と家族を人質に取り、彼女を屋敷から連れ出すように命じた。
あとは大方シャロンの推論通り、王に命じられた通りにシュゼットを懐柔し、ヘンリエッタを利用してエミリアの死を偽装した。
「デイモンに偽装した医師とシュゼットの2人を列車事故で殺した時は流石の彼も取り乱していたよ」
王はケラケラと笑う。
人の命を何とも思っていない彼の発言に、シャロンは奥歯を噛み締めた。
「初めはエミリアがアルフレッドの元にいることが耐えられなくて、治療を拒否するように言ったが、手元に彼女が来たのなら話は別だ。彼女を生かすために尽力してもらおうと思ったんだよ」
5年前、エミリアを公爵邸から連れ出した侯爵は『彼女を何としても生かせ』と命じられた。
だがエミリアは元々心臓が悪く、容体を回復させるには新しい心臓を移植するしかなかった。
心臓移植は適合する心臓が見つからない限りは行えない。
尽力すると誓ったものの、その段階では打つ手がなかった。
そんな時、王は言ったそうだ。
『魔術による臓器移植を行えばいい』と。
侯爵はまだ不完全な魔術による臓器移植はリスクが高く、犠牲が必要になることを訴えたが、王は聞く耳を持たなかった。
家族と領地を人質に取られた逃げ場のない侯爵は、少しずつ心をすり減らしながら、ひとり罪を背負い、毎年魔術師を殺し続けた。
「難しく繊細な術らしいね。最初は4人無駄にしてとても落ち込んでいたよ。だが彼はやはり天才だ。年々うまくなっていったよ」
「…ふざけんなよ。人の命を何だと思ってる」
怒りのあまり、言葉を崩すシャロン。
王は彼女の頬を掴む手に力を込めた。
痛みでシャロンの顔は歪む。
「口の聞き方には気をつけろよ。私は優しさで提案してあげているんだ。君のお父君は優しい人だ。エミリアのために死んでいった魔術師たちに心を痛めている。このままでは彼は心を壊してしまうかもしれないよ?」
君がその身を捧げれば、エミリアは完全に回復し、ジルフォード侯爵は人殺しの役目から解放されると、王は語る。
シャロンは父の方へと視線を移した。
すると、視界の端に入った父は首を横に振る。
おそらく度重なる大義名分のない人殺しで父の精神が摩耗していることは確かだろう。
けれど、だからといって娘を差し出すような人ではない。
シャロンは自分の顔を掴む王に唾を吐いた。
彼女の態度に腹を立てた王は彼女の横っ面を叩く。
だが、彼女の目は死なない。強い意志を宿した黄金の瞳が王を射抜く。
「あいにくですが、私は他人のために死んでやれるほど綺麗な心を持ち合わせておりませんの」
「親不孝な子だね」
なかなか首を縦に振らないシャロンに業をにやした王は、再びアルフレッドの仮面を被った。
そして、
「体力を使うから、あまりエミリアに力を使わせたくないのだが…。仕方がない」
と呟き、エミリアの名を呼んだ。
アルフレッドの顔で優しい微笑みを浮かべる王。シャロンはその様子に嫉妬にも似た強い怒りを覚えた。
それは王がアルフレッドの顔で愛おしそうに『エミリア』と呼んでいるからか、それともアルフレッドにしか反応を示さないエミリアに対してか。
エミリアは彼の声に反応して、エディに支えられながらゆっくりと状態を起こした。
「エミリア、シャロンにお願いしてごらん?彼女が協力してくれたら、もう手術は受けなくても良くな…」
ニヤリと口角を上げ、エミリアにそう提案した王の言葉を遮るように、ジルフォード侯爵は叫んだ。
「陛下!待ってください!約束が違います!」
「うるさい、黙れ」
王は侯爵に向かって手を伸ばす。そして開いていた手のひらをぎゅっと握りしめ、何かを潰した。
次の瞬間、侯爵は血を吹き出し、むせ返る。
「こ、侯爵!?」
そばにいたエディは衝撃的な場面に正気をとり戻したのか、慌てて彼に駆け寄る。
侯爵は「大丈夫だ」とでも言うようにニコッと笑った。
「父に何をした!?」
「声帯を潰しただけだ。死にはしない」
「貴様っ!」
怒りに震えたハディスは手枷を無理やり破壊しようとする。
だが、ヘンリーはそれを止めた。
「ハディス!落ち着け!」
「しかし!」
「ここで抗っても勝機はない。そうでしょう?陛下」
「正解だ、ヘンリー。君たちに勝ち目はないよ」
息子からの問いに、王は薄気味悪い笑みを浮かべて首元に隠していた装飾品を見せた。
「増幅装置…」
「これがある限り、君たちは私には敵わない」
「それは私的利用が禁止されているものでは?」
「エミリアの手術のために必要だから持ち出しただけで、私的利用ではない」
心臓をシャロンから魔力をエディから補う形で移植手術を終わらせた後、この増幅装置を使って精神干渉の術をかける。そうすることで、自分のことを愛していたエミリアを取り戻すのだと王は語る。
彼のその言葉にヘンリーの眉間の皺は深くなる一方だった。
「他人の命を犠牲にして生きながらえさせて、挙句魔術で心を書き換えようとしてるってことか?」
「書き換えるんじゃない。元に戻すんだ。彼女は初めから私のものだからね」
今、エミリアの心はアルフレッドのものだが、本来、彼女の心は自分のものだったのだと王は主張する。
心の底から本気でそう思っているかのような父の言葉に、ヘンリーは心底幻滅した。
そして
「頭おかしいんじゃねーのか」
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