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CASE3:戸村千景
9:再会と決別(1)
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横殴りの雨が窓を打つ。
警報が出るかもしれないと言われている日に、私はなぜ外にいるのだろう。
行きつけの海が見えるカフェは閑散としていて、窓の外から見える海はいつもの穏やかさを無くし、荒れていた。
「やっぱり今日はやめとこうよ、……って連絡するべきだったか」
私はスマホのメッセージアプリを開き、泉くんとのトーク履歴を遡った。
今日は泉くんと付き合って半年の記念日。泉くんがすごく張り切っていたから言い出せなかったが、さすがに雲行きが怪し過ぎる。こんな日に外にいるのは危ない。
「よく考えたら、別にお家デートで良かったな。家隣だし」
泉くんはなぜ、わざわざ外で待ち合わせなんて言ったんだろう。サプライズしたいからと言っていたが、そもそもサプライズ宣言をしたらサプライズにならないのでは?と私はコーヒーを片手に首を傾げた。
「お待たせしました!」
店の扉に設置された一般的な鈴が鳴り、泉くんが姿を現した。傘をさしていたはずなのに全身びしょ濡れを彼に、私はタオルを差し出した。
そしてふと、気がつく。彼の後ろに隠れている女に。
私は咄嗟に笑顔を貼り付けた。
「泉くん、その方は?」
私がそう尋ねると、泉くんは良くぞ聞いてくれましたと言いたげな顔で彼女を自分の前に出した。
ああ、いやだ。その顔、見覚えがある。
「僕の会社の後輩なんです。戸村美月さん。千景さんの妹ですよ」
泉くんが笑顔で紹介してくれた。この癒しの笑顔に悪意が混ざっていればよかったのに。そうしたら私はまだ、平気でいられたのに。
私は内側から溢れ出る形容詞がたい複雑な感情を必死に飲み込んだ。
「…………久しぶりね、美月」
「お姉ちゃん……、うん。久しぶり」
18で家を出てから会ってないから、12年ぶりの再会か。
当時まだ12歳だった彼女は立派な大人の女性になっていた。
「座れば?」
「う、うん」
美月は遠慮がちに、私の前に座った。
泉くんは満足気な顔をして私の隣に座る。
スマホの通知機能はこの近辺に警報が出たことを知らせた。
「……」
気まずい沈黙が私たちを包む。窓を打つ雨音が時間が経つにつれて強くなっていた。
これ、誰が話し出すの?もしかして私?私が気を使って話し出せばいいの?
最悪な気分だ。私は気持ちを落ち着かせるように長く息を吐いた。
「今日は突然、どうしたの?」
私が声をかけると、美月はビクリと肩を強張らせた。泉くんはそんな彼女に、大丈夫だよと優しく声をかける。私の体も強張っているのに、彼はそのことには気づかない。
美月は大きく深呼吸をして、私を見据えた。
「泉先輩の彼女がお姉ちゃんだって、偶然知って。そ、それで先輩に協力してもらったの。お姉ちゃんにどうしても伝えたいことがあって……」
「へぇ、そう」
「あの、私ずっと、お姉ちゃんと仲直りがしたくて……」
「仲直り……」
「私、お姉ちゃんに甘えてたんだと思う。だから今までずっと優しかったお姉ちゃんが急に変わってしまったのが受け入れられなくて……。それであんな暴言を吐いてしまったんだと思うの」
「……」
「お姉ちゃん、あの時進路で悩んでたんでしょ?お父さんから聞いた。私、お姉ちゃんのそんな事情とか知らなくて。そんな時期に家事しろとか言われたら、そりゃ誰だって怒っちゃうよね」
「……」
「で、でも私もあの時は傷ついたんだよ?お母さんの命を奪ったのは私だって言われた時は、暗に私が死ねば良かったと言われたみたいですごく傷ついた」
「……」
「だからね、お互いにごめんなさいして、仲直りしない?この世でたった二人の姉妹なんだから、仲良くしたいよ。天国のお母さんもきっと私たちが仲良くすることを望んでる」
目尻に涙を溜めて、美月は私をじっと見つめた。
私はそんな彼女の目がおぞましくて直視できなくて、目線を下に逸らせた。
そしてふと、気がついた。彼女の左手の薬指に婚約指輪と思しきものが嵌っていることに。
ああ、何だ。そういうこと。
良かった。うっかり罪悪感を覚えるところだった。
私は頬杖をつき、美月の左手の薬指を指差した。
「結婚、するの?」
「え?」
「指輪」
「あ、これは……」
美月はサッと左手を机の下に隠した。
やはり、これが原因か。
「お姉ちゃんは名探偵なんだよ」
「め、名探偵?」
「当ててやろうか?美月が仲直りしたい理由」
「……は?」
「もうすぐ結婚式を挙げるのに、その場に実の姉を呼ばないのは良くない。だから適当に仲直りして式に出席してもらおう。あ、ついでにこの仲直りの様子を映像に撮っておいて、式で流したら感動的かしら。……ってとこ?」
私は泉くんのシャツの胸ポケットからボールペンを取り出した。それはボールペン型の隠しカメラだった。
泉くんはどうしてわかったのかという顔をして驚いていたが、わからないわけがない。だって君は胸ポケットにペンを入れていたことなんて一度もないじゃないか。
私はボールペンを美月の前に投げた。
「悪いけど、仲直りならしない。そんな茶番に付き合う気はない」
「ち、ちがっ!これはっ!」
「お涙頂戴な演出がしたいなら、自分が母親の命と引き換えに生まれたことでもネタにすればいいじゃない」
「ひどい!」
「酷い?どっちが?」
私から全てを奪ったくせに。搾取してきたくせに。
押さえ込んでいたものが、沸々と湧き出てくる。
私はギュッと拳を握り締めてテーブルの下に隠した。せめて、手は出さないようにと。
「私はあんたのために、あんたたちのために必死で母親の代わりをやってきたわ。7歳からずっと、家事も育児も担ってきた。好きでやってたんじゃない。そうしなきゃいけないから、そうしなきゃ怒られるからやっていたの」
「ち、千景さん?」
「泉くんは黙ってて」
「は、はい」
「ねえ、美月。私が必死に心を隠して、笑顔を取り繕って家事をやってる時、あんた何してた?友達と遊んでたよね?私は小学生時代、一度も友達と遊んだことないわ。だって家事をしなくちゃいけなかったもの」
「そんなこと、私に言われても……」
「そうよね、言ってもしょうがないわ。私に母親の役割を押し付けたのはお父さんだから、あんたのせいじゃない。でも!でも、あんたにもう少し思いやりの心があれば、もう少し私に感謝することもできたはずだわ。私、あんたにお礼を言われたことなんて一度もない」
「そ、それは……。ご、ごめん」
「挙句、あんた私になんて言ったか覚えてる?私が早起きしつて作ったお弁当を地味で恥ずかしいって言ったのよ。しっかり食べておきながら、お弁当箱を私に投げつけて私を罵ったわ」
「そんなの、子どものしたことじゃん!」
「子どもだからって何をしても許されると思ってるの?」
「……っ!」
何をしても許されるのなら、私ももっとワガママに生きれば良かった。
そう言うと、美月は俯いて黙り込んだ。目尻に溜めた涙が、テーブルに落ちた。
「ひどい。お姉ちゃん、ひどいよ」
「ひどくていいよ」
「私はお姉ちゃんのこと好きだったのに」
「それは家政婦として?それともサンドバッグとして?」
「なっ!ちがう!!」
「結婚おめでとう、美月。でもごめん。悪いけど式には出ない。姉は死んだことにでもしといて」
「どうしてそんなこと言うのよ」
美月は顔を上げ、潤んだ瞳で私を見つめた。
わかってる。別に美月が悪いわけじゃない。
ただ私に母性がなかったのがいけないんだ。美月を愛することができなかった私がいけないんだ。
わかってる。わかってるけど、仕方がないじゃないか。
「……だって嫌いなんだもの。あんたのこと」
不思議と笑みが溢れた。美月はカッと顔を真っ赤にして、反射的に私に水をかけた。
私たちの様子を遠目で不安そうにみていた店員さんが慌てている。
「ちょ、戸村さん!?」
「お前なんか死んでしまえ、クソが」
美月は私に暴言を吐いて、お金も払わずに店から出て行った。
ちゃっかりケーキまで頼んでおいて、金くらい払っていけよ。
私はカバンからハンカチを取り出し、濡れた体を拭いた。店員さんもバックヤードからタオルを持ってきて、貸してくれた。
「今日、お客さんが少なくて良かった」
こんな修羅場、人に見せるものじゃない。
私は泉くんに向き直ると、ニコッと微笑んだ。
「別れようか、泉くん」
警報が出るかもしれないと言われている日に、私はなぜ外にいるのだろう。
行きつけの海が見えるカフェは閑散としていて、窓の外から見える海はいつもの穏やかさを無くし、荒れていた。
「やっぱり今日はやめとこうよ、……って連絡するべきだったか」
私はスマホのメッセージアプリを開き、泉くんとのトーク履歴を遡った。
今日は泉くんと付き合って半年の記念日。泉くんがすごく張り切っていたから言い出せなかったが、さすがに雲行きが怪し過ぎる。こんな日に外にいるのは危ない。
「よく考えたら、別にお家デートで良かったな。家隣だし」
泉くんはなぜ、わざわざ外で待ち合わせなんて言ったんだろう。サプライズしたいからと言っていたが、そもそもサプライズ宣言をしたらサプライズにならないのでは?と私はコーヒーを片手に首を傾げた。
「お待たせしました!」
店の扉に設置された一般的な鈴が鳴り、泉くんが姿を現した。傘をさしていたはずなのに全身びしょ濡れを彼に、私はタオルを差し出した。
そしてふと、気がつく。彼の後ろに隠れている女に。
私は咄嗟に笑顔を貼り付けた。
「泉くん、その方は?」
私がそう尋ねると、泉くんは良くぞ聞いてくれましたと言いたげな顔で彼女を自分の前に出した。
ああ、いやだ。その顔、見覚えがある。
「僕の会社の後輩なんです。戸村美月さん。千景さんの妹ですよ」
泉くんが笑顔で紹介してくれた。この癒しの笑顔に悪意が混ざっていればよかったのに。そうしたら私はまだ、平気でいられたのに。
私は内側から溢れ出る形容詞がたい複雑な感情を必死に飲み込んだ。
「…………久しぶりね、美月」
「お姉ちゃん……、うん。久しぶり」
18で家を出てから会ってないから、12年ぶりの再会か。
当時まだ12歳だった彼女は立派な大人の女性になっていた。
「座れば?」
「う、うん」
美月は遠慮がちに、私の前に座った。
泉くんは満足気な顔をして私の隣に座る。
スマホの通知機能はこの近辺に警報が出たことを知らせた。
「……」
気まずい沈黙が私たちを包む。窓を打つ雨音が時間が経つにつれて強くなっていた。
これ、誰が話し出すの?もしかして私?私が気を使って話し出せばいいの?
最悪な気分だ。私は気持ちを落ち着かせるように長く息を吐いた。
「今日は突然、どうしたの?」
私が声をかけると、美月はビクリと肩を強張らせた。泉くんはそんな彼女に、大丈夫だよと優しく声をかける。私の体も強張っているのに、彼はそのことには気づかない。
美月は大きく深呼吸をして、私を見据えた。
「泉先輩の彼女がお姉ちゃんだって、偶然知って。そ、それで先輩に協力してもらったの。お姉ちゃんにどうしても伝えたいことがあって……」
「へぇ、そう」
「あの、私ずっと、お姉ちゃんと仲直りがしたくて……」
「仲直り……」
「私、お姉ちゃんに甘えてたんだと思う。だから今までずっと優しかったお姉ちゃんが急に変わってしまったのが受け入れられなくて……。それであんな暴言を吐いてしまったんだと思うの」
「……」
「お姉ちゃん、あの時進路で悩んでたんでしょ?お父さんから聞いた。私、お姉ちゃんのそんな事情とか知らなくて。そんな時期に家事しろとか言われたら、そりゃ誰だって怒っちゃうよね」
「……」
「で、でも私もあの時は傷ついたんだよ?お母さんの命を奪ったのは私だって言われた時は、暗に私が死ねば良かったと言われたみたいですごく傷ついた」
「……」
「だからね、お互いにごめんなさいして、仲直りしない?この世でたった二人の姉妹なんだから、仲良くしたいよ。天国のお母さんもきっと私たちが仲良くすることを望んでる」
目尻に涙を溜めて、美月は私をじっと見つめた。
私はそんな彼女の目がおぞましくて直視できなくて、目線を下に逸らせた。
そしてふと、気がついた。彼女の左手の薬指に婚約指輪と思しきものが嵌っていることに。
ああ、何だ。そういうこと。
良かった。うっかり罪悪感を覚えるところだった。
私は頬杖をつき、美月の左手の薬指を指差した。
「結婚、するの?」
「え?」
「指輪」
「あ、これは……」
美月はサッと左手を机の下に隠した。
やはり、これが原因か。
「お姉ちゃんは名探偵なんだよ」
「め、名探偵?」
「当ててやろうか?美月が仲直りしたい理由」
「……は?」
「もうすぐ結婚式を挙げるのに、その場に実の姉を呼ばないのは良くない。だから適当に仲直りして式に出席してもらおう。あ、ついでにこの仲直りの様子を映像に撮っておいて、式で流したら感動的かしら。……ってとこ?」
私は泉くんのシャツの胸ポケットからボールペンを取り出した。それはボールペン型の隠しカメラだった。
泉くんはどうしてわかったのかという顔をして驚いていたが、わからないわけがない。だって君は胸ポケットにペンを入れていたことなんて一度もないじゃないか。
私はボールペンを美月の前に投げた。
「悪いけど、仲直りならしない。そんな茶番に付き合う気はない」
「ち、ちがっ!これはっ!」
「お涙頂戴な演出がしたいなら、自分が母親の命と引き換えに生まれたことでもネタにすればいいじゃない」
「ひどい!」
「酷い?どっちが?」
私から全てを奪ったくせに。搾取してきたくせに。
押さえ込んでいたものが、沸々と湧き出てくる。
私はギュッと拳を握り締めてテーブルの下に隠した。せめて、手は出さないようにと。
「私はあんたのために、あんたたちのために必死で母親の代わりをやってきたわ。7歳からずっと、家事も育児も担ってきた。好きでやってたんじゃない。そうしなきゃいけないから、そうしなきゃ怒られるからやっていたの」
「ち、千景さん?」
「泉くんは黙ってて」
「は、はい」
「ねえ、美月。私が必死に心を隠して、笑顔を取り繕って家事をやってる時、あんた何してた?友達と遊んでたよね?私は小学生時代、一度も友達と遊んだことないわ。だって家事をしなくちゃいけなかったもの」
「そんなこと、私に言われても……」
「そうよね、言ってもしょうがないわ。私に母親の役割を押し付けたのはお父さんだから、あんたのせいじゃない。でも!でも、あんたにもう少し思いやりの心があれば、もう少し私に感謝することもできたはずだわ。私、あんたにお礼を言われたことなんて一度もない」
「そ、それは……。ご、ごめん」
「挙句、あんた私になんて言ったか覚えてる?私が早起きしつて作ったお弁当を地味で恥ずかしいって言ったのよ。しっかり食べておきながら、お弁当箱を私に投げつけて私を罵ったわ」
「そんなの、子どものしたことじゃん!」
「子どもだからって何をしても許されると思ってるの?」
「……っ!」
何をしても許されるのなら、私ももっとワガママに生きれば良かった。
そう言うと、美月は俯いて黙り込んだ。目尻に溜めた涙が、テーブルに落ちた。
「ひどい。お姉ちゃん、ひどいよ」
「ひどくていいよ」
「私はお姉ちゃんのこと好きだったのに」
「それは家政婦として?それともサンドバッグとして?」
「なっ!ちがう!!」
「結婚おめでとう、美月。でもごめん。悪いけど式には出ない。姉は死んだことにでもしといて」
「どうしてそんなこと言うのよ」
美月は顔を上げ、潤んだ瞳で私を見つめた。
わかってる。別に美月が悪いわけじゃない。
ただ私に母性がなかったのがいけないんだ。美月を愛することができなかった私がいけないんだ。
わかってる。わかってるけど、仕方がないじゃないか。
「……だって嫌いなんだもの。あんたのこと」
不思議と笑みが溢れた。美月はカッと顔を真っ赤にして、反射的に私に水をかけた。
私たちの様子を遠目で不安そうにみていた店員さんが慌てている。
「ちょ、戸村さん!?」
「お前なんか死んでしまえ、クソが」
美月は私に暴言を吐いて、お金も払わずに店から出て行った。
ちゃっかりケーキまで頼んでおいて、金くらい払っていけよ。
私はカバンからハンカチを取り出し、濡れた体を拭いた。店員さんもバックヤードからタオルを持ってきて、貸してくれた。
「今日、お客さんが少なくて良かった」
こんな修羅場、人に見せるものじゃない。
私は泉くんに向き直ると、ニコッと微笑んだ。
「別れようか、泉くん」
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