38 / 51
三十八 愛情表現
しおりを挟むベッドに清を押し倒し、やや性急に肌をまさぐる。一度出したと言うのに、興奮が覚めない。何度味わっても、もっともっと欲しくなった。
「あ♥ カノく……、それっ……」
恥ずかしそうに顔を背ける清に、カノはゴクリと喉を鳴らす。そういう顔をされると、もっと虐めたくなる。
(これが、可愛くみえるようになるなんてな……)
着飾った女より、お忍びで遊びに来るアイドルより、可愛くて魅力的に見えるなんて、我ながら末期だな。とカノは思う。
清の脚を掴み、尻を天井に向けさせる。上から突いてやると、良い声で鳴くのを知っている。背後から突くと、甘い声で首を振る。本当に、飽きない。
「入れるぞ」
二度目の挿入を宣言し、上からずぷんっと肉棒を捩じ込む。清が下でくぐもった声を上げた。
体勢の都合で、深くは刺さらない。何度も上から杭を打つように突き上げ、声を楽しむ。
「あ♥ ひぅ♥ あ、ぁ♥」
「気持ち良い? 清っ……」
「あひ♥ いっ♥ ん♥ ぅ♥」
繋がった箇所がぐちゅぐちゅと音を立てる。清のナカは熱く、気持ち良い。溶けてしまいそうな感覚に、カノは夢中で腰を振る。
体勢を変え、脚を抱えて横抱きに貫く。執拗に結腸口を突くカノに、清が甘い声を上げた。
「あ♥ あ、あ♥ 奥はっ♥」
「嫌じゃないだろっ……」
「あひ♥ やら♥ そこっ♥ 深いぃ♥」
イヤイヤと首を振る清に、カノはずるんと肉棒を引き抜いた。
急に出ていかれて、清は驚いて目を瞬かせる。
「は、ひっ……?」
清のアナルが、ヒクヒクと淫らに蠢く。カノを欲しがっているように見えて、ゴクリと喉を鳴らした。
「カノ…? なんっ……?」
「嫌なんだろ?」
ニヤニヤしながら言うと、清は泣きそうな顔でカノを見上げた。
「やら、抜かないで……」
「なんで?」
「意地悪、しないで……っ。カノくん、お願い…っ」
「んー、どうしようかなぁ。清、素直じゃないし」
本当は今すぐ犯してやりたかったが、すぐに応じるのは癪だった。それに、泣きそうな清の顔は、なかなかクるものがある。
(マジで、堪んねぇな……)
イラつく自身を押さえつけ、清を見る。清はおずおずと脚を開いて、アナルに指を這わせた。
清の方から誘うなど、されたことがない。理性が揺らぐ。
「お願い、カノくん……っ。ナカ、カノくんので、擦って……っ」
「っ……」
ゾクと、背筋が粟立つ。清に欲しがられている。それだけで、イきそうだった。
(クソ。持たねえ……)
足首を掴み、再び剛直を捩じ込む。奥までズン、と突かれ、清がヒュッと息を呑んだ。
「あ――♥」
そのまま、肉棒を捩じ込み、結腸口を突き破る。
ぐぽっ♥ 弁を抜けて、奥まで到達する。清が声にならない悲鳴を上げた。
「―――っ♥」
奥まで犯されないと到達できない快感に、清の意識が飛ぶ。だが、気絶など許さない勢いで引き抜かれ、再び結腸を犯される。
「あ♥ あぃ♥ いっ♥ うっ♥」
絶え間なく響く喘ぎに、カノは夢中で清を犯す。自分の味と匂いを擦り付けるように、執拗に貫いた。
「あ♥ あ♥ らめ♥ あっ♥」
「清、清っ、清……っ」
「カノ、くん、カノっ……♥ すき♥ しゅきっ……♥ カノくんっ……♥」
「――っ……、清っ……」
何度も名前を呼びながら、カノは清を抱き潰す勢いで欲望を吐き出した。
24
完結しました! 応援ありがとうございました!
お気に入りに追加
98
あなたにおすすめの小説
ファタール〜嬢に貢ぐため年下ホストに抱かれるリーマンと不毛なの分かっていて貢ぐホストと彼に貢ぐ嬢の三角関係〜
ルシーアンナ
BL
年下ホスト×リーマン。
割り切り関係の攻め→→→受けで、受け→→→モブ♀。
ホスト,リーマン,年下攻め,年上受け,貞操観念低め受け,割り切り恋愛,片想い,三角関係
1年ほど前に別名義で書いたのを手直ししたものです。

家事代行サービスにdomの溺愛は必要ありません!
灯璃
BL
家事代行サービスで働く鏑木(かぶらぎ) 慧(けい)はある日、高級マンションの一室に仕事に向かった。だが、住人の男性は入る事すら拒否し、何故かなかなか中に入れてくれない。
何度かの押し問答の後、なんとか慧は中に入れてもらえる事になった。だが、男性からは冷たくオレの部屋には入るなと言われてしまう。
仕方ないと気にせず仕事をし、気が重いまま次の日も訪れると、昨日とは打って変わって男性、秋水(しゅうすい) 龍士郎(りゅうしろう)は慧の料理を褒めた。
思ったより悪い人ではないのかもと慧が思った時、彼がdom、支配する側の人間だという事に気づいてしまう。subである慧は彼と一定の距離を置こうとするがーー。
みたいな、ゆるいdom/subユニバース。ふんわり過ぎてdom/subユニバースにする必要あったのかとか疑問に思ってはいけない。
※完結しました!ありがとうございました!

秘花~王太子の秘密と宿命の皇女~
めぐみ
BL
☆俺はお前を何度も抱き、俺なしではいられぬ淫らな身体にする。宿命という名の数奇な運命に翻弄される王子達☆
―俺はそなたを玩具だと思ったことはなかった。ただ、そなたの身体は俺のものだ。俺はそなたを何度でも抱き、俺なしではいられないような淫らな身体にする。抱き潰すくらいに抱けば、そなたもあの宦官のことなど思い出しもしなくなる。―
モンゴル大帝国の皇帝を祖父に持ちモンゴル帝国直系の皇女を生母として生まれた彼は、生まれながらの高麗の王太子だった。
だが、そんな王太子の運命を激変させる出来事が起こった。
そう、あの「秘密」が表に出るまでは。
完結・オメガバース・虐げられオメガ側妃が敵国に売られたら激甘ボイスのイケメン王から溺愛されました
美咲アリス
BL
虐げられオメガ側妃のシャルルは敵国への貢ぎ物にされた。敵国のアルベルト王は『人間を食べる』という恐ろしい噂があるアルファだ。けれども実際に会ったアルベルト王はものすごいイケメン。しかも「今日からそなたは国宝だ」とシャルルに激甘ボイスで囁いてくる。「もしかして僕は国宝級の『食材』ということ?」シャルルは恐怖に怯えるが、もちろんそれは大きな勘違いで⋯⋯? 虐げられオメガと敵国のイケメン王、ふたりのキュン&ハッピーな異世界恋愛オメガバースです!
貧乏大学生がエリート商社マンに叶わぬ恋をしていたら、玉砕どころか溺愛された話
タタミ
BL
貧乏苦学生の巡は、同じシェアハウスに住むエリート商社マンの千明に片想いをしている。
叶わぬ恋だと思っていたが、千明にデートに誘われたことで、関係性が一変して……?
エリート商社マンに溺愛される初心な大学生の物語。
イケメン社長と私が結婚!?初めての『気持ちイイ』を体に教え込まれる!?
すずなり。
恋愛
ある日、彼氏が自分の住んでるアパートを引き払い、勝手に『同棲』を求めてきた。
「お前が働いてるんだから俺は家にいる。」
家事をするわけでもなく、食費をくれるわけでもなく・・・デートもしない。
「私は母親じゃない・・・!」
そう言って家を飛び出した。
夜遅く、何も持たず、靴も履かず・・・一人で泣きながら歩いてるとこを保護してくれた一人の人。
「何があった?送ってく。」
それはいつも仕事場のカフェに来てくれる常連さんだった。
「俺と・・・結婚してほしい。」
「!?」
突然の結婚の申し込み。彼のことは何も知らなかったけど・・・惹かれるのに時間はかからない。
かっこよくて・・優しくて・・・紳士な彼は私を心から愛してくれる。
そんな彼に、私は想いを返したい。
「俺に・・・全てを見せて。」
苦手意識の強かった『営み』。
彼の手によって私の感じ方が変わっていく・・・。
「いあぁぁぁっ・・!!」
「感じやすいんだな・・・。」
※お話は全て想像の世界のものです。現実世界とはなんら関係ありません。
※お話の中に出てくる病気、治療法などは想像のものとしてご覧ください。
※誤字脱字、表現不足は重々承知しております。日々精進してまいりますので温かく見ていただけると嬉しいです。
※コメントや感想は受け付けることができません。メンタルが薄氷なもので・・すみません。
それではお楽しみください。すずなり。

「じゃあ、別れるか」
万年青二三歳
BL
三十路を過ぎて未だ恋愛経験なし。平凡な御器谷の生活はひとまわり年下の優秀な部下、黒瀬によって破壊される。勤務中のキス、気を失うほどの快楽、甘やかされる週末。もう離れられない、と御器谷は自覚するが、一時の怒りで「じゃあ、別れるか」と言ってしまう。自分を甘やかし、望むことしかしない部下は別れを選ぶのだろうか。
期待の若手×中間管理職。年齢は一回り違い。年の差ラブ。
ケンカップル好きへ捧げます。
ムーンライトノベルズより転載(「多分、じゃない」より改題)。
ユーザ登録のメリット
- 毎日¥0対象作品が毎日1話無料!
- お気に入り登録で最新話を見逃さない!
- しおり機能で小説の続きが読みやすい!
1~3分で完了!
無料でユーザ登録する
すでにユーザの方はログイン
閉じる