忘却の艦隊

KeyBow

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第85話 エピローグ

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 宇宙の深淵でフェニックスクラウンはその最後の一撃を放ち、月サイズの敵要塞を砕いた。

 その瞬間、宇宙に漂う敵艦隊は動きを止め、静寂が戦場を覆った。
 味方艦隊の半数を撃破したところで動きを止めたのだ。

 また、動きの止まった敵の半数を撃破したところで、見方の艦隊が異変に気が付き、戦闘の手を止めた。
 調査と救助が優先され、大破した見方の救助とは別に、宙兵隊員が動かなくなった敵艦に乗り込んだ。

 抵抗もなく侵入した彼らが見つけたのは、生命の光を失った敵の姿だった。
 これまでその片鱗を見せることがなかったが、蜘蛛と蜂を足したような醜悪な生命体の残骸だった。

 分岐艦隊を指揮していた准将は、敵の本体がこの要塞であったこと、そして20年も前にそれが確認されていたことを明かした。学者たちの理論が正しく、本体を叩けば勝利するというのだった。
 提督が戦死し、指揮を引き継いだのだがまともな指揮官で助かった。

 勝利の余韻も束の間、フェニックスクラウンとその乗組員たちや、俺と一緒に戦ってきた仲間は戦争によって変貌した故郷に帰還することになった。

 一部の案内役の艦に導かれ、華々しく帰還したのだ。
 かつての仲間や家族が眠る墓地への参拝、そして自分たちの知らない新しい世界を学ぶ日々。
 英雄として迎えられたものの、社会の変化についていくのは容易ではなかった。
 俺は元帥に昇進し、ミズリア、ノリコ、ミカとの幸せな重婚生活を送ることになったが、世間の風当たりは強かった。

 やがて、俺は責務として艦隊を再建する任務を完遂し、引き継ぎを行った後に引退することを決意。
 33年分の十分な年金を手に、愛する妻たちと共に静かな生活を選んだ。
 社会に受け入れられなかったとしても、俺たちにとって大切なのは互いの絆だった。
 
 過去を振り返りながらも、新しい世界に適応することで、俺たちは再び平和を実感することができた。

 終わりとは新たな始まりに過ぎない。
 フェニックスクラウンの乗組員たちは、新しい時代の中で、小さいながらも確かな幸せを築いていくのであった。

 そして、彼らの物語は、未来への希望の光として、永遠に語り継がれるだろう。彼らの勇気と犠牲は、新しい世代に平和の重要性を教え、宇宙の果てまでもがその名を知ることとなる。
 フェニックスクラウンの光は、暗闇を照らす灯台となり、希望を失った者たちに方向を示す。

 彼らの愛と絆は、時を超え、宇宙を超え、永遠に生き続ける。
 これはただの終わりではなく、新たな物語の始まりなのだ。


 完



あとがき失礼します。
本作品完了となます。



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祈りの力でレベルカンストした件!~無能判定されたアーチャーは無双する~

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