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第37話 治療完了
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医療ポットに入った、いや、入れられたダレンは、ノリコ中佐、ミカ軍曹、ミズリア少尉に見守られていた。
彼女達は医療ポットの外でダレンの回復を祈った。
「大佐、早く治って再び元気な姿を見せてください。私たちは貴方を待っています」
ノリコの次にミカが続けた。
「大佐、早く元気になりなよ!アタイたちはダレンを心配しているの。早く手合わせしたいんだ!」
ミカが言った。
「大佐、早く起きてください。私たちはあなたを愛しています」
最後はミズリアだ。
「ピーピー!ピーピー!ピーピー!」
その時医療ポットから気の抜けるようなアラームが鳴り響き、変な音声が流れたが、それは初期診断の終了を伝えるアラームだった。
「解析終了。あなたは重症です。治療には7日かかります。あなたは安心して眠ってください。あなたは治ります。あなたは幸せになります。あなたは幸せになります。あなたは幸せになります・・・・」
医療ポットの声が繰り返され、バグっているのか内容も変だったが、軍医が足元のパネルを蹴ると収まった・・・
ダレンは医療ポットに入ると、いや、入れられたというべきかガスが噴射されたのもあり意識が朦朧とし、やがて意識を手放した。
・
・
・
それから1週間後、医療ポットが開き、ダレンはカプセルの中からのっそりと出てきた。
治療は無事に終わったようでダレンは傷は全て治っており、体を少し動かすも問題ないようだった。
「大佐!大佐!おめでとうございます!無事に回復されたようで、医療ポットの効果は抜群ですな!」
軍医がダレンの体をペタペタと触りながら言った。
「軍医殿ありがとうございます。医療ポットは本当に素晴らしいものです。私は感謝していますよ!開発中と聞いていましたが、完成していたのですね?」
ダレンが軍医にお礼を言ったが、女性陣がジトっとした目をダレンに向ける。
その視線にブルっと震え背後を見る。
「大佐、私たちは大佐が回復するのを待っていました。回復おめでとうございます!」
ノリコがおめでとうと言いながらダレンに抱きつく。
「大佐、良かった!この日をどれだけ待ちわびたことか!またやろうね!」
次いでミカもダレンに抱きついた。
「大佐、復活おめでとうございます。私たちはあなたを愛しています」
最後はミズリアもダレンに抱きついた。
「みんな・・・ありがとう。ありがとう、俺を待ってくれて。ありがとう、俺を心配し、愛してくれて?あれ?ってなんで3人が?えっ?」
ダレンは3人が抱きついている状況に困惑していた。
まだ意識が混乱していて、状況がよく飲み込めずにいた。
ただ、男としては美女3人から抱きつかれ悪い気はしないし、女性特有のフェロモンに少しくらくらした。
「少しは元気になりました?普段と違いオロオロしていて可愛かったですわ。でも、レディの前でそれは・・・」
「フフフ。私達の前では流石の狂犬もしどろもどろね!そろそろビシッとしなさいね!でも今それがそうなっているのは・・・引くわ・・・」
ミズリアとミカにいぢられるダレンだったが、ノリコが咳払いをした。
「大佐、鼻の下を伸ばすのはこれぐらいにして、そろそろ司令官に戻る時間よ。それではこれから出発の準備をしましょう。私たちはこの艦隊で人類の平和を守るために戦い、自由を求めます。その為にはダレンの力が必要なの」
ノリコ艦長の言にダレンは頷く。
そこには先程までデレっとなっていた男はおらず、漢がいた・・・はずだ。
「よし!では、行こう!!出発準備は問題ないのだな?」
しかし、3人は頷くことも返事をすることもなく、ある一点を凝視しつつ顔を赤らめていた。
「こほん。大佐殿、ご婦人方がよろじゃなく、目のやり場に困っておいでですぞ!まずは服を着ましょう!」
ダレンは己が裸なのを今になり気が付き、慌てて女性陣に背を向けたのだった。
彼女達は医療ポットの外でダレンの回復を祈った。
「大佐、早く治って再び元気な姿を見せてください。私たちは貴方を待っています」
ノリコの次にミカが続けた。
「大佐、早く元気になりなよ!アタイたちはダレンを心配しているの。早く手合わせしたいんだ!」
ミカが言った。
「大佐、早く起きてください。私たちはあなたを愛しています」
最後はミズリアだ。
「ピーピー!ピーピー!ピーピー!」
その時医療ポットから気の抜けるようなアラームが鳴り響き、変な音声が流れたが、それは初期診断の終了を伝えるアラームだった。
「解析終了。あなたは重症です。治療には7日かかります。あなたは安心して眠ってください。あなたは治ります。あなたは幸せになります。あなたは幸せになります。あなたは幸せになります・・・・」
医療ポットの声が繰り返され、バグっているのか内容も変だったが、軍医が足元のパネルを蹴ると収まった・・・
ダレンは医療ポットに入ると、いや、入れられたというべきかガスが噴射されたのもあり意識が朦朧とし、やがて意識を手放した。
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それから1週間後、医療ポットが開き、ダレンはカプセルの中からのっそりと出てきた。
治療は無事に終わったようでダレンは傷は全て治っており、体を少し動かすも問題ないようだった。
「大佐!大佐!おめでとうございます!無事に回復されたようで、医療ポットの効果は抜群ですな!」
軍医がダレンの体をペタペタと触りながら言った。
「軍医殿ありがとうございます。医療ポットは本当に素晴らしいものです。私は感謝していますよ!開発中と聞いていましたが、完成していたのですね?」
ダレンが軍医にお礼を言ったが、女性陣がジトっとした目をダレンに向ける。
その視線にブルっと震え背後を見る。
「大佐、私たちは大佐が回復するのを待っていました。回復おめでとうございます!」
ノリコがおめでとうと言いながらダレンに抱きつく。
「大佐、良かった!この日をどれだけ待ちわびたことか!またやろうね!」
次いでミカもダレンに抱きついた。
「大佐、復活おめでとうございます。私たちはあなたを愛しています」
最後はミズリアもダレンに抱きついた。
「みんな・・・ありがとう。ありがとう、俺を待ってくれて。ありがとう、俺を心配し、愛してくれて?あれ?ってなんで3人が?えっ?」
ダレンは3人が抱きついている状況に困惑していた。
まだ意識が混乱していて、状況がよく飲み込めずにいた。
ただ、男としては美女3人から抱きつかれ悪い気はしないし、女性特有のフェロモンに少しくらくらした。
「少しは元気になりました?普段と違いオロオロしていて可愛かったですわ。でも、レディの前でそれは・・・」
「フフフ。私達の前では流石の狂犬もしどろもどろね!そろそろビシッとしなさいね!でも今それがそうなっているのは・・・引くわ・・・」
ミズリアとミカにいぢられるダレンだったが、ノリコが咳払いをした。
「大佐、鼻の下を伸ばすのはこれぐらいにして、そろそろ司令官に戻る時間よ。それではこれから出発の準備をしましょう。私たちはこの艦隊で人類の平和を守るために戦い、自由を求めます。その為にはダレンの力が必要なの」
ノリコ艦長の言にダレンは頷く。
そこには先程までデレっとなっていた男はおらず、漢がいた・・・はずだ。
「よし!では、行こう!!出発準備は問題ないのだな?」
しかし、3人は頷くことも返事をすることもなく、ある一点を凝視しつつ顔を赤らめていた。
「こほん。大佐殿、ご婦人方がよろじゃなく、目のやり場に困っておいでですぞ!まずは服を着ましょう!」
ダレンは己が裸なのを今になり気が付き、慌てて女性陣に背を向けたのだった。
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