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第78話 衝撃の事実
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シズクとリナは俺の強い気迫に圧され、黙って町の外へと案内していく。
やむを得ず他のクラスメイトを町の外に待たせていたのだ。
シズクとリナの2人だけが町の中に足を踏み入れて様子を探っており、冒険者ギルドに魔石を持ち込んで換金したり、死者蘇生についての情報収集をいていた。
ちょうどその時俺の姿が見えたのだと。
その事実が早くも小さなざわめきを引き起こしていた。リアンとサキは落ち着かない。
俺はリナとシズクに今は黙ってついてきてくれとだけ言い渡していたからだ。
落ち着いているエリスとレオンに、いくらかのお金を手渡して、宿の手配を任せた。
ギルドの会議室を借りて事情を聞こうとしたが、レオンには会議室へ入ると早々に男子たちを宿に案内させた。
女子と違い男子は全員ではないことが気になるが、事情は後にしよう。
それは、これから起こることがあまりにも生々しく、恐らく裸なので男子たちには見せたくなかったからだ。
俺は女子たちに向かって告げる。
「誰が収納持ちだ?死体を出してもらうから準備して。見ていられない者は背を向けていろ」
そう命じるように告げると、半数は背を向け涙を流す。
それは不穏な空気をさらに濃厚にしたが、俺に従うしかない状況だった。
レオンが男子たちを宿に連れて行く間に、俺と女子たちは収納から死体を出すべく場を整えた。俺の収納カバンからシートを出す。
中河原さんが俺に告げる。
「タケル君、いつでも行けるわ」
俺が指を指して場所を指定すると、中河原さんは収納から死体を取り出した。
そこには血に染まった毛布にくるまれ、簀巻き状のものが横たわっている。
丸められたそれの中は間違いなく二人の死体なのだろう。
深呼吸を一つし、その毛布を床に広げていく。
そこから現れたのは、すでに青ざめた若い女生徒の死体だった。彼女はどうやら苦しんで亡くなったように見え、顔には恐怖の表情が凝固していた。
お腹が裂け、二人ともほぼ全裸だった。
「伊里中さんと葉月さんか…何があったの?」
女子たちの中には、その場に崩れ落ちる者もいれば、必死に涙を堪える者もいた。しかし、誰一人として声を上げることはなかった。俺は彼女たちに背を向けさせて正解だと悟った。
「洞窟に逃げ込んだ際、サイクロプスに襲われたのだけど、二人は命乞いをしてサイクロプスの強姦を自ら受け入れたの。サイクロプスは身籠らせるのが目的だったから、彼女たちは命を奪われなかったわ。その後現れた魔方陣が放った光線がサイクロプスを倒したけど、結局昨日サイクロプスの赤ちゃんが腹を食い破って生まれ、二人はショック状態になりあっという間に死んだの」
そして、腹が食い破られる時の状況と、この死体がどう関わっているのかを、ギルドの会議室で話し合うことになった。
「時折腹が食い破られた死体が発見されるけど、なるほど、こういう訳ね」
サキが死体を検分しながらさも大したことがないかのように、理由が分かったと言うと、反発した者が出た。
「ちょっと何よ!私たちのクラスメイトがこんなになって・・・死んじゃったのに、酷いじゃない!」
「ふふふ。そうね。タケルがいるからこうやって落ち着いていられるのよ」
「なあサキ、これさ、お腹に注ぎ込めば効果あるよな?」
「エリクサーを使うの?回復ポーションでも治る気がするけど?」
「その、エリクサーは、全ての欠損や傷を治すだろ?純潔を奪われたのはかわいそうだからさ、夢だったんだと思い込ませれば、初夜の相手も初めてと思うだろ?」
「必要ないわ。タケルも聞いたことあるでしょ?噂通りで売りやってた子なの」
「売り?」
「体を売ってお金を稼いでいたのよ。本人曰くおじさまとお食事して、ホテルに行ってお小遣いをもらっていたって。二人はそんな子なのよ。エリクサーって高いんでしょ?」
「はあ…まさか身近にそんなことしてたのがいたなんてな。サキ、ギルドに高級ポーションあった?あったら持ってきて」
「ちょっ、もう死んでいるのよ」
「皆さんはタケル殿のご学友でござるか?大丈夫でござる。タケル殿がこの淫売、もとい、ご学友を生き返らせてくれるはずでござるよ」
「よし、どうなるか分からないが、まだ一日たっていないんだよな?」
「昨日の夜よ」
「なら大丈夫だ。もし気絶したら後は頼むよ。それより二人が着られる服はないか?」
俺はサキが戻るまでの間に、死者蘇生をする準備をしていった。
やむを得ず他のクラスメイトを町の外に待たせていたのだ。
シズクとリナの2人だけが町の中に足を踏み入れて様子を探っており、冒険者ギルドに魔石を持ち込んで換金したり、死者蘇生についての情報収集をいていた。
ちょうどその時俺の姿が見えたのだと。
その事実が早くも小さなざわめきを引き起こしていた。リアンとサキは落ち着かない。
俺はリナとシズクに今は黙ってついてきてくれとだけ言い渡していたからだ。
落ち着いているエリスとレオンに、いくらかのお金を手渡して、宿の手配を任せた。
ギルドの会議室を借りて事情を聞こうとしたが、レオンには会議室へ入ると早々に男子たちを宿に案内させた。
女子と違い男子は全員ではないことが気になるが、事情は後にしよう。
それは、これから起こることがあまりにも生々しく、恐らく裸なので男子たちには見せたくなかったからだ。
俺は女子たちに向かって告げる。
「誰が収納持ちだ?死体を出してもらうから準備して。見ていられない者は背を向けていろ」
そう命じるように告げると、半数は背を向け涙を流す。
それは不穏な空気をさらに濃厚にしたが、俺に従うしかない状況だった。
レオンが男子たちを宿に連れて行く間に、俺と女子たちは収納から死体を出すべく場を整えた。俺の収納カバンからシートを出す。
中河原さんが俺に告げる。
「タケル君、いつでも行けるわ」
俺が指を指して場所を指定すると、中河原さんは収納から死体を取り出した。
そこには血に染まった毛布にくるまれ、簀巻き状のものが横たわっている。
丸められたそれの中は間違いなく二人の死体なのだろう。
深呼吸を一つし、その毛布を床に広げていく。
そこから現れたのは、すでに青ざめた若い女生徒の死体だった。彼女はどうやら苦しんで亡くなったように見え、顔には恐怖の表情が凝固していた。
お腹が裂け、二人ともほぼ全裸だった。
「伊里中さんと葉月さんか…何があったの?」
女子たちの中には、その場に崩れ落ちる者もいれば、必死に涙を堪える者もいた。しかし、誰一人として声を上げることはなかった。俺は彼女たちに背を向けさせて正解だと悟った。
「洞窟に逃げ込んだ際、サイクロプスに襲われたのだけど、二人は命乞いをしてサイクロプスの強姦を自ら受け入れたの。サイクロプスは身籠らせるのが目的だったから、彼女たちは命を奪われなかったわ。その後現れた魔方陣が放った光線がサイクロプスを倒したけど、結局昨日サイクロプスの赤ちゃんが腹を食い破って生まれ、二人はショック状態になりあっという間に死んだの」
そして、腹が食い破られる時の状況と、この死体がどう関わっているのかを、ギルドの会議室で話し合うことになった。
「時折腹が食い破られた死体が発見されるけど、なるほど、こういう訳ね」
サキが死体を検分しながらさも大したことがないかのように、理由が分かったと言うと、反発した者が出た。
「ちょっと何よ!私たちのクラスメイトがこんなになって・・・死んじゃったのに、酷いじゃない!」
「ふふふ。そうね。タケルがいるからこうやって落ち着いていられるのよ」
「なあサキ、これさ、お腹に注ぎ込めば効果あるよな?」
「エリクサーを使うの?回復ポーションでも治る気がするけど?」
「その、エリクサーは、全ての欠損や傷を治すだろ?純潔を奪われたのはかわいそうだからさ、夢だったんだと思い込ませれば、初夜の相手も初めてと思うだろ?」
「必要ないわ。タケルも聞いたことあるでしょ?噂通りで売りやってた子なの」
「売り?」
「体を売ってお金を稼いでいたのよ。本人曰くおじさまとお食事して、ホテルに行ってお小遣いをもらっていたって。二人はそんな子なのよ。エリクサーって高いんでしょ?」
「はあ…まさか身近にそんなことしてたのがいたなんてな。サキ、ギルドに高級ポーションあった?あったら持ってきて」
「ちょっ、もう死んでいるのよ」
「皆さんはタケル殿のご学友でござるか?大丈夫でござる。タケル殿がこの淫売、もとい、ご学友を生き返らせてくれるはずでござるよ」
「よし、どうなるか分からないが、まだ一日たっていないんだよな?」
「昨日の夜よ」
「なら大丈夫だ。もし気絶したら後は頼むよ。それより二人が着られる服はないか?」
俺はサキが戻るまでの間に、死者蘇生をする準備をしていった。
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