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第60話 アイテムゲット

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 お宝は後に分配することとしてドンドン鞄にしまうが、入らない物はこの場で引き渡すことにした。
 1つはどう見ても業物の大楯。
 俺の槍の石突部分で突いてもびくともしない。
 試しにリアンが手に持ち、エリスが弱いウォーターショットを放つと、魔法はエリスに向かって反射した。
 サキが咄嗟に剣で打ち落としたが、魔法反射機能付きのとんでもない盾だった。
 昨日買った盾は数打ちの安物で、俺が少し強く槍を突くと穴が空いた。
 使う者は1人しかいないのと収納鞄に入らないのもあるが、昨日買った盾を無造作にその場に投げ、無言で押し付けた。

「タ、タケル殿?これは?」

「えっ?昨日買ったしょぼい盾と入れ替えで良いだろ?ひょっとして合わないか?」

「よ、よろしいのでござるか?これはかなりの額になる盾でござるよ?」

「リアンの防御力が上がればパーティー全体の生存率が上がるからさ、嫌じゃなかったら使って欲しいんだ。他のは収納に入るけど、大盾は入らないからさ。ここまでで既にかなり傷んだだろ?それに試しにこついたらあなあいちゃったしさ。持ち運ぶのは面倒だから古いのは捨てような!」

「こ、これはそう言うことと受け取ればよいのでござろうか?」

 何のことか分からないが、受け取ってくれるならそれで良いよね。

「ああ。これはリアンのだ」

 俺の方を意味ありげに見たかと思うと、うっとりとして受け取っていたな。何故?

 それと男性用と女性用のローブもあるが、恐らくこれも何かの良装備だろう。

「レオン、このローブを。エリスはこっちのを。それとリアン、多分このドレスアーマーは君しか着られないだろ?収納に入らないから着替えてくれ。こら!そこ、サキはここで脱がない。着替えは宿でしなさい。君のビキニアーマーは収納に入るから」

 レオンとエリスのローブはここまででボロボロだ。なんの変哲のないだったから、ここで着てもらう。
 サキは背を向けているとはいえトップレスになっちまった。仕方がないので着替えてもらう。

「タケル、背中に手が回らないから胸当てを着けて欲しいの」

 俺は先程の事があるから、着替えを手伝うも、やはり全く反応しない。
 リアンの着替えはエリスが手伝って行った。

 サキの姿は胸当ては余り変わらないが、下は短いがパレオが加わっております。エロ度が少し下がり、上品に見えてきました!良き良き。

 取り敢えず身なりを整えると、六階層の転移石版まで戻り、1階層に戻る。

 そしてダンジョンを引き上げた俺たちが外に出ると、すでに空は夜の帳に包まれていた。疲労が体を包む中、慌てて町へと戻る。意外と疲れていたようだ。

「早く温かいものが食べたいですなあ・・・」

 レオンが呟く声が、皆の心に共感を呼ぶ。町に戻り、宿でチェックインするとまずは腹を満たすことにした。宿の食堂で戦闘の疲れを癒やす食事と、軽い打ち上げが行われる。笑い声と共に、今日の戦闘を振り返る。

 皆肉を好んで食べたが、この後打ち合わせをするので、酒は一杯までとした。

 食後は風呂で汗を流し、リフレッシュ。そして、一番の楽しみ、お宝のお披露目会と分配の話に移る。

「よし、お宝をリストアップしていくぞ」

 俺は袋から次々とアイテムを取り出し、リスト化していく。

【お宝リスト】
 1. 瑠璃色の水晶球 - 魔力を増幅するアイテム
 2. 銀の胸当て- 高い防御力を持つ、女性用の胸当て
 3. 炎を纏う剣 - 攻撃時に炎属性の追加ダメージがあるショートソード
 4. 回復薬のセット - 様々な傷や状態異常を治療するお役立ちアイテム。
 5. 神秘のマント - 未知の魔力を秘めたアイテム【未鑑定】
 6. 金貨袋 - ダンジョンで見つけた財宝・・・単なるお金と分かる。
 7.中級スキルオーブ4個
 8.制限解除の指輪

 それとは別に皆に配った装備品がある。

「これらをどう分配するか、それとも売却して金額に換えるか…」

 俺の言葉にサキが真剣な眼差しで皆を見渡す。意見を出し合いながら、どのアイテムが誰に一番適しているかを話し合う。そして、金貨袋の中身はパーティーの共有資金として、今後の装備強化や必要経費に充てることに決定した。

「お宝のお披露目会、これにて終了!」

 レオンの明るい宣言と共に、お宝分配の話は一段落した。明日からまたダンジョンに挑むには、十分な休息が不可欠だ。今夜は、しっかりと体を休めるとしよう。


 薄れゆく夜の帳の下、俺たちの議論はまだまだ続いた。ダンジョンで見つけた魔法反射が付与された大盾は、リアンがこれまでにない興奮をもって受け取った。古い盾は、もはや過去の遺物。新たな盾を手にし、旧い盾はその場で厳かに投棄されもうない。
 そのうちダンジョンが吸収するだろう。

 さらにパレオ付きのビキニアーマーも手に入れた。その防具は戦いの中で動きやすさという観点からも、物理防御力の観点からも一目置かれるものだった。

 男性用と女性用のローブも見つけた。これらはただの衣服ではなく、高い物理防御力を持つ特別なものようだ。

 そして、中級スキルオーブが4つ。それぞれが特定のスキルを身につけるのに必要なもので、これを手にすることは冒険者にとっては幸運以外の何物でもないだろう。

 一番のレアアイテムは、やはり剣と盾だった。
 これらはただの装備品ではなく、古代の力を秘めた、伝説級のアイテム?

 他にも売れば金貨数百枚に相当する価値のあるものが数多く含まれていた。しかし、驚くべきことに、俺が使えそうな装備はひとつもなかった。
 中級スキルオーブに期待したい。

「なんでだろう、俺には何もないのか…」

 俺は少し寂しげにつぶやくとサキが肩を叩いてくれた。

「大丈夫よ。次にダンジョンに入ったときにタケル用のがきっと見つかるわよ」

 エリスが頷き同意する

 リアンも微笑みながら頷く。

 そんな仲間たちの言葉に、俺は心からの感謝を感じつつ、これからの冒険に向けての決意を新たにした。そして、夜が明ける頃には、俺たちは次の冒険に向け準備を始めていた。
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