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第55話 閑話休題、カミングアウト

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 拙者はおっさんに正直にEDであることを打ち明けたのでござる。昨夜、拙者は薄暗い酒場の片隅で、一人の中年男性に自分の心の内を打ち明けた。もとい、部屋で寝る前に相談したのでありんす。

 この男性は一見、普通のおっさんに見えたが、接写の同類でござった。拙者は彼に対して自分が性的な機能障害、具体的にはEDに悩んでいるという事実を重々しく、そしてありのままに告げたでもうす。
 すると、驚くべきことに、彼もまた同じような問題に直面していると告白した。

 その瞬間、我々の間には、突如として深い絆のようなものが芽生えたのを感じたでござります。
 我々は互いの悩みを共有することで、新たな絆を形成したのでありもうす。

 彼は聖職者という特別な立場にあり、その職務において禁欲が必須の修行であった。
 彼は回復魔法を操る者で、その副作用として性欲が減衰することを告げた。 
 サキという仲間のビキニアーマーのような刺激的な光景を前にしても、彼はただ「風邪を引かぬよう気をつけてくだされ」と慈悲深く言うのみだった。それが彼の禁欲の誓いの一環で、彼はそれを厳守しているのだ。
 どうやら我慢ではなく、強制的になるらしいでござりまする。

 また、彼は自らの禁欲の誓いを再確認し、女性に対して不適切な行為をすることは絶対にないと拙者に保証したでござる。

 拙者にとって、現在は特定の女性との関係を持つことはなく、その心配は無用のものだった。
 深い関係になれない悲しさ。

 そして今、我々5人は互いの技量を確かめつつ、新たに魔法を覚えたエリスに実戦の機会を与えねばならない。
 彼女がどのような戦いぶりを見せるのか、その未知なる力を秘めた彼女の姿を、拙者たちはその目でしっかりと見届けねばならないのであり申す。

 しかし・・・拙者の言葉遣いがおかしいことに気付いたのでおじゃる。
 まるでレオンとアリンの話し方が移ったかのようだ。
 彼らの勇ましい言葉遣いが、無意識のうちに拙者の口からもこぼれ落ちる。それは、彼らとの短い付き合いの中でも、彼らの精神が拙者にも影響を与えたのかもしれない。

 コホン。
 頬を叩きリセットだ!

 サキのビキニアーマーの件だが、その戦装束はただの装飾品ではない。それは彼女の戦士としての精神を体現し、敵を圧倒する強さと美しさを合わせ持つ彼女の意志の表現なのだ。
 空気の流れや、魔力、気を感じるのに服が邪魔なのだとか。
 だから最小限急所を守るのと、流石に裸だと痴女になるからだと言っていた。
 確かにストリートキングをやる仲間がいると風聞が良くない。
 そもそも美人であるサキがストリートキングするのは、男どもが群がるから止めて欲しいが。

 彼女のその姿は、俺たちの心に新たな勇気を与え、これからの冒険においても、我々の道のりを明るく照らしてくれることだろう。
 動きが滑らかというかしなやかなんだ。多分本来なら、あの二つの至宝にむしゃぶりつきたいとか、サキの姿に興奮するのだろうが…
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