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第54話 買い物

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 サキは遠慮せずに一緒に行くと言ったので、5人で新しい装備や服を買いに向かうことにした。

 俺たちは我が物顔でギルドマスターの執務室で話し込んでおり、出ていくとやれやれと言った顔をし、最後は手でしっしっ!と追い出されたな。

 サキに金貨200枚分の魔石を換金してもらったので、一般的な装備ならどうとでもなる。

 リアン、レオン、サキは買い物を終えるとその場で新しい装備や服を身に着け、涙を流していた。
 大げさだなぁ。
 リアンとレオンは分かるが、何故かサキも涙を流している。
 取り敢えずリアンは装備も全て無くしているから、一式購入と、当面必要な服選びだ。

 その日の夜、宿に戻った俺は、僧侶のおっさんと同室だ。 そして、なぜかサキもエリスとリアンと一緒に3人で一部屋で泊まることになった。

 風呂の後、リアンたちと今後の冒険についての計画を詳細に話し合った。さらに俺は、持っていたスキルオーブを全て使い、リアンとレオンの能力を最大限に引き出すための準備を行った。俺たちは翌日に控えるダンジョンでの冒険に向けて、精神的にも物理的にも準備を整えていく。

 そして翌日、俺たちは六階層の調査のためにダンジョンに向かった。今回の目的は、昨日起きたスタンピードの原因となったモンスターハウスの状態を調べることだった。
 モンスターハウスと言われる危険極まりない部屋の扉は近付くな!開けるな!入るな!と言われており、Sランクの実力者でも生き残れないと言われている。
 また、この町のダンジョンもまだ踏破されていない。
 10階層クリアで止まっているのだ。11階層は階段付近で断念したパーティーがいるだけで、詳細は不明だ。

 それまでの階層は踏破し尽くされ、未踏破は六階層のモンスターハウスだけだ。

 ダンジョンには一度しか取得できないアイテムがあり、あのクソ貴族はそのアイテムをゲットする為にチャレンジし、失敗したのだ。

 扉を開け放ったままだとかなりの数の魔物が湧き出るので、開いていたら閉めるのが二次的な目標だ。

 そしてレオンとリアンは、新しい名前と新しい装備、新しい主【俺が主らしい】、そして新たな仲間たちと共に未知の危険と向き合う覚悟を固めていた。
 そして俺たちの前には、未知の冒険が広がっている。いよいよダンジョンの本格的なチャレンジだ。
 俺は初めて!というネームバリューに弱い。
 目標はこの町のダンジョンをクリアすることだ!初クリア者だと二つ名がつけられるかもだし、何より格好良いよね!

 そうそう、因みに腕試しはダンジョン内ですることにしている。
 この前ギルドの建物を壊しちゃったからね!テヘペロ!

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