561 / 567
第2章
第561話 魔力酔い
しおりを挟む
俺は何故か意識をなくしていたようで、目覚めると頭がくらくらしており、クレアとイリーナが看護してくれている。
理由がよく分からないが、口の中が気持ち悪いというか、違和感があった。
取り敢えず起き上がったが、さっと水の入ったコップを差し出された。
水を飲み干すとようやく口の中の違和感が消えたが、あの後味の悪さは俺の嫌いな激不味のマナ回復ポーション以外の何物でもない。
ふと思い出したが、先程から、つまり意識を手放す前にやたらと飲んでいたんだ。
俺の持つ有り余るはずの魔力量を持ってしても、次々にヒールと欠損修復をするのには足りなかったようだ。
その為、魔力を回復させながら治療をしていった。
しかし、かつてないほどの量の魔力 を放出し続けており、結果放出し過ぎに身体がついていけず、気絶してしまった。
「クレア、イリーナ、まだ治療を必要としている者はいるのか?」
「急ぐ人はいませんわ。片腕を失ったままの者や、片目を失った者が数名残っている位よ。それと生命の危機に晒されていた数名も危機を脱してたわ。体力が回復したらちゃんと歩くことができるし、少なくとも自らの足で歩けない者はもういないわ。勿論、私達がここに来てからは誰も亡くなっていないわ」
俺はほっとし、おもむろに立とうとしたが、ふらついてしまった。
しかし、イリーナ画咄嗟に支えてくれたお蔭で、何とか倒れずに済んだ。
「無理をしてはいけないわ。貴方はこの世界の魔力に酔ったのよ」
「どういう事だ?」
「私達の世界とここは魔力の質が違うの。魔力は徐々に入れ替わるのだけれども、まだ半分も入れ替わっていなかったの。それが一気に残りの魔力も入れ替わってしまったものだから、体がびっくりしたのよ。今日は大人しく寝ていた方が良いわ」
「流石女神だな」
「おだてても何も出ないわよ」
俺はイリーナの警告に従い大人しく横になっていたが、アトランジェが皆と話をしているのが聞こえてくる。今後の事等を話し合ったとおり、いろいろな話が耳に入る。
今話しているのは、離れた所に別のコロニーが一応あるということだ。
但し、移動は命掛けだと言うのだ。
岩場の影をうまく利用し、敵に発見されないよう、足場の良くない場所を進む必要が有るのだ。過去に何人も失敗し、最近は行き来をしていないそうだ。
今の俺は魔力の影響から頭痛が酷く、正常な判断が出来そうにない。
そのために面談を全て断って貰い、大人しく寝ることになった。
そして翌日を迎えたが、すっかり元気を取り戻した。
あれだけ痛く、まるで酷い二日酔いを起こしたかの状態がまるて嘘のようだった。
欠損修復を行う必要がある者に集まるようにお願いして、順次欠損修復を行った。
その後他のコロニーの位置と距離を教えて貰い、コロニーに向かう事にしたが、妻達意外からは命がいくつあっても足りないぞと反対された。
だが、俺の意志は変らないが、そはるならば少し待ってと言われ、仲間の証と手紙を預かった。先ずはこれらを見せる事で警戒を解いてくれるだろうと言われた。
そうして先ずはある程度までは教えられたルートで岩場を進み、途中から飛翔に切り替えることにし、空へに向かって飛び始めた。
理由がよく分からないが、口の中が気持ち悪いというか、違和感があった。
取り敢えず起き上がったが、さっと水の入ったコップを差し出された。
水を飲み干すとようやく口の中の違和感が消えたが、あの後味の悪さは俺の嫌いな激不味のマナ回復ポーション以外の何物でもない。
ふと思い出したが、先程から、つまり意識を手放す前にやたらと飲んでいたんだ。
俺の持つ有り余るはずの魔力量を持ってしても、次々にヒールと欠損修復をするのには足りなかったようだ。
その為、魔力を回復させながら治療をしていった。
しかし、かつてないほどの量の魔力 を放出し続けており、結果放出し過ぎに身体がついていけず、気絶してしまった。
「クレア、イリーナ、まだ治療を必要としている者はいるのか?」
「急ぐ人はいませんわ。片腕を失ったままの者や、片目を失った者が数名残っている位よ。それと生命の危機に晒されていた数名も危機を脱してたわ。体力が回復したらちゃんと歩くことができるし、少なくとも自らの足で歩けない者はもういないわ。勿論、私達がここに来てからは誰も亡くなっていないわ」
俺はほっとし、おもむろに立とうとしたが、ふらついてしまった。
しかし、イリーナ画咄嗟に支えてくれたお蔭で、何とか倒れずに済んだ。
「無理をしてはいけないわ。貴方はこの世界の魔力に酔ったのよ」
「どういう事だ?」
「私達の世界とここは魔力の質が違うの。魔力は徐々に入れ替わるのだけれども、まだ半分も入れ替わっていなかったの。それが一気に残りの魔力も入れ替わってしまったものだから、体がびっくりしたのよ。今日は大人しく寝ていた方が良いわ」
「流石女神だな」
「おだてても何も出ないわよ」
俺はイリーナの警告に従い大人しく横になっていたが、アトランジェが皆と話をしているのが聞こえてくる。今後の事等を話し合ったとおり、いろいろな話が耳に入る。
今話しているのは、離れた所に別のコロニーが一応あるということだ。
但し、移動は命掛けだと言うのだ。
岩場の影をうまく利用し、敵に発見されないよう、足場の良くない場所を進む必要が有るのだ。過去に何人も失敗し、最近は行き来をしていないそうだ。
今の俺は魔力の影響から頭痛が酷く、正常な判断が出来そうにない。
そのために面談を全て断って貰い、大人しく寝ることになった。
そして翌日を迎えたが、すっかり元気を取り戻した。
あれだけ痛く、まるで酷い二日酔いを起こしたかの状態がまるて嘘のようだった。
欠損修復を行う必要がある者に集まるようにお願いして、順次欠損修復を行った。
その後他のコロニーの位置と距離を教えて貰い、コロニーに向かう事にしたが、妻達意外からは命がいくつあっても足りないぞと反対された。
だが、俺の意志は変らないが、そはるならば少し待ってと言われ、仲間の証と手紙を預かった。先ずはこれらを見せる事で警戒を解いてくれるだろうと言われた。
そうして先ずはある程度までは教えられたルートで岩場を進み、途中から飛翔に切り替えることにし、空へに向かって飛び始めた。
3
お気に入りに追加
1,826
あなたにおすすめの小説
[鑑定]スキルしかない俺を追放したのはいいが、貴様らにはもう関わるのはイヤだから、さがさないでくれ!
どら焼き
ファンタジー
ついに!第5章突入!
舐めた奴らに、真実が牙を剥く!
何も説明無く、いきなり異世界転移!らしいのだが、この王冠つけたオッサン何を言っているのだ?
しかも、ステータスが文字化けしていて、スキルも「鑑定??」だけって酷くない?
訳のわからない言葉?を発声している王女?と、勇者らしい同級生達がオレを城から捨てやがったので、
なんとか、苦労して宿代とパン代を稼ぐ主人公カザト!
そして…わかってくる、この異世界の異常性。
出会いを重ねて、なんとか元の世界に戻る方法を切り開いて行く物語。
主人公の直接復讐する要素は、あまりありません。
相手方の、あまりにも酷い自堕落さから出てくる、ざまぁ要素は、少しづつ出てくる予定です。
ハーレム要素は、不明とします。
復讐での強制ハーレム要素は、無しの予定です。
追記
2023/07/21 表紙絵を戦闘モードになったあるヤツの参考絵にしました。
8月近くでなにが、変形するのかわかる予定です。
2024/02/23
アルファポリスオンリーを解除しました。
異世界でぺったんこさん!〜無限収納5段階活用で無双する〜
KeyBow
ファンタジー
間もなく50歳になる銀行マンのおっさんは、高校生達の異世界召喚に巻き込まれた。
何故か若返り、他の召喚者と同じ高校生位の年齢になっていた。
召喚したのは、魔王を討ち滅ぼす為だと伝えられる。自分で2つのスキルを選ぶ事が出来ると言われ、おっさんが選んだのは無限収納と飛翔!
しかし召喚した者達はスキルを制御する為の装飾品と偽り、隷属の首輪を装着しようとしていた・・・
いち早くその嘘に気が付いたおっさんが1人の少女を連れて逃亡を図る。
その後おっさんは無限収納の5段階活用で無双する!・・・はずだ。
上空に飛び、そこから大きな岩を落として押しつぶす。やがて救った少女は口癖のように言う。
またぺったんこですか?・・・
欲張ってチートスキル貰いすぎたらステータスを全部0にされてしまったので最弱から最強&ハーレム目指します
ゆさま
ファンタジー
チートスキルを授けてくれる女神様が出てくるまで最短最速です。(多分) HP1 全ステータス0から這い上がる! 可愛い女の子の挿絵多めです!!
カクヨムにて公開したものを手直しして投稿しています。

(完結)魔王討伐後にパーティー追放されたFランク魔法剣士は、超レア能力【全スキル】を覚えてゲスすぎる勇者達をザマアしつつ世界を救います
しまうま弁当
ファンタジー
魔王討伐直後にクリードは勇者ライオスからパーティーから出て行けといわれるのだった。クリードはパーティー内ではつねにFランクと呼ばれ戦闘にも参加させてもらえず場美雑言は当たり前でクリードはもう勇者パーティーから出て行きたいと常々考えていたので、いい機会だと思って出て行く事にした。だがラストダンジョンから脱出に必要なリアーの羽はライオス達は分けてくれなかったので、仕方なく一階層づつ上っていく事を決めたのだった。だがなぜか後ろから勇者パーティー内で唯一のヒロインであるミリーが追いかけてきて一緒に脱出しようと言ってくれたのだった。切羽詰まっていると感じたクリードはミリーと一緒に脱出を図ろうとするが、後ろから追いかけてきたメンバーに石にされてしまったのだった。
スライムすら倒せない底辺冒険者の俺、レベルアップしてハーレムを築く(予定)〜ユニークスキル[レベルアップ]を手に入れた俺は最弱魔法で無双する
カツラノエース
ファンタジー
ろくでもない人生を送っていた俺、海乃 哲也は、
23歳にして交通事故で死に、異世界転生をする。
急に異世界に飛ばされた俺、もちろん金は無い。何とか超初級クエストで金を集め武器を買ったが、俺に戦いの才能は無かったらしく、スライムすら倒せずに返り討ちにあってしまう。
完全に戦うということを諦めた俺は危険の無い薬草集めで、何とか金を稼ぎ、ひもじい思いをしながらも生き繋いでいた。
そんな日々を過ごしていると、突然ユニークスキル[レベルアップ]とやらを獲得する。
最初はこの胡散臭過ぎるユニークスキルを疑ったが、薬草集めでレベルが2に上がった俺は、好奇心に負け、ダメ元で再びスライムと戦う。
すると、前までは歯が立たなかったスライムをすんなり倒せてしまう。
どうやら本当にレベルアップしている模様。
「ちょっと待てよ?これなら最強になれるんじゃね?」
最弱魔法しか使う事の出来ない底辺冒険者である俺が、レベルアップで高みを目指す物語。
他サイトにも掲載しています。

はずれスキル『本日一粒万倍日』で金も魔法も作物もなんでも一万倍 ~はぐれサラリーマンのスキル頼みな異世界満喫日記~
緋色優希
ファンタジー
勇者召喚に巻き込まれて異世界へやってきたサラリーマン麦野一穂(むぎのかずほ)。得たスキルは屑(ランクレス)スキルの『本日一粒万倍日』。あまりの内容に爆笑され、同じように召喚に巻き込まれてきた連中にも馬鹿にされ、一人だけ何一つ持たされず荒城にそのまま置き去りにされた。ある物と言えば、水の樽といくらかの焼き締めパン。どうする事もできずに途方に暮れたが、スキルを唱えたら水樽が一万個に増えてしまった。また城で見つけた、たった一枚の銀貨も、なんと銀貨一万枚になった。どうやら、あれこれと一万倍にしてくれる不思議なスキルらしい。こんな世界で王様の助けもなく、たった一人どうやって生きたらいいのか。だが開き直った彼は『住めば都』とばかりに、スキル頼みでこの異世界での生活を思いっきり楽しむ事に決めたのだった。

巻き込まれ召喚されたおっさん、無能だと追放され冒険者として無双する
高鉢 健太
ファンタジー
とある県立高校の最寄り駅で勇者召喚に巻き込まれたおっさん。
手違い鑑定でスキルを間違われて無能と追放されたが冒険者ギルドで間違いに気付いて無双を始める。
異世界で穴掘ってます!
KeyBow
ファンタジー
修学旅行中のバスにいた筈が、異世界召喚にバスの全員が突如されてしまう。主人公の聡太が得たスキルは穴掘り。外れスキルとされ、屑の外れ者として抹殺されそうになるもしぶとく生き残り、救ってくれた少女と成り上がって行く。不遇といわれるギフトを駆使して日の目を見ようとする物語
ユーザ登録のメリット
- 毎日¥0対象作品が毎日1話無料!
- お気に入り登録で最新話を見逃さない!
- しおり機能で小説の続きが読みやすい!
1~3分で完了!
無料でユーザ登録する
すでにユーザの方はログイン
閉じる