異世界召喚された俺は余分な子でした

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第2章

第561話 魔力酔い

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 俺は何故か意識をなくしていたようで、目覚めると頭がくらくらしており、クレアとイリーナが看護してくれている。

 理由がよく分からないが、口の中が気持ち悪いというか、違和感があった。
 取り敢えず起き上がったが、さっと水の入ったコップを差し出された。 
 水を飲み干すとようやく口の中の違和感が消えたが、あの後味の悪さは俺の嫌いな激不味のマナ回復ポーション以外の何物でもない。

 ふと思い出したが、先程から、つまり意識を手放す前にやたらと飲んでいたんだ。
 俺の持つ有り余るはずの魔力量を持ってしても、次々にヒールと欠損修復をするのには足りなかったようだ。
 その為、魔力を回復させながら治療をしていった。
しかし、かつてないほどの量の魔力 を放出し続けており、結果放出し過ぎに身体がついていけず、気絶してしまった。

「クレア、イリーナ、まだ治療を必要としている者はいるのか?」

「急ぐ人はいませんわ。片腕を失ったままの者や、片目を失った者が数名残っている位よ。それと生命の危機に晒されていた数名も危機を脱してたわ。体力が回復したらちゃんと歩くことができるし、少なくとも自らの足で歩けない者はもういないわ。勿論、私達がここに来てからは誰も亡くなっていないわ」

 俺はほっとし、おもむろに立とうとしたが、ふらついてしまった。
 しかし、イリーナ画咄嗟に支えてくれたお蔭で、何とか倒れずに済んだ。

「無理をしてはいけないわ。貴方はこの世界の魔力に酔ったのよ」

「どういう事だ?」

「私達の世界とここは魔力の質が違うの。魔力は徐々に入れ替わるのだけれども、まだ半分も入れ替わっていなかったの。それが一気に残りの魔力も入れ替わってしまったものだから、体がびっくりしたのよ。今日は大人しく寝ていた方が良いわ」

「流石女神だな」

「おだてても何も出ないわよ」

 俺はイリーナの警告に従い大人しく横になっていたが、アトランジェが皆と話をしているのが聞こえてくる。今後の事等を話し合ったとおり、いろいろな話が耳に入る。
 今話しているのは、離れた所に別のコロニーが一応あるということだ。

 但し、移動は命掛けだと言うのだ。
 岩場の影をうまく利用し、敵に発見されないよう、足場の良くない場所を進む必要が有るのだ。過去に何人も失敗し、最近は行き来をしていないそうだ。

 今の俺は魔力の影響から頭痛が酷く、正常な判断が出来そうにない。   
 そのために面談を全て断って貰い、大人しく寝ることになった。

 そして翌日を迎えたが、すっかり元気を取り戻した。
 あれだけ痛く、まるで酷い二日酔いを起こしたかの状態がまるて嘘のようだった。
 
 欠損修復を行う必要がある者に集まるようにお願いして、順次欠損修復を行った。

その後他のコロニーの位置と距離を教えて貰い、コロニーに向かう事にしたが、妻達意外からは命がいくつあっても足りないぞと反対された。
  
だが、俺の意志は変らないが、そはるならば少し待ってと言われ、仲間の証と手紙を預かった。先ずはこれらを見せる事で警戒を解いてくれるだろうと言われた。

 そうして先ずはある程度までは教えられたルートで岩場を進み、途中から飛翔に切り替えることにし、空へに向かって飛び始めた。
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