異世界召喚された俺は余分な子でした

第１章

第541話 戦いの顛末

　俺は尿意を模様したので小便をしたいと言い、トイレに行く為に立ち上がろうとしたが、力が入らなかった。
　その為、ベットから落ち掛けたが、クレアが何とか受け止めてくれたので床に頭を打たずに済んだ。

　アトランジェとオリヴィアに肩を貸されてトイレに向かった。
　肩を貸してもらえば歩く事が出来なくはないのだが、腕に力が入らなかった。

　部屋に戻るとベッドに寝かされたが、さてどうするかとなった。トイレから出る時に転倒し、オリヴィアにお姫様抱っこされたのだ。
　実に情けない格好である。

　頭は働いていて、取り急ぎしなければならない事が有った。

　それは今回生き返らせるのに予備の体を使ったので、今は予備がない。その為予備の身体を作りストックしておく事が最優先だ。

　全員から皮膚片を採取し、そこからスペアの体を作っていく。
　完成次第当人が抱きかかえ、床に敷いたマットの上に並べていった。

　そして収納から出した服を各自が着せていく。
　どういう状況でスペアの身体を出す事になるか分からない。
　その時に万が一他の男がいた場合、裸を見られてしまう事になるので、それを避ける為だ。

　また、化粧道具を出して欲しいと言われ、化粧道具を出すと皆スペアの体に化粧をして行った。
　正直皆そんな事をしなくても十分綺麗なのだが。

　そして準備ができたと言われ、俺は全員の体が揃っている事を確認し、収納の中に入れて入った。

　最優先事項を終わらせたので、次にボスの事について確認した。

　やはり俺の事を付け狙ったようだった。
　ただ俺を介助して起こす事ができなく、ボスの攻撃を凌いで俺に攻撃させない、それを全員でするのが精一杯だった。

　全員で一斉に攻撃しないと、隙あらば俺に攻撃しようとしていたらしい。
　５人の攻撃は相手を凌駕していた。
　但し最初こそはである。

　予測通り、ボスの腕を落とすと、残りの腕の強さが変わるようで、１本当たりの強さが増していった。
　それと僅かだが、腕を落とす毎に戦力が上がっていたようだと言っていた。

　隙を見てクレアが補助魔法を皆に掛けて行ったので、ボスの戦力が上がった分をこちらも補助魔法で補っている、そういう状態でいたちごっこだったと。

　そして腕が残り１本になり、ボスの体にダメージを入れられるようになり始めると、何やら黒いものが出てきた。

　全員それに巻き込まれ、巻き込まれた瞬間、体が弾けたと言っていた。
　それは俺がやばいと思って避けたあの黒いもやだ。
　全員へ確認するも、やはりあれにやられたと言っていた。
　それは一瞬の出来事だったらしい。

　そして俺は妻達が弾けて肉片と化し、ボスが俺を仕留めようとしたその時に目覚めたようだ。
　皆が目覚めたのは、自分達の肉片まみれの状態で目覚めたと。俺は皆の側で肉片の中に倒れていたと言う。
　そして俺を部屋に運び込んだ。

　俺は三日間起きる気配がなく、先ほど急に目覚めて今に至るとの事であった。